11 / 15
2021年7月7日 夜はじめ2
しおりを挟む
ヒュー―――・・・・・・・・・・ドオンッ!!!!
パラパラパラパラ・・・
「わぁ・・・」
夜空に舞う花火を見て、織姫が思わず声を漏らす。
「きれいだなぁ」
俺は織姫を見ながらそう言う。
「・・・うん」
織姫は花火に夢中だ。
今、ヘタレな俺がちょっと、ほんのちょこっと・・・9割9分9厘花火、1厘だけ織姫のことをきれいと伝えたが織姫にはわからなかったようだ。
「一番きれいだ・・・」
「えー、私はさっきの方がきれいだと思ったなぁ・・・あっ、こっちもいい!!」
うん、俺の気持ちは今は伝わらんようだ。
『タッマヤー』
俺と織姫がその声の主の女性を見るとハニカんで、彼氏らしき人物とじゃれ合っていた。
「ねぇ、タッマヤーって何?」
織姫が俺の袖をくいっと引っ張って尋ねてくる。
「それはだなぁ、昔日本には花火屋さんが2種類いてだな・・・」
「やっぱりいいや」
「なっ!?最後まで聞けよ」
「えーだって、彦星の顔、どやってたもん」
織姫が小悪魔的に笑う。
(おっ、その喧嘩、勝ったろうか?)
俺は拳を震わせる。
というか、こいつの偏った知識はなんなんだろう。
「ドヤる」とかは知っていて、「タマヤ」を知らんとは。
でも、きれいだ…本当に。
「ふっ・・・」
俺みたいな男がこんなふうに誰かと花火を、見に来るなんて思っていなかった。それもこんなにかわいい美少女だ。
この瞬間が永遠に続けばいいと思った。
(いや、永遠じゃなくてもいい。どんどん老けづらになって、シワが増えて、白髪になるか、ハゲなったっていい。織姫が隣で笑ってくれるなら・・・どんな人生だって)
「織姫、俺とけっこ・・・」
ゴロゴロゴローン!!!
「うわっ、雷だ!」
どこかの男が叫んだ。
夜空だったし、花火に見とれて気づかなかったけれど、雨雲が広がっていた。
ザザザザザサッ
「キャーーッ」
雨が降ってきて、みんなが逃げ始める。
「俺たちも行くぞ・・・っ」
俺は雨宿りできそうな場所を探すが、いかんせん引きこもりだ。毎年のようにお祭りに参加したり、土地勘がある奴らが屋根がある場所に逃げ込んでいて、なかなか見つけられない。
「・・・こんなのってないよ・・・お父さん・・・っ」
「なんてっ!?」
織姫が何か言っているが、雨もうるさいし、みんなの足音も無駄に騒ぐ声もあってよく聞こえない。
「とりあえず、行こう」
俺は織姫の手を取って、人の流れに沿って走った。
「あっ・・・」
織姫の草履が脱げてしまう。
こんなところでも、俺の浅はかさが露呈してしまった。
そして、織姫の片方の草履は逃げている人に蹴られてしまい、人混みに消えてしまった。
パラパラパラパラ・・・
「わぁ・・・」
夜空に舞う花火を見て、織姫が思わず声を漏らす。
「きれいだなぁ」
俺は織姫を見ながらそう言う。
「・・・うん」
織姫は花火に夢中だ。
今、ヘタレな俺がちょっと、ほんのちょこっと・・・9割9分9厘花火、1厘だけ織姫のことをきれいと伝えたが織姫にはわからなかったようだ。
「一番きれいだ・・・」
「えー、私はさっきの方がきれいだと思ったなぁ・・・あっ、こっちもいい!!」
うん、俺の気持ちは今は伝わらんようだ。
『タッマヤー』
俺と織姫がその声の主の女性を見るとハニカんで、彼氏らしき人物とじゃれ合っていた。
「ねぇ、タッマヤーって何?」
織姫が俺の袖をくいっと引っ張って尋ねてくる。
「それはだなぁ、昔日本には花火屋さんが2種類いてだな・・・」
「やっぱりいいや」
「なっ!?最後まで聞けよ」
「えーだって、彦星の顔、どやってたもん」
織姫が小悪魔的に笑う。
(おっ、その喧嘩、勝ったろうか?)
俺は拳を震わせる。
というか、こいつの偏った知識はなんなんだろう。
「ドヤる」とかは知っていて、「タマヤ」を知らんとは。
でも、きれいだ…本当に。
「ふっ・・・」
俺みたいな男がこんなふうに誰かと花火を、見に来るなんて思っていなかった。それもこんなにかわいい美少女だ。
この瞬間が永遠に続けばいいと思った。
(いや、永遠じゃなくてもいい。どんどん老けづらになって、シワが増えて、白髪になるか、ハゲなったっていい。織姫が隣で笑ってくれるなら・・・どんな人生だって)
「織姫、俺とけっこ・・・」
ゴロゴロゴローン!!!
「うわっ、雷だ!」
どこかの男が叫んだ。
夜空だったし、花火に見とれて気づかなかったけれど、雨雲が広がっていた。
ザザザザザサッ
「キャーーッ」
雨が降ってきて、みんなが逃げ始める。
「俺たちも行くぞ・・・っ」
俺は雨宿りできそうな場所を探すが、いかんせん引きこもりだ。毎年のようにお祭りに参加したり、土地勘がある奴らが屋根がある場所に逃げ込んでいて、なかなか見つけられない。
「・・・こんなのってないよ・・・お父さん・・・っ」
「なんてっ!?」
織姫が何か言っているが、雨もうるさいし、みんなの足音も無駄に騒ぐ声もあってよく聞こえない。
「とりあえず、行こう」
俺は織姫の手を取って、人の流れに沿って走った。
「あっ・・・」
織姫の草履が脱げてしまう。
こんなところでも、俺の浅はかさが露呈してしまった。
そして、織姫の片方の草履は逃げている人に蹴られてしまい、人混みに消えてしまった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
隣人の幼馴染にご飯を作るのは今日で終わり
鳥花風星
恋愛
高校二年生のひよりは、隣の家に住む幼馴染の高校三年生の蒼に片思いをしていた。蒼の両親が海外出張でいないため、ひよりは蒼のために毎日ご飯を作りに来ている。
でも、蒼とひよりにはもう一人、みさ姉という大学生の幼馴染がいた。蒼が好きなのはみさ姉だと思い、身を引くためにひよりはもうご飯を作りにこないと伝えるが……。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
小さい頃「お嫁さんになる!」と妹系の幼馴染みに言われて、彼女は今もその気でいる!
竜ヶ崎彰
恋愛
「いい加減大人の階段上ってくれ!!」
俺、天道涼太には1つ年下の可愛い幼馴染みがいる。
彼女の名前は下野ルカ。
幼少の頃から俺にベッタリでかつては将来"俺のお嫁さんになる!"なんて事も言っていた。
俺ももう高校生になったと同時にルカは中学3年生。
だけど、ルカはまだ俺のお嫁さんになる!と言っている!
堅物真面目少年と妹系ゆるふわ天然少女による拗らせ系ラブコメ開幕!!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる