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2章 覚悟の高3編
仲良くしようよ
しおりを挟む啓吾が僕のナカから出て小休止····かと思いきや。りっくんが口移しで水を飲ませてくれた。そして、ムスッとしたまま僕のナカに収まる。
「んっ、ふぅ····りっくん、怒ってるの?」
「だってゆいぴ、場野に甘いんだもん。俺、マジで心配なんだよ?」
りっくんが僕の頬を摘まんで言う。僕はいたたまれず、両手を目一杯伸ばして抱き締めてもらう。
「ごめ··んね。ホントに嫌な事はんぅっ、ちゃんと、言うよ。ひぁっ♡ あぁっ、ねぇ····僕ね、りっくんにも甘いんだよ?」
「どんなふうに?」
小刻みに動きながら喋るのをやめてほしい。喋るなら動かないでほしい。ホント、意地悪だなぁ。
「えー····っとね、りっくんが甘えて、お願いしてきたらぁ、あんっ、断れないんだよ」
「ほんとに? じゃぁね~····」
僕から舌を絡めろだの耳元で喘げだのと、上手に甘えて色々と強請ってきた。そして、僕から舌を舐めるアレをやったら、啓吾が拗ねてしまった。当然の反応だろう。さっきは、八千代に邪魔されてできなかったのだから。
「それぇ! 俺もさっきシてほしかったぁ!」
まったく、膨れている啓吾は本当に可愛いんだから。なんて、僕がニヤニヤしていると、啓吾が僕とりっくんの間に顔を突っ込んできた。
「うわっ! ちょ、啓吾!? 邪魔すんなよ!」
「結人に舐めてもらうだけだから~」
仕方がないので、さっさと啓吾の舌を大きく舐める。これの何がいいのだろうか。ひたすら恥ずかしいだけなんだけど。
「さっさと退けよ! ·····ったく。ゆいぴ、奥抜くよ? 泣いても俺がイクまでやめてあげないからね」
機嫌の悪いりっくんは、さらにご機嫌をナナメにして奥を抉る。
「にゅぅっ、ふぅんあ゙ぁ゙ぁぁ!! 」
「ゆいぴ、もっかい舌出して」
「ふぇ····」
そんな余裕なんてないのに。僕はおずおずと舌を出す。
「目、閉じないで」
恐る恐る目を開けると、りっくんが雄々しい目で僕を見ていた。一瞬たりとも目を逸らさず、ザリッと舌を舐め合わせる。
「あはっ、イッたでしょ。可愛いなぁ」
りっくんの機嫌が、少しだけ良くなったみたいだ。やっと笑ってくれた。
「もう····。ねぇ、これ··そんなにいいの? 確かにちょっと··気持ち良いけど、んっ····恥ずかしすぎるよぉ」
「ゆいぴがギュッて目瞑ってべーってしてる顔が可愛い。舐めたらビクッて身体跳ねんのが可愛い。舐めたらイクのも可愛い」
「可愛い··の、詰め合わせなんだね····」
「そういう事。目合わせながらシたら、舐める前から真っ赤になんのも可愛いよ」
りっくんの言葉に、僕はまた顔が熱くなった。ご機嫌になったりっくんは、僕をベッドに寝かせると前立腺を擦り潰す。
腰を打ちつける音が耳に響く。りっくんが、僕の片足を抱えてイク準備に入った。奥をトントンと叩くと、一息に奥を貫く。
「ん゙あ゙ぁぁっ!! お゙っ、んぅ゙·····ん゙え゙ぇ゙ぇぇ」
「ゆいぴ、苦しい? あー····可愛い♡」
「ゔぇ゙ぇぇ······お腹、苦じぃ····へあぁぁっ♡♡ も、そこらめっ! グリグリしたら、吐いちゃ、ゔぶっ····」
りっくんがイクまでの数分、吐かされ続けて胃が空っぽになった。もう吐けない。精液も潮も、もう何も出ない。
僕のお尻はずっとイキっぱなしで、足がガクガクするのが止まらない。そんな僕を見て興奮してしまう変態なりっくんは、ようやくイッて僕の奥にぶち撒けた。
りっくんが僕のナカから出ていくと、八千代が来て再び目隠しをされた。これから朔とするんじゃないのかな?
視覚的にエロいとか何とかで、目隠しをされた僕が犯されるのを見たいらしい。でも今度、自分たちも目隠しをした僕を犯すと言っていた。何がしたいんだ····。
さらに、ついでだと言って朔が僕の手を縛った。
仰向けで寝かされると、両足首を掴んで持ち上げられた。片手で持っているようだ。
アナルに押し当てた亀頭を滑らせ焦らしてくる。
「ふあぁっ····。朔? ね、もう挿れて? そこに当てられるの、焦れったいよぉ」
「ん゙っ····わかった。挿れるぞ」
朔の大きいおちんちんが、ゆっくりと僕の肉壁を押し拡げて入ってくる。それだけでもう、イクのが止まらない。
「んっ、にぁぁっ♡♡ ゆっくり挿れるの、狡いよぉ····。んあぁぁっ!! イクの止まんにゃいぃっ」
朔がゆっくり押し拡げて進むと、ゾワゾワが腰から背筋を走り抜けてゆく。下半身のキュンキュンが止まらない。
腰を振らずに、力を入れてグイッグイッとナカで動かす。キュッとお尻に力が入り、僕のナカに在る朔の形が凄くよくわかる。
僕の足を握る手に力が入る。朔の荒い息遣いに耳を犯され、それでまたイッてしまう。
あぁ、朔の顔が見たいな。
「朔、目隠し取っていい?」
「どうした? 怖いか?」
「ううん。朔の顔··見たい」
朔のがナカで大きく脈打つ。そして、グゥっとまた大きくなった。なんでだ。
僕が手探りで朔を探すと、朔は目隠しに指を掛けた。やっと朔の顔を見られるんだ。そう思ったのも束の間。目隠しを外さないまま激しいキスをされた。
「んぅっ、は、ぁ····んんっ····朔、もうやだ、早く取って」
「お、わりぃ。あんまり可愛いこと言うから、つい食っちまった」
そう言いながら、目隠しを外してくれた。嬉しそうな顔をして僕を見つめる朔。頬が紅潮している。顔を見たいと言ったのが、そんなに嬉しかったのだろうか。
僕まで頬が緩んで、にへらと情けない顔を晒した。すると、朔は僕の顎を押え、再び食べてしまうようなキスをした。同時にナカを抉る。上も下も快感が跳ねて、連続でイッてしまった。
長いキスで息ができなくなってきた。ボーッとしている中で、朔が声を漏らしている事に気づく。
気になってうっすらと目を開ける。眉間に皺を寄せ、見ただけでお尻がキュゥっと締まるほど、剥き出しに雄の顔をしていた。そんなえっちな顔で舌を絡めながら、余裕なんて無さそうに僕の奥を突き続ける。
僕の腰を持ち上げて足を広げ、体重をかけておちんちんを押し込む。根元までは挿れないように注意して、それでも僕にはキツいくらい奥を潰す。
「ひあ゙ぁ゙ぁっ!! 朔ッ、しょこらめっ♡ やぁっ、なに!? しゅごいのキちゃうぅ!!」
「俺もイク。ここ握ってろ。俺ので熱くしてやるからな」
こんな時に王子スマイルで!! 余裕のない笑みに、僕の全身は熱を帯び身震いした。僕の手を下腹部に持ってくると、『ここな』と言って握らせた。
僕たちは一緒に果てた。腹の奥に放たれた熱を感じ、僕だけ何度か余分にイッた。
「結人、風呂行こっか」
「啓吾はダメ。まだ腕治りきってないれしょ」
「もう大丈夫だって~」
「そんな事ばっか言ってるから治んの時間かかってんじゃないの? ゆいぴは俺が風呂入れるから、啓吾は大人しくしてなよ」
りっくんは、僕を抱えて浴室に向かう。で、何故か啓吾が後ろからついて来ている。怪我人は大人しくしてろと言われ、ベッドの片付けもさせてもらえないから、どうにも退屈なんだそうだ。
朔に連れられて部屋に戻ると、八千代がパンケーキを用意してくれていた。ホイップが乗っていてチョコソースもかかっている、僕が好きなやつだ。
朔が僕の髪を乾かしてくれている間に、八千代がそれを食べさせてくれる。そこへ、りっくんと啓吾が戻ってきて言った。
「なぁ、それは甘やかしすぎじゃねぇ?」
「おじさんに言われた事、忘れたの?」
僕たちは固まった。もぐもぐは止まらないが。
確かに。父さんに言われてから数日は皆も気をつけていたようだが、ここ最近は前にも増して甘やかされていたかもしれない。
「じ、時間がないからいっぺんにしないと····なぁ」
朔が言い訳をかます。
「あ? これのどこが甘やかしてんだよ。普通だろ」
八千代は既に感覚が狂っていた。
「えっとね、僕も甘やかされてるなぁって思うよ」
「は? 甘やかしてんじゃねぇだろ。イチャついてんだよ」
八千代の口から“イチャついてる”というワードが出て、僕たちは目を丸くした。なるほど。それなら、甘やかされているのとは違うのか。
って、そんなワケない。朔は、何がツボったのか笑い始めた。
「お前··ふふっ····イチャついたのか」
「んだよ。どう見てもイチャついてんだろうが。だからセーフな」
「何がセーフだよ。お前ホント、結人の事になると頭悪いよな。俺以上じゃね?」
「あっはは! それ言えてる。啓吾よりバカだよね」
「んじゃテメェら、もう結人甘やかすなよ。お前らの分まで俺が甘やかし倒すからな」
八千代は僕の口を拭きながら言った。これは、甘やかされているというよりも、やはり介護や幼児のお世話に近い。
あと、やっぱり甘やかしてる自覚はあったんだ。
「んだよ、甘やかすなとは言ってねぇだろ。俺らだって甘やかしたいっつぅの~」
なんてくだらない言い合いをしているのだろう。僕一人、凄く恥ずかしいのだけれど。
髪を乾かし終え、僕はりっくんと帰路に着いた。
しっかりと手を繋ぐ。僕に、車道側を歩かせない。段差を教えてくれる。人とすれ違う時、肩を抱き寄せる。重い荷物を持ってくれる。これは····。
「りっくん。僕、女の子じゃないからね?」
「なに? 急に。知ってるけど」
「見て、現状。僕、今完全に彼女だよ? 荷物くらい持てるからね」
「あ~····。ごめん、無意識だった」
「へぇ~······」
「元カノにこんな事しなかったよ」
「なっ、何それ。そんなの聞いてないもん」
まただ。小さな嫉妬を燃やした僕の心を見透かされている。
「あははっ。そうだね。俺はねぇ、ゆいぴしか大切にしないんだよ。だからさ、彼女扱いじゃないの。ゆいぴを大事にしてるだけだって知ってて欲しかっただけ」
それは知っている。しかし、なんだか納得がいかない。だけど、甘々モードに入ったりっくんに何を言っても通じないだろうから、もう何も突っ込まないでおこう。
その後も、しっかり大事に扱われながら帰宅した。
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