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一章 細マッチョエルフの受難~転生しても腐れ縁?ありえねぇ……~
何してくれるんだよ!
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「また呪いが!? ルカ兄、もう一度魔力を――」
咄嗟にアグードが腕を広げ、オレを庇いながら促してくる。だけど、
『邪魔だ、退け』
一瞬でオレたちと間合いを詰めた呪われたクウガが、容赦なくアグードのみぞおちへ拳をめり込ませる。
「うぐ……っ!」
『お前に用はない。そこで大人しく寝てろ』
拳を引かぬまま、クウガはアグードを地面に叩きつける。
よほど痛いのかアグードは横たわったまま身を震わし、悶絶することしかできない。
オレも同じ目に遭うなんてゴメンだ。ましてやクウガだ。絶対に負けたくない。
即座に後ろへ飛び引いて距離を空けると、オレは己の両拳に魔力を集めて構えを取る。
来るなら来い。魔力ワンパンで沈めてやる!
意気込むオレに、クウガの口端がニヤリと引き上がった。
『……良いことを思いついた』
ゾクリ、と。オレの背に悪寒が走る。
気圧されそうになったが、湧き上がる嫌な予感と恐れを振り切り、オレはクウガに殴りかかった。
「しつこいんだよ! 一回で元に戻れよ、馬鹿クウガがっ!」
目的は倒すことじゃない。呪いを抑えることだ。
クウガを元に戻せばオレの勝ち。この拳が少しでもクウガをかすれば元に戻るはず。
オレに分がある。そう思っていたが――。
パァンッ!
避けるどころかクウガはオレの拳を手の平で受け止め、そしてグッと握り込んできた。
「な……っ!?」
『捕まえた……我が贄よ』
呪いを祓う力は効いているらしく、クウガから黒い模様は消えていく。
だけど呪いをすべて封じるよりも前に、クウガの首が伸びて――オレの唇を奪った。
「んむ……っ」
なぜにキス?
オレ、こっちでも前世でもキスなんてしたことなかったんだけど……。
よりにもよって、ファーストキスをクウガに奪われるなんて!
慌てて首を振って唇を離そうとしたが、やけに甘くて熱いものが喉を通り、オレの体の芯へと落ちていく。
そして、腹の底にベタリと何かが張り付いたような気配を覚え、危うく泣きそうになった。
何をしやがった!? スゲー気持ち悪い……うわ、力が抜ける……。
急激に体が重たくなってその場に跪いてしまうと、クウガがしゃがみ込み、オレの顎を指でクイッと持ち上げる。
『我が名はサダナック。お前の主人の名だ、覚えておくがいい』
「な、なんだ、と……?」
『お前に所有の証となるものを刻んだ。次にこの身を支配した時、その体を貪ってやろう……』
そう言い残し、クウガから魔の気配が消える。
ドサッ、とその場でクウガが倒れ、オレの肩へ頭を預けてくる。
咄嗟に受け止めはしたが、力が入らずそのままオレも一緒に倒れてしまった。
「……いったい、どうなってやがるんだよ……?」
焚き火が燃える音を聞きながら、オレは虚空を仰いでため息をつくしかなかった。
咄嗟にアグードが腕を広げ、オレを庇いながら促してくる。だけど、
『邪魔だ、退け』
一瞬でオレたちと間合いを詰めた呪われたクウガが、容赦なくアグードのみぞおちへ拳をめり込ませる。
「うぐ……っ!」
『お前に用はない。そこで大人しく寝てろ』
拳を引かぬまま、クウガはアグードを地面に叩きつける。
よほど痛いのかアグードは横たわったまま身を震わし、悶絶することしかできない。
オレも同じ目に遭うなんてゴメンだ。ましてやクウガだ。絶対に負けたくない。
即座に後ろへ飛び引いて距離を空けると、オレは己の両拳に魔力を集めて構えを取る。
来るなら来い。魔力ワンパンで沈めてやる!
意気込むオレに、クウガの口端がニヤリと引き上がった。
『……良いことを思いついた』
ゾクリ、と。オレの背に悪寒が走る。
気圧されそうになったが、湧き上がる嫌な予感と恐れを振り切り、オレはクウガに殴りかかった。
「しつこいんだよ! 一回で元に戻れよ、馬鹿クウガがっ!」
目的は倒すことじゃない。呪いを抑えることだ。
クウガを元に戻せばオレの勝ち。この拳が少しでもクウガをかすれば元に戻るはず。
オレに分がある。そう思っていたが――。
パァンッ!
避けるどころかクウガはオレの拳を手の平で受け止め、そしてグッと握り込んできた。
「な……っ!?」
『捕まえた……我が贄よ』
呪いを祓う力は効いているらしく、クウガから黒い模様は消えていく。
だけど呪いをすべて封じるよりも前に、クウガの首が伸びて――オレの唇を奪った。
「んむ……っ」
なぜにキス?
オレ、こっちでも前世でもキスなんてしたことなかったんだけど……。
よりにもよって、ファーストキスをクウガに奪われるなんて!
慌てて首を振って唇を離そうとしたが、やけに甘くて熱いものが喉を通り、オレの体の芯へと落ちていく。
そして、腹の底にベタリと何かが張り付いたような気配を覚え、危うく泣きそうになった。
何をしやがった!? スゲー気持ち悪い……うわ、力が抜ける……。
急激に体が重たくなってその場に跪いてしまうと、クウガがしゃがみ込み、オレの顎を指でクイッと持ち上げる。
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「な、なんだ、と……?」
『お前に所有の証となるものを刻んだ。次にこの身を支配した時、その体を貪ってやろう……』
そう言い残し、クウガから魔の気配が消える。
ドサッ、とその場でクウガが倒れ、オレの肩へ頭を預けてくる。
咄嗟に受け止めはしたが、力が入らずそのままオレも一緒に倒れてしまった。
「……いったい、どうなってやがるんだよ……?」
焚き火が燃える音を聞きながら、オレは虚空を仰いでため息をつくしかなかった。
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