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六人目
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「へえ、そうなんだ」
ミカは、エミリから男子メジャー系の団体の話を聞き、興味深げな反応を示した。
「でも、自分は練習生ですし、まだ試合はさせてもらえませんけど。」
「なるほどね。
ところで、市橋さんは、いつも、そういう言葉遣いなの?」
「えっ」
「自分の事はワタシって言ってないのかなって」
「言ってないです…」
「でも、心の中はウチらと同じなんだよね」
「えっ…
はい」
「ワタシもここに来るまではフツーに男として暮らしてたの。
その時はまさか性転換手術をしてこんな体になるなんて思ってもみなかったわ。」
「そうなんですね」
「でも、ここで本当の自分を表に出して、こうやって生活させてもらえてるの。
本当に幸せな事。」
「はい。
皆さんの表情を見てても、とても充実されています。」
「そう思ってくれてるんだったら、ウチに入ってみない?」
「でも…
自分は、皆さんのように可愛くもないし…」
「そんなの、ワタシも含めてみんな同じよ。
フツーの兄ちゃんだったのが、女性ホルモンしたりして女の子の体に変化したの。
市橋さんもすぐに可愛く変身できるわよ。
今も十分可愛いし。」
「そんな事ないです」
「あのね
ウチの久美子社長がスカウトするのは、可愛い子オンリーなのよ。
そのお眼鏡に適ったのが、市橋さんて事なの。
自信を持っていいと思うわよ。」
「えっ、それは…」
エミリは、顔を真っ赤にして俯いた。
しかし、既にエミリの気持ちは固まっており、その日のうちにNPWへの移籍を決めたのだった。
ミカは、エミリから男子メジャー系の団体の話を聞き、興味深げな反応を示した。
「でも、自分は練習生ですし、まだ試合はさせてもらえませんけど。」
「なるほどね。
ところで、市橋さんは、いつも、そういう言葉遣いなの?」
「えっ」
「自分の事はワタシって言ってないのかなって」
「言ってないです…」
「でも、心の中はウチらと同じなんだよね」
「えっ…
はい」
「ワタシもここに来るまではフツーに男として暮らしてたの。
その時はまさか性転換手術をしてこんな体になるなんて思ってもみなかったわ。」
「そうなんですね」
「でも、ここで本当の自分を表に出して、こうやって生活させてもらえてるの。
本当に幸せな事。」
「はい。
皆さんの表情を見てても、とても充実されています。」
「そう思ってくれてるんだったら、ウチに入ってみない?」
「でも…
自分は、皆さんのように可愛くもないし…」
「そんなの、ワタシも含めてみんな同じよ。
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今も十分可愛いし。」
「そんな事ないです」
「あのね
ウチの久美子社長がスカウトするのは、可愛い子オンリーなのよ。
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自信を持っていいと思うわよ。」
「えっ、それは…」
エミリは、顔を真っ赤にして俯いた。
しかし、既にエミリの気持ちは固まっており、その日のうちにNPWへの移籍を決めたのだった。
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