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チャラ男会計
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しおりを挟む【瑞希side】
「あ、あの…っ、は、花園くんっ」
俺としたことがまずいことになっちまった。
誰もいない人通りの少ない廊下の隅で両手に壁をつけてその間にあおいを挟んだ。
「は、花園くん…っ?」
「誰かにあおいが知られるの嫌だ…」
自分でも想像しないような情けない声が出た。
祥にあおいの素顔が見られた。
取られるのが怖い。
今までそう思ったことは一度もなかった。
一体、二人は俺がいない間、何を話していたんだ…。気になってしまう。
なんだよ、祥のやつ。あおいのことすごく嫌っていたじゃないか!!なのに、今さらなんだよ!
イライラと焦りが混ざって爆発しそうな気持ち。
あおいは俺のだ。
「あおいっ!」
「ど、どうしたの?は、花ぞ…んんっ!」
────気づいたら唇に触れていた。
柔らかくて気持ちよくてたまらなくて、
もうどうにかなりそうで、
これ以上にない幸せで、
全部、あおいの全部、欲しいと思った。
唇が離れると、胸のドキドキが止まらなかった。
突然、キスしてしまった。
急に羞恥が襲う。
「はぁ…っ、、」
「あおい!こ、これは親友の証のキスだからな…」
言い訳を考える暇なんてなかった。
「し、親友の証…っ?」
「そうだ!俺以外には無効だからな!守れよ!!」
誰にも渡さない。
だって、あおいは
────俺の運命の相手だから。
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