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転生から開拓へ

006話 冬は炬燵がほしいよね

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冬が来た、この辺は温帯な気候なんで暖かい、というが・・・暮らして見れば何だかんだ寒い。

冬といえばミカン、丘には、いろいろな果樹を植えた中で、ミカンだけは、一年目に果実を、たわわに実らしている、種類は温州みかんだ、いずれ夏ミカンやゆず、カボスなど柑橘系も増やしていこう。

夏にへんな毛虫がわいた、毒は無いということで潰した。
農家育ちは虫なんか怖くは無いのさ。
おそらく、蝶々の幼虫だろう、見たことの無い幼虫だった、異世界だから昆虫も、見たことの無い物ばかりだ。

俺が、色々な作物を、導入してしまっているので、生態系の変化が起きてしまうかもしれない、ヤギも飼ってるしね。
魔物うんぬんな世界なんで、生態系まで気にする必要ないはないだろう。

暖炉に火をいれテーブルに座る。
やはり日本人な俺は、靴で生活には慣れなかったので、我が家は土足厳禁だ!
しかし、そうなると足元は寒い
絨毯とかは、ポチったので、既に敷いてあるが、それでも寒い。

あれがほしいな・・日本人の心、そう炬燵だよね。

電気式炬燵をポチるのは簡単だが、太陽光発電では蓄電量が足らない・・・
それにこの地域は、冬に曇る事が多く、発電量も減る。
電力を多く使う、電器式炬燵は厳しいだらう・・・ 

炬燵にみかんは、日本人の王道・・

ならば作るか!炬燵を。
実は、チェックしていた商品があるんだ。
豆炭炬燵だ、豆炭はまだこの世界には無いが
煤と膠で作るので後々作成可能だろう。

炭より燃焼効率がよく、長持ちする豆炭
豆炭炬燵を、ネットサーフィンで見つけてからウズウズしていた。

ポチったのは、普通の炬燵セットに豆炭炬燵。
炬燵のヒーター部分を取り外し、豆炭炬燵をはめ込む、今までの工事に比べれば簡単な作業だ。
ただ、一酸化炭素中毒は怖いし火災も怖い。
防炎毛布をポチり、更に断熱石綿を仕込んだ天板もポチりした。
もしこの世界に普及させるためには、いろいろ考えなきゃならないな。
一酸化炭素中毒が分かる人も少ないかもしれない。

一酸化炭素中毒対策に暖炉を炊く暖炉を炊く、暖炉が部屋の中の空気を外に出し、かわりに新しい空気が中に入る、空気の入り口筒を、暖炉の中を通すことで、外から入る空気は暖かくなる仕組みだ、よく出来ている。

所要時間は数時間で、豆炭炬燵が完成した。
豆炭もポチってるのでさっそく付けよう。
火の魔法は便利だ、着火しにくい豆炭にも、簡単に着火出来る、ありがたい。
さあ、付けてから時間もたった・・・・

炬燵に足を入れる・・・ああ・・・・・これは幸せだ・・・・

日本人でよかった・・・・

さてミカンを剥きながら考える・・・

テレビを見たい・・・がどこも放送なんてしていない
DVD専用なら大丈夫だろう・・・

まあ俺専門ならば、この世界への影響は少ないだろう。
さっそく、テレビとテレビ台とDVDプレイヤーと映画のDVDをポチりした。
取り付ける、炬燵にテレビに蜜柑・・ここは異世界だけど日本だ。

そんな時に、ジェニファーが遊びにきた、仕事終わるとご飯を作りに来てくれる。
凄くありがたいが・・・
年頃の娘さんの行動として、俺とジェニファーは客観的に見ればお付き合いしている状態だろうか、既に村人達は、俺達が夫婦になると思っている節もある・・・

俺が、はっきりさせないと行けないのかもしれない。

ジェニファーに炬燵を教えた。
炬燵の暖かさに感動している、
一緒にDVDを見た、ジェニファーはテレビにビックリしている

「この人達は何処にいるの?」
画面を触りアクリル面に手をぶつける・・・

「平面じゃない!?わあ!なに?この町は、わあ!なんて言ってるか分からないけど凄いよこれ!」
俺と会話出来るが、DVDから流れる言語は理解出来ないみたいだ、俺の頭のなかではジェニファー達と同じように聞こえるのだが、ジェニファーにはわからならしい。
これは俺の方が特別なんだろう・・・・

ジェニファーには映画のセリフを、訳してあげた。

アメリカ映画で、最後はハッピーエンドな映画だ、お決まりのようにキスシーンやベッドシーンもある

「愛してるよ、一生いっしょいて欲しい」

なんてセリフもあり、ブッチュウと映画は終わる。
アメリカ映画らしい終わり方だが、訳して話す俺は恥ずかしい・・・ジェニファーも顔を赤くしている

炬燵の中で足が触れる・・・・

ビクッ!としてしまった・・・

ジェニファー
「そ!そろそろ返りますね、遅くなると心配されるので」

気がつけば辺りは真っ暗だった・・・

「あ!送って行くよ」  

映画の内容なんて覚えていない、ただ甘酸っぱいセリフだけが頭に木霊する、そんな二人の帰り道の会話は直ぐに途切れてしまった・・・

やる男なら、ここでも会話が続くのであろう・・・・
しかし俺は素人童貞だ。
こんな時の会話なんて思いつかない・・・・

恥ずかしくてこそばゆい、そんな冬の夜だった。
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