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4th STAGE/国を渡ってゆかねばならぬのです。
223.初めての異国
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「ところで、台湾のどこに渡航する?」
「て、言うか…、ピンポイントで選べるのかな??」
そのような疑問を投げかけてきた聡真くんに、〝ん?〟と首を傾げる私です。
「あぁー、どう説明しようか??」
「……、そうだな。」
「日本で例えると〝高千穂神社の側〟みたいな指定が可能なのかって意味なんだけど…。」
聡真くんに返されて、
「あ。」
「成程ね。」
理解した私は、開いた [画面]をチェックしていきます。
こうして、[転移の宝玉・改]に関する文章に目を通してみたものの、そこら辺の詳細は書かれていませんでした。
「つまり、〝細かい場所の選択肢は、こっちには無い〟てことか……。」
「作りが大雑把だな。」
軽く眉間にシワを寄せた聡真くんに、
「帰って来るときって、どうすればいいんだろうね?」
私が尋ねてみたら、
「それは“通常版”で大丈夫なんじゃない?? 多分、きっと。」
「あっちは、〝一度でも訪れたことのある場所にテレポートできる〟っていう条件だし…。」
このように推測したのです。
「あー、確かに。」
私が〝ふむ〟と頷いたところで、
「とりあえず、使ってみる?」
「新しいほうのやつを。」
興味津々で窺ってきたのは、陽斗くんであります。
「まぁ、皆が構わないなら、出発するけど……。」
そう述べて、周囲を見渡す私でした。
誰もが沈黙に包まれていくなかで、
「難しく考えても、しょうがないんじゃねぇか??」
「こういうのは“出たとこ勝負”の要素が強いだろ。」
ふと告げたるは、暁斗くんです。
これによって、
「うん、そうだね…。」
「よし。」
「あまり悩まずに、行ってみようよ、琴晴ちゃん。」
壱紀くんが決意を固めました。
「分かった。」
「それじゃあ、移動しよう。」
私を筆頭に、立ち上がった全員が、お外へと向かいます。
ちなみに、パーティーメンバーの“忘れがちなコーディネート”は、それぞれにカジュアルな感じです。
月姫ちゃんだけは、ワンピース系ですが……。
べ、別に紹介するのがメンド―で、手抜きしてる訳じゃないんだからねッ!
と…、ツンデレにすらなっていない私でした☆
玄関先にて。
私は、宙に出現させた[ライトブルーのジュエル]を、右手で掴みます。
この流れで、
「えぇ~っと。」
「……、台湾に渡りたいんだけど?」
[宝玉]に語り掛けてみたら、〝シュンッ!!〟と風景が変わったのです。
我々の眼前には、大きなモニターが設けられた“ビル”が聳えております。
「ここは…。」
左右と後ろを確認する聡真くんに釣られて、一同も〝キョロ キョロ〟しました。
人通りがまばらな街並みは、どこか日本のような雰囲気でありながら、明らかに違っていたのです。
「やっぱり、台北駅の近くか。」
そう呟いた聡真くんに、
「知ってるの??」
私が不思議がったところ、
「ある程度はネットで検索しておいたからね。」
「自分家で。」
このように教えてくれたのです。
私などが〝おぉー〟や〝さっすがぁ~〟といった具合に感心していたら、
「まずは、このデパートに入ろう。」
「〝お金を台湾のものに替えられるのかを調べる〟のと、〝この国の蘇生術士にまつわる情報を得る〟ために。」
そう提案する聡真くんでした―。
「て、言うか…、ピンポイントで選べるのかな??」
そのような疑問を投げかけてきた聡真くんに、〝ん?〟と首を傾げる私です。
「あぁー、どう説明しようか??」
「……、そうだな。」
「日本で例えると〝高千穂神社の側〟みたいな指定が可能なのかって意味なんだけど…。」
聡真くんに返されて、
「あ。」
「成程ね。」
理解した私は、開いた [画面]をチェックしていきます。
こうして、[転移の宝玉・改]に関する文章に目を通してみたものの、そこら辺の詳細は書かれていませんでした。
「つまり、〝細かい場所の選択肢は、こっちには無い〟てことか……。」
「作りが大雑把だな。」
軽く眉間にシワを寄せた聡真くんに、
「帰って来るときって、どうすればいいんだろうね?」
私が尋ねてみたら、
「それは“通常版”で大丈夫なんじゃない?? 多分、きっと。」
「あっちは、〝一度でも訪れたことのある場所にテレポートできる〟っていう条件だし…。」
このように推測したのです。
「あー、確かに。」
私が〝ふむ〟と頷いたところで、
「とりあえず、使ってみる?」
「新しいほうのやつを。」
興味津々で窺ってきたのは、陽斗くんであります。
「まぁ、皆が構わないなら、出発するけど……。」
そう述べて、周囲を見渡す私でした。
誰もが沈黙に包まれていくなかで、
「難しく考えても、しょうがないんじゃねぇか??」
「こういうのは“出たとこ勝負”の要素が強いだろ。」
ふと告げたるは、暁斗くんです。
これによって、
「うん、そうだね…。」
「よし。」
「あまり悩まずに、行ってみようよ、琴晴ちゃん。」
壱紀くんが決意を固めました。
「分かった。」
「それじゃあ、移動しよう。」
私を筆頭に、立ち上がった全員が、お外へと向かいます。
ちなみに、パーティーメンバーの“忘れがちなコーディネート”は、それぞれにカジュアルな感じです。
月姫ちゃんだけは、ワンピース系ですが……。
べ、別に紹介するのがメンド―で、手抜きしてる訳じゃないんだからねッ!
と…、ツンデレにすらなっていない私でした☆
玄関先にて。
私は、宙に出現させた[ライトブルーのジュエル]を、右手で掴みます。
この流れで、
「えぇ~っと。」
「……、台湾に渡りたいんだけど?」
[宝玉]に語り掛けてみたら、〝シュンッ!!〟と風景が変わったのです。
我々の眼前には、大きなモニターが設けられた“ビル”が聳えております。
「ここは…。」
左右と後ろを確認する聡真くんに釣られて、一同も〝キョロ キョロ〟しました。
人通りがまばらな街並みは、どこか日本のような雰囲気でありながら、明らかに違っていたのです。
「やっぱり、台北駅の近くか。」
そう呟いた聡真くんに、
「知ってるの??」
私が不思議がったところ、
「ある程度はネットで検索しておいたからね。」
「自分家で。」
このように教えてくれたのです。
私などが〝おぉー〟や〝さっすがぁ~〟といった具合に感心していたら、
「まずは、このデパートに入ろう。」
「〝お金を台湾のものに替えられるのかを調べる〟のと、〝この国の蘇生術士にまつわる情報を得る〟ために。」
そう提案する聡真くんでした―。
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