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ティムと反政府軍がビスコンティに入ったのは、早朝の事だった。
ティムは、青空の下、ディレクタスの幾重もの高架線を見つめていた。
野良犬が、ティムの片手で食べているパンと蜂蜜を欲しがっていたので、一切れくれてやった。
ベルカとともの政府軍の反撃は凄く、反政府軍を押し返している。
ビスコンティを何としても奪還する構えで、第12師団等多くの政府軍の陸軍がディレクタスの奪還に
目前に迫っていた。ティムは従軍記者でありながら、銃を持ち戦いに望む。
ベルカ陸軍のスピルー将軍率いる軍と政府軍の連合軍はアルバディア高原を越えて、
迫りつつあった。
反政府軍は塹壕を市街戦に備えて、迷路のように張り巡らし、政府軍を今か今かと待ち構えていた。
ティムはその日は、えらくお腹がすいて、3人分の食事を一人で平らげた。
その後、ティムと知り合いとなった、兵士達と戦いの前夜の兵舎で、遅くまで、話していた。
2段ベッドの上でティムは語る。
「貴方何処から参加したんですか?」青年兵の一人は言う。歳は25くらいか、
ティムとあまり変わらない。
「生まれは、イノバの近くの田舎町だ」ティムは言う。
「敵は大群だな、市街戦になるだろうが」
「だろうな」ティムはミネラルウォーターを飲みながら言った。
「俺たち、反政府軍の本当の力が試される戦いだな」
「トランプでもしないか?」兵士は言う。
「嫌、今日は早く休みたいんだ」何時になく神経がピリピリしていたティムは誘いを断った。
兵士の一人が言った。
「この戦いは勝たないと、俺たちは本当の正義と認められないとはな、
不公平なもんだ」兵士の一人が言う。
「君は愛国者だよ」ティムは言った。
「愛国者と言っても国にために戦ってるんじゃない」
「その精神が、愛国者だよ」と言って、ティムは言う。
そしてティムは、戦いの前夜の青年兵の横顔をカメラに収めた。迫る戦車を双眼鏡で確認すると、反政府軍の被るニット帽をつけて、兵士の一人は無線で本部に連絡を入れる。
ティムは建物の中で、敵が来たのを察知し、手の銃のAKを握り締めた。
迫る戦車部隊を見ようと、双眼鏡を仲間の一人が無理やり奪い取って見ていた。
建物の屋上は高射砲が備えられ、地雷を市街地の周りにかためる。
敵が来たのを察知し兵士達が手招きをしている。
そのうちベルカの戦車隊がビスコンティに迫った。
その戦車隊を市街地に入る1つの道の所で、反政府軍の建物の屋上の高射長距離砲が、
あらゆる所から、ベルカの戦車部隊に、嵐の豪雨のごとく400ミリ砲の集中砲火を浴びせた。
ティムは市街地の道を横切り、戦車体に迫った後、
砲弾の飛び交う中、
ティムは、火炎瓶を戦車のキャタピラにはめ込み、爆発させた。
多くの反政府軍が、突撃を開始した。
その後、ティムは建物に行き、スナイパーライフルを片手の狙撃兵と合流する。
「弾だ、弾をはやくよこせ」
狙撃兵の近くで機関銃を放っている兵士がティムに言う。
「今、やってる」必死にティムは言った。
弾を補充した後、戦車隊の砲撃により、ティムの建物の屋根に衝撃がはしり、衝撃とともに建物の天井が揺らぐ。
兵士達が多く砲撃を受ける中。
ティムの放つ弾は戦車にはねかえされていく。
戦車隊は、ひるむ事なく進撃をつずけるそのうち反政府軍の攻撃を乗り切った、戦車の1台が市街地に迫ってきた。
反政府軍の兵士の一人は手榴弾のピンを抜き、戦車に投げつける。
爆発音とともに、戦車の動きが止まった。
反政府軍の兵士達が一斉に戦車にバズーカ砲で砲撃する。
爆発音ととに、戦車は動かなくなった。
市街地の入り口では、味方の高射機関砲の砲撃が激しく繰り広げられている。
その砲撃音は、市街地に休みなく響いていた。
戦車の一つが塹壕に足をとられて動かない状態になっている。
それでも乗り越えて、戦車は近ずいてきた。
あの戦車をなんとかしないと
ティムは、装甲車を操縦して、戦車の側面に体当たりさせて、動きを止めた。それから装甲車を脱出すると、
砲台を使って、装甲車もろとも爆破する。
味方軍の戦車も戦闘に参加した。
「もっと、戦車をよこしてくれ」反政府の兵士の一人が連絡する。
「こちら、軍司令部。わかった。敵軍はどこまで来ている?」
「第一陣は少数ながら突破されそうだ。」
「第2陣は?」
「なんとか持ちこたえている」
ティムは自分の心臓の鼓動が激しく揺らいでいるのを感じながら、市街地を移動して、
敵に応戦していた。そのうち敵の兵士が、市街地に多く突撃してきた。
その中もティムは、従軍記者として、映像をビデオカメラに収める。
その内、となりで機関銃を放っていた兵士の塹壕に砲弾が命中し、その兵士の頭もろとも吹っ飛ばされた。
ティムは、撃ち殺された、味方の機関銃の兵士の
代わりに機関銃をとり、迫り来る、敵兵士に対して撃ちまくった。
夜が更けてきた。
風の感じでそれをティムはいち早く悟った。
反政府軍の猛攻を乗り越え、物量で勝る、ベルカ軍の進撃は凄まじかった。
反政府軍の狙撃兵の疲れ、ティムは憔悴しきっていたが、意識は神経をとぎらせ、
迫り来る、陸上歩兵を見つめていた。
反政府軍は、ディレクタスの地下水道を利用し、敵軍の近くまで行き、ゲリラ作戦を展開していた。
市街地の広場にいたティムに兵士の声が聞こえた。
「おい、そんな所にいたら死ぬぞ」兵士の一人が声をかける。
「もっと、炸裂弾を」
「みんな頑張ろう」かたわらの反政府軍兵士が大声で叫ぶ。
敵の戦車が、味方の地雷原に踏み込んで、爆発して動けなくなるのを見届けて、
味方の兵士達が突撃を開始した。
だが、それも多くの装甲車に阻まれた。
そして、8時間に及ぶ激戦の末、
ディレクタスは、スピルー率いるベルカ軍の前にディレクタスは陥落した。
「もう無理だ」ティムはそう言って、
「記者の方、ウスティオの記者だろう、俺はベルカ陸軍と渡り合ったって、残してほしいな」と
言う、兵士達をなだめた。市街戦の敗北は、自分も解っていた。
「ここはもうもたないな・・・」
「今は、あんた命がある事だけを考えときな。久々に凄い戦いだった。
この戦いは大きく自分の中で残ると思う。これから何十年とな。まあ死ななければ話だけどな。」
中年の兵士の一人が言う。司令部からの撤退命令が出た。
長引く戦線で疲労は限界に達した。
それを感じさせない緊張が解け、
反政府軍は、ビスコンティからの撤退を余儀なくされた。
撤退の途中、ティムはトラックから、煙のもうもうと上がっている、ビスコンティを眺めていた。
町は落ちた。
3列のベルカ軍の入城行進を市民達が脇から、見つめていた。
ティムは、青空の下、ディレクタスの幾重もの高架線を見つめていた。
野良犬が、ティムの片手で食べているパンと蜂蜜を欲しがっていたので、一切れくれてやった。
ベルカとともの政府軍の反撃は凄く、反政府軍を押し返している。
ビスコンティを何としても奪還する構えで、第12師団等多くの政府軍の陸軍がディレクタスの奪還に
目前に迫っていた。ティムは従軍記者でありながら、銃を持ち戦いに望む。
ベルカ陸軍のスピルー将軍率いる軍と政府軍の連合軍はアルバディア高原を越えて、
迫りつつあった。
反政府軍は塹壕を市街戦に備えて、迷路のように張り巡らし、政府軍を今か今かと待ち構えていた。
ティムはその日は、えらくお腹がすいて、3人分の食事を一人で平らげた。
その後、ティムと知り合いとなった、兵士達と戦いの前夜の兵舎で、遅くまで、話していた。
2段ベッドの上でティムは語る。
「貴方何処から参加したんですか?」青年兵の一人は言う。歳は25くらいか、
ティムとあまり変わらない。
「生まれは、イノバの近くの田舎町だ」ティムは言う。
「敵は大群だな、市街戦になるだろうが」
「だろうな」ティムはミネラルウォーターを飲みながら言った。
「俺たち、反政府軍の本当の力が試される戦いだな」
「トランプでもしないか?」兵士は言う。
「嫌、今日は早く休みたいんだ」何時になく神経がピリピリしていたティムは誘いを断った。
兵士の一人が言った。
「この戦いは勝たないと、俺たちは本当の正義と認められないとはな、
不公平なもんだ」兵士の一人が言う。
「君は愛国者だよ」ティムは言った。
「愛国者と言っても国にために戦ってるんじゃない」
「その精神が、愛国者だよ」と言って、ティムは言う。
そしてティムは、戦いの前夜の青年兵の横顔をカメラに収めた。迫る戦車を双眼鏡で確認すると、反政府軍の被るニット帽をつけて、兵士の一人は無線で本部に連絡を入れる。
ティムは建物の中で、敵が来たのを察知し、手の銃のAKを握り締めた。
迫る戦車部隊を見ようと、双眼鏡を仲間の一人が無理やり奪い取って見ていた。
建物の屋上は高射砲が備えられ、地雷を市街地の周りにかためる。
敵が来たのを察知し兵士達が手招きをしている。
そのうちベルカの戦車隊がビスコンティに迫った。
その戦車隊を市街地に入る1つの道の所で、反政府軍の建物の屋上の高射長距離砲が、
あらゆる所から、ベルカの戦車部隊に、嵐の豪雨のごとく400ミリ砲の集中砲火を浴びせた。
ティムは市街地の道を横切り、戦車体に迫った後、
砲弾の飛び交う中、
ティムは、火炎瓶を戦車のキャタピラにはめ込み、爆発させた。
多くの反政府軍が、突撃を開始した。
その後、ティムは建物に行き、スナイパーライフルを片手の狙撃兵と合流する。
「弾だ、弾をはやくよこせ」
狙撃兵の近くで機関銃を放っている兵士がティムに言う。
「今、やってる」必死にティムは言った。
弾を補充した後、戦車隊の砲撃により、ティムの建物の屋根に衝撃がはしり、衝撃とともに建物の天井が揺らぐ。
兵士達が多く砲撃を受ける中。
ティムの放つ弾は戦車にはねかえされていく。
戦車隊は、ひるむ事なく進撃をつずけるそのうち反政府軍の攻撃を乗り切った、戦車の1台が市街地に迫ってきた。
反政府軍の兵士の一人は手榴弾のピンを抜き、戦車に投げつける。
爆発音とともに、戦車の動きが止まった。
反政府軍の兵士達が一斉に戦車にバズーカ砲で砲撃する。
爆発音ととに、戦車は動かなくなった。
市街地の入り口では、味方の高射機関砲の砲撃が激しく繰り広げられている。
その砲撃音は、市街地に休みなく響いていた。
戦車の一つが塹壕に足をとられて動かない状態になっている。
それでも乗り越えて、戦車は近ずいてきた。
あの戦車をなんとかしないと
ティムは、装甲車を操縦して、戦車の側面に体当たりさせて、動きを止めた。それから装甲車を脱出すると、
砲台を使って、装甲車もろとも爆破する。
味方軍の戦車も戦闘に参加した。
「もっと、戦車をよこしてくれ」反政府の兵士の一人が連絡する。
「こちら、軍司令部。わかった。敵軍はどこまで来ている?」
「第一陣は少数ながら突破されそうだ。」
「第2陣は?」
「なんとか持ちこたえている」
ティムは自分の心臓の鼓動が激しく揺らいでいるのを感じながら、市街地を移動して、
敵に応戦していた。そのうち敵の兵士が、市街地に多く突撃してきた。
その中もティムは、従軍記者として、映像をビデオカメラに収める。
その内、となりで機関銃を放っていた兵士の塹壕に砲弾が命中し、その兵士の頭もろとも吹っ飛ばされた。
ティムは、撃ち殺された、味方の機関銃の兵士の
代わりに機関銃をとり、迫り来る、敵兵士に対して撃ちまくった。
夜が更けてきた。
風の感じでそれをティムはいち早く悟った。
反政府軍の猛攻を乗り越え、物量で勝る、ベルカ軍の進撃は凄まじかった。
反政府軍の狙撃兵の疲れ、ティムは憔悴しきっていたが、意識は神経をとぎらせ、
迫り来る、陸上歩兵を見つめていた。
反政府軍は、ディレクタスの地下水道を利用し、敵軍の近くまで行き、ゲリラ作戦を展開していた。
市街地の広場にいたティムに兵士の声が聞こえた。
「おい、そんな所にいたら死ぬぞ」兵士の一人が声をかける。
「もっと、炸裂弾を」
「みんな頑張ろう」かたわらの反政府軍兵士が大声で叫ぶ。
敵の戦車が、味方の地雷原に踏み込んで、爆発して動けなくなるのを見届けて、
味方の兵士達が突撃を開始した。
だが、それも多くの装甲車に阻まれた。
そして、8時間に及ぶ激戦の末、
ディレクタスは、スピルー率いるベルカ軍の前にディレクタスは陥落した。
「もう無理だ」ティムはそう言って、
「記者の方、ウスティオの記者だろう、俺はベルカ陸軍と渡り合ったって、残してほしいな」と
言う、兵士達をなだめた。市街戦の敗北は、自分も解っていた。
「ここはもうもたないな・・・」
「今は、あんた命がある事だけを考えときな。久々に凄い戦いだった。
この戦いは大きく自分の中で残ると思う。これから何十年とな。まあ死ななければ話だけどな。」
中年の兵士の一人が言う。司令部からの撤退命令が出た。
長引く戦線で疲労は限界に達した。
それを感じさせない緊張が解け、
反政府軍は、ビスコンティからの撤退を余儀なくされた。
撤退の途中、ティムはトラックから、煙のもうもうと上がっている、ビスコンティを眺めていた。
町は落ちた。
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