劇薬博士の溺愛処方

ささゆき細雪

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当て馬救済企画番外編「臆病Dr.の再愛処方」

* 4 * 泌尿器科医は愛を返す(前編)

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 ベッドのうえでペニスをさんざん弄られていつ射精してもおかしくない状態に苦しんでいた飛鷹だったが、ようやくうららから自分の身体にふれてもいいと許可を得たことでどうにか耐え抜き、今度は自分がと彼女の潤んだ秘処へ舌を差し込んでいく。

「はぁあんっ!」
「思い出した……うららの蜜の味。俺を躾けた女王様の甘くてエロい味……」

 身体を捩らせて感じ入るうららを両腕でがっしりとホールドし、飛鷹は泉のように湧き出る愛液をずずっ、ずずっと吸い取っていく。一緒に食べたラーメンのように、下品な音を立てながら。
 クリトリスごと吸われてひとたまりもないうららは声にならない声をあげ、彼にされるがまま、白目を剥く。

「ヒロ、ソコ、ダメ……ッ」
「何言ってんだよ。俺がイくのが許せないなら、お前が先にたくさんイかなきゃいけねーだろ?」
「くぅ」

 主導権はうららが持っているにもかかわらず、久々の戯れに彼女も興奮しているのか、ふだんよりも容易に飛鷹に身体を明け渡してくる。そこを見逃すわけにはいかない。飛鷹は両手を彼女の豊満なバストへ伸ばし、ツンと自己主張をしている乳首をつねる。

「ゃあん!」
「いやらしい女王様。挿入いれる前からこんなんじゃ、俺を襲えないんじゃないの?」
「う、る、さぁい」

 はぁはぁ、と艶っぽい息を吐きながら、うららはふたたび飛鷹の肉棒にしゃぶりつく。お互いに性器を夢中になって舐める奇妙な沈黙がふたりの身体にさらなる熱と疼きをもたらしていく。

「っ、まだイかないのかよ。こんなにぐっちゃぐっちゃに濡れてるくせに」
「ヒロこそ。さっきまであんなに悶えていたのに、っ」
「おあいにくさま。うららがいない間、俺がナニもしていなかったと思う?」
「……ほかの女の子とナニしたのよ」
「してない。自主的に射精管理を行っていただけさ」

 早漏に悩む琉と三葉はお互いに自慰の見せ合いっこをする相互観賞を行っていただろうが、飛鷹はひとり寂しくオナニーホールで自慰を行う日々がつづいていた。オカズにしていたのはもちろん――……

「俺を虐めて悦ぶうららを、よがり狂わせる妄想してたって言ったら、どうする?」
「あっ、やだっ、ヒロっ!」

 ベッドの上でくるりと回転して、飛鷹は彼女をシーツに縫いつける。形勢逆転だな、と笑う飛鷹を前に、信じられないとおおきな瞳を潤ませながらうららが睨みつける。

「正常位は嫌なのに……」
「知ってる。だからすきになってもらうくらい、俺が気持ちよくしてやるよ」

 身体の芯から蕩けさせるような、舌を絡ませるキスを与えて。
 飛鷹は彼女の汗と体液に濡れた身体にふれていく。
 獣のように一方的な前戯ではなく、愛する女性を気持ちよくさせるための、心を込めた愛撫を前に、うららが顔を真っ赤にする。ちゅっ、ちゅっと肌にふれるだけのくすぐったいキスに、丁寧な舌先による鎖骨のくぼみや胸元の凹凸への慰撫。
 ひとり海外へ旅立ち、裏切られて失意のまま日本へ戻ってきた元恋人を甘えさせられるのは自分だけ。飛鷹はようやくそのことに気づいたのだ。
 強がっていた彼女は学生時代のように自分を虐げて心の安寧をはかろうとしていたのだろう。けれどもそれはうまくいかず、彼の腕のなかで弱々しく啼いている。

「あんっ、はふ……っ」
「たまには俺に甘えなさい。なんのための恋人だよ」
「まだ、元恋人じゃ」
「そうだっけな」
「ああんっ」

 片方の手で胸を揉みながら、れろりと乳輪を舐め回し、もう片方の手で膨らんだままのクリトリスを刺激すれば、うららの身体がひくひくと気持ち良さそうに震えだす。

「ひとりでなんでも決めるのは悪い癖だぞ」
「だってそれはヒロが」
「俺に引き留めてほしかったのか?」
「――わからない、けどっ」

 飛鷹の執拗な愛撫に喘ぎながら、うららは言葉を探る。言いよどむ彼女を追い詰めるように、蜜口へ指を差し込んでくいっくいっと膣壁をほぐしていく。想像していたよりも狭い内部に驚きながら、最奥に向けて指の数を増やしていく。膣内で蠢く指に翻弄されながら、うららがシーツを掴んだ状態でのけぞり、意識を飛ばす。

「~~~!」
「イったな」

 勝ち誇った表情でひくつく彼女のはだかの身体を抱きしめ、飛鷹は呼吸を止めるようなキスをする。びくん、びくんと絶頂の余韻に浸るうららに更なる快感を与えるべく、ようやく彼は己の分身に手をかける。

「ほら、お望みのモノはこれだろ? もっともっと、俺に溺れて何も考えられなくなっちまえ」

 意識を飛ばしたままの彼女の膣奥へ、勃起したままの熱い楔を押し込んで、ようやく飛鷹は彼女とひとつになる――……
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