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一隅
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「客がいなくて悪かったわね、
モグリの医者に言われたくないわよ。」
ミエコは辰巳に文句を言った。
「おいおい、誰がモグリや。
ワシはちゃんと医師免許持っとるわ。
人をブラックジャックみたいに言うな。」
「ブラックジャックて。
どれだけ自分を美化してんのよ。」
ミエコは辰巳がボトルキープしていたウイスキーをグラスに入れながら言った。
「それに比べてレイちゃんは相変わらず可愛いね。」
辰巳は、ミエコの隣に立つ零に向かってニコニコしながら声をかけた。
「ありがとうございますっ
センセイ」
零は、ベースが良いだけに、ちゃんと化粧して、笑顔になると、ビックリするくらい可愛い。
辰巳をはじめとして、レイ目当てで来る客は少なくなかった。
「でも、辰巳センセイって本当にモグリな#__・__#んですか?」
「違うよ。僕の医院は、国のガイドラインに則ってないってだけだよ。
別にエストロゲン注射を打つのにそんな許可は要らないよ。
ただし、国の正式なルートで治療を行う場合には不利になるってだけの話。
保険も利かないしね。」
「あー、なるほど
そういうことね。勉強になるわ。
変な事言ってごめんなさいね。」
ミエコは素直に自分の非を認め、辰巳に謝った。
「でも、もし、レイちゃんがウチに来て注射してくれって言われて、打ったら違法になっちゃうね。
だって、レイちゃんてまだ十七だよね?」
「はい、そうです。」
「十八からしかダメだし、親の承諾が必要になるんだ。」
「そうよね。
でも、レイちゃんはそこまでしたくないんだよね?」
ミエコが横目で見ながら言うと、零は首を横に振った。
「いえ、したいです。
なんか最近、体がゴツゴツしてきたっていうか、男っぽくなったっていうか…
それがすごくイヤで、ずうっと悩んでるんです。」
「まあ、そうだよね。
ウチに来るニューハーフ志望の患者さんは、みんなそれがイヤで少しでも早く打とうとしているよ。」
「ですよね…」
「そんな事言うならワタシを見なさいよ。
三十代からこっちの世界に入ったんだから。
全然効果出ないわよ。
手遅れってやつ?」
「まあまあ、そう言わないで。
ミエコママもかわいいよ。」
辰巳はニヤニヤしながらミエコに言った。
「あー、バカにしてるっ!
もう、イヤになっちゃう」
ミエコは口を尖らせた。
「センセイ
やっぱりワタシが今お願いするのって、ダメなんですか?」
零は諦めきれず、思い詰めた表情で辰巳に言った。
モグリの医者に言われたくないわよ。」
ミエコは辰巳に文句を言った。
「おいおい、誰がモグリや。
ワシはちゃんと医師免許持っとるわ。
人をブラックジャックみたいに言うな。」
「ブラックジャックて。
どれだけ自分を美化してんのよ。」
ミエコは辰巳がボトルキープしていたウイスキーをグラスに入れながら言った。
「それに比べてレイちゃんは相変わらず可愛いね。」
辰巳は、ミエコの隣に立つ零に向かってニコニコしながら声をかけた。
「ありがとうございますっ
センセイ」
零は、ベースが良いだけに、ちゃんと化粧して、笑顔になると、ビックリするくらい可愛い。
辰巳をはじめとして、レイ目当てで来る客は少なくなかった。
「でも、辰巳センセイって本当にモグリな#__・__#んですか?」
「違うよ。僕の医院は、国のガイドラインに則ってないってだけだよ。
別にエストロゲン注射を打つのにそんな許可は要らないよ。
ただし、国の正式なルートで治療を行う場合には不利になるってだけの話。
保険も利かないしね。」
「あー、なるほど
そういうことね。勉強になるわ。
変な事言ってごめんなさいね。」
ミエコは素直に自分の非を認め、辰巳に謝った。
「でも、もし、レイちゃんがウチに来て注射してくれって言われて、打ったら違法になっちゃうね。
だって、レイちゃんてまだ十七だよね?」
「はい、そうです。」
「十八からしかダメだし、親の承諾が必要になるんだ。」
「そうよね。
でも、レイちゃんはそこまでしたくないんだよね?」
ミエコが横目で見ながら言うと、零は首を横に振った。
「いえ、したいです。
なんか最近、体がゴツゴツしてきたっていうか、男っぽくなったっていうか…
それがすごくイヤで、ずうっと悩んでるんです。」
「まあ、そうだよね。
ウチに来るニューハーフ志望の患者さんは、みんなそれがイヤで少しでも早く打とうとしているよ。」
「ですよね…」
「そんな事言うならワタシを見なさいよ。
三十代からこっちの世界に入ったんだから。
全然効果出ないわよ。
手遅れってやつ?」
「まあまあ、そう言わないで。
ミエコママもかわいいよ。」
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「あー、バカにしてるっ!
もう、イヤになっちゃう」
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