悪役令嬢?それがどうした!~好き勝手生きて何が悪い~

りーさん

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公爵令嬢?それがどうした!

第18話 騎士団見学

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 部屋で服を着替えて、ある人物を呼び出した。

「ねぇ、レイ。何で呼ばれたか分かる?」
「……さぁ?」
「私の事を鼻で笑ったからよ……!」

 容赦はしねぇ!
 私はポケットからあるものを取り出す。それを見て、レイがヤバいという顔をしたが、もう遅い。必須アイテムと化した魔道具のボタンを押す。

「ぐっ!」

 いつものように、電撃を喰らったレイはその場にうずくまる。
 そのまま一分くらい押し続けて、解放してあげた。

「やっぱりどんどん長くなってないか……?」

 長く電撃を喰らっていたせいか、少し咳き込みながらそう呟いている。

「いつもの軽口ならまだ良いけど、鼻で笑ってくるからでしょ」
「……すみませんでした。それで、婚約はどうなったんですか?」
「分かんない。でも、するんじゃない?」

 王家は乗り気だし、私が良いと言ったから、パパさんも承諾するでしょう。

「そうだ。そんな事よりも、レイにやって貰う事があるの」
「何ですか?」

 もう拒否権を与えるつもりがない事には突っ込んでこない。これが慣れというものか。

「アルタン伯爵の所在と、王宮の内部事情の調査と、ハルグレッド侯爵に与している者達の調査と───」
「待て待て待て」

 レイに仕事を頼んでいると、途中でレイが止めてきた。

「多すぎないか?」
「一分間の電撃で許すとでも?少なくとも一ヶ月くらいは死ぬ気で働いて貰わないとね?」
「……はいはい。やれば良いんだろ」
「“はい”は一回!」

 まるで学校の先生みたいな事を言ってしまった。

「はい」
「あっ、使用人の仕事サボっちゃダメだからね」
「それは両立しろって言ってます?」
「うん!」

 屈託のない笑顔で頷きます。

「……分かりました。何とかします」
「じゃあ、続き言うね」
「まだあったのか……」

 当然だろう。あれくらいなら、レイの実力だと休憩時間が取れてしまうだろう。だが、今回は取らせる気は全くない!

「──くらいかな。最初の三つは一週間以内に終えといてね」
「短すぎだろ!」
「私、お父さんとお城に行く約束してるから、頑張ってね~」
「あっ、おい待て!」

 レイの制止は聞かず、パパさんのところに行きます。

 実はですね、婚約の打診の前……一週間くらい前から、お城に行く事は決まってたんです。月に一度、王城の騎士達と合同訓練するそうです。

 今まで私がお城に行かなかったのは、パパさんが王家に目をつけられないために私を連れていきたくなかったと言うのもありますが、私が自衛する手段がなかったというのも理由の一つです。

 ですが、今の私は魔法が使えます。魔法は8歳の頃から使えたのですが、パパさんが行かせたがらなかったのと、私が家でゴロゴロしたくて、出かけるのを拒否していたというのもあります。

 では、何で行く気になったのか気になるでしょう。実はですね、私は、8歳になるまで、こっそり屋敷を抜け出したときと、魔道具屋に向かった計三回以外で、屋敷自体から出た事が無かったんですよ。

 でも、ずっと屋敷の中にいると、不健康になってしまうので、気分転換を兼ねて庭に出たのです。でも、エリカの頃も、あまり外には出なかったものですから、自分の家の庭の癖して、迷ってしまいまして。

 その時に、公爵家の騎士団の訓練を見たんです。それがとてもかっこよくて……それ以来、窓から訓練の様子を見たりもしていました。

 これは言ってなかったと思うのですが、私は武術の心得があります。えりかの祖父が道場をやっていてですね、護身のためにと特別に教えてくださいました。

 空手、柔道、合気道、剣道、弓道、なぎなたなど……ほとんどの武術は黒帯レベルまで取得しています。つまり、段持ちだったんですよ。

 でも、祖父の道場は、表向きは武道なんですが、本当は武術です。

 武術で出来るのは、剣術、弓術、棒術、槍術、体術です。でも、武道が主だったので、武術はそこまで出来ません。

 そこで、鬼のような鬼畜訓練をしていたので、アクション俳優みたいに、壁を走ったりとか出来た訳です。

 だから、昔の血が騒ぎだしてしまって、騎士達がかっこよく見えてしまったんです。

 そういう訳で、公爵家の騎士団以外の騎士達も見てみたくなったという訳です。

 部屋に戻ったのは、レイをこき使うという理由もありましたが、外出着に着替えるためという理由もあったんです。

「エリー。行くぞ」
「うん!」

 馬車に乗り込んで、王城に向かう。

 十数分ほど馬車に揺られて、王城についた。

「騎士団はこっちだ」

 パパさんは何度も来ているようで、まるでここに住んでいる人かのように案内する。

 少し歩いて、訓練場についた。

「エリー、これ以上近づいてはいけないぞ。危ないからな」
「うん、分かった」

 あらかじめ席が用意してあって、そこに座らされ、そのように言われた。

 まぁ、パパさんの言うように、剣を振り回しているところに近づくと危ないのはよく分かっている。

 ……そう言えば、門番も侯爵の息がかかってるんだよね?

 王城の門番なら、おそらく騎士だろう。なら、他にもこの中にいるかもしれない。でも、さすがに一目で見分けられる訳がない。騎士なんて、ゲームに少し出てきただけだし。

 ……それにしても、少しウズウズしてきた。私も剣を使いたい!久しぶりに暴れたい!!

 ……け、決して危ない人ではありませんよ?たとえ対峙しても、怪我をさせないように最大限の配慮をしてますし、事実、私は大きな怪我はさせず、かすり傷も片手で数えるほどにしかさせていません。

 はぁ……木剣だけでも貸してくれないかな?素振りだけでもしたいんだけど……

「お父さん、木剣って無いのかな?」
「あるぞ。でも、どうしたんだ?」
「エリー見てみたい!本物は危ないけど、木剣ならあまり痛くないって聞いたもん」
「う~ん……見るだけだぞ?」

 パパさんは目で合図をして、騎士さんが持ってきた木剣を受けとる。

 後は、パパさんの注意を剃らさないと。

「ティアンゴルグ公爵!」

 そう考えていると、文官らしき格好をした人がパパさんを呼びに来た。

「どうした?」
「陛下がお呼びです。今大丈夫でしょうか?」

 パパさんは、私の方をちらりと見る。

「大丈夫だよ。騎士さん達がいるから、刺客さんも狙ってこないと思うもん!」

 だから、連れていくと言わないでくれ。

「……そうだな。ここから離れないと約束出来るか?」
「うん!」

 私が大きく頷くと、パパさんは立ち去りました。

 さてっと、もう監視もいない事ですし、思いっきりやりますか!
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