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第一章 あくまでも働きたくない
8. ティーポット
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魔塔を訪れてから三日後、僕はクローディル兄さんに頼んでいた魔道具を受け取るために再び魔塔に訪れていた。
魔道具を運んでもらう必要があるので、メアリーも一緒だ。
「お待ちしておりました、アレクシス殿下」
塔の入り口に立っていたロロナが僕に声をかけてくる。
「お待たせ。待っててくれたの?」
「事前に約束を取り付けている場合はこのように出迎えさせていただきます。アレクシス殿下のお手を煩わせるわけにはいきませんので」
別に呼び出すくらいは煩わせることにはならないと思うけど、待っててくれたというならその好意は受け取っておこう。
「それじゃあ、案内してくれる?」
「かしこまりました」
僕が差し出した手を取り、ロロナは魔塔の中に入れてくれる。もちろんメアリーも一緒だ。
中に入ると、クローディル兄さんがローブを着た人に囲まれていた。あれは、魔塔に所属している魔法使いだろうか。
ひとまず、魔塔内に公爵は見当たらないので、そこは安心だ。
クローディル兄さんが僕の存在に気づくと、必死の形相で僕を呼ぶ。
「あっ、アレク!こっち来てくれ!」
「嫌です。兄上がこっちに来てください」
あそこにいけば間違いなく僕は囲まれる。魔塔の魔法使いの性格からして、クローディル兄さんが作ったティーポットについて尋ねているだろうから。
兄さんの性格なら、間違いなく僕を売る。そして部屋に逃げ込むのだ。だって、僕だったらそうするし。
「そっちに行けないのわかっているだろう?頼むからから来てくれ!」
「アレクシス殿下。私も一緒に行きますので行きましょう」
「……仕方ないなぁ」
僕は渋々、本当に渋々ながらクローディル兄さんのほうに歩いていく。
まだメアリーと一緒ならいいだろう。魔法使いたちも仮にも王子である僕に無礼を働いたりはしないだろうし。
現に、魔法使いたちは僕に気づくとすっと道を開けてくれる。クローディル兄さんへの逃げ道は開けないで、僕が通る道を開けるのは、クローディル兄さんが舐められているのだろうか。
いや、慕われているが故と思っておくほうがいいな。
「兄上。できたんですか?」
「ああ。動作確認もして問題なかったから、そのまま使うといい」
そう言って兄さんはメアリーのほうにティーポットを渡す。そういうところは王子さまだな。今も周りに人がいるからか、話し方が少し固いし。
メアリーは一礼してティーポットを受け取る。
「見せて」
「どうぞ」
メアリーの服を引っ張りながら頼むと、メアリーは背を低くしてよく見えるようにしてくれた。見た目は普通のティーポットとあまり変わらない。でも、全体的に緑色の石が散りばめられており、魔法陣と思われるものが描かれている。
「普通のティーポットと同じようにお茶を淹れればよいのでしょうか」
クローディル兄さんに合わせて僕も少しかしこまった話し方にする。
まぁ、普段から一応は敬語を使ってるからあまり変わってないけど。
「そうだ。あらかじめ魔力を込めておけば、勝手に保温状態にしてくれる。使用人たちも使えるように、できる限り使う魔力量は抑えておいた」
「ありがとうございます、兄上」
やっぱり餅は餅屋だね。こういうのは自分でやるよりも専門家に頼むべきだと実感する。僕だったら使う人のことを考えてアレンジするなんてまずできない。
「だが、そのために母上の温室と比べたら保温性が高くなくてな。長くても三時間くらいしか持たないと思う」
「充分です」
むしろ、三時間も持たせられるなんて最高ではないか。これなら冷めないうちに飲んだりする必要はないし、メアリーも定期的に魔力を補充する必要もなさそうだ。
「では、僕……いや、私はこれにてーー」
失礼しますと言う前に僕の肩をがっちりと掴まれる。
王子である僕の肩を掴めるのはもちろん同じ王子であるクローディル兄さんのみだ。
「まあ待て。彼らがその魔道具について話したいと言っているんだ。当事者のお前がいなくてどうする」
「何を言いますか。作ったのは兄上でしょう?私は関係ありません」
「アレクシスは発案者だろう?大いに関係ある」
クローディル兄さんの発案者という言葉に、魔法使いたちの目が輝く。明らかに、僕もターゲットにした目だ。
だーもう!こうなると思ったからこっちに来たくなかったのに!
「関係ありません!」
「関係ある!」
絶対に巻き込まれたくないという強い意志を込めて関係ないと否定するも、クローディル兄さんも道ずれが欲しいのか僕を引き留め続ける。
だが、ここで折れてたまるか。
「関係ありません!」
「関係ある!」
「ありません!」
「ある!」
もう僕もクローディル兄さんも意地になっていた。どちらかが折れれば早いのに、どちらも折れてたまるかというプライドで譲らない。
だが、その争いにもある人物の鶴の一声で決着がつく。
「お二方、はしたのうございますよ……?」
その声が聞こえた瞬間、僕とクローディル兄さんの口は閉じる。
いつもと違い、明らかに低いトーン。胃がキリキリするようなこの感覚。間違いない、鬼が出てくる。
僕とクローディル兄さんはほぼ同時にその声の主であるメアリーを見た。
「アレクシス殿下。こちらのティーポットは殿下の発案だというのなら無関係ではないでしょう。発案者としての責任をお持ちくださいませ」
有無を言わせないメアリーの気迫に僕はこくこくと頷く。
メアリーは、次にクローディル兄さんのほうに視線を向けた。
「クローディル殿下。アレクシス殿下にも予定というものがございますので、対談を儲けたいのでしたら事前に約束を取り付けてくださいませ」
「あ、ああ。わかったよ」
クローディル兄さんも素直に了承する。メアリーは今度は魔法使いたちに視線を向けた。でも、その目はキッと睨み付けているように見える。
「皆様もです。魔道具についてお聞きしたい気持ちは理解しますが、王子殿下を煩わせるなど臣下としてあってはならないことでしょう」
「「「「も、申し訳ありませんでした!」」」」
魔法使いたちは声を揃えて謝罪し、それぞれどこかに散っていった。
さすが鬼のメアリー。すさまじい破壊力だ。
メアリーは厳しいところはあっても、普段は温厚で優しい。
僕が昼寝をする時に小言を言うことはあっても、なんだかんだ布団をかけて寝るのを許してくれる。
だけど、そんなメアリーも我慢の限界が来るとこのように豹変する。このメアリーには逆らってはならないというのが城の人間の間では暗黙の了解となっており、それは僕たち王子も例外ではない。
僕は以前に鬼と化したメアリーに説教されたことがある。
その時の僕はでもやだってと反抗的な態度を示し、結果は地獄を見た。
それ以来、逆らってはならない人種は存在するということをしっかりと学んだ。
今にも記憶から抹消したいけど、僕は一度見たら忘れない。忘れることができないのだ。
だからこそ、メアリーを見ると時々その悪夢がフラッシュバックすることがある。なるべく悟らせないようにはしているけど、メアリーのことだからなんとなくは気づいてそうだな。
「では、アレクシス殿下。戻りましょうか」
「そ、そうだね。では、兄上。見送りを頼んでも?」
魔塔から出るには魔塔に登録されている魔法使いに触れる必要がある。
さすがに今の状況でロロナに任せるのは鬼畜の所業なので、クローディル兄さんにお願いしてみる。
「ああ、入り口まで送ろう」
クローディル兄さんもさすがにそこでロロナに任せるほど鬼ではなかったようで、僕とメアリーの手を取ってくれた。
そのまま魔塔の外まで連れていったところで見送られる。
そんなクローディル兄さんの顔は僕への同情心で溢れていた。
これからこのメアリーと二人きりなのは嫌だ~!
魔道具を運んでもらう必要があるので、メアリーも一緒だ。
「お待ちしておりました、アレクシス殿下」
塔の入り口に立っていたロロナが僕に声をかけてくる。
「お待たせ。待っててくれたの?」
「事前に約束を取り付けている場合はこのように出迎えさせていただきます。アレクシス殿下のお手を煩わせるわけにはいきませんので」
別に呼び出すくらいは煩わせることにはならないと思うけど、待っててくれたというならその好意は受け取っておこう。
「それじゃあ、案内してくれる?」
「かしこまりました」
僕が差し出した手を取り、ロロナは魔塔の中に入れてくれる。もちろんメアリーも一緒だ。
中に入ると、クローディル兄さんがローブを着た人に囲まれていた。あれは、魔塔に所属している魔法使いだろうか。
ひとまず、魔塔内に公爵は見当たらないので、そこは安心だ。
クローディル兄さんが僕の存在に気づくと、必死の形相で僕を呼ぶ。
「あっ、アレク!こっち来てくれ!」
「嫌です。兄上がこっちに来てください」
あそこにいけば間違いなく僕は囲まれる。魔塔の魔法使いの性格からして、クローディル兄さんが作ったティーポットについて尋ねているだろうから。
兄さんの性格なら、間違いなく僕を売る。そして部屋に逃げ込むのだ。だって、僕だったらそうするし。
「そっちに行けないのわかっているだろう?頼むからから来てくれ!」
「アレクシス殿下。私も一緒に行きますので行きましょう」
「……仕方ないなぁ」
僕は渋々、本当に渋々ながらクローディル兄さんのほうに歩いていく。
まだメアリーと一緒ならいいだろう。魔法使いたちも仮にも王子である僕に無礼を働いたりはしないだろうし。
現に、魔法使いたちは僕に気づくとすっと道を開けてくれる。クローディル兄さんへの逃げ道は開けないで、僕が通る道を開けるのは、クローディル兄さんが舐められているのだろうか。
いや、慕われているが故と思っておくほうがいいな。
「兄上。できたんですか?」
「ああ。動作確認もして問題なかったから、そのまま使うといい」
そう言って兄さんはメアリーのほうにティーポットを渡す。そういうところは王子さまだな。今も周りに人がいるからか、話し方が少し固いし。
メアリーは一礼してティーポットを受け取る。
「見せて」
「どうぞ」
メアリーの服を引っ張りながら頼むと、メアリーは背を低くしてよく見えるようにしてくれた。見た目は普通のティーポットとあまり変わらない。でも、全体的に緑色の石が散りばめられており、魔法陣と思われるものが描かれている。
「普通のティーポットと同じようにお茶を淹れればよいのでしょうか」
クローディル兄さんに合わせて僕も少しかしこまった話し方にする。
まぁ、普段から一応は敬語を使ってるからあまり変わってないけど。
「そうだ。あらかじめ魔力を込めておけば、勝手に保温状態にしてくれる。使用人たちも使えるように、できる限り使う魔力量は抑えておいた」
「ありがとうございます、兄上」
やっぱり餅は餅屋だね。こういうのは自分でやるよりも専門家に頼むべきだと実感する。僕だったら使う人のことを考えてアレンジするなんてまずできない。
「だが、そのために母上の温室と比べたら保温性が高くなくてな。長くても三時間くらいしか持たないと思う」
「充分です」
むしろ、三時間も持たせられるなんて最高ではないか。これなら冷めないうちに飲んだりする必要はないし、メアリーも定期的に魔力を補充する必要もなさそうだ。
「では、僕……いや、私はこれにてーー」
失礼しますと言う前に僕の肩をがっちりと掴まれる。
王子である僕の肩を掴めるのはもちろん同じ王子であるクローディル兄さんのみだ。
「まあ待て。彼らがその魔道具について話したいと言っているんだ。当事者のお前がいなくてどうする」
「何を言いますか。作ったのは兄上でしょう?私は関係ありません」
「アレクシスは発案者だろう?大いに関係ある」
クローディル兄さんの発案者という言葉に、魔法使いたちの目が輝く。明らかに、僕もターゲットにした目だ。
だーもう!こうなると思ったからこっちに来たくなかったのに!
「関係ありません!」
「関係ある!」
絶対に巻き込まれたくないという強い意志を込めて関係ないと否定するも、クローディル兄さんも道ずれが欲しいのか僕を引き留め続ける。
だが、ここで折れてたまるか。
「関係ありません!」
「関係ある!」
「ありません!」
「ある!」
もう僕もクローディル兄さんも意地になっていた。どちらかが折れれば早いのに、どちらも折れてたまるかというプライドで譲らない。
だが、その争いにもある人物の鶴の一声で決着がつく。
「お二方、はしたのうございますよ……?」
その声が聞こえた瞬間、僕とクローディル兄さんの口は閉じる。
いつもと違い、明らかに低いトーン。胃がキリキリするようなこの感覚。間違いない、鬼が出てくる。
僕とクローディル兄さんはほぼ同時にその声の主であるメアリーを見た。
「アレクシス殿下。こちらのティーポットは殿下の発案だというのなら無関係ではないでしょう。発案者としての責任をお持ちくださいませ」
有無を言わせないメアリーの気迫に僕はこくこくと頷く。
メアリーは、次にクローディル兄さんのほうに視線を向けた。
「クローディル殿下。アレクシス殿下にも予定というものがございますので、対談を儲けたいのでしたら事前に約束を取り付けてくださいませ」
「あ、ああ。わかったよ」
クローディル兄さんも素直に了承する。メアリーは今度は魔法使いたちに視線を向けた。でも、その目はキッと睨み付けているように見える。
「皆様もです。魔道具についてお聞きしたい気持ちは理解しますが、王子殿下を煩わせるなど臣下としてあってはならないことでしょう」
「「「「も、申し訳ありませんでした!」」」」
魔法使いたちは声を揃えて謝罪し、それぞれどこかに散っていった。
さすが鬼のメアリー。すさまじい破壊力だ。
メアリーは厳しいところはあっても、普段は温厚で優しい。
僕が昼寝をする時に小言を言うことはあっても、なんだかんだ布団をかけて寝るのを許してくれる。
だけど、そんなメアリーも我慢の限界が来るとこのように豹変する。このメアリーには逆らってはならないというのが城の人間の間では暗黙の了解となっており、それは僕たち王子も例外ではない。
僕は以前に鬼と化したメアリーに説教されたことがある。
その時の僕はでもやだってと反抗的な態度を示し、結果は地獄を見た。
それ以来、逆らってはならない人種は存在するということをしっかりと学んだ。
今にも記憶から抹消したいけど、僕は一度見たら忘れない。忘れることができないのだ。
だからこそ、メアリーを見ると時々その悪夢がフラッシュバックすることがある。なるべく悟らせないようにはしているけど、メアリーのことだからなんとなくは気づいてそうだな。
「では、アレクシス殿下。戻りましょうか」
「そ、そうだね。では、兄上。見送りを頼んでも?」
魔塔から出るには魔塔に登録されている魔法使いに触れる必要がある。
さすがに今の状況でロロナに任せるのは鬼畜の所業なので、クローディル兄さんにお願いしてみる。
「ああ、入り口まで送ろう」
クローディル兄さんもさすがにそこでロロナに任せるほど鬼ではなかったようで、僕とメアリーの手を取ってくれた。
そのまま魔塔の外まで連れていったところで見送られる。
そんなクローディル兄さんの顔は僕への同情心で溢れていた。
これからこのメアリーと二人きりなのは嫌だ~!
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