超絶美形な悪役として生まれ変わりました

みるきぃ

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「そういえばこの前、ヘンリ爺さんと出かけた時に見つけたんだけどこれは薬草かな?鑑定にSって書かれていたから気になってて」

すると、エイデンは収納魔法でとある植物を出した。それはどこかで見た気がする植物だった。状態はとても良く保存が効いている。さすが収納魔法も一流だと感心していたら、ハッと思い出した。

「おい、も、もしかしてそれって…モーリュじゃないか?!一体それをどこで…」

薬草マニアからしてみれば、数ある薬草の中で一度は採取したい植物No. 1のあのモーリュじゃないか。何度も本で読んだからわかる。モーリュとは伝説の神話に出てくるやつで実在するのかわからない薬草だ。実在していたことに驚きなんですけど。その効果はどんな魔法も打ち消す効力のあるのだ!喉から手が出るほど欲しいという人はたくさんいるだろう。魔王なんてそれさえあればただの人みたいなものだ。モーリュ最強と言われるほど価値がある。

「これモーリュっていうんだ。ルアンは本当に何でも知っててすごいな。ダンジョンでたまたま見つけたんだけどヘンリ爺さんのあとをついて行っただけだから場所までは残念なことに覚えていないんだ」

「そ、そうなのか。それは仕方がないな。近いうちに絶対使うことになると思うから大事にしまっておけ。あと他人にむやみに見せるなよ」

エイデンはそれの価値をわかってないみたいだから悪いやつに騙されないか心配だ。とりあえず貴重なものなのですぐに収納してもらった。一体どこのダンジョン潜ればたまたま見つかるんだよって話だ。エイデンの運の良さが欲しい。将来どうなるか知っているけど、本当末恐ろしすぎるんですけど。こういうSSR植物を一発で取ってくるところとか惹きつける能力さすがだと思った。


「あまり人に見せたらダメってことはこれってそんなにすごい薬草なの?」

「あぁそうだよ。どんな魔法も打ち消せるやつだからな。わかったなら秘密にしろよ。…よし、アキレアも回収したことだし帰るぞ」


アキレア回収した報告とモーリュの件でヘンリ爺さんに伝えないといけない。一番はモーリュの件で聞きたいことがある。


「ただいま」

「おかえり。デートはどうじゃったか?」

は?何言ってんだこの爺さん。帰ってきた早々にふざけたことを抜かすのでこちらは毎度疲れる。

「はいとても楽しかったです」

「おい、お前も悪ノリするな」

ペチンと軽く叩く。そんな俺たちを見てにんまりとするヘンリ爺さん。

「ほぉほぉ二人とも仲良くなって喜ばしいぞ」

「ヘンリ爺さんいい加減にしてください。それより聞きたいことがあるんですけど!」

特にモーリュの件でね。

「まぁまぁ落ち着けルアンよ。では座ってから話を聞こうではないか」

居間に通されお茶を出された。ゆっくりするつもりなんてなかったけど、なんかマイペース過ぎて俺だけが変なのかもしれないと思った。


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