96 / 190
ノーライフ
しおりを挟む
「ねえ、市橋さん」
リングから降りてきたミカが、エミリに声をかけた。
「はい。」
「よかったら練習に参加してみない?」
「えっ…」
突然の誘いに戸惑うエミリだったが
「あ、いいじゃない。
どうかしら?」
横にいた久美子も同調して頷いた。
「いや…あの…」
エミリはやりたい気持ちはあったが、素直に言えなかった。
何故なら、ミカ達は全員見た目が完璧な女子で、自分はフツーの男の姿だったからだ。
ビジュアル面で引け目を感じて、その誘いに乗れなかったのだった。
「まあ、遠慮しちゃうよね。
そりゃ」
ミカは苦笑いを浮かべ、タオルで額の汗を拭きながら、水分補給をした。
「すいません…」
エミリは、申し訳なさげに言うと、俯いてしまった。
「だったら、少し話さない?」
「えっ」
「ワタシね、性転換手術をタイで受けたんだけど、術後の状態があんまり良くなくてね。
こうやって練習できるようになったのって、ホント最近なのよ。
だから、まだ他のみんなとは同じメニューをこなせなくて、こうして休憩をたくさん取りながらって感じなの。」
「そうだったんですか。」
「うん。
上に食堂があるからさあ、ちょっとそこで話そうよ。」
「あ、はい。」
ミカの明るい雰囲気と可愛さに心を鷲掴みにされたエミリは、即答した。
リングから降りてきたミカが、エミリに声をかけた。
「はい。」
「よかったら練習に参加してみない?」
「えっ…」
突然の誘いに戸惑うエミリだったが
「あ、いいじゃない。
どうかしら?」
横にいた久美子も同調して頷いた。
「いや…あの…」
エミリはやりたい気持ちはあったが、素直に言えなかった。
何故なら、ミカ達は全員見た目が完璧な女子で、自分はフツーの男の姿だったからだ。
ビジュアル面で引け目を感じて、その誘いに乗れなかったのだった。
「まあ、遠慮しちゃうよね。
そりゃ」
ミカは苦笑いを浮かべ、タオルで額の汗を拭きながら、水分補給をした。
「すいません…」
エミリは、申し訳なさげに言うと、俯いてしまった。
「だったら、少し話さない?」
「えっ」
「ワタシね、性転換手術をタイで受けたんだけど、術後の状態があんまり良くなくてね。
こうやって練習できるようになったのって、ホント最近なのよ。
だから、まだ他のみんなとは同じメニューをこなせなくて、こうして休憩をたくさん取りながらって感じなの。」
「そうだったんですか。」
「うん。
上に食堂があるからさあ、ちょっとそこで話そうよ。」
「あ、はい。」
ミカの明るい雰囲気と可愛さに心を鷲掴みにされたエミリは、即答した。
4
あなたにおすすめの小説
月弥総合病院
僕君☾☾
キャラ文芸
月弥総合病院。極度の病院嫌いや完治が難しい疾患、診察、検査などの医療行為を拒否したり中々治療が進められない子を治療していく。
また、ここは凄腕の医師達が集まる病院。特にその中の計5人が圧倒的に遥か上回る実力を持ち、「白鳥」と呼ばれている。
(小児科のストーリー)医療に全然詳しく無いのでそれっぽく書いてます...!!
医者兄と病院脱出の妹(フリー台本)
在
ライト文芸
生まれて初めて大病を患い入院中の妹
退院が決まり、試しの外出と称して病院を抜け出し友達と脱走
行きたかったカフェへ
それが、主治医の兄に見つかり、その後体調急変
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる