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探検部の迷宮探検

上級者ほどありがたい種だよね

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地下9階、タマムシの階層

地下9階に降りたとたんに、一面は何とも形容の難しい色の世界になった。
ある時は緑色の光、赤い光。

ジーフ
「ここも精神に攻撃してくる所なんですね」

金太郎
「そうなんだよね、さらに、虫ではない敵も出る。さまざまな金属属性の魔物だ。」

父さんの言う通り、現れる魔物は金属属性を持つ。アイアンナイトやアルミバット、ニッケルスパイダーなど
物理攻撃が効きにくい相手だが、この階層は魔法が打ち消される。

ジーフ
「魔法が壁に吸収されてしまいますね・・・」

金太郎
「そうなんだよね・・魔法が効かずに、物理攻撃が効きにくい相手ばかり出る。でもな
悪いもんでもないんだ」

父さんがアイアンナイトを蹴り倒し、止めを刺す、

物理攻撃しか効かないので、ここにきて初めて、ガーナちゃんが大活躍している。

パオーン、ガシャン、ガシャン

今まで傍観者であったガーナちゃん、鬱憤を晴らすかのように暴れている。

金太郎
「でた!逃がすなよ」

父さんが、前衛のみんなに呼び掛ける。

メタルスライムの群れだ。
メタルスライム達は一斉に火の魔法を仕掛ける。メタルスライム達の魔法は、消えないようだ・・・ずるいな。
父さんが一匹のメタルスライムを切り捨てた
するとどうだろう、僕達の魔力が上がってくる感じがする、剣もスムーズに動く・・気がする
続いて、ユキナリの振り落とした金棒が一匹のメタルスライムをぶっ潰した。

するとまた同じ感覚だ・・何だろう・・この感覚・・・

なんか出来そうな気がする、シャキーン!

僕のミスリルの剣が一匹のメタルスライムを真っ二つにする・・・この感覚だ!

魔法の剣とは違う、気を集中して、「切る」という事。
そうか・・剣で切るとはこういうことか・・・ラミー先輩もレミー先輩も明らかに動きが速くなった。
何かが変わったかのようだ・・・でも既に上位の父さんやシャルロットさんガーナちゃんはあまり変わってないようだが・・

シンシア
「何この感覚・・なんか・・不思議な感覚・・新しい事が出来そうな・・・」

ジュリ
「私もです・・・でも。魔法は壁に吸収されてしまうし・・・なんなのでしょう、もやもやします」

後衛の人たちも何か感じているようだ、

カエデ
「すみません・・・私も、なんだか闘いたくて・・うずうずしてしまいます、前衛に参加します。」

カエデも前衛に参加した、参加したとたんにカエデの苦無が一匹のメタルスライムの急所を突いたようで、メタルスライムが消え去った。

再び、力が上がる感覚がある。 しかしメタルスライム達は一斉に逃げ出してしまった

金太郎
「ボーナスタイム終了か・・・来たなタマムシキング」

全身七色の人型の魔物、タマムシキングが現れた。

タマムシキングは無言でこちらに攻撃をしてくる。
水の魔法、火の魔法、光の魔法、土の魔法、風の魔法、闇の魔法すべての属性の魔法攻撃だ。
こちらの魔法防御がかき消されているので大変厄介な攻撃である。

パオーン!ドシン!ドシン

しかしその攻撃をすべてかき消すのがガーナちゃんだ。

ガーナちゃんはタマムシキングに突進する、ガーナちゃんの体当たりを食らうタマムシキングは消滅した。

あれ?攻撃がやまない。

金太郎
「すごいな、ガーナちゃんは」

父さんは、意に介さずガーナちゃんを褒めている。
新たに現れたタマムシキングはさらに無数のアイアンナイトを召喚し僕達を襲う。

前衛のラミーとレミー、ユキナリと僕は後衛の守りに入る、カエデも遊撃の立場に戻る
ちなみに、タマムシキングの魔法攻撃は後衛に来る者はすべて、ジーフがその魔力を吸っている、すごいジーフ母さん・・・

ジーフ
「これは、相手の魔力を吸う力を防御に応用しているのよ、魔力を使わないから、この空間でも使えるの」

さらっと、凄い事をいう・・・・すごいや・・・
タマムシキングは複数現れた、父さん、ガーナちゃん、シャルロットさんがそれぞれに対応している。

シャルロット
「これは皆、幻影ですね」

金太郎
「そうなんだよね・・切っても手ごたえがない。本体はもっと小さい」

パオーン!ガシャンガシャン

ジーフ
「いますよ!そこに!」

ジーフが導くように闇の炎を発する、闇の炎はある一点に吸収されている

金太郎
「ありがとう!ジーフ」

金太郎は、そこに飛び移り、小さな光る虫を刺し潰した。

とたんに七色の空間が普通の迷宮の空間に変わった
小さな虫は消え宝箱がでる

中からは「能力の種」が出てきた。

金太郎
「お!能力の種か」

金太郎は、それを躊躇なくかじった。

金太郎
「この味は・・力の種かな・・・まあそんなに変わらないな・・」

父さんは僕達に説明する
「今のは能力の種だ、見つけてすぐに食べないと、効果がないから俺が食ったけど。
食べると何かしらの能力が少し上がる、魔力だったり、素早さだったり、精神力だったり、力だったり、それぞれに味が違うから
そのうちに分かるようになる、売れないから、外れ扱いする挑戦者もいるが、俺にとっては当りだと思っている・」

それはそうである、僕たちみたいな、まだ駆け出しは、少しの事で能力が上がっていくが、父さんみたいな上級になってくると、能力の上昇はしにくくなる、それを食べるだけで上がっていく種なんて、上級者ほど当りの宝になるわけだ。

地下10階の階段が現れた

そて次の階層はどんな魔物が出るのだろう・・・・
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