上 下
70 / 89
本編

友兄と……気持ちいいこと

しおりを挟む




 頭の中、馬鹿になりそう。

「理玖、わかる?」
「にゃに……?」
「……これが、理玖の中に入るんだよ」
「ひゃん…っ」

 指が入ってる場所に、友兄が押し付けてくるそれの頭が、少しだけ入り込んだ。
 そこは入れるところじゃない…って頭の隅っこで思ったけど、『受け入れたい』って気持ちに占領されて言葉にはならない。
 相手が友兄だから。
 俺は拒否するつもりはないし、友兄が望んでいるなら受け入れるだけ。

「理玖……理玖……っ」
「ともにぃ……っ」
「……理玖、兄じゃなくて、友敬って呼んでほしいな」
「な、まえ」
「うん。お願い、理玖。友敬って呼んで」

 友兄の懇願する声も。
 友兄のことを、名前で呼ぶ。
 たったそれだけのことが、俺にとってはすごく特別なことらしい。

「とも」

 心臓がバクバクする。
 幼い頃から友兄は友兄で。
 俺の自慢の兄ちゃんで、完璧な兄ちゃんで。
 そんな友兄を、名前で、呼ぶ。

「とも…、ゆき」
「理玖」

 嬉しそうな友兄の声。

「もう一度」
「とも…ゆき、に」
「友敬だけ」
「……ともゆき」
「理玖」

 片手で後ろからぎゅって抱きしめられた。
 にゅる…って指が引き抜かれて、あ、って短い声が出る。

「ごめんね。これだけ」
「んぅ…」

 乳首をこねられた。
 これだけって、何をするの。

 友兄はまたボディソープを手に取ると、俺のお尻から太腿に塗りたくる。
 なに、なに、って思っていたら、閉じた足の間……太腿の間に、火傷しそうなくらい熱くて硬くなったものが押し込まれた。

「ふぁ…!?」
「んっ、理玖、そのまま締めてて…っ」
「ひゃ…っ、ひゃ…っ」

 友兄のそれが、にゅるにゅると足の間を出入りしてた。
 お尻の割れ目を辿って、指が入ってたとこをじっくり擦って、ずる…って滑るように前に来る。
 陰嚢の裏をこすられて、勃ったままの俺のそこの裏筋を擦り上げていく。
 ……友兄の、おっきくて、硬くて、長い。
 それとも、俺の体が薄いだけなんだろうか。

「一回出させて。このままじゃ理玖に酷いことしそうだから」
「ひゃ……っっ」

 ちゅ、ちゅ、って音を立てながら、耳元で声を出された。

「気持ちいい?理玖」
「い、ぃ、きもち、い、んんっ、い、ぃ、とも、に」
「友敬」
「ともゆき…っ」
「ん、理玖…愛してるよ…っ」
「やぁぁっ」

 友兄の動きが激しくなって、友兄の下腹部と俺のお尻がぶつかる。
 痛くはなくてひたすら気持ちよくて。

「理玖もイって」
「ぁ……んんっ」

 友兄のものでぐりぐりされて、呆気なく俺は達した。……射精したの、初めて?……や、そんなはず、ない、と、思うけど。でも、こんな頭の中真っ白になるような気持ちよさは知らない。
 いつの間にか俺のそこは友兄の手に握られていて、俺が吐き出したものは全部友兄の手に受け止められていた。
 それからすぐ友兄の体もぶるりと震えて、俺の足やお尻や握られてる場所に、熱い飛沫がかかる。
 あ……どうしよう。
 すごく……気持ちいい。



しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

Ωの僕がお偉いさん

BL / 連載中 24h.ポイント:653pt お気に入り:2,632

お前のこと、猫ちゃんて呼んだろか!!

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:48

聖女の姉ですが、宰相閣下は無能な妹より私がお好きなようですよ?

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:16,685pt お気に入り:11,984

異世界に飛ばされた僕の従騎士生活

BL / 完結 24h.ポイント:120pt お気に入り:2,643

最推しの義兄を愛でるため、長生きします!

BL / 連載中 24h.ポイント:39,158pt お気に入り:13,441

待ってました婚約破棄

恋愛 / 連載中 24h.ポイント:63pt お気に入り:4,557

フラウリーナ・ローゼンハイムは運命の追放魔導師に嫁ぎたい

恋愛 / 完結 24h.ポイント:23,934pt お気に入り:976

処理中です...