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honeymoon
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「こんな言い方していいかわかんないけど、離婚成立
おめでとう」
美智香は遠慮気味にグラスを差し出した。
「いいのよ。
心から嬉しいし。」
美沙がそう言うと、翔、真弥、美智香も頷き、乾杯した。
美沙のスピード離婚を祝う会がここに行われていた。
「偶然なのか必然なのかはよくわかんないけど、似たもの同士のカップルが二組出来てしまったね。」
真弥が言うと、翔も同意した。
「真弥も俺も女性の趣味というか、感性がたまたま同じだけだったんだよ。
世間がどうとかそういうのは全く関係なくて、俺は美沙が好き。
真弥は美智香さんが好き
それだけの事じゃないかな。」
「それを言うなら私も美沙もそうだと思うよ。
普通だったらこんな歳の離れた男の人を好きになるわけないし、付き合おうなんて、考えることすらなかったはず。
それをこうして二組のカップルとしてここで顔を合わせてるって事は、萩原君の言う通りなんじゃないかって思うよ。
ね?美沙」
「うん。
正直言うとね、美智香が真弥君と結婚したって最初に聞いた時、私は内心ありえないわーって思ったの。
ちょっと冷ややかに見てたってか。
でも、いざ、自分が翔クンに夢中になっちゃうと、あの時の自分が恥ずかしくなるよ。
ごめんね、美智香、真弥君」
「いえ、多分当事者以外はみんなそう思うと思いますよ。」
「ところで、美沙
これからどうするの?」
「うん。
今、翔クンの家に転がり込んじゃってる状況なんだけど、ずっとそういう暮らしを続けるわけにはいかないし、どこか良いところがあればって思ってる。」
「私達が住んでる団地は古いけど、家賃もすごく安くてお勧めなんだけど、新婚家庭用の補助が出てるから…」
美智香がそう言うと、翔は頷きながら話を引き取った。
「ええ。
自分もなるべく早く美沙と籍を入れたいと思ってますが、法的には前の婚姻解消後、半年は結婚出来ない事になっています。
だから半年経てば、そういう事も考えていこうと思ってます。
今は不自由だけど、自分の部屋で生活してもらえればって。」
「そうだね。
二人でいられるなら、どんなところだって平気だよね、美沙」
「うん。
狭い部屋の方がいつもくっついてられるし」
美沙は照れくさそうに笑った。
「あ、そうそう
美沙とも話してたんですが、離婚祝いって言ったら変な言い方なんですが、年末年始の休みを利用して温泉旅行に行こうって話になってるんです。」
「お、それ良いな。」
翔の言葉に真弥も反応した。
「そこで美智香さんと真弥に提案するんですが、その旅行に一緒に行けないかなって。」
「えっ、私と真弥君も?」
「はい。
自分と美沙、美智香さんと真弥…
このようなカップルって世間ではあるかもしれないけど、身近には絶対無いと思うんです。
だから、お二人とは一生仲良くしていきたいなって、美沙とも話してたんです。
もし、これからの人生で何か問題に直面した時、同じような境遇にいれば、理解し合えるじゃないかって。
自分と真弥、美智香さんと美沙は親友同士だけど、自分は美智香さんと仲良くしたいし、美沙には真弥とも仲良くなってもらいたいって思ってます。」
「そうだね。それは私もそう思うよ。
真弥君、どう?」
「うん。僕も賛成だな。
萩原、なかなか良いこと言うじゃん」
真弥が言うと、三人から笑みが漏れた。
おめでとう」
美智香は遠慮気味にグラスを差し出した。
「いいのよ。
心から嬉しいし。」
美沙がそう言うと、翔、真弥、美智香も頷き、乾杯した。
美沙のスピード離婚を祝う会がここに行われていた。
「偶然なのか必然なのかはよくわかんないけど、似たもの同士のカップルが二組出来てしまったね。」
真弥が言うと、翔も同意した。
「真弥も俺も女性の趣味というか、感性がたまたま同じだけだったんだよ。
世間がどうとかそういうのは全く関係なくて、俺は美沙が好き。
真弥は美智香さんが好き
それだけの事じゃないかな。」
「それを言うなら私も美沙もそうだと思うよ。
普通だったらこんな歳の離れた男の人を好きになるわけないし、付き合おうなんて、考えることすらなかったはず。
それをこうして二組のカップルとしてここで顔を合わせてるって事は、萩原君の言う通りなんじゃないかって思うよ。
ね?美沙」
「うん。
正直言うとね、美智香が真弥君と結婚したって最初に聞いた時、私は内心ありえないわーって思ったの。
ちょっと冷ややかに見てたってか。
でも、いざ、自分が翔クンに夢中になっちゃうと、あの時の自分が恥ずかしくなるよ。
ごめんね、美智香、真弥君」
「いえ、多分当事者以外はみんなそう思うと思いますよ。」
「ところで、美沙
これからどうするの?」
「うん。
今、翔クンの家に転がり込んじゃってる状況なんだけど、ずっとそういう暮らしを続けるわけにはいかないし、どこか良いところがあればって思ってる。」
「私達が住んでる団地は古いけど、家賃もすごく安くてお勧めなんだけど、新婚家庭用の補助が出てるから…」
美智香がそう言うと、翔は頷きながら話を引き取った。
「ええ。
自分もなるべく早く美沙と籍を入れたいと思ってますが、法的には前の婚姻解消後、半年は結婚出来ない事になっています。
だから半年経てば、そういう事も考えていこうと思ってます。
今は不自由だけど、自分の部屋で生活してもらえればって。」
「そうだね。
二人でいられるなら、どんなところだって平気だよね、美沙」
「うん。
狭い部屋の方がいつもくっついてられるし」
美沙は照れくさそうに笑った。
「あ、そうそう
美沙とも話してたんですが、離婚祝いって言ったら変な言い方なんですが、年末年始の休みを利用して温泉旅行に行こうって話になってるんです。」
「お、それ良いな。」
翔の言葉に真弥も反応した。
「そこで美智香さんと真弥に提案するんですが、その旅行に一緒に行けないかなって。」
「えっ、私と真弥君も?」
「はい。
自分と美沙、美智香さんと真弥…
このようなカップルって世間ではあるかもしれないけど、身近には絶対無いと思うんです。
だから、お二人とは一生仲良くしていきたいなって、美沙とも話してたんです。
もし、これからの人生で何か問題に直面した時、同じような境遇にいれば、理解し合えるじゃないかって。
自分と真弥、美智香さんと美沙は親友同士だけど、自分は美智香さんと仲良くしたいし、美沙には真弥とも仲良くなってもらいたいって思ってます。」
「そうだね。それは私もそう思うよ。
真弥君、どう?」
「うん。僕も賛成だな。
萩原、なかなか良いこと言うじゃん」
真弥が言うと、三人から笑みが漏れた。
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