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繋がり
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脇に蹴りを入れられたソレーユは痛みに顔を顰めた。だが、こっちは主人を蹴った罰と背中の傷の痛みが全身を駆け巡り意識が遠のきかけた。
「《自害しろ》ッ。」
再度聞こえた《命令》は痛みに飛びかけた理性を押しだしてしまう程、強力な命令で身体が勝手に動きだし、首に自身の手が回る。
消えいく意識の中、ミドリの声が何度も頭に響いたが、その声はあまりにも小さ過ぎて聞き取れない。
《あの人》の居たあの花の香りがする。
「コタロー…。」
見えていた世界が遠のき、周囲が闇に支配される。
黒くて寒い世界でソレーユが俺を呼ぶ声が聞こえた。
「俺はやっぱり、まだ死が怖い事には思えない。自分が死に掛けても尚、怖い事だと思えない。」
声がしてソレーユの姿を探すがその姿は見当たらず、声だけが暗い空間に響く。
「でも、君が居なくなるのは怖い。君がこの世から居なくなるのはとても恐ろしいんだ。……だから。」
フッと闇と寒さが遠のき、現実に帰ってくる。
首に回った手は苦しく、息が出来ない。
酸欠でフラフラする視界の中、映ったのは首に当てられた刃と赫い目からポロポロと涙を流すソレーユの姿。
「…だから。さよなら、コタロー。」
刃は当てられたまま、斬り落とそうとする意志と斬るまいとする意志がぶつかり合い震えている。
赫かった瞳が片方だけあの曇天のような灰色の瞳に戻り、ミドリを見やる。
「ソレーユ・アーサー・プロイはここに敗北を宣言する。」
その言葉にミドリは目を丸くして驚いたが、すぐに表情を戻し、自身に襲いかかっていた兵を伸した。
「勝者魔王ミドリは敗者ソレーユ・アーサー・プロイにこの人族の国との和睦協定とソレーユ・アーサー・プロイの召喚獣辻琥太郎の譲渡を望みます。」
「了承…した。」
ソレーユがミドリの出した条件をのんだ瞬間、頭の中で響いていた《命令》が消え、首から手が離れた。
ゴホゴホと咳き込み、その場に崩れ落ちると頭の上を蛍のような柔い光の粒達が飛んでいて、それはソレーユから抜け出しミドリの中へと消えていく。
ソレーユと繋がっていた細い光の糸が消え、その糸は新たにミドリへと繋がり、少しの消失感が心に残した。
「ソレーユ?」
名を呼ばれたソレーユは優しく笑みを作り、赫い獣に呑まれていく。
「余計なッ、余計な事をッ!!」
赫い獣クエスティが怒りの咆哮を上げ、ソレーユの身体で俺に当てた剣を振り抜こうとした。
しかし、剣は林の方から放たれた光の矢に弾き飛ばされて、宙を舞う。
剣を飛ばされガラ空きになった胸に向けて、これまで散々やらかしてくれた事へのお礼を込めて拳を握った。
「余計なのはテメェだ。」
渾身の力を込めて放った拳はスカッとする程に鳩尾に綺麗に入った。
赫い目が焦点を失い、グルリッと白目を剥く。
ソレーユの口から赫い霧がむわりと抜け出す。
辺りに赫い霧が立ち込めて、先程まで襲い掛かってきた敵達が糸の切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。
「《自害しろ》ッ。」
再度聞こえた《命令》は痛みに飛びかけた理性を押しだしてしまう程、強力な命令で身体が勝手に動きだし、首に自身の手が回る。
消えいく意識の中、ミドリの声が何度も頭に響いたが、その声はあまりにも小さ過ぎて聞き取れない。
《あの人》の居たあの花の香りがする。
「コタロー…。」
見えていた世界が遠のき、周囲が闇に支配される。
黒くて寒い世界でソレーユが俺を呼ぶ声が聞こえた。
「俺はやっぱり、まだ死が怖い事には思えない。自分が死に掛けても尚、怖い事だと思えない。」
声がしてソレーユの姿を探すがその姿は見当たらず、声だけが暗い空間に響く。
「でも、君が居なくなるのは怖い。君がこの世から居なくなるのはとても恐ろしいんだ。……だから。」
フッと闇と寒さが遠のき、現実に帰ってくる。
首に回った手は苦しく、息が出来ない。
酸欠でフラフラする視界の中、映ったのは首に当てられた刃と赫い目からポロポロと涙を流すソレーユの姿。
「…だから。さよなら、コタロー。」
刃は当てられたまま、斬り落とそうとする意志と斬るまいとする意志がぶつかり合い震えている。
赫かった瞳が片方だけあの曇天のような灰色の瞳に戻り、ミドリを見やる。
「ソレーユ・アーサー・プロイはここに敗北を宣言する。」
その言葉にミドリは目を丸くして驚いたが、すぐに表情を戻し、自身に襲いかかっていた兵を伸した。
「勝者魔王ミドリは敗者ソレーユ・アーサー・プロイにこの人族の国との和睦協定とソレーユ・アーサー・プロイの召喚獣辻琥太郎の譲渡を望みます。」
「了承…した。」
ソレーユがミドリの出した条件をのんだ瞬間、頭の中で響いていた《命令》が消え、首から手が離れた。
ゴホゴホと咳き込み、その場に崩れ落ちると頭の上を蛍のような柔い光の粒達が飛んでいて、それはソレーユから抜け出しミドリの中へと消えていく。
ソレーユと繋がっていた細い光の糸が消え、その糸は新たにミドリへと繋がり、少しの消失感が心に残した。
「ソレーユ?」
名を呼ばれたソレーユは優しく笑みを作り、赫い獣に呑まれていく。
「余計なッ、余計な事をッ!!」
赫い獣クエスティが怒りの咆哮を上げ、ソレーユの身体で俺に当てた剣を振り抜こうとした。
しかし、剣は林の方から放たれた光の矢に弾き飛ばされて、宙を舞う。
剣を飛ばされガラ空きになった胸に向けて、これまで散々やらかしてくれた事へのお礼を込めて拳を握った。
「余計なのはテメェだ。」
渾身の力を込めて放った拳はスカッとする程に鳩尾に綺麗に入った。
赫い目が焦点を失い、グルリッと白目を剥く。
ソレーユの口から赫い霧がむわりと抜け出す。
辺りに赫い霧が立ち込めて、先程まで襲い掛かってきた敵達が糸の切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。
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