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命の選択

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「僕とみっちゃんの子供が出来るなんて、こんなに嬉しい事はないよ。」


「そうだよね。
私もそうなんだよ。愛する真弥君との子供なんだもの
欲しくないわけがないわ。」


「でも、それはみっちゃんがいての事。

僕にとってみっちゃんが全てなんだ。
妊娠した事はすごく嬉しいけど、それによってみっちゃんの身に何かあったら元も子もない。

だから、少しでも危険があるのなら、僕は…出産に反対するよ」


「真弥君…」


「みっちゃん
僕はみっちゃんがいてくれたら、他に何も要らない。
それは出会ってからずっと変わってないし、これからも変わらない。」


美智香はそれを聞いて顔を覆って泣き出した。


「真弥君
私、わかんない…どうしていいか

どうするのが正解なのか」


「僕もわからないけど、みっちゃんの身が危険になる事だけは絶対に認められない」


「真弥君…私、今の生活は毎日が本当に夢のようで幸せでいっぱいなの。
これ以上を求めたらバチが当たると思う。

でも、最愛の真弥君との間に子供が出来たの

欲しくないわけないし、リスクを背負ってみる価値があるんじゃないかって…」


「みっちゃん、次に病院に行く日、僕も一緒に行くよ。

先生に相談してみよう。
きっと良い答えを導き出してくれるよ」


「うん…ありがとう、真弥君

愛してるわ」


美智香は真弥に抱きついてキスをした。


真弥はキスをふと止めて、呟くように言った。

「みっちゃんとの間に子供が出来たらこんなに嬉しい事はないけど、みっちゃんが子供の方ばかりにかまってイチャイチャ出来なくなると思うと、ちょっと寂しいなあ。」

と。


「そんな事ないわ。

子供にも真弥君にも100%の愛情を注ぐわ。
だから私の事も変わらず女として見てほしい。」


「当たり前じゃん。
みっちゃんの全てを愛し続けるからね」


「真弥君
さっきまで悩みに悩んでどうしようって言ってたのに、もう子供が出来た後の話してるよ、私ら。」

美智香がそう言うと、真弥も片眉を上げて笑った。


「美智香、愛してる

心から。

これだけは何があっても一生変わらないからね。」


「真弥

大好きっ!」

美智香は真弥の胸に抱きついた。

 


「この事、トモさんに話した?」


「ううん、まだ…」


「たった一人の血の繋がった人なんだし、せっかく近くに住んでいるんだから相談したら?」


「そうね…

本当の妹ならすぐに連絡してたはずだけど、外見は女性だけど、弟だからね

ちょっと言いにくて


でも、相談してみるよ
トモは人生経験豊富すぎるから」


美智香はそう言って笑った。
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