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【90.5話】 オゼットと使い魔 ※少し前の話し※
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リリアはギルドの自室で爆睡中。夜とは言え、まだまだ街中は活気溢れる時間帯。
村育ちのリリアは朝起きるのが早い方だ。早朝から仕事に出るか、散歩したりギルドに残っている資料を読んだり、コトロ達に朝食を作ったり、結構真面目で勤勉な部分がある。
昨日は夕方から「山中に採取に入った、親子が帰らない。誰か手を貸せる人間は出てきて欲しい」と他のギルドに声をかけられてリリアは明け方まで捜索に加わっていた。
親子は残念だった…
リリアは戻って来て爆睡。もっとも月に二、三回寝だめするタイプ。
「んん… んん… なあぁにぃ?」リリアはベッドに寝そべったまま答えた。
「リリア、ちょっと変な客が来てて、相手してください」コトロが扉を開けて覗いている。
「… ん… ちょっとノックしてよ… 勝手に開けないでよ… 今この瞬間リリアがヘソクリ隠している最中だったら、不本意ながらコトロを消す羽目になってたよ…」真面目なのか寝ぼけているのか、リリアが変なことを言っている。
「ノック何回もしましたよ。全然起きないから… 今朝までご苦労だったので申し訳ないけど、ちょっとお願いしますよ」コトロが言う。
「… わかったよ。ちょっと用意するよ。何よ変な客とかばっかり相手させて」ブツブツ言いながら起きるリリア。
「ちゃんと給料出しますよ」
「当然でしょ!変な客相手する手当ももらいますかね」リリアは着替える。
「そんな手当ないです。その代わり、メニューから好きな物頼んでよいです。 あ!撤回です。300グラム特製サーロインルーダ風以外なら何でも良いです」
「… 決めた!リリア今夜はサーロインよ!カリカリガーリックもたっぷりの… それ以外は絶対出ないから。嫌ならあたしベッドに戻るだけだから」
「順番としてはリリアが下に来ないとサーロインも出る幕は無いですから」コトロは扉をしめて階段を下りていく。
リリアがバーに顔をだす。結構混んでいてコトロもニャン、ピョンも忙しそう。
リュート演奏の準備をしていたコトロはリリアに“そこのお客さん”と視線を送る。
「ピョン子!あたし300グラムサーロインをガーリックたっぷりで食べるから!」リリアは何を置いても先に頼む。こう事はニャン子よりピョン子だ。融通してくれる。
「わかったピョン、忙しいからちょっと待つピョン」ピョン子は一瞬コトロに目をやったが、目を合わせてはと思ったのか、直ぐに目を離して答えてくれた。
カウンターに座っている変な客の隣に座る。
始めて見るお客さんだが、特に変わった事のない男だ。恰好からすると冒険者。
精霊使いかな?吟遊詩人かな?シャーマンかな、ではないな…?少なくとも物理パワー系ではないようだ。
“特に変わってないじゃない… それとも中身が変わってるのかな?”
カウンター越しにピョンが発泡酒とおつまみを出してくれた。
「昨日はお疲れ様、良く眠れたピョン?」ラビが微笑む。
リリアは発泡酒を一口… “おや?…何だこれ?…”
「こんばんは、あたしここの、ルーダの風のメンバー、リリアよ、いつもあなたにご加護がありますように」
リリアが変とは思えない男に声をかけると、男も挨拶して名を名乗る。
オゼットと言う海の精霊使いなのだそうだ。
容姿も挨拶も別に変わったところも変な感じもない。
でも、一つ変わっていると思しき点がある。リリアはそれを質問したい。
「オゼットさんね、よろしく。で… その金魚鉢?みたいな物は何?」
「これか?これは金魚鉢と言うか水槽だ。ポータブル水槽」
そう言いながら水槽をナデナデする。
“何で、わざわざ持ち歩いているのかな?確かに変わっている… 変かどうか…”
水槽は大きくない。腕に収まるような大きさで水と丸い容器が入っている。
「それ、何か入っているけど… 壺?タコ壺!… タコが居る?名前はプボン!……… 使い魔?タコが使い魔!」
やべぇ、変なやつ… 奇想天外な奴を押し付けられた。
「何でタコが使い魔だと人は奇妙な目でみるんだ。カラス、オウム、猫、カエル、ヘビ、どれも使い魔として権利を獲得している。海洋生物だって使い魔になるんだ!タコはもともと魔族出身だぞ!」オゼットが怒っている。
「えぇっと… リリアはまだ何も言ってないじゃない。 その…斬新で斜め横からの着目点とそれを採用する勇気と信念に敬意を表して大きな声で聞き返しただけよ」
変なやつだ、面倒臭そう… だけど、ステーキが良い焼き加減でやってきた。これらを全部お腹に収めるまでは意地でも席を立たない。
“タコが使い魔として成立するのか… どうでも良いことよ! あたしはステーキが全部胃袋に収まり、あたしの血となり肉となりえるのか!それが大きな問題! To be or no to beよ!”
「お前は話がわかる女だ。よし、お前ならプボンを紹介してやるよ」オゼットは気を良くしたようだ。
「プボン!おいプボン、出て来いよ… 紹介してやるよ… 出て来たくないのか?しょうがないなぁ… こいつ案外恥ずかしがりやなんだよ…」
よくわからんが、水槽に向かって独り言している変な奴だ。
“リリアは今考えが変わったわ。ステーキも重要だけど、この人面白れぇ!”
「本当にいるの?本当に使い魔なの?」
リリアが水槽を上から覗くと確かに壺の底にタコがへばりついている。全然出てくる気なさそう…
見た目はただのタコだが… まぁ、もっとも猫でもカラスでも見た目は一般の猫や鳥と変わりはない。
「ね!プボンちゃん出ておいでよ」リリアは水槽をコツコツ。
「おい!そんなにコツコツするなよ、声が通り難い時はモールス信号で会話するんだ。勝手にコツコツするな!今、お前、骨抜きにしてやる!って伝えたんだぞ、見ろすっかり怯えてる」と言うのだ。
「今、機嫌なおす」オゼットはそういうと水槽でリズムを刻みだした。
「コツコツ、コツン、コツコココツン、コツコツ…」
大の大人が真剣な顔して、タコ壺を睨んでコツコツしている姿に、笑いたくて仕方ないリリアだが、がまんがまん。
「何なに?ポニーテールの女に脅されたから壺を出たくない?… コツコツ… 今日は吸盤の調子が悪い?… コツコツ…」
コツコツしながらブツブツ言っている。
これは、パターンCだ!使い魔のCパターン。しかもプチリリアのせいにされてるし…
使い魔パターンA
「ぅお!猫が人間の言葉しゃべった!」
使い魔パターンB
「ニャア」「タマもお出かけしたいのか」
「バケラッタ」「なになに?ママがカンカンに怒ってる?」
使い魔パターンC
理屈を超えて会話成立
これはCだ… しかも初めて見る状況なのでパターンCは今、リリアの中で作られた。今後はこれがパターンC。
「ね、伝わっているわけ?コツコツで伝わったとして、プボンの心情はどう理解してるわけ?」リリア当然の質問。
「わかる、俺とこいつは以心伝心、こいつの思念が俺の頭の中に流れ込んでくる」とオゼットが言うのだ。
「思念が流れ込むなら、おまえも送りこんだら良いだろ!さっきから壺の底にへばり着きっぱなしじゃん。何が以心伝心だ、何一つ伝わってない、この奇人変人!」そう言いたいのを我慢して笑いを堪えるリリア。
「しょうがないなぁ… これで機嫌なおせよ」
エサ?食事?を水槽に入れた、モゾモゾ、ウネウネ、サッと出て来て、パクっとして、ヒュっと壺の底に戻って行って、またジッとしている。
使い魔なのか、脳内使い魔なのか識別不明だ…
脳内使い魔だか何だか知らないが、確かに変な客。だが、人畜無害は確かなようだ。
「前失礼!コショウを取らせてね… おっと、ごめんなさい」ステーキにコショウを足そうとして、ちょっと手元が狂った。
「はっくしょん!!」オゼットがくしゃみ。
“バン!!”
タコが突然壺と水槽から飛び出してきた。カウンター上でノタウチ回っている…
「…… ぅお!びっくり!…」リリアが驚く。壺の中から飛んできた…
「…… 呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」オゼットが言う。
「おまえか!オゼットのセリフか」リリアはとうとう大爆笑。
「なんだかリリたん上手にやってるニャン」ネーコが感心している。
「変わり者には変わり者で勝負よ」コトロが小声。
村育ちのリリアは朝起きるのが早い方だ。早朝から仕事に出るか、散歩したりギルドに残っている資料を読んだり、コトロ達に朝食を作ったり、結構真面目で勤勉な部分がある。
昨日は夕方から「山中に採取に入った、親子が帰らない。誰か手を貸せる人間は出てきて欲しい」と他のギルドに声をかけられてリリアは明け方まで捜索に加わっていた。
親子は残念だった…
リリアは戻って来て爆睡。もっとも月に二、三回寝だめするタイプ。
「んん… んん… なあぁにぃ?」リリアはベッドに寝そべったまま答えた。
「リリア、ちょっと変な客が来てて、相手してください」コトロが扉を開けて覗いている。
「… ん… ちょっとノックしてよ… 勝手に開けないでよ… 今この瞬間リリアがヘソクリ隠している最中だったら、不本意ながらコトロを消す羽目になってたよ…」真面目なのか寝ぼけているのか、リリアが変なことを言っている。
「ノック何回もしましたよ。全然起きないから… 今朝までご苦労だったので申し訳ないけど、ちょっとお願いしますよ」コトロが言う。
「… わかったよ。ちょっと用意するよ。何よ変な客とかばっかり相手させて」ブツブツ言いながら起きるリリア。
「ちゃんと給料出しますよ」
「当然でしょ!変な客相手する手当ももらいますかね」リリアは着替える。
「そんな手当ないです。その代わり、メニューから好きな物頼んでよいです。 あ!撤回です。300グラム特製サーロインルーダ風以外なら何でも良いです」
「… 決めた!リリア今夜はサーロインよ!カリカリガーリックもたっぷりの… それ以外は絶対出ないから。嫌ならあたしベッドに戻るだけだから」
「順番としてはリリアが下に来ないとサーロインも出る幕は無いですから」コトロは扉をしめて階段を下りていく。
リリアがバーに顔をだす。結構混んでいてコトロもニャン、ピョンも忙しそう。
リュート演奏の準備をしていたコトロはリリアに“そこのお客さん”と視線を送る。
「ピョン子!あたし300グラムサーロインをガーリックたっぷりで食べるから!」リリアは何を置いても先に頼む。こう事はニャン子よりピョン子だ。融通してくれる。
「わかったピョン、忙しいからちょっと待つピョン」ピョン子は一瞬コトロに目をやったが、目を合わせてはと思ったのか、直ぐに目を離して答えてくれた。
カウンターに座っている変な客の隣に座る。
始めて見るお客さんだが、特に変わった事のない男だ。恰好からすると冒険者。
精霊使いかな?吟遊詩人かな?シャーマンかな、ではないな…?少なくとも物理パワー系ではないようだ。
“特に変わってないじゃない… それとも中身が変わってるのかな?”
カウンター越しにピョンが発泡酒とおつまみを出してくれた。
「昨日はお疲れ様、良く眠れたピョン?」ラビが微笑む。
リリアは発泡酒を一口… “おや?…何だこれ?…”
「こんばんは、あたしここの、ルーダの風のメンバー、リリアよ、いつもあなたにご加護がありますように」
リリアが変とは思えない男に声をかけると、男も挨拶して名を名乗る。
オゼットと言う海の精霊使いなのだそうだ。
容姿も挨拶も別に変わったところも変な感じもない。
でも、一つ変わっていると思しき点がある。リリアはそれを質問したい。
「オゼットさんね、よろしく。で… その金魚鉢?みたいな物は何?」
「これか?これは金魚鉢と言うか水槽だ。ポータブル水槽」
そう言いながら水槽をナデナデする。
“何で、わざわざ持ち歩いているのかな?確かに変わっている… 変かどうか…”
水槽は大きくない。腕に収まるような大きさで水と丸い容器が入っている。
「それ、何か入っているけど… 壺?タコ壺!… タコが居る?名前はプボン!……… 使い魔?タコが使い魔!」
やべぇ、変なやつ… 奇想天外な奴を押し付けられた。
「何でタコが使い魔だと人は奇妙な目でみるんだ。カラス、オウム、猫、カエル、ヘビ、どれも使い魔として権利を獲得している。海洋生物だって使い魔になるんだ!タコはもともと魔族出身だぞ!」オゼットが怒っている。
「えぇっと… リリアはまだ何も言ってないじゃない。 その…斬新で斜め横からの着目点とそれを採用する勇気と信念に敬意を表して大きな声で聞き返しただけよ」
変なやつだ、面倒臭そう… だけど、ステーキが良い焼き加減でやってきた。これらを全部お腹に収めるまでは意地でも席を立たない。
“タコが使い魔として成立するのか… どうでも良いことよ! あたしはステーキが全部胃袋に収まり、あたしの血となり肉となりえるのか!それが大きな問題! To be or no to beよ!”
「お前は話がわかる女だ。よし、お前ならプボンを紹介してやるよ」オゼットは気を良くしたようだ。
「プボン!おいプボン、出て来いよ… 紹介してやるよ… 出て来たくないのか?しょうがないなぁ… こいつ案外恥ずかしがりやなんだよ…」
よくわからんが、水槽に向かって独り言している変な奴だ。
“リリアは今考えが変わったわ。ステーキも重要だけど、この人面白れぇ!”
「本当にいるの?本当に使い魔なの?」
リリアが水槽を上から覗くと確かに壺の底にタコがへばりついている。全然出てくる気なさそう…
見た目はただのタコだが… まぁ、もっとも猫でもカラスでも見た目は一般の猫や鳥と変わりはない。
「ね!プボンちゃん出ておいでよ」リリアは水槽をコツコツ。
「おい!そんなにコツコツするなよ、声が通り難い時はモールス信号で会話するんだ。勝手にコツコツするな!今、お前、骨抜きにしてやる!って伝えたんだぞ、見ろすっかり怯えてる」と言うのだ。
「今、機嫌なおす」オゼットはそういうと水槽でリズムを刻みだした。
「コツコツ、コツン、コツコココツン、コツコツ…」
大の大人が真剣な顔して、タコ壺を睨んでコツコツしている姿に、笑いたくて仕方ないリリアだが、がまんがまん。
「何なに?ポニーテールの女に脅されたから壺を出たくない?… コツコツ… 今日は吸盤の調子が悪い?… コツコツ…」
コツコツしながらブツブツ言っている。
これは、パターンCだ!使い魔のCパターン。しかもプチリリアのせいにされてるし…
使い魔パターンA
「ぅお!猫が人間の言葉しゃべった!」
使い魔パターンB
「ニャア」「タマもお出かけしたいのか」
「バケラッタ」「なになに?ママがカンカンに怒ってる?」
使い魔パターンC
理屈を超えて会話成立
これはCだ… しかも初めて見る状況なのでパターンCは今、リリアの中で作られた。今後はこれがパターンC。
「ね、伝わっているわけ?コツコツで伝わったとして、プボンの心情はどう理解してるわけ?」リリア当然の質問。
「わかる、俺とこいつは以心伝心、こいつの思念が俺の頭の中に流れ込んでくる」とオゼットが言うのだ。
「思念が流れ込むなら、おまえも送りこんだら良いだろ!さっきから壺の底にへばり着きっぱなしじゃん。何が以心伝心だ、何一つ伝わってない、この奇人変人!」そう言いたいのを我慢して笑いを堪えるリリア。
「しょうがないなぁ… これで機嫌なおせよ」
エサ?食事?を水槽に入れた、モゾモゾ、ウネウネ、サッと出て来て、パクっとして、ヒュっと壺の底に戻って行って、またジッとしている。
使い魔なのか、脳内使い魔なのか識別不明だ…
脳内使い魔だか何だか知らないが、確かに変な客。だが、人畜無害は確かなようだ。
「前失礼!コショウを取らせてね… おっと、ごめんなさい」ステーキにコショウを足そうとして、ちょっと手元が狂った。
「はっくしょん!!」オゼットがくしゃみ。
“バン!!”
タコが突然壺と水槽から飛び出してきた。カウンター上でノタウチ回っている…
「…… ぅお!びっくり!…」リリアが驚く。壺の中から飛んできた…
「…… 呼ばれて飛び出てジャジャジャジャーン」オゼットが言う。
「おまえか!オゼットのセリフか」リリアはとうとう大爆笑。
「なんだかリリたん上手にやってるニャン」ネーコが感心している。
「変わり者には変わり者で勝負よ」コトロが小声。
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