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SS1. 初めての日々
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多分、諒は今人生で一番悩んでいる。
手に持ついわゆる『名付け本』をめくりながら、諒は思わずうなり声をあげた。
維人の妊娠がはっきりしてからかれこれ数か月。出産予定日が間近に迫った今も全く決められない。悩めば悩むほど迷走していく。
名前は親から渡す初めてのプレゼント、なんて言われることもあるが、世の中の親はどうやって決めているのか。ネットの記事だってありとあらゆるものを読んだ。
もちろん、そこに最適解などあるはずなく。最終的な決断は諒と維人がしなければならないのだ。
名前は下手したら人の一生を左右する。簡単な気持ちで決めていいものではない。
どうしたものか、と頭を抱えるが、これまでとは全く毛色の違うこの悩みを、なんだかんだいって、諒は楽しんでいた。
これまで経験してきた悩みはといえば、進路や親との関係。それから、維人と会えなくなったこと。それはまさに苦悩と言うにふさわしく、答えのない問いにただ苦しみもがくことしかできなかった。
でも、今、この悩みは全く違う。未来のための、幸せな悩み。
諒は電動ベッドに背をもたれかけさせて体を起こしている維人の大きなおなかを撫でながら、ぽこりとちょうど伝わってきた小さな振動に自然と頬を緩めた。
「今日も元気そうだ」
今回の出産は三十八週での予定帝王切開となるが、前回、真結の時は予定日直前に破水してしまい、緊急で帝王切開になっている。
今回も何があるかわからない。何より、前回よりさらにハイリスクなのだ。
それは、
「うん、二人とも元気だよ」
そう、なんと双子なのだ。
経過は順調そのものではあったものの、ビッチングによる性別の転換や、前回の出産などの経歴を考慮され、維人は妊娠八カ月に入った頃から諒の勤める病院で入院生活を送っている。
こうなるだろうことを予想して前もって準備はしていたが、真結の世話をしながら仕事に家事にと諒は初めての経験に大わらわ――とはいえ、もう四年生になった真結はとてもしっかりしているからほとんど自分のことは自分でできるのだが――。
初めての名付け、しかも二人分。さらには、初めての真結と二人っきりの生活。それだけではない。双子たちが生まれた後も、諒にとっては何もかもが初めての経験。それが楽しみでもあり、少し恐ろしくもある。
結婚してからたくさんの環境の変化があったが、特にここ一年ほどは初めてのことばかりだ。
去年の夏のこと。ちょうど真結が夏休みに入るころ、現在は日本に戻ってきている維人の父親が今年度定年退職を迎えるため、その前にたまりにたまった有休休暇を消化することにしたと連絡があった。
定年後はエルダー社員として後進育成にあたりながら、維人の祖父母たちと暮らすからその準備もかねて一カ月ほどそちらに滞在するという。
それに合わせて真結もしばらく遊びに来ないかと誘われたのだ。
維人の祖父母の家は海沿いにある昔ながらの平屋で、敷地も広い。溺愛する孫と過ごす時間の欲しい維人の父親が、海水浴も楽しめるし、花火だってできるし、虫取りもできる! と諒たちの住むマンションに遊びにきがてら本気でプレゼンテーションを行った結果、真結は夏休みの間一週間ほどそちらで過ごすことになった。
「真結が父さんのところに行くの、ここから一週間にしてもらおうと思うんだけど、」
そういってカレンダーを指さす維人は、目線をそらしながら、ついでに諒も休み取れないかな? と遠慮がちに言葉をつづけた。
祖父母の家には真結だけで行くという話になっていたが、やっぱり心配だから一緒に行きたいということだろうか、といまだ視線の合わない維人に首をかしげる。
「さすがに一週間は難しいけど、二日くらいならいけると思うよ」
最近は働き方改革とかで有休も多少は取りやすくなった。まだその予定日までも時間があるし調整できるだろう。
そう答えると、維人はぱあっと顔を輝かせた。かわいいなっ。と思って見ていたのに、はっとした後またもじもじと視線を下げてしまった。どうやら言いにくいことがあるらしい。
何だろうかと、カレンダーに視線を落とす。そして、ふと気が付いてしまった。
「もしかして、その辺、発情期……?」
そう、その期間がちょうど、維人のヒートにかぶっていることに。
ボンっと音がしそうなほどに真っ赤になった維人を見るからに多分正解だろう。
Ωには一定周期でヒートと呼ばれる発情期が訪れる。二次性がΩになった維人にももちろんあるが、維人は症状が割と軽く、抑制剤を飲んでいればヒート期間中も少しフェロモンの匂いが強くなるくらいでほとんど普段と変わらずに過ごせる。
そのため、これまでヒート期間中であっても特別盛り上がるということもなく。αとΩカップルの醍醐味とまで言われる、いわゆるヒートセックスというものをしたのは、高校を卒業した冬の出来事、つまりビッチングを起こしたときだけだ。
残念ながら諒にはその時の記憶がない。つまり、気持ち的には未経験。正直、興味がないとは言えない。いや、嘘です。興味しかありません。
「ちょ、ちょうどそろそろ二人目って話もしてたし……」
どうかな、なんて最愛の番に頬を赤らめながら上目遣いで聞かれて「NO」といえるαがいるだろうか。いや、絶対にいない。
答えはもちろん、是非に、だ。
そんなこんなで迎えた夏休み。維人の祖父母の家に真結が出かけて行った翌日のこと。
維人のヒートも予定通り来そうだということで、その日の仕事を終えれば、明日、明後日はお休み。思えば、維人と朝から晩まで二人っきりで過ごすなんてことも初めてで。
浮かれ気分を必死で押し隠しながらも、テキパキと仕事をこなして、いざ退勤時間、となったところで思った通りには進まないのが世の常。
先輩医師にあとはこっちに任せて! と肩をたたかれようやく帰路に着いたころには、すでに夜の九時過ぎていた。
今から帰るよ、と連絡を入れたが、返事はないまま。慌てて帰宅し、玄関を開けてすぐ異変を感じ取った。
――すごい、匂いが……。
部屋中を覆いつくすほどの維人のフェロモンの香り。諒がα用の抑制剤を飲んでいなければ一瞬でラットを起こしていたかもしれない。
予定では維人のヒートが始まるのは翌日からだった。それが早まったんだろう。しまった、という思いで真っ暗な廊下に漂う香りの道をたどって進んでいく。
これまで維人はずっとヒートを薬で抑えていたから、維人自身もヒートは初体験に近いこともあり、少し前から不安げにしていた。それなのに、一人っきりの時にきてしまうなんて。
これまで感じたことのないほどの焦燥感のまま、少しだけ開いた寝室の扉を開ければ、月明かりに照らされたベッドの上に不自然なふくらみを見つけた。
「維人?」
床に落ちている服を拾い上げながら、より香りの強いほうへと誘われるままにベッドへと近づく。そこには諒のシャツやボトムスなんかがたくさん積み重ねられていた。
これまでに嗅いだことのないほどに強い維人のフェロモンの香りと、それ以上に今目の前の状況が諒の熱を急激に昂らせていく。荒くなる息を何とか抑えながら、諒はそっとベッドに腰を掛けた。
「維人、『巣』作ってくれたんだね」
Ωが発情期になると本能的にαの匂いがついたものを集めるという巣作り。
諒も耳にしたことはあったが、パートナーのいるΩならば誰でもするというわけではなく、学術的にもその目的は解明されていない。
ただ、一般的には、ヒートによって不安定になるΩの精神を安定させるためだとか、相手のαへの深い愛情を示す行為だとか、いろいろな説はある。
だから諒も「してもらえたら嬉しいだろうなぁ」くらいに思っていた。
でも、実際目にしてみると全然違う。もちろん嬉しい。感動するレベルで嬉しい。でも、これは“嬉しい”とか、感情だけの話じゃない。
維人が自分の匂いの中にいる、それだけでたまらなくなるほどにほっとした。
すでに番関係を結んでいるのだから、維人のフェロモンは他のαには感知できない。それでも、家に帰ってきて維人のフェロモンを感じた途端に芽生えたのは焦燥感だった。
大切でたまらない、最愛の番が他に奪われるかもしれない。そんな焦り。だからこそ、諒の匂いの中という安全地帯にいた維人に心底安堵した。
もしかしたら『巣』は、Ωだけじゃなくて、αも安心して一緒に発情期を過ごせるようにって作ってくれるものなんじゃないかなって思う。
「りょぅ……」
巣の中からもそもそと這い出てきた維人は涙を浮かべ、呼吸を荒げながら、熱を持った手で諒の服をぎゅっとつかんだ。
「ぼく、じょうずに、できなくて……」
「そんなことないよ、上手にできてる。ありがとう」
「でも、たりないもん……」
いつもより舌足らずな口調で、ぐすぐすと泣きながら愚図る維人に諒は思わず天を仰いだ。
いつも凛と前を向く強い維人が好きだ。少しいたずらっ子みたいな顔をするかわいい維人が好きだ。柔らかく微笑む優しい維人が好きだ。
どんな維人もたまらなく好き。まぎれもなく最愛の番。
それが今、また更新された。最愛の上ってなんて言うんだろうか。
赤く上気した頬をぽろぽろと伝っていく涙をぬぐう。
「遅くなってごめん、ただいま」
「ん、おかえりぃ」
へにゃりとほほ笑む顔を見たらもうノックアウト。
優しくキスをしただけのつもりが、しっかりとベッドに押し倒していた。
それからはもう夢中の一言。丸一日飲まず食わずで貪り合っていたことに気が付いた時にはそれはもう驚愕した。
恐るべし、ヒートセックス。
ついそんな経緯を思い出していたら、もう面会時間の終了時刻まであと数分。諒は手に持っていた名づけ本を鞄にしまい、席を立つ。
「また明日来るね。なんかあったらすぐ連絡して」
「うん」
そっと髪を撫で、くすぐったそうな顔をする維人にキスをして病室を出た。
空に輝く太陽が青々とした木々を照らすなか、諒は足早に家を目指す。今日の晩御飯はパスタにしようか、なんて考えながら。
「ただいま~」
すでに帰宅していた真結はソファの上で本を読んでいた。
維人が入院してからは夜勤のシフトから外してもらい、こうして夕方には家にいられるようになった。おかげで真結とこうして二人で過ごす時間も持てている。
「お父さんおかえり~。お母さんどうだった?」
「元気だったよ」
「赤ちゃんも?」
「うん、赤ちゃんも」
嬉しそうににっこりと笑う真結に、自然と諒も目を細めた。
維人に再会してから真結はずっと諒に好意的で、あっさりと「お父さん」と受け入れてくれた。ともすれば恨まれても仕方ない立場だったというのに。
それは、維人がずっと諒の良いことばかりを真結に伝え続けてくれたからだと後から知った。
そして、寂しい思いも悔しい思いもさせてしまっていたことも知った。
諒が維人と離れていた間、ずっと二人を見守っていた田所 一に「維人には話してないけど」と聞かされたことがある。
それは真結がまだ保育園に通っていた頃のこと。ある日、真結がお友達を叩いてしまったと保育園に呼び出されたことがあったという。
原因は父親がいないことをからかわれたことだった。
Ωの片親というのは今でもやはり差別的な目で見られることが多い。きっと、そのお友達の親もそういうタイプだったんだろう。
真結はその理由をかたくなに保育園の先生にも維人に話そうとしなかったが、「維人には話さない」という約束で一にだけ教えてくれたそうだ。
真結は自分に父親がいないことを多少寂しくは感じていても、別に悲しくはなかったし、つらくもなかったのだという。だって父親がいなくても十分に維人が愛してくれているから、と。
でも、維人は違う。いつも明るくて、強い維人が、夜、真結の知らない香りのするマフラーを抱きしめながら一人で泣いていることを真結は知っていた。本当はつらくて、寂しくて、悲しい想いを隠している。きっと真結のために。
それを知らない人に、バカになんてされたくない。と思わず手が出てしまったのだという。
そして、この話をすれば維人は「自分のせいだ」と思ってしまうかもしない。だから、維人には言いたくないのだと。
約束通り一はその話を維人にはしなかった。
「あわよくば俺が父親になろうと思ってたからな」
なんて言っていたが、真結の想いを尊重したのだろう。だからこそ、一は真結に信頼されているのだ。
こういう話を聞くたびに、自分の無力さが悔しくてたまらない。
でも過去はどうしても取り戻せないから。
だからこそ、”今”がどれほど大切か身にしみている。
最愛の番。そして、真結やこれから産まれてくる子どもたち。何よりも大切な”家族”。すべて維人が与えてくれたものだ。
維人と結婚して苗字を”桜庭”に変える時、必ず守ってみせると誓った。
この誓いを生涯違えることなく生きていく。それが今、”桜庭 諒”として生きる”意味”だから。
「お父さん、今日のご飯何にする?」
「今日はパスタにしようかなって。ベーコンとほうれん草のやつ」
「いいね! それ好き~」
あぁ今日も娘が世界で一番かわいい。これから生まれてくる子どもたちもきっと世界で一番かわいい。あっもちろん維人も世界一、いや宇宙一かわいい。
そんな風に諒が一人で幸せをかみしめていると、スマホが鳴った。
手に取った画面には維人の名が。慌てて出ると、維人は暢気に緊急事態を告げた。
「あっ諒、悪いんだけど、破水しちゃったから、今から来れる?」
「えぇ?! さ、さっき会った時は何も言ってなかったよね?!」
「なんかお腹痛いなぁと思ってたけど、たいしたことないから大丈夫かな~って」
てへ☆とかかわいく言っても、かわいいだけだからな!
日頃医者の立場として「お父さん大丈夫だから落ち着いてください」なんて声をかけることもあったが、わかった。これは落ち着けるはずがない。
「急いでいくから! 真結、病院行くよ! 生まれる!」
「はーい!」
「大丈夫だよ、そんなにすぐ生まれないから。ゆっくり来、あっいたたたた」
「えっちょ、だ、大丈夫?! すぐ行く! すぐ行くから!!」
急いで出かける準備をするが、思考がまとまらない。何か必要なものは、持っていくものは、とか考えていたのに、どんどん、維人に何かあったら、とか、無事に生まれてきてくれるだろうか、とかぐるぐると悪い考えが回り始める。早くいかないといけないのに足が前に進まない。
いったん落ち着こうとソファに浅く腰を掛けると、小さなぬくもりと優しい香りが諒を包んだ。
「お父さん、大丈夫だよ。私もいるから」
前にもこうして抱きしめられたことがあった。相変わらずなんて情けない父親なのか。
「ありがとう、真結。行こうか」
生まれてきてくれて、ありがとう。維人のそばにいてくれて、ありがとう。あの日、見つけてくれてありがとう。
そんな思いを込めて髪を撫でると、真結はにっこりと維人そっくりにほほ笑んだ。
さぁこれから初めての日々が始まる。
諒は自分の両頬をパシンと掌でたたき、立ち上がった。
そのうち初めての日々はいつもの毎日になって。
泣いたり笑ったり、毎日いろんなことが起こって、何も起こらないない日もあって。
そんなきみたちと過ごす毎日は、きっと幸せな日々だ。
【end】
☆お読みいただきありがとうございました☆
手に持ついわゆる『名付け本』をめくりながら、諒は思わずうなり声をあげた。
維人の妊娠がはっきりしてからかれこれ数か月。出産予定日が間近に迫った今も全く決められない。悩めば悩むほど迷走していく。
名前は親から渡す初めてのプレゼント、なんて言われることもあるが、世の中の親はどうやって決めているのか。ネットの記事だってありとあらゆるものを読んだ。
もちろん、そこに最適解などあるはずなく。最終的な決断は諒と維人がしなければならないのだ。
名前は下手したら人の一生を左右する。簡単な気持ちで決めていいものではない。
どうしたものか、と頭を抱えるが、これまでとは全く毛色の違うこの悩みを、なんだかんだいって、諒は楽しんでいた。
これまで経験してきた悩みはといえば、進路や親との関係。それから、維人と会えなくなったこと。それはまさに苦悩と言うにふさわしく、答えのない問いにただ苦しみもがくことしかできなかった。
でも、今、この悩みは全く違う。未来のための、幸せな悩み。
諒は電動ベッドに背をもたれかけさせて体を起こしている維人の大きなおなかを撫でながら、ぽこりとちょうど伝わってきた小さな振動に自然と頬を緩めた。
「今日も元気そうだ」
今回の出産は三十八週での予定帝王切開となるが、前回、真結の時は予定日直前に破水してしまい、緊急で帝王切開になっている。
今回も何があるかわからない。何より、前回よりさらにハイリスクなのだ。
それは、
「うん、二人とも元気だよ」
そう、なんと双子なのだ。
経過は順調そのものではあったものの、ビッチングによる性別の転換や、前回の出産などの経歴を考慮され、維人は妊娠八カ月に入った頃から諒の勤める病院で入院生活を送っている。
こうなるだろうことを予想して前もって準備はしていたが、真結の世話をしながら仕事に家事にと諒は初めての経験に大わらわ――とはいえ、もう四年生になった真結はとてもしっかりしているからほとんど自分のことは自分でできるのだが――。
初めての名付け、しかも二人分。さらには、初めての真結と二人っきりの生活。それだけではない。双子たちが生まれた後も、諒にとっては何もかもが初めての経験。それが楽しみでもあり、少し恐ろしくもある。
結婚してからたくさんの環境の変化があったが、特にここ一年ほどは初めてのことばかりだ。
去年の夏のこと。ちょうど真結が夏休みに入るころ、現在は日本に戻ってきている維人の父親が今年度定年退職を迎えるため、その前にたまりにたまった有休休暇を消化することにしたと連絡があった。
定年後はエルダー社員として後進育成にあたりながら、維人の祖父母たちと暮らすからその準備もかねて一カ月ほどそちらに滞在するという。
それに合わせて真結もしばらく遊びに来ないかと誘われたのだ。
維人の祖父母の家は海沿いにある昔ながらの平屋で、敷地も広い。溺愛する孫と過ごす時間の欲しい維人の父親が、海水浴も楽しめるし、花火だってできるし、虫取りもできる! と諒たちの住むマンションに遊びにきがてら本気でプレゼンテーションを行った結果、真結は夏休みの間一週間ほどそちらで過ごすことになった。
「真結が父さんのところに行くの、ここから一週間にしてもらおうと思うんだけど、」
そういってカレンダーを指さす維人は、目線をそらしながら、ついでに諒も休み取れないかな? と遠慮がちに言葉をつづけた。
祖父母の家には真結だけで行くという話になっていたが、やっぱり心配だから一緒に行きたいということだろうか、といまだ視線の合わない維人に首をかしげる。
「さすがに一週間は難しいけど、二日くらいならいけると思うよ」
最近は働き方改革とかで有休も多少は取りやすくなった。まだその予定日までも時間があるし調整できるだろう。
そう答えると、維人はぱあっと顔を輝かせた。かわいいなっ。と思って見ていたのに、はっとした後またもじもじと視線を下げてしまった。どうやら言いにくいことがあるらしい。
何だろうかと、カレンダーに視線を落とす。そして、ふと気が付いてしまった。
「もしかして、その辺、発情期……?」
そう、その期間がちょうど、維人のヒートにかぶっていることに。
ボンっと音がしそうなほどに真っ赤になった維人を見るからに多分正解だろう。
Ωには一定周期でヒートと呼ばれる発情期が訪れる。二次性がΩになった維人にももちろんあるが、維人は症状が割と軽く、抑制剤を飲んでいればヒート期間中も少しフェロモンの匂いが強くなるくらいでほとんど普段と変わらずに過ごせる。
そのため、これまでヒート期間中であっても特別盛り上がるということもなく。αとΩカップルの醍醐味とまで言われる、いわゆるヒートセックスというものをしたのは、高校を卒業した冬の出来事、つまりビッチングを起こしたときだけだ。
残念ながら諒にはその時の記憶がない。つまり、気持ち的には未経験。正直、興味がないとは言えない。いや、嘘です。興味しかありません。
「ちょ、ちょうどそろそろ二人目って話もしてたし……」
どうかな、なんて最愛の番に頬を赤らめながら上目遣いで聞かれて「NO」といえるαがいるだろうか。いや、絶対にいない。
答えはもちろん、是非に、だ。
そんなこんなで迎えた夏休み。維人の祖父母の家に真結が出かけて行った翌日のこと。
維人のヒートも予定通り来そうだということで、その日の仕事を終えれば、明日、明後日はお休み。思えば、維人と朝から晩まで二人っきりで過ごすなんてことも初めてで。
浮かれ気分を必死で押し隠しながらも、テキパキと仕事をこなして、いざ退勤時間、となったところで思った通りには進まないのが世の常。
先輩医師にあとはこっちに任せて! と肩をたたかれようやく帰路に着いたころには、すでに夜の九時過ぎていた。
今から帰るよ、と連絡を入れたが、返事はないまま。慌てて帰宅し、玄関を開けてすぐ異変を感じ取った。
――すごい、匂いが……。
部屋中を覆いつくすほどの維人のフェロモンの香り。諒がα用の抑制剤を飲んでいなければ一瞬でラットを起こしていたかもしれない。
予定では維人のヒートが始まるのは翌日からだった。それが早まったんだろう。しまった、という思いで真っ暗な廊下に漂う香りの道をたどって進んでいく。
これまで維人はずっとヒートを薬で抑えていたから、維人自身もヒートは初体験に近いこともあり、少し前から不安げにしていた。それなのに、一人っきりの時にきてしまうなんて。
これまで感じたことのないほどの焦燥感のまま、少しだけ開いた寝室の扉を開ければ、月明かりに照らされたベッドの上に不自然なふくらみを見つけた。
「維人?」
床に落ちている服を拾い上げながら、より香りの強いほうへと誘われるままにベッドへと近づく。そこには諒のシャツやボトムスなんかがたくさん積み重ねられていた。
これまでに嗅いだことのないほどに強い維人のフェロモンの香りと、それ以上に今目の前の状況が諒の熱を急激に昂らせていく。荒くなる息を何とか抑えながら、諒はそっとベッドに腰を掛けた。
「維人、『巣』作ってくれたんだね」
Ωが発情期になると本能的にαの匂いがついたものを集めるという巣作り。
諒も耳にしたことはあったが、パートナーのいるΩならば誰でもするというわけではなく、学術的にもその目的は解明されていない。
ただ、一般的には、ヒートによって不安定になるΩの精神を安定させるためだとか、相手のαへの深い愛情を示す行為だとか、いろいろな説はある。
だから諒も「してもらえたら嬉しいだろうなぁ」くらいに思っていた。
でも、実際目にしてみると全然違う。もちろん嬉しい。感動するレベルで嬉しい。でも、これは“嬉しい”とか、感情だけの話じゃない。
維人が自分の匂いの中にいる、それだけでたまらなくなるほどにほっとした。
すでに番関係を結んでいるのだから、維人のフェロモンは他のαには感知できない。それでも、家に帰ってきて維人のフェロモンを感じた途端に芽生えたのは焦燥感だった。
大切でたまらない、最愛の番が他に奪われるかもしれない。そんな焦り。だからこそ、諒の匂いの中という安全地帯にいた維人に心底安堵した。
もしかしたら『巣』は、Ωだけじゃなくて、αも安心して一緒に発情期を過ごせるようにって作ってくれるものなんじゃないかなって思う。
「りょぅ……」
巣の中からもそもそと這い出てきた維人は涙を浮かべ、呼吸を荒げながら、熱を持った手で諒の服をぎゅっとつかんだ。
「ぼく、じょうずに、できなくて……」
「そんなことないよ、上手にできてる。ありがとう」
「でも、たりないもん……」
いつもより舌足らずな口調で、ぐすぐすと泣きながら愚図る維人に諒は思わず天を仰いだ。
いつも凛と前を向く強い維人が好きだ。少しいたずらっ子みたいな顔をするかわいい維人が好きだ。柔らかく微笑む優しい維人が好きだ。
どんな維人もたまらなく好き。まぎれもなく最愛の番。
それが今、また更新された。最愛の上ってなんて言うんだろうか。
赤く上気した頬をぽろぽろと伝っていく涙をぬぐう。
「遅くなってごめん、ただいま」
「ん、おかえりぃ」
へにゃりとほほ笑む顔を見たらもうノックアウト。
優しくキスをしただけのつもりが、しっかりとベッドに押し倒していた。
それからはもう夢中の一言。丸一日飲まず食わずで貪り合っていたことに気が付いた時にはそれはもう驚愕した。
恐るべし、ヒートセックス。
ついそんな経緯を思い出していたら、もう面会時間の終了時刻まであと数分。諒は手に持っていた名づけ本を鞄にしまい、席を立つ。
「また明日来るね。なんかあったらすぐ連絡して」
「うん」
そっと髪を撫で、くすぐったそうな顔をする維人にキスをして病室を出た。
空に輝く太陽が青々とした木々を照らすなか、諒は足早に家を目指す。今日の晩御飯はパスタにしようか、なんて考えながら。
「ただいま~」
すでに帰宅していた真結はソファの上で本を読んでいた。
維人が入院してからは夜勤のシフトから外してもらい、こうして夕方には家にいられるようになった。おかげで真結とこうして二人で過ごす時間も持てている。
「お父さんおかえり~。お母さんどうだった?」
「元気だったよ」
「赤ちゃんも?」
「うん、赤ちゃんも」
嬉しそうににっこりと笑う真結に、自然と諒も目を細めた。
維人に再会してから真結はずっと諒に好意的で、あっさりと「お父さん」と受け入れてくれた。ともすれば恨まれても仕方ない立場だったというのに。
それは、維人がずっと諒の良いことばかりを真結に伝え続けてくれたからだと後から知った。
そして、寂しい思いも悔しい思いもさせてしまっていたことも知った。
諒が維人と離れていた間、ずっと二人を見守っていた田所 一に「維人には話してないけど」と聞かされたことがある。
それは真結がまだ保育園に通っていた頃のこと。ある日、真結がお友達を叩いてしまったと保育園に呼び出されたことがあったという。
原因は父親がいないことをからかわれたことだった。
Ωの片親というのは今でもやはり差別的な目で見られることが多い。きっと、そのお友達の親もそういうタイプだったんだろう。
真結はその理由をかたくなに保育園の先生にも維人に話そうとしなかったが、「維人には話さない」という約束で一にだけ教えてくれたそうだ。
真結は自分に父親がいないことを多少寂しくは感じていても、別に悲しくはなかったし、つらくもなかったのだという。だって父親がいなくても十分に維人が愛してくれているから、と。
でも、維人は違う。いつも明るくて、強い維人が、夜、真結の知らない香りのするマフラーを抱きしめながら一人で泣いていることを真結は知っていた。本当はつらくて、寂しくて、悲しい想いを隠している。きっと真結のために。
それを知らない人に、バカになんてされたくない。と思わず手が出てしまったのだという。
そして、この話をすれば維人は「自分のせいだ」と思ってしまうかもしない。だから、維人には言いたくないのだと。
約束通り一はその話を維人にはしなかった。
「あわよくば俺が父親になろうと思ってたからな」
なんて言っていたが、真結の想いを尊重したのだろう。だからこそ、一は真結に信頼されているのだ。
こういう話を聞くたびに、自分の無力さが悔しくてたまらない。
でも過去はどうしても取り戻せないから。
だからこそ、”今”がどれほど大切か身にしみている。
最愛の番。そして、真結やこれから産まれてくる子どもたち。何よりも大切な”家族”。すべて維人が与えてくれたものだ。
維人と結婚して苗字を”桜庭”に変える時、必ず守ってみせると誓った。
この誓いを生涯違えることなく生きていく。それが今、”桜庭 諒”として生きる”意味”だから。
「お父さん、今日のご飯何にする?」
「今日はパスタにしようかなって。ベーコンとほうれん草のやつ」
「いいね! それ好き~」
あぁ今日も娘が世界で一番かわいい。これから生まれてくる子どもたちもきっと世界で一番かわいい。あっもちろん維人も世界一、いや宇宙一かわいい。
そんな風に諒が一人で幸せをかみしめていると、スマホが鳴った。
手に取った画面には維人の名が。慌てて出ると、維人は暢気に緊急事態を告げた。
「あっ諒、悪いんだけど、破水しちゃったから、今から来れる?」
「えぇ?! さ、さっき会った時は何も言ってなかったよね?!」
「なんかお腹痛いなぁと思ってたけど、たいしたことないから大丈夫かな~って」
てへ☆とかかわいく言っても、かわいいだけだからな!
日頃医者の立場として「お父さん大丈夫だから落ち着いてください」なんて声をかけることもあったが、わかった。これは落ち着けるはずがない。
「急いでいくから! 真結、病院行くよ! 生まれる!」
「はーい!」
「大丈夫だよ、そんなにすぐ生まれないから。ゆっくり来、あっいたたたた」
「えっちょ、だ、大丈夫?! すぐ行く! すぐ行くから!!」
急いで出かける準備をするが、思考がまとまらない。何か必要なものは、持っていくものは、とか考えていたのに、どんどん、維人に何かあったら、とか、無事に生まれてきてくれるだろうか、とかぐるぐると悪い考えが回り始める。早くいかないといけないのに足が前に進まない。
いったん落ち着こうとソファに浅く腰を掛けると、小さなぬくもりと優しい香りが諒を包んだ。
「お父さん、大丈夫だよ。私もいるから」
前にもこうして抱きしめられたことがあった。相変わらずなんて情けない父親なのか。
「ありがとう、真結。行こうか」
生まれてきてくれて、ありがとう。維人のそばにいてくれて、ありがとう。あの日、見つけてくれてありがとう。
そんな思いを込めて髪を撫でると、真結はにっこりと維人そっくりにほほ笑んだ。
さぁこれから初めての日々が始まる。
諒は自分の両頬をパシンと掌でたたき、立ち上がった。
そのうち初めての日々はいつもの毎日になって。
泣いたり笑ったり、毎日いろんなことが起こって、何も起こらないない日もあって。
そんなきみたちと過ごす毎日は、きっと幸せな日々だ。
【end】
☆お読みいただきありがとうございました☆
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王弟騎士α(23才)× 地方貴族庶子Ω(18才)
※ 第12回BL大賞では、たくさんの応援をありがとうございました!
ユリウスが暮らすシャマラーン帝国では、平民のオメガは18才になると、宮廷で開かれる選定の儀に参加することが義務付けられている。王族の妾となるオメガを選ぶためのその儀式に参加し、誰にも選ばれずに売れ残ったユリウスは、国王陛下から「第3王弟に謀反の疑いがあるため、身辺を探るように」という密命を受け、オメガ嫌いと噂される第3王弟ラインハルトの従僕になった。
無口で無愛想な彼の優しい一面を知り、任務とは裏腹にラインハルトに惹かれていくユリウスであったが、働き始めて3カ月が過ぎたところで第3王弟殿下が辺境伯令嬢の婿養子になるという噂を聞き、従僕も解雇される。
平凡な僕が優しい彼氏と別れる方法
あと
BL
「よし!別れよう!」
元遊び人の現爽やか風受けには激重執着男×ちょっとネガティブな鈍感天然アホの子
昔チャラかった癖に手を出してくれない攻めに憤った受けが、もしかしたら他に好きな人がいる!?と思い込み、別れようとする……?みたいな話です。
攻めの女性関係匂わせや攻めフェラがあり、苦手な人はブラウザバックで。
……これはメンヘラなのではないか?という説もあります。
pixivでも投稿しています。
攻め:九條隼人
受け:田辺光希
友人:石川優希
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聖女召喚の巻き添えで喚ばれた「オマケ」の男子高校生ですが、魔王様の「抱き枕」として重宝されています
八百屋 成美
BL
聖女召喚に巻き込まれて異世界に来た主人公。聖女は優遇されるが、魔力のない主人公は城から追い出され、魔の森へ捨てられる。
そこで出会ったのは、強大な魔力ゆえに不眠症に悩む魔王。なぜか主人公の「匂い」や「体温」だけが魔王を安眠させることができると判明し、魔王城で「生きた抱き枕」として飼われることになる。
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
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ウサギ獣人を毛嫌いしているオオカミ獣人後輩に、嘘をついたウサギ獣人オレ。大学時代後輩から逃げたのに、大人になって再会するなんて!?
灯璃
BL
ごく普通に大学に通う、宇佐木 寧(ねい)には、ひょんな事から懐いてくれる後輩がいた。
オオカミ獣人でアルファの、狼谷 凛旺(りおう)だ。
ーここは、普通に獣人が現代社会で暮らす世界ー
獣人の中でも、肉食と草食で格差があり、さらに男女以外の第二の性別、アルファ、ベータ、オメガがあった。オメガは男でもアルファの子が産めるのだが、そこそこ差別されていたのでベータだと言った方が楽だった。
そんな中で、肉食のオオカミ獣人の狼谷が、草食オメガのオレに懐いているのは、単にオレたちのオタク趣味が合ったからだった。
だが、こいつは、ウサギ獣人を毛嫌いしていて、よりにもよって、オレはウサギ獣人のオメガだった。
話が合うこいつと話をするのは楽しい。だから、学生生活の間だけ、なんとか隠しとおせば大丈夫だろう。
そんな風に簡単に思っていたからか、突然に発情期を迎えたオレは、自業自得の後悔をする羽目になるーー。
みたいな、大学篇と、その後の社会人編。
BL大賞ポイントいれて頂いた方々!ありがとうございました!!
※本編完結しました!お読みいただきありがとうございました!
※短編1本追加しました。これにて完結です!ありがとうございました!
旧題「ウサギ獣人が嫌いな、オオカミ獣人後輩を騙してしまった。ついでにオメガなのにベータと言ってしまったオレの、後悔」
婚活アプリのテスト版に登録させられたら何故か自社の社長としかマッチング出来ないのですが?
こたま
BL
オメガ男子の小島史(ふみ)は、ネットを中心に展開している中小広告代理店の経理部に勤めている。会社が国の補助金が入る婚活アプリ開発に関わる事になった。テスト版には、自社の未婚で番のいないアルファとオメガはもちろん未婚のベータも必ず登録して動作確認をするようにと業務命令が下された。史が仕方なく登録すると社長の辰巳皇成(こうせい)からマッチング希望が…
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感想ありがとうございます!
確かに諒は七年前のことちゃんと謝ってないし、自分でも書いてて、一かわいそうだな…って思ってました^^;
なので、一派(?)のご意見もいただけてとっても嬉しいです!
読んでいただいてありがとうございました(*^^*)
すっごく面白かったです👑✨
オメガバースも言葉足らずのすれ違いも、大好物なので、めちゃくちゃトキメキいただきました🥰
ついつい…当て馬を応援してしまうので…一くんにも幸せになって欲しいです💕
もし機会があるなら番外編等で一くんのその後等々、読めたら嬉しいです!!
ステキな作品を完結まで届けて下さり、ありがとうございました😭
感想ありがとうございます!めちゃくちゃ嬉しいです😊
一も幸せにしてあげたいのですが、どうにも彼はBLにならないんですよね…。
なぜなら真結ちゃんが許してくれないのです^^;
番外編は色々書きたいなと思っているので、気長に(とっても筆が遅いんです…)待っていていただけるととても嬉しいです!