JK LOOPER

猫乃麗雅

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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。

222.談議・②

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昼食後に、なんだか眠たくなってしまい、自室のベッドで横になる私です。

体力と魔力は[ポーション]で回復したので、精神的な疲れによるものでしょう。

なにせ、私は、タイムループによって、〝サードステージからの高千穂ボス戦〟を二度も味わったのですから。

他のメンバーは、それらが無かった事・・・・・になっており、一回しか経験していない計算となるので、メンタル面に違いが生じたとしても致し方ありません。

いささか不公平な気はしますが…、これによって、私が周囲に未来を伝え、誰かしらが対策を講じてくれるので、“結果オーライ”です♪

そんなこんなで、睡魔に身を委ねていく私でした……。


ふと目を覚ましたところ、PM13:20頃になっていたのです。

エネミー達が現れている時間帯のため、少なからず焦った私は、窓を開けて、外を観察します。

どうやら、心配は要らなかったようなので、大きく伸びをして、ウダウダする私でした☆


およそ1時間が経ち、〝親戚が何人か集まってきた〟とのことで、琴音ことねに[居間]へと呼ばれた私です。


[畳張りの部屋]には、壱紀かずきくん・月媛ひかりちゃん・陽斗はるとくん・聡真そうまくんに、その母親たちが揃っていました。

ま、他にも、私の弟や妹に両親であったり、暁斗あきとくんと、葵月はづきちゃんも、見受けられますが…。

とりあえず、適当な所に私が座ったところ、

「〝台湾に行く〟って聞いたんだけど?」

長女(叔母)さんに質問されたのです。

この方は、暁斗くん&陽斗くんの母であります。

「うん、まぁ。」

肯定した私を、

「危なくないの??」

次男(叔父)の奥さんが窺ってきました。

ちなみに、咲凛えみりちゃんと聡真くんの母親にあたる人です。

「だから、〝どの国も今や同じ状況だし、日本も安全な訳ではない〟〝どこに居ても似たような感じだ〟て、言ったじゃん。」

そう述べたのは、聡真くんであります。

「だけど、海外は治安が悪そうなイメージだから……。」

“困り顔”になった奥さんに、

「ま、大丈夫っしょ。」
「僕らは、宮崎のボスキャラを倒して、前よりも強くなったんだし。」
「そこら辺の連中に襲われたとしても、負けはしないって。」

陽斗くんが自信満々で返しました。

こうした彼を、

「一理あるけど…。」
「引き締めていかないと、足元すくわれて、痛い目みるよ。」

優しく諭したのは、壱紀くんです。

「……。」
「ん。」
「了解。」

陽斗くんが頷いたタイミングで、

「そういえば、皆、スキルや魔法は確認した?」
「人によっては新たに収得していると思うんだけど…。」
「僕の場合は、ライフルを作成できるようになっていたから、完成させておいた。」

聡真くんが伝えてきました。

すっかり忘れていた私は、急ぎ調べてみたものの、たいして変わっていなかったのです。

ただし、は一度の発射で22本に分裂する事になったみたいでした。

なお、私以外は、既にチェックしていた模様です。

その流れで、月媛ちゃんが【毒】【混乱】【麻痺】を扱えるようになったとの報告を受けました。

これらは、[魔法使い]と[魔女]が“LV.25”になった時に、自動的に覚えるそうです。

そうしたやり取りを交わしていたら、

「なんだか話しを逸らされたみたいになっているけど??」

次女さんに指摘されて、〝ギクッ!〟とする私でした。

こちらは、壱紀くん/葵月ちゃん/月媛ちゃんの母となります。

何はともあれ。

どう説得したものか考えだしたところ、私などの父親が見かねたらしく、

「まぁ、〝トラブルに巻き込まれそうになったら、無理せず、撤退する〟という条件で、送り出してあげてもいいんじゃないか?」

そのように提案してくれたのです。

これによって、長女さんが、

「そうねぇ。」
「じゃあ、許可してあげるとして……。」
「お土産を買って来てくれない??」

瞳を〝キラキラリィ~ン☆☆〟と輝かせました。

すると…、各家庭の母親が〝うちも〟〝うちも〟と続いてしまったのであります(汗)

かくして、我々は、渡航が認められたのです。

図らずも―。
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