異世界に転生したら?(改)

まさ

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~第1部~第1章、異世界に転生しました。

第3話、初めての戦闘!

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ハクヨウと出会ってから二時間ほど歩いていた。


「ふぅ~少し疲れたな、休むか?」


頭の上の相棒に声をかける。

『ピー♪』

頭に乗ってただけだよね?疲れてないよね?と思ったが……俺は大人だ。

口には出さずに心の中だけにしておいた。



周りを見るとちょうど良いサイズの倒木に腰を掛け休暇する。


無限収納から竹の水筒を出して自分の喉を潤し一息つく。

ハクヨウにはモンスターの餌を出して俺の隣に下ろし掌に餌をのせ食べさせる。


『ピッ♪ピー♪』喜んで食べている姿を暫く見ながら、今後の予定を考える。

ちなみに少し掌がダメージを受けていたが我慢した。

次からは掌は止めておこうと思った。


「さて、取り敢えず歩いてきたけど……これからどうしょうかな?地図があるわけでも無いし……ここが何処かもわからんしな」


今まではテンションが上がり。

今後の予定をまともに考えていなかった自分に呆れながらも反省をしつつ考える。



『スキル自動マッピングシステムを覚えました』


ビクゥ!!

脳内アナウンスにまた驚く


「クソ!またかよ!」


頭を傾けクリクリの目で、俺を見るハクヨウを見て少し恥ずかしくなった俺は、それを誤魔化す様に目の前にボードを呼びだし新しいスキルを調べてみる。


「ゴホン、さて自動マッピングシステムを『鑑定』っと」





【自動マッピングシステム】

自分を中心に半径300㍍の地形を自動的に地図用ボードにマッピングする。

マッピングされた後にマップ上にいる生物(魔物や人等)を表示する事も出来る。
また、見た事のある素材(薬草等)も表示可能。

※現在はスキルレベル1、レベルが1つ上がると表示半径が200㍍広がる。






「ほう、かなり便利なスキルだな、しかも今まで歩いてきた道程もいつの間にかマッピングされてるし………助かるけども、まぁ女神様に感謝だな」

暫くマップを見ているとマップに変化が現れる。



「ん?マップの端に赤い点があるな、1、2、3、3つか…えーと、鑑定によると赤い点は、悪意のある人やモンスター……モンスター!?」

モンスターの文字に少し困惑する。

「モンスターか、どうする?このまま気が付かれる前に逃げるか?」


ふと、隣の小さな相棒を見ると『ピッ!』と気合を入れた声を出した。

生まれたばかりなのに、その目はやる気に満ちている。


「そうだよな、いつかは戦う事になる。いつまでも後まわしにも出来ないし、覚悟を決めて行ってみるか」


頬を両手でパンと叩き気合を入れる。


「良し、先ずはハクヨウの能力を見てから作戦を考えて初バトルだ!」

『ピッピッピー!』


ハクヨウに再び鑑定して使えるスキルや魔法を調べる。

___________________


【ハクヨウ】(フォレストオウル♂0才)

HP50/50

MP120/120

◇スキル

・【賢者の波動】(魔法のダメージを50%アップする)消費MP8

・【森林の加護】)森や林等の木がある所では全ての能力が30%アップ、体力と魔力が回複しやすくなる)


◇魔法

【風魔法】レベル2

・ウィンドカッター(敵単体を真空の刃を飛ばし攻撃する)消費MP4

・アクセルウィンド(味方の移動速度と瞬発力を2倍にする)消費MP5

【土魔法】レベル2

・アースショット(敵単体を石の礫を飛ばして攻撃する)消費MP3

___________________


「見事に魔法特化の能力だな。しかも森の中なら無敵に近い、頼りにするぞハクヨウ!」

ハクヨウは『ピッピー!』とドヤ顔で胸を張る。勇ましいより可愛いが勝ってるが、敢えて言わないでおこう。





それからマップ見ながら慎重に進み、風上に行かない様に注意しながら木の陰や背の高い草に隠れながらモンスターに近付いて行く。

モンスターにもう少しな場所まで来ると、俺はモンスターに見つからない様に身を潜め小声でハクヨウに声をかけた。


「ハクヨウ、良いか?先ずはお前のアクセルウィンドを俺にかけてくれ。それから俺の合図でウィンドカッターを3つ、それぞれのモンスターに一発づつ撃ってくれ。その後に俺が飛びだして敵に攻撃するから、その後は俺の後ろをついてきて、俺が危なくなったら魔法で援護してくれ、俺もとりあえずモンスターとの戦闘を経験しときたいしな」

『ピッ!』

ハクヨウの返事を聞いた俺は、その後にゆっくりと音をたてない様にターゲットが見える位置まで移動する。

残りは50mくらいか?少し広場の様に広がった所にモンスターの姿が見えた。

「あれは……小人?いやゴブリンってヤツか?」

緑色の肌をした小学生くらいの身長の魔物が3体、地面に座り何か話してる様に見える。


「よし、こっちには気が付いていないな?ハクヨウいくぞ?」

ハクヨウに声をかけると『ピッ!』っと小さな返事をしたのを確認しながらタイミングを計る。

数分待つと、3匹がウトウトしだした。イヤ、こんなところで寝たら死ぬだろ?と思いつつも今しか無いと覚悟を決め立ち上がる。


「ハクヨウ!今だ!」


掛け声と共に俺の体がうっすらと光に包まれる。身体が少し温かくなり軽くなった気がした。それを感じた俺は、草影から飛び出しゴブリンに接近する。


『ゲギャ!?』


俺が飛び出し、飛び出した音で気が付いたゴブリン達は驚いて動けない様だった。

俺はそれを幸いと全速力で近付くと

「ハクヨウ!」

それを合図に風の刃が3匹に飛んで当たり、1体が切り裂かれ、絶命する!

そして残り2匹にも当たるが、絶命までには至らないかったのだが、どうやらハクヨウは倒さない様にダメージを入れた様で2匹共に脚に魔法を受け動き出したものの動きが良くない。

難なく近付けた俺は剣の持ち手に手をあてゴブリンに近づくとそのまま剣を横凪ぎに払う。


「ハッ!」


気合いを入れ剣を振るとゴブリンの首に刃が吸い込まれる様に入ると首を切り飛ばした。

そのまま最後の1匹の右腕に切りつけた所で刃 が止まってしまった。勢いが足りなかったか!?

「チッ!」

俺は剣を無理やり引き抜き、右腕を抑えて動けないゴブリンの喉に突き刺した。

そして剣を引き抜くとゴブリンは力無く倒れた。

引き抜くと血が吹き出したので俺は慌てて横に飛び退き血が付かないように離れた。


「フゥ」と息を吐き、剣を振りゴブリン血を飛ばすと腰の鞘にしまった。

剣なんて使った事は無かったが、自然に身体が動き、何事もなくゴブリン2匹を倒した事に「これがスキルの恩恵か」と呟いた。



暫く倒れたゴブリンを見て、3匹とも動かない事を確認すると少し落ち着いて来たのか思考が働き出した様で自分の状態に気付く。

「以外に平気だな……」

初めての戦闘、初めての命を奪った行為に対して、それほど動揺しなかった自分に驚く。

そうしてる内に倒れたゴブリンが、うっすらと光はじめる。

「何だ?」

光った理由を思い出したと同時にゴブリンが光の粒となり消える。


「そうだったな、死んだ生物は光になって消えるんだった」

女神から貰った知識を思い出す。

ちなみに消えた光りは倒した者に吸収され経験値の様になり強くなって行く。らしい……

ふと相棒の事を思い出した。


「ハクヨウ?」

と名前を呼ぶと近くの木の枝に停まっていたハクヨウが枝から飛び立ち俺の肩に停まる。

どうやら呆然としていた俺の代わりに辺りを警戒してたようだ。

感謝。

「ケガはないか?」


遠距離からの魔法攻撃だったから大丈夫だろうと思いつつもハクヨウに聞くと『ピッピ!』胸を張り返事をする。そして、それを見て良くやったと頭を撫でる。


『自動マッピングシステム、剣術スキル、テイムスキル、鑑定スキルが2に上がりました。』


ビクゥ!またもや脳内アナウンスに反応しながらも強くなったのか?と少し感動しながら、初めての戦闘が無事に終わった事を喜んでいた。







マサムネ

テイマー(レベル2)

HP650/580

MP550/550


※HPは力や体力などの肉体的な強さに反映される。

※MPは魔力や精神や頭脳など、内面的な部分に反映される。


◇スキル

・テイム(レベル2)

【剣術】レベル2
※レベルに応じて、剣での攻撃力が上がる。

・亜空間(レベル2)

・無限収納空間

・身体強化(レベル2)

・自動マッピングシステム(レベル3)
※消費MP3、それ以降は消すまで消費しない。

・鑑定(レベル3)
※消費MP2、レベル応じて見れる項目が増える。

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