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2021年7月7日 夜はじめ
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パンッ、パンッ、パンッ、パンッ・・・パンッ
「ふっ」
俺は銃口に息を吹きかける。煙は出ていないが、まぁ、感謝のキスみたいなもんだ。
FPSプレイヤーにとって、銃は嘘をつかない恋人。
もし、銃が持ち主を裏切るとしたら、チキン野郎ってことさ。
「おお・・・っ」
織姫が感動して目をキラキラさせている。
「ちっ・・・まいったなこりゃ」
もじゃもじゃな射的の店のおっさんが頭を掻く。
俺はもらったコルク5つとも使って、キャラメルやビスケットの箱、星のステッキ、子犬のぬいぐるみ、トランプを撃ち落とした。つまり・・・ふっ、百発百中だ。
「ほい、あんちゃんには敵わねえや。ほれっ」
落ちた景品を拾ってビニール袋にまとめてくれるおっさん。
その戦利品を受け取る姿は絵になるぜ。小さな子どもたちが俺のことを羨望の眼差しでみている。
「おおっ」
「うわっ」
まだ、羨望のまなざしで見続けていた少女、織姫がいた。
小さいとはいえ、もういい歳の織姫はそんな子どもたちよりも頭1個、2個分大きい。
「私もやるっ」
「へい、まいど」
パンッ、パンッ、パンッ、パンッ
「ふぇーーーん、当たらないよぉ~」
泣き顔をして振り返る織姫。ちょっと変顔だけど、やっぱりかわいい。
「がんばれ、お姉ちゃん」
「うん、大丈夫だよ」
男の子と女の子が織姫を励ます。
ちっ、こいつら小学生のくせに手なんか繋ぎやがって、ませた野郎どもだぜ。
「ちっ、こうだ」
決して、小学生に張り合ったわけではない。ただ、俺の金で戦果0じゃあ、ボスに怒られるだけだからだ。俺は後ろから織姫の手を取り、一緒にフロントサイト、つまり標準を合わせるところを見る。
「うわ・・・」
小学生二人が照れている。
(照れるっておい・・・)
俺が小学校の頃別にこんな風に大人の男女がくっついていたって、銃を撃つ方に夢中でいかがわしさなんて全く感じなかったぞ。
まぁ、いい・・・
「よく、狙え。箱も人間も狙うはここっ、頭だ」
「うん・・・っ」
ちょっと、織姫の耳が赤い気がする。そして、うなじが・・・そそる。
パンッ
グラッ・・・グラッ
「おお・・・」
ピタッ
「あーーーん」
「あーーー」
「はははっ、残念だったな」
悔しがる織姫たちと喜ぶ店長。
その後も俺たちは定番の金魚すくい輪投げなどもやった。
「おおっ・・・すげぇ」
「ふふんっ、すごいでしょ」
織姫は手先が器用だった。
型抜きで無双して、出禁を喰らった。
(俺ですら、射撃で出禁を喰らわないのに・・・くっそっ)
戦利品でイカ焼きやもろこし、焼きそばなどを買い込んだ織姫。
とても幸せそうな顔を見て、ちょっとときめいてしまったのは内緒の話だ。
「ふっ」
俺は銃口に息を吹きかける。煙は出ていないが、まぁ、感謝のキスみたいなもんだ。
FPSプレイヤーにとって、銃は嘘をつかない恋人。
もし、銃が持ち主を裏切るとしたら、チキン野郎ってことさ。
「おお・・・っ」
織姫が感動して目をキラキラさせている。
「ちっ・・・まいったなこりゃ」
もじゃもじゃな射的の店のおっさんが頭を掻く。
俺はもらったコルク5つとも使って、キャラメルやビスケットの箱、星のステッキ、子犬のぬいぐるみ、トランプを撃ち落とした。つまり・・・ふっ、百発百中だ。
「ほい、あんちゃんには敵わねえや。ほれっ」
落ちた景品を拾ってビニール袋にまとめてくれるおっさん。
その戦利品を受け取る姿は絵になるぜ。小さな子どもたちが俺のことを羨望の眼差しでみている。
「おおっ」
「うわっ」
まだ、羨望のまなざしで見続けていた少女、織姫がいた。
小さいとはいえ、もういい歳の織姫はそんな子どもたちよりも頭1個、2個分大きい。
「私もやるっ」
「へい、まいど」
パンッ、パンッ、パンッ、パンッ
「ふぇーーーん、当たらないよぉ~」
泣き顔をして振り返る織姫。ちょっと変顔だけど、やっぱりかわいい。
「がんばれ、お姉ちゃん」
「うん、大丈夫だよ」
男の子と女の子が織姫を励ます。
ちっ、こいつら小学生のくせに手なんか繋ぎやがって、ませた野郎どもだぜ。
「ちっ、こうだ」
決して、小学生に張り合ったわけではない。ただ、俺の金で戦果0じゃあ、ボスに怒られるだけだからだ。俺は後ろから織姫の手を取り、一緒にフロントサイト、つまり標準を合わせるところを見る。
「うわ・・・」
小学生二人が照れている。
(照れるっておい・・・)
俺が小学校の頃別にこんな風に大人の男女がくっついていたって、銃を撃つ方に夢中でいかがわしさなんて全く感じなかったぞ。
まぁ、いい・・・
「よく、狙え。箱も人間も狙うはここっ、頭だ」
「うん・・・っ」
ちょっと、織姫の耳が赤い気がする。そして、うなじが・・・そそる。
パンッ
グラッ・・・グラッ
「おお・・・」
ピタッ
「あーーーん」
「あーーー」
「はははっ、残念だったな」
悔しがる織姫たちと喜ぶ店長。
その後も俺たちは定番の金魚すくい輪投げなどもやった。
「おおっ・・・すげぇ」
「ふふんっ、すごいでしょ」
織姫は手先が器用だった。
型抜きで無双して、出禁を喰らった。
(俺ですら、射撃で出禁を喰らわないのに・・・くっそっ)
戦利品でイカ焼きやもろこし、焼きそばなどを買い込んだ織姫。
とても幸せそうな顔を見て、ちょっとときめいてしまったのは内緒の話だ。
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