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しおりを挟む「治癒効果があるなんてすごいね。ギルドに持って行ったらきっと驚かれるね」
エイデンは感心して俺の横で腰を下げた。
「俺が見つけたんだからな。報酬は多くもらうぞ」
「もちろんだよ。それに色んな植物の効果もわかるなんてさすがだね。物知り」
「は、はぁ?ほ、褒めても報酬はあげないからな!というか喋ってないで早く手を動かせよ!」
エイデンは無自覚に褒めちぎるからこっちの身を少しは考えてほしい。あのエイデン様々に尊敬の目をされて見ろ、飛ぶぞ。それから二人して丁寧に採取した。エイデンは収納魔法を覚えているが今回は一つにまとめた方がギルドに提出しやすいため俺のこの魔法回収袋に詰めることにした。
ギルドとは、15歳になった時にヘンリ爺さんに修行の一つとして勧められてやっている。今はまだ加入して1ヶ月くらい。ギルドはとても良い場所だ。複数の人たちが情報交換や交流したり、アイテムを持って行って報酬をもらったりできる。またギルドにはランクというのが存在する。ギルドランクは「F」に始まり、最高ランクの「S」までに分かれている。例えばこんな感じだ。
S~A級ランク→ベテラン
B~D級ランク→中堅
E~F級ランク→初心者
それぞれのレベルに応じて依頼を受けて報酬を得る仕組みだ。上位ランクだとパーティを組んだりと協力して活動したりする。ちなみにEとFランクには毎月ノルマが設定されている。ノルマをクリアしないとギルドから追い出されて再度加入するのにまた一から手続きを要する。最初は無料で加入できるが2回目からは有料だ。これも命懸けの仕事なので当然のことだ。
さっきEとFにはノルマがあると言ったがそのノルマはとりあえず自分のレベルに合った依頼を受けて達成することだ。例えばこの薬草採取や街の人たちのお手伝いや掃除でも何でも。最初はとても簡単なものから始まる。
つまり報酬を受け取るには依頼を受けないといけないし、依頼内容はさまざまだ。上位ランクになると魔物討伐や戦闘系だったりある。
ちなみに当たり前だが俺はFランクだ。エイデンはもっと上に行けるはずなのに俺に合わせてなんか申し訳ない。だから早く強くなる必要がある。報酬だってエイデンに追いつけるために多くもらわないと困る。すぐに追い越されるし。修行を通してこういう植物の知識をエイデンに教えて俺と組んで少しでも良かったと思ってくれてたら嬉しい。
原作でもエイデンはギルドに加入する。そこでパーティを組み冒険へと出る。だが、エイデンがギルドに加入するのは一年後の16歳だった気がするがまあ、早くても支障はないだろう。そして17~19歳はとても見どころだ。なぜなら伝説の英雄になるからな。もう少しでその場面が見れると思うと楽しみで仕方ない。隣で活躍ぶりを見れなくても噂で耳に入ってくるだけでもありがたい。
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