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杞憂
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萩原翔と佐々木真弥は大学時代の友人であったが、偶然にも女性の趣味が似通っていた。
年増女が好きで、たまたま今までそういう女と付き合った事がなかったので、本人達には自覚がなかったが、美智香、美沙というどストライクゾーンの女と出逢ったがために、一気にその性癖が発現してしまったのである。
そして、この二人の特徴として、とにかくあまりにも性急に物事を進める傾向があった為、真弥は出会ってわずか一ヶ月で結婚の約束をし、翔もまた、同じようなスピードで美沙の心を掌握してしまっていた。
美智香と美沙は、二人共しっかりしていて男に左右されるような性格ではなかったが、夫しか男を知らなかったという経験の乏しさが影響し、若者の性欲とテクニックに抗う術を持っていなかったのだ。
強烈なセックスでの快感は、二人の冷静な思考力を鈍らせ、この若者達に夢中になってしまった。
美智香は毎日のように美沙から連絡があり、美智香自身は直接関係はなかったが、翔が夫の友人という事もあり、責任を感じていた。
達也と直接対決する事を決めた美智香は、以前のように怯える事もなく、少し気持ちがラクになっていた。
そうなると、気掛かりなのは親友の美沙の恋愛事情のようで…
「真弥君、ちょっと話してもいい?」
その日の夜、美智香は食事中の真弥に話しかけた。
「どうしたの?みっちゃん」
「あの、萩原君の事なんだけど」
「翔?
アイツがどうかした?」
「美沙と付き合ってるって話はしたと思うけど」
「うん。」
「美沙が完全に本気になってて。
実際のところ、萩原君はどう思ってるのかなって」
「どう思う?」
「ほら、美沙は私のときとはちがって既婚者じゃない?
このまま彼を信じて突き進んでいったとして、果たしてどうなるのかなって。
萩原君も美沙と同じ思いでいてくれたらいいんだけど。
そうでないとしたら…
私は友達として、ちゃんと言ってあげたいから。」
「みっちゃん
萩原は真面目なやつで、テキトー気持ちで美沙さんに接するって事はないと思うよ。
そういう面があるから、親友って呼べる存在であって。」
「だよね…
ごめんね、私、考えすぎかもしれないね。」
「いや、みっちゃんも友達としてその辺の事は心配だと思う。
僕の方から今度会って聞いてみるよ。」
「ありがとう。真弥君
今度、美沙も呼んで四人で話そうよ。」
美智香は笑顔を見せたが、不安げに言った。
年増女が好きで、たまたま今までそういう女と付き合った事がなかったので、本人達には自覚がなかったが、美智香、美沙というどストライクゾーンの女と出逢ったがために、一気にその性癖が発現してしまったのである。
そして、この二人の特徴として、とにかくあまりにも性急に物事を進める傾向があった為、真弥は出会ってわずか一ヶ月で結婚の約束をし、翔もまた、同じようなスピードで美沙の心を掌握してしまっていた。
美智香と美沙は、二人共しっかりしていて男に左右されるような性格ではなかったが、夫しか男を知らなかったという経験の乏しさが影響し、若者の性欲とテクニックに抗う術を持っていなかったのだ。
強烈なセックスでの快感は、二人の冷静な思考力を鈍らせ、この若者達に夢中になってしまった。
美智香は毎日のように美沙から連絡があり、美智香自身は直接関係はなかったが、翔が夫の友人という事もあり、責任を感じていた。
達也と直接対決する事を決めた美智香は、以前のように怯える事もなく、少し気持ちがラクになっていた。
そうなると、気掛かりなのは親友の美沙の恋愛事情のようで…
「真弥君、ちょっと話してもいい?」
その日の夜、美智香は食事中の真弥に話しかけた。
「どうしたの?みっちゃん」
「あの、萩原君の事なんだけど」
「翔?
アイツがどうかした?」
「美沙と付き合ってるって話はしたと思うけど」
「うん。」
「美沙が完全に本気になってて。
実際のところ、萩原君はどう思ってるのかなって」
「どう思う?」
「ほら、美沙は私のときとはちがって既婚者じゃない?
このまま彼を信じて突き進んでいったとして、果たしてどうなるのかなって。
萩原君も美沙と同じ思いでいてくれたらいいんだけど。
そうでないとしたら…
私は友達として、ちゃんと言ってあげたいから。」
「みっちゃん
萩原は真面目なやつで、テキトー気持ちで美沙さんに接するって事はないと思うよ。
そういう面があるから、親友って呼べる存在であって。」
「だよね…
ごめんね、私、考えすぎかもしれないね。」
「いや、みっちゃんも友達としてその辺の事は心配だと思う。
僕の方から今度会って聞いてみるよ。」
「ありがとう。真弥君
今度、美沙も呼んで四人で話そうよ。」
美智香は笑顔を見せたが、不安げに言った。
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