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第一章
冒険の始まり5
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「ん?」
口に出して言うつもりがなかったのに声に出してしまったと気づき、誠二は慌てて続けた。
「あ、えーっと。オレって、勉強は学年で真ん中くらいだし、とりえはサッカー・・・体動かすだけだから。オレなんかでいいのかなって・・・。」
「あぁ、それは大丈夫だよ。
君には、主の呪いを解いてもらうことだけに専念してもらえればいいの。ぶっちゃけていえばね、この世界の人間じゃなければ誰にだってできることなんだ。」
「それって、オレじゃなくてもできるってこと?」
「当然だ。一般人の、それも学生の君に、それ以上のことをしてもらおうとは思っていない。」
入り口横の壁に体を預けて話を聞いていたエクーディアの一言に、オレってなんか秘めた力を持っているから召喚された勇者?などとちょっと思っていた誠二は、いじけたように言った。
「んじゃ、なんでオレを選んだの?」
「「主の趣味。」」
「は?」
見事にハモった二人の言葉を聞き、誠二は首を傾げた。
「いっくら自分が呪いをかけられたからってねぇ、主の好みでない人に呪いを解かさせるわけにはいかないの。」
「・・・?呪いってどうやって解くの?」
「寝ている主に君がキスをしてくれれば、呪いが解けて、目覚めるの♪」
「え?キス・・・?」
(いーのかなぁ・・・。)
小学生時代からサッカー一筋で来た健全スポーツ少年の誠二は、サッカー部のエースストライカーでモテはするが、ファーストキスもまだなおくてな少年だった。
「たしか君の世界にも、似たような話があったよねぇ。えーっと・・・白雪姫だっけ?」
「・・・だからこんな姿をしている。私は普通に迎えればいいと言ったのだがな。」
飲み終わったマグカップを横の出窓に置き、腕を組んだエクーディアは、ため息をついて困ったような声で言った。
「へ?こんなかっこ?・・・あぁ、服装?」
「まぁ、それもあるけどね。白雪姫には七人の小人でしょ?んだから縮んでみたの。」
「はぁ?ちぢ・・・?」
「やっぱり、姿から入ったほうがいいんじゃないかなぁーって思ったの。」
ディヤイアンが面白そうに言った。
「ディヤイアン。単に面白そうだったからだろう?」
「あったり♪」
「やはり君とは、一度じっくりと話しをしなければならないようだな・・・。」
机のほうに向かって無表情のエクーディアが歩いてくると、ディヤイアンはしれっと言った。
「提案はあたしじゃないよ。師匠だよ?」
「あの方は!!!」
エクーディアは、足を途中で止めたが、左手で握りこぶしを作り、それをプルプルと震わせながら俯いた。
「たぶん、エクーディアのその姿が見たかったんじゃないの?なんせ、師匠だもん。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
エクーディアは、くるりと後ろを向いたので、顔が見えない。そのせいで、誠二はより恐ろしく感じた。
また彼女の体は、怒りだろうか、プルプルと震えている。
(そんなに怒ることなのかな?
エクーディアさんって、ちょっと怖いかも・・・。)
口に出して言うつもりがなかったのに声に出してしまったと気づき、誠二は慌てて続けた。
「あ、えーっと。オレって、勉強は学年で真ん中くらいだし、とりえはサッカー・・・体動かすだけだから。オレなんかでいいのかなって・・・。」
「あぁ、それは大丈夫だよ。
君には、主の呪いを解いてもらうことだけに専念してもらえればいいの。ぶっちゃけていえばね、この世界の人間じゃなければ誰にだってできることなんだ。」
「それって、オレじゃなくてもできるってこと?」
「当然だ。一般人の、それも学生の君に、それ以上のことをしてもらおうとは思っていない。」
入り口横の壁に体を預けて話を聞いていたエクーディアの一言に、オレってなんか秘めた力を持っているから召喚された勇者?などとちょっと思っていた誠二は、いじけたように言った。
「んじゃ、なんでオレを選んだの?」
「「主の趣味。」」
「は?」
見事にハモった二人の言葉を聞き、誠二は首を傾げた。
「いっくら自分が呪いをかけられたからってねぇ、主の好みでない人に呪いを解かさせるわけにはいかないの。」
「・・・?呪いってどうやって解くの?」
「寝ている主に君がキスをしてくれれば、呪いが解けて、目覚めるの♪」
「え?キス・・・?」
(いーのかなぁ・・・。)
小学生時代からサッカー一筋で来た健全スポーツ少年の誠二は、サッカー部のエースストライカーでモテはするが、ファーストキスもまだなおくてな少年だった。
「たしか君の世界にも、似たような話があったよねぇ。えーっと・・・白雪姫だっけ?」
「・・・だからこんな姿をしている。私は普通に迎えればいいと言ったのだがな。」
飲み終わったマグカップを横の出窓に置き、腕を組んだエクーディアは、ため息をついて困ったような声で言った。
「へ?こんなかっこ?・・・あぁ、服装?」
「まぁ、それもあるけどね。白雪姫には七人の小人でしょ?んだから縮んでみたの。」
「はぁ?ちぢ・・・?」
「やっぱり、姿から入ったほうがいいんじゃないかなぁーって思ったの。」
ディヤイアンが面白そうに言った。
「ディヤイアン。単に面白そうだったからだろう?」
「あったり♪」
「やはり君とは、一度じっくりと話しをしなければならないようだな・・・。」
机のほうに向かって無表情のエクーディアが歩いてくると、ディヤイアンはしれっと言った。
「提案はあたしじゃないよ。師匠だよ?」
「あの方は!!!」
エクーディアは、足を途中で止めたが、左手で握りこぶしを作り、それをプルプルと震わせながら俯いた。
「たぶん、エクーディアのその姿が見たかったんじゃないの?なんせ、師匠だもん。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
エクーディアは、くるりと後ろを向いたので、顔が見えない。そのせいで、誠二はより恐ろしく感じた。
また彼女の体は、怒りだろうか、プルプルと震えている。
(そんなに怒ることなのかな?
エクーディアさんって、ちょっと怖いかも・・・。)
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