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【157話】 夜の散歩の衝撃
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リリアは少しフリーズしていたが、ゆっくりとコーヒーを一口すするとカップを両手に抱えた…
「…………………」
しずかな時間が流れる…
ダカットがリリアを見ると、カップを両手に口を少しキュっとしている。
少しとがった唇が形良い。
「あたしね、さっきの自己紹介でもわかる通り公認勇者なの。で、ドラキュラ伯爵の退治を頼まれて来たの」
案外あっさりと言ってのけた、そして続ける。その場の全員じぃっと聞いている。
「まぁ… あたしね、勇者なんだけど… あんまり国から相手にされていなくてね…えへ… 勇者エジンの遠い子孫になるからって、国が認める勇者がいれば能力なんて必要無いからって、子孫なら誰でも良いし常識が通用すればそれでいいからって、それで勇者になったんだよね。まぁ、父さんは勇者の血筋に誇りを持っていたから… 何だか父さんの夢を叶える的な事と、街に住んでみたかったんだよね。村より街ね。で、勇者になって一年かな?… あんまり勇者っぽいことしてないし、国からも空気扱いなんだよね… えっへっへ…」
ダカットはリリアを見る、照れ笑いしているようだが淡々とした表情。むしろ少し悲し気に見えなくもない… 月明かりの角度のせいか?
リリアはカップを置くと何故かベーグルを分解してサーモンとクリームを自分でクラッカーに乗っけて食べ始めた。
「でね、あんまり何もしていないけど… まぁ、勇者って何をやるのかわからないけど、とりあえず冒険者としてあっちこっち行って仕事してるんだよね。あっちこっちいけるのは面白い。で、傭兵になったり勇者活動であっちこっち行って一年経ったら、ランカシムの娼婦、ビッチ勇者、サキュバス勇者とか… これなんかフリート帝国での出来事なのに何で噂になっているのかねぇ…どこから情報くるのかねぇ… で、王国勇者管理室には毎日あたしが、無銭飲食したとか、畑の作物盗んだとか、結婚詐欺をしたとか、助けてくれなかったとか、男を寝取ったとか… まぁ、これは知らない所でそうなのかも知れないけど、ちゃんと独身かどうかは聞いてるからね。 何だかよくわからないクレームだらけだよ、えっへっへっへ」
そう言いながらクラッカーを食べている。
そして最後に
「そのうち誰かがリリアを退治に来るかもね」
そう言ったきり黙ってクラッカーとコーヒーを交互に口にしている。
しばらくフクロウとリリアの口以外は時が止まっていた。
ブラックは目を細めてテーブルに手を揃えて座っている。
リリアは中身の無くなったベーグルの下半分をモグモグと食べている。
「私は月明かりの映る湖が好きでね、よろしければ月の下を散歩しましょう」
伯爵は夫人に部屋に戻るように促すとリリア達を散歩に誘った。
ランプを手にするアスタルテを先頭に伯爵、リリアと手にホウキ、ブラック、数名の執事が月夜の庭を歩く。
ドラキュラ伯爵は黒く落ち着いた正装をしている。
「服装ですか?今日は客人を迎えるために正装です。普段は気分により正装したり普段着だったり、夜起きた時に妻と正装するかしないか相談して決めます… 血を吸う?…バンパイアの体質上血を吸います。私も妻も、家族一同特に毎日生き血を啜るわけではありません。バンパイアとして吸うのですが、栄養は同じことです。お腹に入れば何でも栄養です。好物と言うより習性というか体質ですね… 特に吸わなくても構いません。リリア殿の好物は?… 鶏料理ですか… 鶏料理が食べられれば良いですが、食べなくても大丈夫ですよね?… 同じような物です。バンパイアの呪いの能力と他の能力を天引きする形です。体質や常習性、能力を発揮するために生き血を啜り続けなければいけない者もいますし、私達の様に制御出来る者もいます。どうしてもと思った時ですか?… 実は、内密ですが、月に一回程度、お金を払って啜らせてもらえる契約者が何人かいます。詳細は明かせませんが… 本人達の希望で十分なお礼をいたしますし解呪、ポーションを用意しパンピレックを発症しないよう数日ここで十分様子を見て帰っていただきます。偏見から逃れてここに亜人、魔人等いますが皆、能力が高いです」リリアの質問に淡々と答えてくれた。
「とっても平和ですね。あたしバンパイア対策にここ何日間もニンニク料理を食べ続けてきたよ」リリアは笑っている。
「呪いなので十字架はダメですが、ニンニクが苦手というのは謝った認識です。むしろニンニクをあしらった料理は好きです。しかし、先代がニンニク料理を食べたら同席した女性に嫌がられたようで… イケメンがニンニクの匂いを漂わせてはイメージを損なうようです。それでニンニクは外では控える様にしたので。恐らくそれがなぜかニンニクが弱点と謝った解釈になったようです。ニンニクを投げつける人もいますが… あれは痛いだけです」淡々としながら湖に向かう。
偏見の被害者のようだ、リリアには何となく頷ける。
「国王に直接退治を頼まれたのですか?… ドラキュラ退治をと頼まれたのですか?バンパイア退治と頼まれたのですか?… そうですか… 一度お城に出向いて誤解を解く必要がありそうですな」
話しはそこまでで、以降は無言になってしまった。
リリアには難しい判断だが、退治の対象になるような人物ではなさそうだ。
嘘や誤魔化しをしているとも思えない。
伯爵は湖の景観が広がる場所でしばらく立ち止まった後、湖の水際まで下りた。
伯爵はここの眺めが大変お気に入りなのだろう。余計な事を考えず景色を楽しみたいのだとリリアは感じた。
「!」リリアは闇の動きを感じた…
ほどなく庭の方から執事が二名程やってきた。慌てた動作ではないが何か急ぎが感じられる。
伯爵とアスタルテの傍に来てなにやらヒソヒソと報告している。
アスタルテは少し表情を変えたが、伯爵は相変わらず淡々としている。
「!……」
リリアの聞き間違えでなければ、道側から何者かが侵入してきて庭を荒らしているようだ。ガーゴイルや執事たちが対応中だと報告しているようだ。
“… この気配だったのかな?…何だか違和感がある…”リリア。
「私は館に戻らせていただきます、お客様方はごゆっくり」とアスタルテが挨拶する。
「伯爵、何かあったのですか?」リリアが声をかけた時だった…
「っ! 旦那様!」
何かが闇を貫いた。アスタルテが声にならない声を出すとランプが地面に転がった。
「誰かいるわよ!」「先輩!」リリア達が声かけた瞬間だった。
“ズバ!ドン!ブワ!”
破裂、炸裂音、閃光が闇に輝き爆発的な衝撃をリリアは感じた。
「……… 痛ぃ… いだぃ… み、みんな大丈夫?」
爆発と衝撃で地面に叩きつけられた。閃光が目に入り目がくらんでいる。かろうじてわかるのは月明かりと、さっきまでアスタルテが手にしていたランプが転がっている。
「先輩… これは飛翔と範囲魔法の攻撃…」闇の中でブラックが声を絞り出す。
「やったか?」「人数が多いみたいだぞ!」「手強いぞ、もう一度攻撃だ」
どこからか声がする。
「ここは私有地よ!」
叫ぼうとしたリリアはまたもや光の衝撃に巻き込まれた…
「…………………」
しずかな時間が流れる…
ダカットがリリアを見ると、カップを両手に口を少しキュっとしている。
少しとがった唇が形良い。
「あたしね、さっきの自己紹介でもわかる通り公認勇者なの。で、ドラキュラ伯爵の退治を頼まれて来たの」
案外あっさりと言ってのけた、そして続ける。その場の全員じぃっと聞いている。
「まぁ… あたしね、勇者なんだけど… あんまり国から相手にされていなくてね…えへ… 勇者エジンの遠い子孫になるからって、国が認める勇者がいれば能力なんて必要無いからって、子孫なら誰でも良いし常識が通用すればそれでいいからって、それで勇者になったんだよね。まぁ、父さんは勇者の血筋に誇りを持っていたから… 何だか父さんの夢を叶える的な事と、街に住んでみたかったんだよね。村より街ね。で、勇者になって一年かな?… あんまり勇者っぽいことしてないし、国からも空気扱いなんだよね… えっへっへ…」
ダカットはリリアを見る、照れ笑いしているようだが淡々とした表情。むしろ少し悲し気に見えなくもない… 月明かりの角度のせいか?
リリアはカップを置くと何故かベーグルを分解してサーモンとクリームを自分でクラッカーに乗っけて食べ始めた。
「でね、あんまり何もしていないけど… まぁ、勇者って何をやるのかわからないけど、とりあえず冒険者としてあっちこっち行って仕事してるんだよね。あっちこっちいけるのは面白い。で、傭兵になったり勇者活動であっちこっち行って一年経ったら、ランカシムの娼婦、ビッチ勇者、サキュバス勇者とか… これなんかフリート帝国での出来事なのに何で噂になっているのかねぇ…どこから情報くるのかねぇ… で、王国勇者管理室には毎日あたしが、無銭飲食したとか、畑の作物盗んだとか、結婚詐欺をしたとか、助けてくれなかったとか、男を寝取ったとか… まぁ、これは知らない所でそうなのかも知れないけど、ちゃんと独身かどうかは聞いてるからね。 何だかよくわからないクレームだらけだよ、えっへっへっへ」
そう言いながらクラッカーを食べている。
そして最後に
「そのうち誰かがリリアを退治に来るかもね」
そう言ったきり黙ってクラッカーとコーヒーを交互に口にしている。
しばらくフクロウとリリアの口以外は時が止まっていた。
ブラックは目を細めてテーブルに手を揃えて座っている。
リリアは中身の無くなったベーグルの下半分をモグモグと食べている。
「私は月明かりの映る湖が好きでね、よろしければ月の下を散歩しましょう」
伯爵は夫人に部屋に戻るように促すとリリア達を散歩に誘った。
ランプを手にするアスタルテを先頭に伯爵、リリアと手にホウキ、ブラック、数名の執事が月夜の庭を歩く。
ドラキュラ伯爵は黒く落ち着いた正装をしている。
「服装ですか?今日は客人を迎えるために正装です。普段は気分により正装したり普段着だったり、夜起きた時に妻と正装するかしないか相談して決めます… 血を吸う?…バンパイアの体質上血を吸います。私も妻も、家族一同特に毎日生き血を啜るわけではありません。バンパイアとして吸うのですが、栄養は同じことです。お腹に入れば何でも栄養です。好物と言うより習性というか体質ですね… 特に吸わなくても構いません。リリア殿の好物は?… 鶏料理ですか… 鶏料理が食べられれば良いですが、食べなくても大丈夫ですよね?… 同じような物です。バンパイアの呪いの能力と他の能力を天引きする形です。体質や常習性、能力を発揮するために生き血を啜り続けなければいけない者もいますし、私達の様に制御出来る者もいます。どうしてもと思った時ですか?… 実は、内密ですが、月に一回程度、お金を払って啜らせてもらえる契約者が何人かいます。詳細は明かせませんが… 本人達の希望で十分なお礼をいたしますし解呪、ポーションを用意しパンピレックを発症しないよう数日ここで十分様子を見て帰っていただきます。偏見から逃れてここに亜人、魔人等いますが皆、能力が高いです」リリアの質問に淡々と答えてくれた。
「とっても平和ですね。あたしバンパイア対策にここ何日間もニンニク料理を食べ続けてきたよ」リリアは笑っている。
「呪いなので十字架はダメですが、ニンニクが苦手というのは謝った認識です。むしろニンニクをあしらった料理は好きです。しかし、先代がニンニク料理を食べたら同席した女性に嫌がられたようで… イケメンがニンニクの匂いを漂わせてはイメージを損なうようです。それでニンニクは外では控える様にしたので。恐らくそれがなぜかニンニクが弱点と謝った解釈になったようです。ニンニクを投げつける人もいますが… あれは痛いだけです」淡々としながら湖に向かう。
偏見の被害者のようだ、リリアには何となく頷ける。
「国王に直接退治を頼まれたのですか?… ドラキュラ退治をと頼まれたのですか?バンパイア退治と頼まれたのですか?… そうですか… 一度お城に出向いて誤解を解く必要がありそうですな」
話しはそこまでで、以降は無言になってしまった。
リリアには難しい判断だが、退治の対象になるような人物ではなさそうだ。
嘘や誤魔化しをしているとも思えない。
伯爵は湖の景観が広がる場所でしばらく立ち止まった後、湖の水際まで下りた。
伯爵はここの眺めが大変お気に入りなのだろう。余計な事を考えず景色を楽しみたいのだとリリアは感じた。
「!」リリアは闇の動きを感じた…
ほどなく庭の方から執事が二名程やってきた。慌てた動作ではないが何か急ぎが感じられる。
伯爵とアスタルテの傍に来てなにやらヒソヒソと報告している。
アスタルテは少し表情を変えたが、伯爵は相変わらず淡々としている。
「!……」
リリアの聞き間違えでなければ、道側から何者かが侵入してきて庭を荒らしているようだ。ガーゴイルや執事たちが対応中だと報告しているようだ。
“… この気配だったのかな?…何だか違和感がある…”リリア。
「私は館に戻らせていただきます、お客様方はごゆっくり」とアスタルテが挨拶する。
「伯爵、何かあったのですか?」リリアが声をかけた時だった…
「っ! 旦那様!」
何かが闇を貫いた。アスタルテが声にならない声を出すとランプが地面に転がった。
「誰かいるわよ!」「先輩!」リリア達が声かけた瞬間だった。
“ズバ!ドン!ブワ!”
破裂、炸裂音、閃光が闇に輝き爆発的な衝撃をリリアは感じた。
「……… 痛ぃ… いだぃ… み、みんな大丈夫?」
爆発と衝撃で地面に叩きつけられた。閃光が目に入り目がくらんでいる。かろうじてわかるのは月明かりと、さっきまでアスタルテが手にしていたランプが転がっている。
「先輩… これは飛翔と範囲魔法の攻撃…」闇の中でブラックが声を絞り出す。
「やったか?」「人数が多いみたいだぞ!」「手強いぞ、もう一度攻撃だ」
どこからか声がする。
「ここは私有地よ!」
叫ぼうとしたリリアはまたもや光の衝撃に巻き込まれた…
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