土偶と呼ばれた女は異世界でオッサンを愛でる。R18

来栖もよもよ&来栖もよりーぬ

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リーシャご隠居モード。

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 私は連日忙しく、そして汗だくであった。

 真冬も近いと言うのにである。


 泣き落としされ、子供たちにオタ芸のダンスを教え、この国にはないアップテンポな曲の代わりに、アレックに小太鼓を持たせてリズミカルに

『たん、たん、たたたん、たんっ!』

 などと叩かせている。

 流石にピアノやヴァイオリンではこのダンスと少々合わないからだ。ノリというのは大切なファクターである。


 カイルたちは最初、あまりにハードな動き(これでもかなり子供向けにイージーモードにした)に戸惑っていたが、何といっても子供と言うのは順応性が高い。
 そして運動神経が発達途上である。

 日々の練習にも次第に楽々ついてこられるようになり、ぶっちゃけダンススキルは師匠である私をとっくに越えている。

 レイモンド王子など、初日には「剣の鍛練以外でこんなに激しい運動は初めてですリーシャおばさま」と泣きを入れてたクセに、今では棒を一番上手く回せるようになっている。

 組みダンスは、個人プレイではなく連携プレイが大事なので、5人が同タイミングで棒を回し、わざと少しずつずらしたタイミングでしゃがませるなど、覚えてる限りの見映えの良い動きを詰め込んだ。


 だが、私は前世では動画サイトではまって見ていただけの人間である。

 当然ながら、知識はあっても筋力がゴミレベル。毎日が筋肉痛である。

 仕事も小説なら何とか書けるが、マンガとなるとペンを持つ手が震える。
 いかに今世でも筋肉を自由に放牧させていたかを実感する。

 ルーシーも、私がダンスの指導までしなくてはならなくなった時点で予想がついたのか、マンガの方は取材旅行の名目でお休みにしてくれていた。

 しかし、BL本の取材旅行って何だ。
 どこへ取材に行くんだとライラも絶対に思っているに違いない。


 少しは定期的に身体を動かす事もアラサーには大切だわ、とここ数週間で身をもって知った。


 そして情けない話だが、筋肉痛に悶える私をダークが毎晩マッサージしてくれる。

「外で仕事をして疲れてる人にそんな事させたらバチが当たるから止めて」

 と何度も断ったが、

「最近は事務仕事が多いし、そんな大変じゃないぞ。俺もなまった身体を筋トレしてるようなものだから気にするな」

 と絶妙な力加減で凝りを解してくれる。

 ウチのダークが人外の美貌で妻思いな上にマッサージ上手とか、ハイスペック過ぎて私ごときが旦那様にしていいレベルではないと思うのだが、未だに彼が不細工扱いなのは変わらないので、申し訳ないが大切に懐にナイナイさせて頂こうと思う。


 いや、身体を解してくれるのはいいのだ。大変有り難い。

 マッサージを終えてベッドに横になると、腕枕をしつつ背後から抱き締められて眠るのがいつものパターン。

 そして時々、いや始終、ダークのムスコさんがどうにも凝り性のようで、そちらを解さないと眠れない流れが日常化しているところが問題である。

「ダーク、私はイベント終わるまでスケジュールぎっしりなのよ。分かる?」

「うん。大変だよな」

 すりすり。

「だから体力温存で行きたいの。分かる?」

「そうだな。健康第一だし」

「頭を撫でなくていいわよ、気持ちいいけど。………なら、分かるでしょ?もっと控え目にして欲しいのよ」

「1回だけにしてる。月の障りがある時はマッサージするだけだ」

「………そうね。言われてみれば」

 不順気味な私は、腰痛と貧血が酷くなるので、ダークは追加で腰を重点的にマッサージしてくれる。

「あの腰のマッサージをしてもらうようになってから随分楽になったわー」

「それは良かった。マッサージは大事だろう?」

「そうよねほんと」

「だから、俺の健康の為にもムスコの凝りは解さないといけないと思う」

「………最近はっきりモノを言うようになったわねダークも」

「俺が変わったのはリーシャの影響らしいとヒューイやルーシーに言われた。
 そして夫婦というのは助け合い労り合うモノだと思う」

「ダークそんなに変わったかしら?
 でもそうね……持ちつ持たれつって言うものね」

「そうだ。だから解し解されという事だろう?」

 私の寝間着と下着をするりと脱がせたダークが、さりげなく自分の下着も脱いでいる。

「という訳で、愛する奥さん、これからも末永く宜しくお願いします」

「解し解されの使い方が違う気もするけれど、私も愛してるわダーリン。明日もあるから優しくしてね」

「………っ、ウチの奥さんはどうしてこうえげつないレベルで可愛いんだろうか………」

「毎日筋肉痛でのたうち回ってる女をよくそんな風に思えるわね」

「そんなとこも可愛い」


 結婚してから薄々気づいていたが、ウチの旦那様は、ストライクゾーンが広すぎる。



 そして毎夜流されているうちに、あっという間に時は過ぎ、もう2日後には感謝祭になっていた。

 

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