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24 朝の恋人(※R18描写少々)

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庄田の気持ちを受け入れて2ヶ月。2人の間は頗る順調だ。
庄田は斗真に甘い。
今までの恋人達にも別れ話を切り出されるまではかなり大切にされてきたとは思っていたが、その比ではない。
まず、付き合い出して翌週、月曜の朝から車での送迎が始まった。前日の昼過ぎにマンション前に送ってもらったばかりなのに、翌朝出勤の為に表に出て歩き出したら庄田が車と共に居たのだ。そりゃもう驚いた。

「な、何でこんな時間から…?」

おはようと言うのも忘れて駆け寄る斗真に、庄田は朝から眩しい笑顔を見せながら言った。

「おはよう。今日から送り迎えしようと思って。」

「え…いや、そんな事してちゃ匠が遅れるだろ。」

「うん?いや、それは大丈夫。取り敢えず乗って。」

朝の通勤通学時間帯で、横を通っていく人々がチラチラ見ていくのに気がついて、斗真は開けられた助手席にさっと乗り込んだ。

「おはよう。」

「お、はよ…。いや、てか何で…。」

「朝から俺に会えるの嬉しくない?迷惑だった?」

しょんぼりしていく声に焦って、頭を振る。

「そんな事ないけど!嬉しいけど、でも…。」

「ならよかった。朝の通勤電車は不快だって聞くから、朝から恋人にそんな思いをさせたくないなって。」

斗真の返事に表情を明るくして、とんでもない事を言い出す庄田。恋人というワードにドキッとはしたが、だからといって朝から車で送るなんてあまり聞いた事がない。ついで、というならわかるが、以前聞いた庄田の自宅はついでという程近くはなかった筈だ。負担になるのではないのか。

「…本当に大丈夫なのか?」

「時間の事?問題無いよ。とまくんの会社なら、こっから駅まで歩いて電車に乗ってって事だと、40分足らずってとこだろ?車の方が早いじゃない。」

「それはそうだけど…。」

「俺の就業時間を気にしてる?大丈夫だよ、引っかかるなら流石にやらない。」

庄田は事も無げに笑って答え、左手で膝上に置いていた斗真の右手を握り、指を絡めてきた。そのねっとりと肌を這う動きに淫靡さを感じて、不埒な記憶が蘇ってきてしまう。朝なのに。

「…ッ。」

いやらしく反応しかけているペニスに連動して、もぞっと腰を動かしてしまってハッとした。ハンドルを握りながらも、斗真の変化に目敏く気づいたようだった。斗真にチラと送ってくる流し目が妖しげな光を宿している。

「とまくん、えっちだね。」

「…そんな事は…。匠がそんなふうに触るから、だろ…。」

俺が悪いんじゃない、と主張したい斗真。こんな事、28年の人生で初めてだ。
アラサーにもなって中高生男子のように少しの刺激で感じてしまうなんて、羞恥で顔が上げられない。

(おさまれ、おさまれ…。)

どうにか精神力で乗り切ろうと試みる。だが、庄田の意地の悪い触れ方が斗真の努力を邪魔してきた。
彼の指は斗真の指の1本1本を、爪先まで愛でるように摘み撫でて、次には指の股を擦り、手のひらを擽るようにしながら上がっていく。そして手首を囲むと、まるでペニスを扱く時のようにゆっくりと上下させた。

「…っ、う…ん。」

息が乱れ、斗真はもう目を開けていられなくなった。弄られている右手と連動するようにスーツのスラックスの中で立ち上がるペニス。このままではじきに、先走りの精が薄い下着を濡らし、服の生地までもと思うと気が気ではない。自分はこんなにも感じ易かっただろうか。庄田に抱かれてからというもの、自分の体の性感がコントロールしにくくなっているような気がする。彼に与えられる少しばかりの刺激で、体も脳も悦びを拾ってしまう。これではまるで……。

(オメガみたいだ…。)

過去に付き合ったオメガの恋人達の事を思い出す。男性オメガであっても、セックスの度に前も後ろもしとどに濡れた彼ら。本来はアルファ専用の性と言われているオメガの体だが、ベータである斗真とのセックスでも十二分に感じてくれていた。だから、そういう体質なのだろうと思っていた。だが、今の斗真は彼らとそう変わらない気がする。
アルファと付き合って受け身に回っている間でも、ここまでになった事はなかったのに。庄田とはそんなに相性が良いというのだろうか。

(いや、今はそんな事より…。)

これ以上体が昂ってしまったら出社どころではなくなる。

「匠、運転、危ないっ、から…。」

そう言って諌めようとした時、何故か車がルートを外れて脇道へ入った。そのまま高台に上がっていくようだ。何処へ、と戸惑っている内に、車はとある公園らしき場所の駐車場に停まった。静かで周りに住宅も無く、朝という事もあってか他に車は停まっていない。

「…なん…時間、が…。」

遅刻を恐れて、早目には出るようにしている。しかしいくら車だからとこんな寄り道をするほどの時間は…。それより庄田は何故、こんな場所に…?不安げに庄田を見る斗真に、運転席から身を乗り出してきた庄田がニコリと笑いながら言った。

「とまくん、時間気になるよね。じゃあ、協力して。」

「えっ…あっ…。」

庄田は素早い動きで器用に斗真のベルトを外し、ボタンを外し、ジッパーを下げた。
張っている下着をズラすと、勃起して透明な液に濡れ始めていた先端を指で撫でる。

「あっ、う…。」

「このままじゃ仕事どころじゃないでしょ。責任、取るよ。超特急で天国にイかせてあげる。」

「え、あ?んあっ!」

庄田のやや肉感的で大きな唇が開き、斗真のペニスを飲み込んでいく。

「…や、あ…ああっ、あっ!」

熱い口内、ぬめぬめと巻き付いて這い回る舌。じゅぷじゅぷと唾液たっぷりにいやらしく水音を立ててペニスを扱く唇。

「やっ、イく、イく…あ、あ、あ、あっ!!」

宣言通り、斗真が陥落するまでに、3分もかからなかった。










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