【完結】七夕に願いを。ニートな俺が織姫に会う件について

西東友一

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2021年7月7日昼頃

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「さっ、出かけましょっ。お腹が空いたわ」

「ん?」

「なっ、何よ?」

 掃除をされていると仰っていた織姫さん。あれれ、おかしいぞ?部屋はそんなに片付いていない。むしろ―――

「俺の秘宝が捨てられただけで、汚くなっているのでは?」

「んんっ?なにかなぁ、彦星くん」

 にこっと織姫が笑った。
 うん、これは突っ込まないでほうが吉だろう。
 そうだ、それに、秘宝と言ったって、画面や紙の中にしかいない2次元の女性たちよりも俺はこの目の前の3次元な彼女がいるじゃないか。

「いやー、本当にありがとうー。やっぱり、キミは最高の女性ダヨー」

 再び夫婦漫才でツッコミを入れられて、胸辺りにソフトタッチを期待しつつ、ツッコミ待ちで冗談っぽくカタコトで言ってみた。
 ちらっと彼女の顔を見る。すると、

「そんな・・・でも、嬉しい・・・ありがとう・・・」

 ガシッ

「へっ」

「キミは最高の女性だ。本当に・・・絶対・・・誰が何と言おうと・・・」

 純粋に俺の言葉を疑うことなく喜んでくれた彼女。
 俺は謝罪と感謝の気持ちでいっぱいになった。
 認めたくはないが・・・俺はニートだ。
 みんな、気づかなかっただろ?こんなにハイスペックなのにニートだなんて・・・。騙してしまって本当に申し訳ない。

 そんな俺にできることなんて何にもない。できることがあるとすれば、彼女を愛し続けること、そしてその気持ちをちゃんと伝えること・・・そして、彼女が犯罪を犯したって、世界が彼女の敵に回っても、俺は彼女の味方で居続けること。
 それくらいだ。
 でも、それくらいしかないのだから、それをちゃんとやり続けることだけは守る。童貞を30年守ったのは伊達じゃないぜ?
 だから、俺はヘタレだが、彼女を抱きしめた。

 他の女にはこんなことできない。
 こんなにも純粋で尊い存在の彼女だからこそ俺は抱きしめる。 

「うん・・・彦星のそういうとこ・・・大好きだよ・・・」

 抱きしめていた織姫は最初びっくりして緊張して固くなっていたけれど、俺の言葉でリラックスして身を預けてくれた。だから、俺も彼女を優しく抱きしめる。鼻で息をすると、夢で嗅いだ懐かしい花の香りがした。(別にクンカクンカしているわけじゃないんだからねっ)

 でも、男ならわかると思うが、初めて女性を抱きしめるとき、特に学生ならわかってくれるかもしれないが・・・

「あっ」

「・・・」

「ごめん・・・」

「そういうのは、言わなくてもいいから・・・」

 清き聖剣は簡単に反応しちまった。やましい気持は全くなかったけれど、寝起きの俺の身体はまるで、WEB広告のように、オスとしての機能がついていますと、アピールしてきやがった。
 
 俺が謝ると、織姫は俺からもぞもぞして離れちまって、髪を直しそそくさと再び十二単を羽織り始めた。

 こういう時、黙っているのが正解なのか?
 教えて、エロい人。

 いや、ガチで。
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