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第1章。「大都会」

4、6F製氷プレー

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--6F製氷プレー--

上野うえの実則みのりあずま綾香あやかは、6階に向かう。
エスカレータの前に来た。
綾香は、「どうぞ」と実則を先に乗せようとする。
「先の乗ってください。
 目の前に誰かいないと不安なのです。
 お願いです。
 先に」
実則は、綾香を先に行かせようと必死で理由を考えた。
「仕方ないわね」
綾香は、先に乗った。が、半身である。
お尻の骨盤。寛骨かんこつが出ている。
(スカートが窮屈きゅうくつとがっている)
目の直ぐ下に腰がある。でも、見られているのであからさまに見れない。
(チェ)
--実則の妄想が始まる--
私のお尻は素敵?
どう。返事なさい。
もっと、綾香さん、お尻を突き出して。
こうですか?
膨らんでいるわよ。
どう処理するの?
言いなさい。
て 手 手で処理します。
あ!綾香さん。
「うえのさん。 上野。 上野さん。 危ないわよ」
--現実に戻る--
何かMなのかSなのか?ごちゃごちゃの妄想だな。
実則は、エスカレータの降りぎわつまづきかけた。
「私のお尻を見てたでしょう」
「すみません」
実則は、みに首を振った。
「ブルブル。綾香さん違いますよ」
綾香も、つまづく。
「あ。下の名前で呼んですいません」
綾香は、実則を可愛いと思った。

6階に着いた。
大型の冷蔵庫が並ぶ。
「一人暮らし用ですね」
「はい」
高さ120㎝くらいの冷蔵庫の前に案内された。
「これ。氷は作れますか?」
「もちろん。作れますよ」
冷蔵庫の見本の冷凍室には、製氷用の箱が入っていた。
「夏は、必需品ですよね」

--綾香の妄想--
氷を何に使うのですか?
実則は、氷を口に含んだ。
綾香の手を取り、
口にくわえた氷を手のひらに当てる。
どんな気持ち?
つっつ 冷たい。
あそこは、もっと感じますよ。
ひだが好みですか?それとも突起?それとも中ですか?

「あずまさん。東さん。 東さん」
--現実に戻る--
「はい」
「これにします」
冷蔵庫を選ぶと言っても、一人暮らし用は、2台しかない。
選ぶものは、無い。
実則は、即決した。
「次は、電子レンジです」

2列手前にあった。2人は移動する。
「多機能なものと単機能なシンプルなものがありますが?」
「どう違うのですか?具体的に教えてください」
(手取り、足とり。ボタンの外し方から。いや。押し方を…)
「多機能なものは、いろいろな料理のメニューが付いています。
 単機能なものは、スタートのスイッチとタイマー機能のみです。
 料理は、しますか?」
--実則の妄想--
はだかにエプロンつけて、
料理するのよ実則。
じゃない。
料理して綾香。
お尻が綺麗だね。
もう、どこみてるの?
やっぱり、俺が料理する。
はだかエプロン?俺が?

「どれにしますか?
 多機能?単機能?
 うえの うえの様 上野様」
--我に返る--
「あ。単機能で、
 十分ですよね。
 冷凍食品を温めるだけですから」
(バイブは、単機能が好きですか?)
(アなる。バイブ ブ ゥ)(便秘になるよ)
(妄想が飛躍する。飛ぶな妄想)
「十分ですよ」
綾香は、実則の様子を見て楽しそうである。
「単機能のシンプルなものにします」
実則は、決めた。
「では、清算をしましょうか?」
綾香は、優しく示唆しさする。

つづく。 次回(目玉焼き)2020年12月17日(木)までに投稿予定。


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