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【108話】 混乱の甲板上
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商船で人生初の一夜を過ごしたリリア。凪の航海でぐっすり、朝食を食べて気分よく甲板に上がってきて邪魔にならないように仕事を見学。ディル、ピエンも上がってきた。
船尾楼で航海士が当直を行い、操舵手が舵を握っている。
「あいつらまた遅れてきたなぁ、下手くそめ」
航海士が呟くので見てみると確かにルーダリア海軍の軍艦は商船団よりだいぶ後ろに距離がある。
まぁ、発足に合わせて引退者やあぶれている船乗りをかき集めたと言っていたので、まだまだこれからなのだろう…
「今日の午後にはサウザンアイ諸島に着くの?早いのね」リリアがディルに聞く。
「荷馬車よりは速度出ていますから結構な距離を移動していますよ」ディルが答える。
「勇者殿、おはよう」
キャプテンが上がってきて航海士から報告を聞き、位置と航走予想を聞いて指示を伝えている。気さくなキャプテンでリリアと同い年くらいの娘がいるそうだ。
「昼食後に上がってくる。昼からは漁船と海賊船への見張りを増やすように」
指示してキャプテンは再びキャプテンルームへ下がった。
「オーガ共は力任せでいけない」ロープワークをするドワーフがぼやく。
「オーク共は食う量だけ一人前だぜ」力仕事をするオーガが言う。
「ゴブリン共は言われなきゃ動かねぇな」整備をしながらオーガが愚痴る。
「人間は読み書き出来るから威張らせてやるけど、俺たちいなきゃ船は動かねぇ」掃除しながらゴブリンが嘯く。リリアが部外者だからか見学しにいくとリリアには本音が出るらしい。
「……… 種族間の溝ってどこでもなのねぇ」リリアは呟く。
午後、サウザンアイ諸島に近づいたリリアを乗せた商船三隻とルーダリア軍艦。
諸島は港町のある島を中心に大小様々な島が点在する。岩山、浅瀬、岩礁が多く島々の間に点在していて、地元の漁師ではないと接近出来な場所が多く、その複雑な地形を利用し、海賊が隠れ家としている。
商船は港まで一番広く安全な航路を使うが、それでも経験豊富でないと座礁させる危険性がある。
リリアが乗船している船でも先ほどからキャプテン自ら指揮を執っている。
ルーダリアとしてはこの辺一帯は自国の所領として扱っているが、島民達はどこ吹く風、自由気ままな雰囲気があることをディルが苦々しく教えてくれた。
「…ふーん まぁ、ウッソ村でも村人は王国の事なんか意識してないよねぇ」リリアがあっさりと答えるとディルは苦虫を嚙み潰したような顔していた。
もたもた走っていた軍艦クイーン・ルーダリアは諸島に来てから警戒のため先頭になって水路を進む。
「わざわざ狭水道に入るのか?」
「あのサイズの帆船で… 自信があるんでしょうねぇ」
「最近は定置網があったり、漁船が出てるが…」
船尾楼で操船を見学するリリアの傍でキャプテンと航海士が話している。
三時間程遠回りになるが一般的には今右手に見える島を左手に見ながら迂回する安全コースで港に向かうのを、時間短縮のためか島の間のコースを取る軍艦。
先頭の商船が「戻れ、進路右へ」と信号を出したが、無視なのか腕が足りないのか、とにかく水道に入っていった。仕方なく商船も後に続く。
で、狭水道を少し進んだ位置で案の定立ち往生してしまった。
クイーン・ルーダリアはいくつかの定置網を引っかけて停船中。漁船が慌てて網を回収している。
「こんな場所に入るからだよ」
「あれ、保証問題だなぁ」
「俺たち商船ギルドだったら、漁業ギルドから出禁ものだぜ」
航海士たちが話している。
リリアの乗っている船では先ほど総員配置が告げられ、圧流されて座礁しないように舵と帆が調整されている。
「キャプテン、これ以上ここに留まるなら一旦アンカーを入れますか?」航海長が相談している。
「……… マスト係のセーラー達に交代で戦闘準備をさせろ。一度停船した今、海賊に狙われたら厄介だぞ」キャプテンが指示を出す。
「各セーラーは戦闘準備!!」
航海長から号令が出ると「おおーーーーー!」雄叫びを上げ戦闘準備が始まった。
リリアも慌てて胸とお尻がつかえて痛い公認勇者の鎧を着にいったん部屋に戻る。
「狭い水道で… うっかりすれば座礁させるし、このままでは海賊の格好の的だな… われわれは、いったん広い水域に出よう」
網にかかってもがいているクイーン・ルーダリアを狭水道で待たされる商船。
キャプテンが引き返して軍艦を待つ決定を下して船間信号を送り合う。どの船も同じ意見だったようで、ゆっくりと回れ右しだした。リリアが見ていると帆が開閉され、調整されるのが見えた。各船のキャプテンが的確に号令を下している。
「すごい技術だね…」リリアにはどれほど凄いかわからないが、ほぼ無風の水道内で船が旋回すること自体、すごい事に思える。
リリアはノンビリと島々を眺める。太陽は上から、海は凪、海鳥が崖に止まっている。
「人ってどこにでも住めるのね、あそこにも集落があるよ」
リリアはピエン、ディルとおしゃべり。入り江に家々の屋根が見える。
「あれも漁船かな?今までのより少し大きいね」
リリアが発見。見ると島影の岩礁の間をボート群が滑るように出てきた。
面白がってリリアが見ていると岩礁を抜けたボートの舷側からオールが突き出され、漕がれ始めた。グングンとボートの速度が上がる。
「乗り手いっぱいの手漕ぎボートが出てきたよ!」リリアが言うか言わないか…
「右舷の船に注意だ、海賊かも知れんぞ!あの船団に注意喚起だ。軍艦にも信号を出せ」キャプテンが命令を出す。強い口調だが慌てや乱れはない。他の商船の甲板上もあわただしくなっている。
「あれ海賊なの?そうなの?」リリアが驚いていると周囲の漁船は慌てて逃げ始めた。
「海賊だ!戦闘用意!」甲板上には命令が下る。
岩礁を抜けてきたボート群の一隻にドクロの旗がスルスルと上がった。攻撃の合図、本当に海賊だ。
「大変!!ピエン!あなたは盾で防いで!」リリアは国から支給された勇者の盾をピエンに渡す。リリアは弓士、見てくれに渡された盾は使わない。
海賊は先頭にいる小さい商船に襲い掛かっている。弓の打ち合いからボートが突進する。
リリアの船でもバリスタによる射撃を開始したが全然当たらない。リリアも弓で援護するが、海賊は大きな盾でしっかりガード。
「ドボン!ドボン!」
上空を影が飛び、何かが水面に落ちた。見るとクイーン・ルーダリアから遅ればせながら投石を開始したようだ。最後尾から投石するので、リリア達の頭上を岩が飛び越えていく。
「危ない!マストに当たるぞ!軍は何考えてんだ!」
慌てているからなのか、出来立て海軍だからか、投石機の精度なのか、あるいはその全ての要因なのか、距離も方向も狙いが滅茶苦茶。本当に商船に当たりかねない。
リリアが軍艦を見ると、漁具をひっかけながら軍艦が帆を張り始め、投石が行われる。
「ドブン!」
リリアの頭上を岩が飛び越えて水面に落ちる。
「漁船至近に着水!漁船が転覆したぞ!」
続けて岩が飛んでいく。
「マダム・サリマン号に落石!!ルーダリア号は何してるんだ!」
ルーダリア号からの投石が先頭の商船に甲板を打ち抜くのがはっきり見えた。思わぬ攻撃に甲板上が混乱しているのが見て取れる。
「海賊がマダム・サリマン号に取り付いたぞ!弓で援護!」
「帆を張れ、速度を上げろ、本船は広い水域にいったん出る」
王国の軍艦が状況に拍車をかけて混乱する中、各船は帆を広げて狭水道から脱出を試みる。
見るとマダム・サリマン号にはいくつか梯子がかけられ、賊が乗船合戦をしている。
「バキ!!」
リリアが見ていると、軍艦からの投石がサリマン号の船尾楼に直撃し、操舵手を押しつぶして舵輪を破壊するのが見えた。
船尾楼で航海士が当直を行い、操舵手が舵を握っている。
「あいつらまた遅れてきたなぁ、下手くそめ」
航海士が呟くので見てみると確かにルーダリア海軍の軍艦は商船団よりだいぶ後ろに距離がある。
まぁ、発足に合わせて引退者やあぶれている船乗りをかき集めたと言っていたので、まだまだこれからなのだろう…
「今日の午後にはサウザンアイ諸島に着くの?早いのね」リリアがディルに聞く。
「荷馬車よりは速度出ていますから結構な距離を移動していますよ」ディルが答える。
「勇者殿、おはよう」
キャプテンが上がってきて航海士から報告を聞き、位置と航走予想を聞いて指示を伝えている。気さくなキャプテンでリリアと同い年くらいの娘がいるそうだ。
「昼食後に上がってくる。昼からは漁船と海賊船への見張りを増やすように」
指示してキャプテンは再びキャプテンルームへ下がった。
「オーガ共は力任せでいけない」ロープワークをするドワーフがぼやく。
「オーク共は食う量だけ一人前だぜ」力仕事をするオーガが言う。
「ゴブリン共は言われなきゃ動かねぇな」整備をしながらオーガが愚痴る。
「人間は読み書き出来るから威張らせてやるけど、俺たちいなきゃ船は動かねぇ」掃除しながらゴブリンが嘯く。リリアが部外者だからか見学しにいくとリリアには本音が出るらしい。
「……… 種族間の溝ってどこでもなのねぇ」リリアは呟く。
午後、サウザンアイ諸島に近づいたリリアを乗せた商船三隻とルーダリア軍艦。
諸島は港町のある島を中心に大小様々な島が点在する。岩山、浅瀬、岩礁が多く島々の間に点在していて、地元の漁師ではないと接近出来な場所が多く、その複雑な地形を利用し、海賊が隠れ家としている。
商船は港まで一番広く安全な航路を使うが、それでも経験豊富でないと座礁させる危険性がある。
リリアが乗船している船でも先ほどからキャプテン自ら指揮を執っている。
ルーダリアとしてはこの辺一帯は自国の所領として扱っているが、島民達はどこ吹く風、自由気ままな雰囲気があることをディルが苦々しく教えてくれた。
「…ふーん まぁ、ウッソ村でも村人は王国の事なんか意識してないよねぇ」リリアがあっさりと答えるとディルは苦虫を嚙み潰したような顔していた。
もたもた走っていた軍艦クイーン・ルーダリアは諸島に来てから警戒のため先頭になって水路を進む。
「わざわざ狭水道に入るのか?」
「あのサイズの帆船で… 自信があるんでしょうねぇ」
「最近は定置網があったり、漁船が出てるが…」
船尾楼で操船を見学するリリアの傍でキャプテンと航海士が話している。
三時間程遠回りになるが一般的には今右手に見える島を左手に見ながら迂回する安全コースで港に向かうのを、時間短縮のためか島の間のコースを取る軍艦。
先頭の商船が「戻れ、進路右へ」と信号を出したが、無視なのか腕が足りないのか、とにかく水道に入っていった。仕方なく商船も後に続く。
で、狭水道を少し進んだ位置で案の定立ち往生してしまった。
クイーン・ルーダリアはいくつかの定置網を引っかけて停船中。漁船が慌てて網を回収している。
「こんな場所に入るからだよ」
「あれ、保証問題だなぁ」
「俺たち商船ギルドだったら、漁業ギルドから出禁ものだぜ」
航海士たちが話している。
リリアの乗っている船では先ほど総員配置が告げられ、圧流されて座礁しないように舵と帆が調整されている。
「キャプテン、これ以上ここに留まるなら一旦アンカーを入れますか?」航海長が相談している。
「……… マスト係のセーラー達に交代で戦闘準備をさせろ。一度停船した今、海賊に狙われたら厄介だぞ」キャプテンが指示を出す。
「各セーラーは戦闘準備!!」
航海長から号令が出ると「おおーーーーー!」雄叫びを上げ戦闘準備が始まった。
リリアも慌てて胸とお尻がつかえて痛い公認勇者の鎧を着にいったん部屋に戻る。
「狭い水道で… うっかりすれば座礁させるし、このままでは海賊の格好の的だな… われわれは、いったん広い水域に出よう」
網にかかってもがいているクイーン・ルーダリアを狭水道で待たされる商船。
キャプテンが引き返して軍艦を待つ決定を下して船間信号を送り合う。どの船も同じ意見だったようで、ゆっくりと回れ右しだした。リリアが見ていると帆が開閉され、調整されるのが見えた。各船のキャプテンが的確に号令を下している。
「すごい技術だね…」リリアにはどれほど凄いかわからないが、ほぼ無風の水道内で船が旋回すること自体、すごい事に思える。
リリアはノンビリと島々を眺める。太陽は上から、海は凪、海鳥が崖に止まっている。
「人ってどこにでも住めるのね、あそこにも集落があるよ」
リリアはピエン、ディルとおしゃべり。入り江に家々の屋根が見える。
「あれも漁船かな?今までのより少し大きいね」
リリアが発見。見ると島影の岩礁の間をボート群が滑るように出てきた。
面白がってリリアが見ていると岩礁を抜けたボートの舷側からオールが突き出され、漕がれ始めた。グングンとボートの速度が上がる。
「乗り手いっぱいの手漕ぎボートが出てきたよ!」リリアが言うか言わないか…
「右舷の船に注意だ、海賊かも知れんぞ!あの船団に注意喚起だ。軍艦にも信号を出せ」キャプテンが命令を出す。強い口調だが慌てや乱れはない。他の商船の甲板上もあわただしくなっている。
「あれ海賊なの?そうなの?」リリアが驚いていると周囲の漁船は慌てて逃げ始めた。
「海賊だ!戦闘用意!」甲板上には命令が下る。
岩礁を抜けてきたボート群の一隻にドクロの旗がスルスルと上がった。攻撃の合図、本当に海賊だ。
「大変!!ピエン!あなたは盾で防いで!」リリアは国から支給された勇者の盾をピエンに渡す。リリアは弓士、見てくれに渡された盾は使わない。
海賊は先頭にいる小さい商船に襲い掛かっている。弓の打ち合いからボートが突進する。
リリアの船でもバリスタによる射撃を開始したが全然当たらない。リリアも弓で援護するが、海賊は大きな盾でしっかりガード。
「ドボン!ドボン!」
上空を影が飛び、何かが水面に落ちた。見るとクイーン・ルーダリアから遅ればせながら投石を開始したようだ。最後尾から投石するので、リリア達の頭上を岩が飛び越えていく。
「危ない!マストに当たるぞ!軍は何考えてんだ!」
慌てているからなのか、出来立て海軍だからか、投石機の精度なのか、あるいはその全ての要因なのか、距離も方向も狙いが滅茶苦茶。本当に商船に当たりかねない。
リリアが軍艦を見ると、漁具をひっかけながら軍艦が帆を張り始め、投石が行われる。
「ドブン!」
リリアの頭上を岩が飛び越えて水面に落ちる。
「漁船至近に着水!漁船が転覆したぞ!」
続けて岩が飛んでいく。
「マダム・サリマン号に落石!!ルーダリア号は何してるんだ!」
ルーダリア号からの投石が先頭の商船に甲板を打ち抜くのがはっきり見えた。思わぬ攻撃に甲板上が混乱しているのが見て取れる。
「海賊がマダム・サリマン号に取り付いたぞ!弓で援護!」
「帆を張れ、速度を上げろ、本船は広い水域にいったん出る」
王国の軍艦が状況に拍車をかけて混乱する中、各船は帆を広げて狭水道から脱出を試みる。
見るとマダム・サリマン号にはいくつか梯子がかけられ、賊が乗船合戦をしている。
「バキ!!」
リリアが見ていると、軍艦からの投石がサリマン号の船尾楼に直撃し、操舵手を押しつぶして舵輪を破壊するのが見えた。
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