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アンチ王道転校生
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しおりを挟む梅雨入りになり、気持ちが晴れない今日この頃。
そんな時期に季節外れの転校生が来るらしい。
『Zクラスに転校してくる奴なんているんだな』
『ぜってぇ、なんか問題起こしたんだぜ』
『こんな季節外れに転校してるとかどんな奴だよ』
その話で今はもちきり。確かに入学式を終えてから3か月が経つ。
なんというか…微妙な時期かもしれない。それにZクラスには誰も入りたがらないのに珍しく来るのだ。
僕だって、少し気になる。
「おい、根暗」
「っ!」
突然、机をバンとされてビクッとびっくりしてしまった。
「な、なに…?」
この人は、僕を嫌っている不良さんの一人。なんか、命令されちゃうのかな…。
内心ビクビクしつつも、怖いものは怖い。でも僕は一人じゃない…。ゆうがいる。
「お前さ、相変わらず地味だよな。そんなんだと転校生とやらに俺らまで舐められたらどう責任とんだよ」
「ご、ごめんなさい」
すごい目付きで僕を睨む。それに絶えきれず、視線を下に向けた。
やっぱり僕は謝るだけしかできない弱虫だ。
「チッ。本当お前邪魔。オタク野郎」
「…っ」
僕の存在を否定する。この学園に受けとめてくれるのは、ゆうだけしかいない。
もっと、強くなりたい。
僕にそんな力があれば…。なんて叶わないことを願ってしまう。そう思っていた時だった。
ガラッー
教室の扉が勢いよく開いた。ざわついていた教室が一瞬にして静寂に包まれる。
皆、目線を一ヶ所に集中する。
も、もしかして、さっき皆が話していた転校生が来たのかな…?
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