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第五章 もうゲームとは別物です。
過去ー①
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「エリックは僕の異母弟でねぇ。何やら悪い人に好い様に利用されてるかなぁ。今は泳がせている状態でねぇ。悪さが過ぎるようならお仕置きするよぉ」
相変わらず軽いジオルドだ。
「…‥冗談では済まされないぞ。‥…本当だな?」
公爵は予想外の事実だったが割と冷静な態度だ。
カレンシアも「ああ。あの国王ならやりかねないわ」とすんなりと受け止めていた。
ジオルドは「そうすんなり理解されてもねぇ‥‥」と苦笑した。
三人にとっては慣れた反応なのだろう。呆れた感じと穏やかさが感じ取れる。
「僕が、こんな下らない冗談言う訳ないでしょ。本当だよ。僕は母上から聞いたからねぇ。あっ、兄上は知らないよぉ。知ってたら処分してるからねぇ。ああ、既にエリックは知っているからね。態々親切なご老人が教えてたよ。あのご老人は相変わらず周囲に火種を捲き散らす人だ。困ったね」
「‥‥親切なご老人か。そうか。ジオルド洗い浚い話してもらおう」
それまで静かに聞いていたライラが困惑顔で「あ、あのう私、このままお話を聞いていて宜しいのでしょうか‥‥」と問いた。
「ああ、構わないよ。君もエリックと関わったからねぇ、それにちょっと僕を手伝って欲しいし」
「えぇぇぇ? それは‥‥」
「ああ、後でね。今はエリックの過去を教えるよ。だけど知っているのは公爵家に引き取られる前までだからね。引き取られた経緯までは知らない。関心なかったからねぇ」
そう言い訳してからジオルドの知っている全てを打ち明けた。
「エリックは先代国王とヴァンダイグフ伯爵家の二女との間に出来た非嫡子だ」
爆弾発言だったが公爵とカレンシアは「そう来たか」と平然で動じていない。
ライラだけが衝撃過ぎて内心叫んでいた。この時ばかりは共感できる相手が欲しいと欲した。
「ヴァンダイグフ伯爵? 王妃の妹君であった病死した彼女か?」
「ああそうだよ。元は兄上の秘密の恋人だった人だ」ジオルドは苦し気に呟いた。
相変わらず軽いジオルドだ。
「…‥冗談では済まされないぞ。‥…本当だな?」
公爵は予想外の事実だったが割と冷静な態度だ。
カレンシアも「ああ。あの国王ならやりかねないわ」とすんなりと受け止めていた。
ジオルドは「そうすんなり理解されてもねぇ‥‥」と苦笑した。
三人にとっては慣れた反応なのだろう。呆れた感じと穏やかさが感じ取れる。
「僕が、こんな下らない冗談言う訳ないでしょ。本当だよ。僕は母上から聞いたからねぇ。あっ、兄上は知らないよぉ。知ってたら処分してるからねぇ。ああ、既にエリックは知っているからね。態々親切なご老人が教えてたよ。あのご老人は相変わらず周囲に火種を捲き散らす人だ。困ったね」
「‥‥親切なご老人か。そうか。ジオルド洗い浚い話してもらおう」
それまで静かに聞いていたライラが困惑顔で「あ、あのう私、このままお話を聞いていて宜しいのでしょうか‥‥」と問いた。
「ああ、構わないよ。君もエリックと関わったからねぇ、それにちょっと僕を手伝って欲しいし」
「えぇぇぇ? それは‥‥」
「ああ、後でね。今はエリックの過去を教えるよ。だけど知っているのは公爵家に引き取られる前までだからね。引き取られた経緯までは知らない。関心なかったからねぇ」
そう言い訳してからジオルドの知っている全てを打ち明けた。
「エリックは先代国王とヴァンダイグフ伯爵家の二女との間に出来た非嫡子だ」
爆弾発言だったが公爵とカレンシアは「そう来たか」と平然で動じていない。
ライラだけが衝撃過ぎて内心叫んでいた。この時ばかりは共感できる相手が欲しいと欲した。
「ヴァンダイグフ伯爵? 王妃の妹君であった病死した彼女か?」
「ああそうだよ。元は兄上の秘密の恋人だった人だ」ジオルドは苦し気に呟いた。
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