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2話
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バチンッッ!!!
頬を叩かれ、痛みで抑える
ジワリと流れた涙を拭いながら私は顔をあげた
目の前にはグロウズ父様が怒りに染まった顔で私をにらんでいた
「もう一度、確認するぞシャーロット!お前は何故屋敷に戻ってきた!!」
「…言ったはずですお父様、レオナード様と婚約破棄してきたのです」
再度顔を叩かれる、ついには拳まで
口から流れた血、あざもできてしまっているだろう
周囲の使用人達は心配の目を向けているが
屋敷の主を咎められるものはいない
「止めて…くださいお父様…」
「止めろだと?どの口が言っている!このバカ娘が!我がレクセンブルク家の繁栄の好機を棒に振りおって」
今度はお腹を殴られた
咳き込みながら、立っていられずに思わず伏せる
反対されるとは思っていたが、まさかここまでとは
グロウズ・レクセンブルク伯爵
私のお父様は、お世辞でも有能な方ではない
家柄のみで貴族となり、民衆から巻き上げる税のみを引き上げて
自分自身は遊びほうけるクズだ
民衆からの支持も恐ろしいほど低い、貴族の爵位も危ういと言われているが
そんな父様は私とレオナード様の結婚に全てをかけた
私がレオナード様の子を孕めば
時期王の祖父となれる
地位は安定し、咎める者もいなくなると算段していたのだろう
その望みが崩れて、激昂したのだろう
「お前は!亡くなった母に申し訳ないと思わないのか!?」
母様を引き合いに出されて、私の頭に血が上る
「お母様は好きな方と一緒になれと最後におっしゃっていました!お父様がお母様の事を語らないでください!!」
お母様とお父様は政略結婚によって結ばれた
望んだ結婚ではなかっただろう
私を産み、育ててくれたお母様……私が18となり成人を迎えた日に病気で亡くなってしまった
目の前のお父様は死に目にも顔を出さなかったくせに…
「こ…この!?」
怒りをにじませながら拳を振り上げたお父様だったが
突然、私の手を握り屋敷の外へ連れ出していく
「離してください!」
抵抗する私を引っ張りがら、使用人に大声で指示する
「馬車の用意をしろ!すぐにレオナード様のいる王宮に向かうぞ」
「…で、ですがシャーロット様が嫌がられて…」
「はやくしろ!!グズども!!」
使用人達は私に申し訳なさそうな表情を浮かべながら
渋々といった様子で馬車を用意した
日も落ちかけている、王宮につく頃には夜になるだろう
だが、父様はそんな事を気にせずに馬車に私を押し入れる
「はやく走らせろ!!」
御者に指示しながらイラついた様子で貧乏ゆすりをする
馬車の揺れの中で私は傷だらけの顔を抑えながら声をだす
「どうするおつもりですか?」
「決まっている!いまからレオナード様に頭を下げて!婚約破棄を取り消ししてもらうのだ!バカ娘が!」
「いたしません、私はもう覚悟しているのです!」
「この!まだ言うか!?いいか?必ずレオナード様に頭を地面に擦り付けて許しをこえ、お前の身体など全て捧げろ!!もし断れば勘当だ!俺の屋敷に立ち入る事を許さん!」
「………………………………」
「いいか?必ず、許してもらえ?わかったな」
私の髪を掴み、引き上げながら
お父様はにらみつけて言った
私は痛みで顔を歪めながら
「わかりました」と呟くことしかできなかった
王宮についてすぐにレオナード様の元へと案内される
すでに待っているらしく、きっとグロウズ父様がこういった行動をとることを
悟っていたのだろう
彼の得意げな笑顔が嫌でも頭にちらつき腹が立つ
怒りを感じながら、案内されるままにレオナード様が待つという
応接室の前に立った
お父様が慌てた様子で木製の扉を開くと
椅子に座り、足を組み机に肘をついたレオナード様が
やはり余裕の笑みを見せながらふんぞり返っていた
「この度は申し訳ありません!!レオナード様!!バカ娘がとんだ失礼を!」
お父様は部屋に入るやいなやすぐさま頭を下げたが
レオナード様の見つめる視線は私に注がれていた
舐めるように身体を見つめられる
「いいんだグロウズ伯爵、お前もバカな娘をもつと大変だな」
「ええ、その通りでございます」
2人のやり取りに私は黙ってみていると
レオナード様は私を指さした
「シャーロット、今お前が頭を擦り付けて謝り、身体の自由を約束すれば…婚約破棄を取り消してやろう」
「なんと有り難いお言葉!さすがですレオナード様!さぁ!!シャーロット!はやくしなさい!」
お父様が私の腕を引っ張り、レオナード様の前まで連れていく
そして頭を下げるように押さえつける
「分かっているな?許してもらえなければお前は我が屋敷にもいられずに、路頭に迷うのだ…賢い選択をしろ」
耳打ちする父様
私は頭を下げ、そのまま地面に擦り付ける
「ふん、さぁ謝罪しろ!シャーロット!」
レオナード様の言葉を受けて
私は顔を上げて、はっきりと言った
「お願いしますレオナード様、さっさと婚約破棄してください、未練たらたらで気持ち悪いので」
告げた言葉に
レオナード様は青筋を浮かべて怒りをにじませ
お父様は酷く慌てた様子で青ざめていた
勘当?伯爵家から追い出す?
構わない、私は覚悟を決めたのだ
自分しか愛していない方とは絶対に一緒にはならないと
頬を叩かれ、痛みで抑える
ジワリと流れた涙を拭いながら私は顔をあげた
目の前にはグロウズ父様が怒りに染まった顔で私をにらんでいた
「もう一度、確認するぞシャーロット!お前は何故屋敷に戻ってきた!!」
「…言ったはずですお父様、レオナード様と婚約破棄してきたのです」
再度顔を叩かれる、ついには拳まで
口から流れた血、あざもできてしまっているだろう
周囲の使用人達は心配の目を向けているが
屋敷の主を咎められるものはいない
「止めて…くださいお父様…」
「止めろだと?どの口が言っている!このバカ娘が!我がレクセンブルク家の繁栄の好機を棒に振りおって」
今度はお腹を殴られた
咳き込みながら、立っていられずに思わず伏せる
反対されるとは思っていたが、まさかここまでとは
グロウズ・レクセンブルク伯爵
私のお父様は、お世辞でも有能な方ではない
家柄のみで貴族となり、民衆から巻き上げる税のみを引き上げて
自分自身は遊びほうけるクズだ
民衆からの支持も恐ろしいほど低い、貴族の爵位も危ういと言われているが
そんな父様は私とレオナード様の結婚に全てをかけた
私がレオナード様の子を孕めば
時期王の祖父となれる
地位は安定し、咎める者もいなくなると算段していたのだろう
その望みが崩れて、激昂したのだろう
「お前は!亡くなった母に申し訳ないと思わないのか!?」
母様を引き合いに出されて、私の頭に血が上る
「お母様は好きな方と一緒になれと最後におっしゃっていました!お父様がお母様の事を語らないでください!!」
お母様とお父様は政略結婚によって結ばれた
望んだ結婚ではなかっただろう
私を産み、育ててくれたお母様……私が18となり成人を迎えた日に病気で亡くなってしまった
目の前のお父様は死に目にも顔を出さなかったくせに…
「こ…この!?」
怒りをにじませながら拳を振り上げたお父様だったが
突然、私の手を握り屋敷の外へ連れ出していく
「離してください!」
抵抗する私を引っ張りがら、使用人に大声で指示する
「馬車の用意をしろ!すぐにレオナード様のいる王宮に向かうぞ」
「…で、ですがシャーロット様が嫌がられて…」
「はやくしろ!!グズども!!」
使用人達は私に申し訳なさそうな表情を浮かべながら
渋々といった様子で馬車を用意した
日も落ちかけている、王宮につく頃には夜になるだろう
だが、父様はそんな事を気にせずに馬車に私を押し入れる
「はやく走らせろ!!」
御者に指示しながらイラついた様子で貧乏ゆすりをする
馬車の揺れの中で私は傷だらけの顔を抑えながら声をだす
「どうするおつもりですか?」
「決まっている!いまからレオナード様に頭を下げて!婚約破棄を取り消ししてもらうのだ!バカ娘が!」
「いたしません、私はもう覚悟しているのです!」
「この!まだ言うか!?いいか?必ずレオナード様に頭を地面に擦り付けて許しをこえ、お前の身体など全て捧げろ!!もし断れば勘当だ!俺の屋敷に立ち入る事を許さん!」
「………………………………」
「いいか?必ず、許してもらえ?わかったな」
私の髪を掴み、引き上げながら
お父様はにらみつけて言った
私は痛みで顔を歪めながら
「わかりました」と呟くことしかできなかった
王宮についてすぐにレオナード様の元へと案内される
すでに待っているらしく、きっとグロウズ父様がこういった行動をとることを
悟っていたのだろう
彼の得意げな笑顔が嫌でも頭にちらつき腹が立つ
怒りを感じながら、案内されるままにレオナード様が待つという
応接室の前に立った
お父様が慌てた様子で木製の扉を開くと
椅子に座り、足を組み机に肘をついたレオナード様が
やはり余裕の笑みを見せながらふんぞり返っていた
「この度は申し訳ありません!!レオナード様!!バカ娘がとんだ失礼を!」
お父様は部屋に入るやいなやすぐさま頭を下げたが
レオナード様の見つめる視線は私に注がれていた
舐めるように身体を見つめられる
「いいんだグロウズ伯爵、お前もバカな娘をもつと大変だな」
「ええ、その通りでございます」
2人のやり取りに私は黙ってみていると
レオナード様は私を指さした
「シャーロット、今お前が頭を擦り付けて謝り、身体の自由を約束すれば…婚約破棄を取り消してやろう」
「なんと有り難いお言葉!さすがですレオナード様!さぁ!!シャーロット!はやくしなさい!」
お父様が私の腕を引っ張り、レオナード様の前まで連れていく
そして頭を下げるように押さえつける
「分かっているな?許してもらえなければお前は我が屋敷にもいられずに、路頭に迷うのだ…賢い選択をしろ」
耳打ちする父様
私は頭を下げ、そのまま地面に擦り付ける
「ふん、さぁ謝罪しろ!シャーロット!」
レオナード様の言葉を受けて
私は顔を上げて、はっきりと言った
「お願いしますレオナード様、さっさと婚約破棄してください、未練たらたらで気持ち悪いので」
告げた言葉に
レオナード様は青筋を浮かべて怒りをにじませ
お父様は酷く慌てた様子で青ざめていた
勘当?伯爵家から追い出す?
構わない、私は覚悟を決めたのだ
自分しか愛していない方とは絶対に一緒にはならないと
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