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屈辱
しおりを挟む「ベッドに行け。」
多村に強い口調で言われた亮輔は、頷いて立ち上がった。
「綾香もこっちに来い。」
キッチンにいた綾香も多村の指示で寝室にやってきた。
「さあ、有紀ちゃん、今夜は楽しませてくれるんだよなあ?」
キングサイズのベッドの前で多村が意地悪い笑みを浮かべた。
「もちろんです。」
亮輔はプロに徹することにした。
いちいち綾香の顔色を伺いながら振る舞うことは出来ない。
そんなことをしたら、また多村を逆上させるに違いないのだから。
「綾香、有紀が服を脱ぐのを手伝ってやれ。」
綾香とて多村を怒らせたくないのは同じであった。
言われるがままに亮輔の服を脱がせ、一糸まとわぬ姿にして、ベッドの上に座らせた。
「おおっ、見事な体だなあ。
胸がまた大きくなったんじゃないのか?」
亮輔は恥ずかしげな表情を浮かべて頷いた。
「毎週打ってる女性ホルモンの注射が効いてるみたいです…」
これには綾香も驚きを隠せなかった。
以前病院で見たときよりも亮輔の乳房ははるかに大きく膨らんでおり、既に自分のバストサイズを抜いているという事が一目見てわかった。
「それに比べて、下半身は可愛くなっちゃったなあ。」
多村は亮輔のペニスを指でつまみ上げニヤニヤ笑った。
タマの無くなった袋は重みを感じることがないので垂れ下がらず、萎縮したサオだけが恥ずかしげに、ちょこんと付いている。
綾香はこれにもまた驚きを隠しきれなかった。
確か、自分と頻繁にセックスしていたときの亮輔のペニスはもっと大きく逞しく、そしてなにより、包茎ではなかった
なのに…今は小さくなって皮が余っているではないか…
亮輔が男ではなくなったという事実をまざまざと見せつける、その肉体であった。
「有紀… 俺達もそろそろ裸になってやる。
その前にここで一人でしてみろ。」
「えっ?」
「確かオプションで入ってたよなあ、オナニーOKってな。」
多村の要求はエスカレートしていった。
「わかりました。 やります…」
亮輔は両手で自らの乳房を激しく揉み始めた。
屈辱
屈辱以外の何物でもなかったが、こんな緊張感の中にいても、少し感じてしまう自分のカラダを恨めしく思った。
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