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第256話 今さらながら、元彼からのプレゼントの意図を読み解く
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佐野はそこでふと、正月にユキと2人で、過去にAがユキに贈った数々の衣服や小物――『福袋』を分別解体した時のことを思い出す。
十年以上もベッドの下で放置していたのもあって、カビと埃まみれであったが、全てが高価なブランド品で、そのうえセンスも良かった。
改めてそれら一つ一つを思い起こしてみると、色やデザインに統一性があったような気がする。
つまり、どれと組み合わせても失敗のないようになっていたということだ。
ならば、もしかして――佐野は推測する。
Aはユキと付き合っているうちに、今のような出来事に遭遇して仰天し、そんなユキの中途半端なセンスのなさをどうにも許せなくて、それを『直す』ために次から次へと服や小物を贈ったのではないか――と。
もちろん、マスクの整ったユキをブランド品で飾り立て、自分の所有物のように扱い、周囲に見せつけては羨望の眼差しを受けて悦に入るという、見栄っ張りな部分も大いにあったのも事実だが。
十年以上もベッドの下で放置していたのもあって、カビと埃まみれであったが、全てが高価なブランド品で、そのうえセンスも良かった。
改めてそれら一つ一つを思い起こしてみると、色やデザインに統一性があったような気がする。
つまり、どれと組み合わせても失敗のないようになっていたということだ。
ならば、もしかして――佐野は推測する。
Aはユキと付き合っているうちに、今のような出来事に遭遇して仰天し、そんなユキの中途半端なセンスのなさをどうにも許せなくて、それを『直す』ために次から次へと服や小物を贈ったのではないか――と。
もちろん、マスクの整ったユキをブランド品で飾り立て、自分の所有物のように扱い、周囲に見せつけては羨望の眼差しを受けて悦に入るという、見栄っ張りな部分も大いにあったのも事実だが。
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