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13.ジェコと嫌がらせ
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「そうだ、家族になるならジェコに紹介しないと!」
つい先程まで空腹を訴えていた子狸は軽い身のこなしでティオの腕から降りた。洞窟の入口へと走り、上をきょろきょろと見上げている。
家族、ではなく居候なのだが、嬉しそうなタータを見ては訂正することができなかった。ザクセンが耳にすれば、厳しい顔で息子を注意したことだろう。彼がこの場にいなくて幸か不幸かわからず、ティオは苦い笑みを浮かべるしかなかった。
「ジェコー、ジェコ。どこ?出てきてー」
タータの呼びかけに、空気が一瞬ざわついた。何の変哲もなかった洞窟の壁に斑模様が現れる。目を凝らして見ると、それはヤモリの大群だった。黒地に白い斑点の模様を持つヤモリに混じって、青く輝く一際大きな一匹がいた。青いヤモリはぴょんと跳ね、タータの頭の上に着地した。
「ティオ、家守のジェコだよ。ジェコ、こっちはティオ」
ジェコの灰色の大きな瞳がじっとティオを見つめる。口角が上がった口の造りのせいで、笑っているように見えた。
「ジェコはね、家守のリーダーなんだ。みんなと一緒に、この家を守ってくれてるんだ。外から見えないように家を隠してくれたり、家の中を寒くないように、熱くないようにしてくれてるんだよ!」
「へええ!それはすごいや。ジェコ、どうぞよろしくね」
正座して小さく頭を下げると、ジェコはクルルと鳴き声をあげた。
「ジェコ、ティオは大事な新しい家族だからね?ちゃんと顔おぼえるんだよ?」
ジェコは了解と言わんばかりにもう一度鳴き声をあげ、太く短い舌でタータの鼻を舐めた。ジェコは壁に飛び移ると、他の仲間と共に姿を消した。
魔獣同士で助け合って暮らしていることに、ティオは感心していた。群れで暮らす魔獣はあれど、種が異なれば互いに干渉しないものと思っていたのだ。このことを知った調獣師が、目の色変えて話を聞きたがる姿が容易に想像できた。
「あっ、父ちゃんおかえりなさーいっ」
「タータ、起きたか」
「うん!父ちゃんあのね、今ねジェコにティオのこと紹介したんだよ」
「そうか」
「オイラ、ティオがいてくれてうれしい。父ちゃん、ありがとう!」
足元に駆け寄る息子の頭を笑顔で撫でていたザクセンの顔が複雑そうに歪む。彼はタータの感謝の言葉には応えず、ただ頭を撫でるだけに留めた。
「あ、おさかなーっ」
ザクセンが地面に置いた木桶の中を、タータは嬉しそうに覗き込んだ。
「タータ、今日も頑張ってみるか?」
緊張した面持ちで、だがしっかりと頷くタータに、ティオは首を傾げた。洞窟内中央の焚き火の跡に、ザクセンが枝や枯れ草を置く。タータはもっふりとした尻尾をお尻にぴったりとくっつけ、目を閉じて体を丸めた。深呼吸を何度か繰り返し、暫く唸り声を上げた後、口をぱかりと開ける。小さな炎が出てきたが、枝や枯れ草には届かず空中に消えてしまった。
「うー…またダメだった…」
「だが、この間よりは炎が大きくなっているぞ。少しずつだが、きちんと成長している。そう落ち込むな」
小さな体をさらに小さくさせてしょんぼりするタータに、ザクセンは頬擦りした。そして軽く息を吸った彼は、息子とは比にならない威力の炎を吐き出した。勢い良く焚き火が燃える。
ティオは思わず拍手をしていた。調獣師であれば火を噴く魔獣を見慣れているのだろうが、ティオは植物としか触れ合う機会がなく、素直にすごいと思った。だがザクセンにじろりと睨まれ、早々に手を止めた。
「飯にするとしよう」
「ティオ、こっちに来て!おさかなだよっ」
「あ、でも…」
タータに元気に呼ばれるも、ティオは躊躇った。ザクセンが自分と我が子の為に獲ってきたであろう魚を図々しく頂戴していい訳がない、と思った。自分は自分で、外に出て食べれるものを採りに行くべきだろう。
その場から動かないティオに、ザクセンの視線が向けられる。
「…心配せずとも貴様の分もある。食いたければ食えばいい。…食えればの話だが」
最後の意味深な発言に疑問符を浮かべながらも、ティオは彼の言葉に甘えることにした。焚き火を囲むタータの隣に腰掛ける。子狸は木桶に顔を突っ込むと、なかなかに立派な大きさの鮮魚を咥えて薬師に差し出した。反射的に受け取るも固まる彼をよそに、タータはもう一尾咥え、地面の上に置いてかぶりつき始めた。ザクセンは、一尾を丸ごと口の中に放りこんでいる。
自分のような地獄の住人とは違い、彼ら魔獣は生のまま、捌いたり切ったりせずに食べるのだと今更気付く。人語を解し、泣いたり笑ったりと感情豊かな彼らを見ていると自分たちと本質はそう変わらないのではないかと錯覚していた。
「?おさかな、おいしいよ?」
手の上に生魚を乗せたまま動かないティオに、タータは首を傾げた。ぬらぬらと輝きを放つ銀の鱗の魚を見つめ、ティオはタータにどう答えるべきか悩んだ。
「森の外から来た薬師様は、魚は好かんらしいな。やはり我等とは住む世界が違う」
ザクセンに嘲笑され、ティオは彼に視線を向けた。嫌ならば出て行け、と雄弁に物語る翡翠の瞳に、ティオは合点がいった。生魚を食事に獲ってきたのは、わざとなのだと。地獄の住人が魚をそのままの姿で食べないと承知の上で、食事として提供し、ティオの心を折り自主的に出て行かせる算段なのだ。
気持ちは理解できないでもないが、さすがにティオもむっとした。ザクセンを見返してやりたいが、さすがに彼らみたくかぶりつく勇気はない。
そこでティオは自分の鞄をあさり、白い粉末の入った薬瓶を手に戻った。細いが丈夫そうな枝を焚き火から抜き出し、魚の口から入れて串刺しにする。薬瓶の中身を満遍なく魚にまぶし、地面に刺して火で炙る。
一連の流れを、タータは食事そっちのけで食い入るように見ていた。初めて見たと言わんばかりに、口を開けてきょとんとする子狸に思わず笑みがこぼれる。
「タータはそのままで食べるのが好き?」
「うん」
「そっか。俺はね、火を通して食べるのが好きなんだ」
「それ、なあに?」
「塩、って言う調味料だよ」
「しお…」
不思議そうに粉末を見つめるタータに、ティオは蓋を開けた薬瓶に小指を突っ込んだ。塩のついた小指を子狸に差し出し、舐めるように促す。舌をちょろりと出して塩を味わったタータは、途端に目をぎゅっと閉じてぶるぶると毛並みを震わせた。
「しょっぱい!」
おそらく初体験だったであろう塩辛さに、タータは驚き、がつがつと魚にかぶりついた。ティオを見上げる潤んだ瞳が、どうしてそんな意地悪するの、とでも言っているかのようだった。
「ごめん、しょっぱかったよね。そのままじゃとても食べれないんだけど、こうやって魚につけるとすごくおいしくなるんだよ」
ティオは食べ頃に焼けた魚の串を手に取り、湯気の出る熱々のそれを冷まそうと息を吹きかけた。
「食べてみて。熱いから、気をつけてね」
タータの鼻先に突き出す。子狸は不審そうに何度か匂いを嗅ぎ、おずおずと魚の腹に食いついた。熱そうにしながらも、もぐもぐと咀嚼して嚥下した彼の顔はきらきらと輝いた。
「おいしいっ」
ティオは、もう一口欲しいとねだるタータに枝串ごと譲った。改めて自分の分を作りつつ、ザクセンを窺い見る。既に食事を終えたらしい大狐は、交差させた前脚の上に頭を乗せて、その大きな体を地面に横たえている。作戦に失敗した彼は、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。
「…ザクセンさんも、もし良ければ食べますか?」
「要らん」
「でも父ちゃん、本当においしいんだよ!」
魚で口の中をいっぱいにして頬張る息子に、ザクセンは表情を和らげた。
「父のことは気にするな。全部タータが食え」
やったあ、と喜ぶタータを見ながら、ティオは焼きあがった魚に口をつけた。火が入ってふわふわに柔らかくなった身が脂とともに舌の上に広がる。味付けが塩のみとシンプルなだけに、魚が本来持っている旨味が存分に引き出されていた。久々の食事ということもあるだろうが、あっさりとしているのに食べ応えのある魚に、おいしいと素直な感想が無意識に口から漏れる。
「父ちゃんがとってくるおさかな、どれもおいしいんだよ!」
「うん、本当においしい。ザクセンさん、ありがとうございます」
まるで自分のことのように誇らしげなタータが可愛らしい。お礼の言葉を言うも、ザクセンはそっぽを向いて鼻を鳴らしただけだった。
つい先程まで空腹を訴えていた子狸は軽い身のこなしでティオの腕から降りた。洞窟の入口へと走り、上をきょろきょろと見上げている。
家族、ではなく居候なのだが、嬉しそうなタータを見ては訂正することができなかった。ザクセンが耳にすれば、厳しい顔で息子を注意したことだろう。彼がこの場にいなくて幸か不幸かわからず、ティオは苦い笑みを浮かべるしかなかった。
「ジェコー、ジェコ。どこ?出てきてー」
タータの呼びかけに、空気が一瞬ざわついた。何の変哲もなかった洞窟の壁に斑模様が現れる。目を凝らして見ると、それはヤモリの大群だった。黒地に白い斑点の模様を持つヤモリに混じって、青く輝く一際大きな一匹がいた。青いヤモリはぴょんと跳ね、タータの頭の上に着地した。
「ティオ、家守のジェコだよ。ジェコ、こっちはティオ」
ジェコの灰色の大きな瞳がじっとティオを見つめる。口角が上がった口の造りのせいで、笑っているように見えた。
「ジェコはね、家守のリーダーなんだ。みんなと一緒に、この家を守ってくれてるんだ。外から見えないように家を隠してくれたり、家の中を寒くないように、熱くないようにしてくれてるんだよ!」
「へええ!それはすごいや。ジェコ、どうぞよろしくね」
正座して小さく頭を下げると、ジェコはクルルと鳴き声をあげた。
「ジェコ、ティオは大事な新しい家族だからね?ちゃんと顔おぼえるんだよ?」
ジェコは了解と言わんばかりにもう一度鳴き声をあげ、太く短い舌でタータの鼻を舐めた。ジェコは壁に飛び移ると、他の仲間と共に姿を消した。
魔獣同士で助け合って暮らしていることに、ティオは感心していた。群れで暮らす魔獣はあれど、種が異なれば互いに干渉しないものと思っていたのだ。このことを知った調獣師が、目の色変えて話を聞きたがる姿が容易に想像できた。
「あっ、父ちゃんおかえりなさーいっ」
「タータ、起きたか」
「うん!父ちゃんあのね、今ねジェコにティオのこと紹介したんだよ」
「そうか」
「オイラ、ティオがいてくれてうれしい。父ちゃん、ありがとう!」
足元に駆け寄る息子の頭を笑顔で撫でていたザクセンの顔が複雑そうに歪む。彼はタータの感謝の言葉には応えず、ただ頭を撫でるだけに留めた。
「あ、おさかなーっ」
ザクセンが地面に置いた木桶の中を、タータは嬉しそうに覗き込んだ。
「タータ、今日も頑張ってみるか?」
緊張した面持ちで、だがしっかりと頷くタータに、ティオは首を傾げた。洞窟内中央の焚き火の跡に、ザクセンが枝や枯れ草を置く。タータはもっふりとした尻尾をお尻にぴったりとくっつけ、目を閉じて体を丸めた。深呼吸を何度か繰り返し、暫く唸り声を上げた後、口をぱかりと開ける。小さな炎が出てきたが、枝や枯れ草には届かず空中に消えてしまった。
「うー…またダメだった…」
「だが、この間よりは炎が大きくなっているぞ。少しずつだが、きちんと成長している。そう落ち込むな」
小さな体をさらに小さくさせてしょんぼりするタータに、ザクセンは頬擦りした。そして軽く息を吸った彼は、息子とは比にならない威力の炎を吐き出した。勢い良く焚き火が燃える。
ティオは思わず拍手をしていた。調獣師であれば火を噴く魔獣を見慣れているのだろうが、ティオは植物としか触れ合う機会がなく、素直にすごいと思った。だがザクセンにじろりと睨まれ、早々に手を止めた。
「飯にするとしよう」
「ティオ、こっちに来て!おさかなだよっ」
「あ、でも…」
タータに元気に呼ばれるも、ティオは躊躇った。ザクセンが自分と我が子の為に獲ってきたであろう魚を図々しく頂戴していい訳がない、と思った。自分は自分で、外に出て食べれるものを採りに行くべきだろう。
その場から動かないティオに、ザクセンの視線が向けられる。
「…心配せずとも貴様の分もある。食いたければ食えばいい。…食えればの話だが」
最後の意味深な発言に疑問符を浮かべながらも、ティオは彼の言葉に甘えることにした。焚き火を囲むタータの隣に腰掛ける。子狸は木桶に顔を突っ込むと、なかなかに立派な大きさの鮮魚を咥えて薬師に差し出した。反射的に受け取るも固まる彼をよそに、タータはもう一尾咥え、地面の上に置いてかぶりつき始めた。ザクセンは、一尾を丸ごと口の中に放りこんでいる。
自分のような地獄の住人とは違い、彼ら魔獣は生のまま、捌いたり切ったりせずに食べるのだと今更気付く。人語を解し、泣いたり笑ったりと感情豊かな彼らを見ていると自分たちと本質はそう変わらないのではないかと錯覚していた。
「?おさかな、おいしいよ?」
手の上に生魚を乗せたまま動かないティオに、タータは首を傾げた。ぬらぬらと輝きを放つ銀の鱗の魚を見つめ、ティオはタータにどう答えるべきか悩んだ。
「森の外から来た薬師様は、魚は好かんらしいな。やはり我等とは住む世界が違う」
ザクセンに嘲笑され、ティオは彼に視線を向けた。嫌ならば出て行け、と雄弁に物語る翡翠の瞳に、ティオは合点がいった。生魚を食事に獲ってきたのは、わざとなのだと。地獄の住人が魚をそのままの姿で食べないと承知の上で、食事として提供し、ティオの心を折り自主的に出て行かせる算段なのだ。
気持ちは理解できないでもないが、さすがにティオもむっとした。ザクセンを見返してやりたいが、さすがに彼らみたくかぶりつく勇気はない。
そこでティオは自分の鞄をあさり、白い粉末の入った薬瓶を手に戻った。細いが丈夫そうな枝を焚き火から抜き出し、魚の口から入れて串刺しにする。薬瓶の中身を満遍なく魚にまぶし、地面に刺して火で炙る。
一連の流れを、タータは食事そっちのけで食い入るように見ていた。初めて見たと言わんばかりに、口を開けてきょとんとする子狸に思わず笑みがこぼれる。
「タータはそのままで食べるのが好き?」
「うん」
「そっか。俺はね、火を通して食べるのが好きなんだ」
「それ、なあに?」
「塩、って言う調味料だよ」
「しお…」
不思議そうに粉末を見つめるタータに、ティオは蓋を開けた薬瓶に小指を突っ込んだ。塩のついた小指を子狸に差し出し、舐めるように促す。舌をちょろりと出して塩を味わったタータは、途端に目をぎゅっと閉じてぶるぶると毛並みを震わせた。
「しょっぱい!」
おそらく初体験だったであろう塩辛さに、タータは驚き、がつがつと魚にかぶりついた。ティオを見上げる潤んだ瞳が、どうしてそんな意地悪するの、とでも言っているかのようだった。
「ごめん、しょっぱかったよね。そのままじゃとても食べれないんだけど、こうやって魚につけるとすごくおいしくなるんだよ」
ティオは食べ頃に焼けた魚の串を手に取り、湯気の出る熱々のそれを冷まそうと息を吹きかけた。
「食べてみて。熱いから、気をつけてね」
タータの鼻先に突き出す。子狸は不審そうに何度か匂いを嗅ぎ、おずおずと魚の腹に食いついた。熱そうにしながらも、もぐもぐと咀嚼して嚥下した彼の顔はきらきらと輝いた。
「おいしいっ」
ティオは、もう一口欲しいとねだるタータに枝串ごと譲った。改めて自分の分を作りつつ、ザクセンを窺い見る。既に食事を終えたらしい大狐は、交差させた前脚の上に頭を乗せて、その大きな体を地面に横たえている。作戦に失敗した彼は、苦虫を噛み潰したような表情を浮かべていた。
「…ザクセンさんも、もし良ければ食べますか?」
「要らん」
「でも父ちゃん、本当においしいんだよ!」
魚で口の中をいっぱいにして頬張る息子に、ザクセンは表情を和らげた。
「父のことは気にするな。全部タータが食え」
やったあ、と喜ぶタータを見ながら、ティオは焼きあがった魚に口をつけた。火が入ってふわふわに柔らかくなった身が脂とともに舌の上に広がる。味付けが塩のみとシンプルなだけに、魚が本来持っている旨味が存分に引き出されていた。久々の食事ということもあるだろうが、あっさりとしているのに食べ応えのある魚に、おいしいと素直な感想が無意識に口から漏れる。
「父ちゃんがとってくるおさかな、どれもおいしいんだよ!」
「うん、本当においしい。ザクセンさん、ありがとうございます」
まるで自分のことのように誇らしげなタータが可愛らしい。お礼の言葉を言うも、ザクセンはそっぽを向いて鼻を鳴らしただけだった。
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