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第五章 出会い いったいこの国は1
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管理事務所に戻ると、管理人とリーダーが雑談していた。
「今日は早朝から飲み屋街の汚物整理か。まだ酔っ払いのOLが大勢いただろう。」
「いました。」
「道端でいきなり女に股間を見せつけられて、またおかしな欲情をもよおしたんだろう。」
「いえ、そんなことはありませんでした。」
「あの地区は、とりわけひどいな。酔いつぶれるのが多い。そんな女は、酔っ払うと道端でも平然と股広げて小便してしまうんだから。局部を見せ付けられたんじゃないのか?」
「そういう人いましたけど、見ても何にも感じないようになって・・・」
「漸く女に慣れてきたっていうところだな。非常食はまだあるか。あそこの婆さんたちはほんとにケチだからな。若い連中には全くメシを残さないんだ。ほら持っていけ。ちゃんと飯は食っとかないとだめだぞ。身体は大事にしなくちゃな。」
リーダーは立ち上がって、私の肩を軽くたたき、そして立ち去った。
リーダーの後姿は素敵だった。身体の線がはっきり出たスーツは、腰のくびれと豊かなヒップを強調していた。それに足首に向かってぎゅっとしまったふくらはぎ、スカートの裾からのびる白い足は美しかった。さっきの放尿OLよりリーダーのほうが、私にとってははるかに魅力的だった。リーダーの後姿に見とれていると、いつのまにか股間の存在しないモノが硬直し、下着はカウパー腺液でしっとりと湿ってきていた。
夜、宿舎に戻り、外の流しで下着だけになって服を洗っていたら、声をかけられた。
「久しぶりね。」
長身の娘だった。この国にきて若い女性といえば、ほとんどがトイレで私を欲情させたり路地で汚物をまき散らしているOLばかりで、唯一お互いに自分のことを語り合えそうな気がしていたのは、宿舎で暮らしているらしいこの長身の娘だけだった。見かけたら声をかけようと思っていたのに、夕食も食べれずに泣きながら洗濯をしていたあの夜以来見かけることがなかったのだ。
「あ、ひさしぶり。ようやく会えた。いつも、夜どこにいるのかと思って気になって、でもこの宿舎で暮らしているんでしょ?」
「ええ、あたしもあなたのこと気になってたんだけど。でも、ひょっとしたら、あなたと会うととんでもないことがあたしたちにおこるんじゃないかというような気がして。」
「とんでもないことって? 私は、この宿舎のあのばあさんたちからは苛められるし、仕事に行けばつらくてストレスが溜まるようなことばっかりだし、あなたに会って話を聞いてもらいたくてしょうがなかった。それだけで十分とんでもないことなんだけど。」
「いえ、それよりもずっと恐ろしいことになるんじゃないかと。でもそれはよくわからない。」
「これより酷いことなんて。あなたは私より前からこの宿舎にいるんでしょ?」
「ええ、もうこの世界に来て1年以上になるのよ。」
「それだったら、いろんなこと教えて。恐ろしいってことも。」
「いいわよ。でも、ここでこんな風に話してたら目に付くから。また明日、声をかける。この時間、いつもここで洗濯でしょ?」
「ええ、じゃここで待ってる。」
「ちょっとその前に、あなたの身体触らせてもらっていい?」
長身の娘はそういうと私のを握った。久しぶりに人のぬくもりを直接感じた。そのあと彼女は手を腕から肩か、そしてパットしか入っていないブラジャーの中にまで手を滑らしていった。
「突然ごめんなさい、急にこんなことして。やっぱりそうだ、あなたは胸がまだない。」
「どいうこと?」
「ううん、ちょっと考えさせて。あたしも頭の中を整理しないと。じゃあ、また明日ね。」
長身の娘は小走りに宿舎に駆け込んだ。
「今日は早朝から飲み屋街の汚物整理か。まだ酔っ払いのOLが大勢いただろう。」
「いました。」
「道端でいきなり女に股間を見せつけられて、またおかしな欲情をもよおしたんだろう。」
「いえ、そんなことはありませんでした。」
「あの地区は、とりわけひどいな。酔いつぶれるのが多い。そんな女は、酔っ払うと道端でも平然と股広げて小便してしまうんだから。局部を見せ付けられたんじゃないのか?」
「そういう人いましたけど、見ても何にも感じないようになって・・・」
「漸く女に慣れてきたっていうところだな。非常食はまだあるか。あそこの婆さんたちはほんとにケチだからな。若い連中には全くメシを残さないんだ。ほら持っていけ。ちゃんと飯は食っとかないとだめだぞ。身体は大事にしなくちゃな。」
リーダーは立ち上がって、私の肩を軽くたたき、そして立ち去った。
リーダーの後姿は素敵だった。身体の線がはっきり出たスーツは、腰のくびれと豊かなヒップを強調していた。それに足首に向かってぎゅっとしまったふくらはぎ、スカートの裾からのびる白い足は美しかった。さっきの放尿OLよりリーダーのほうが、私にとってははるかに魅力的だった。リーダーの後姿に見とれていると、いつのまにか股間の存在しないモノが硬直し、下着はカウパー腺液でしっとりと湿ってきていた。
夜、宿舎に戻り、外の流しで下着だけになって服を洗っていたら、声をかけられた。
「久しぶりね。」
長身の娘だった。この国にきて若い女性といえば、ほとんどがトイレで私を欲情させたり路地で汚物をまき散らしているOLばかりで、唯一お互いに自分のことを語り合えそうな気がしていたのは、宿舎で暮らしているらしいこの長身の娘だけだった。見かけたら声をかけようと思っていたのに、夕食も食べれずに泣きながら洗濯をしていたあの夜以来見かけることがなかったのだ。
「あ、ひさしぶり。ようやく会えた。いつも、夜どこにいるのかと思って気になって、でもこの宿舎で暮らしているんでしょ?」
「ええ、あたしもあなたのこと気になってたんだけど。でも、ひょっとしたら、あなたと会うととんでもないことがあたしたちにおこるんじゃないかというような気がして。」
「とんでもないことって? 私は、この宿舎のあのばあさんたちからは苛められるし、仕事に行けばつらくてストレスが溜まるようなことばっかりだし、あなたに会って話を聞いてもらいたくてしょうがなかった。それだけで十分とんでもないことなんだけど。」
「いえ、それよりもずっと恐ろしいことになるんじゃないかと。でもそれはよくわからない。」
「これより酷いことなんて。あなたは私より前からこの宿舎にいるんでしょ?」
「ええ、もうこの世界に来て1年以上になるのよ。」
「それだったら、いろんなこと教えて。恐ろしいってことも。」
「いいわよ。でも、ここでこんな風に話してたら目に付くから。また明日、声をかける。この時間、いつもここで洗濯でしょ?」
「ええ、じゃここで待ってる。」
「ちょっとその前に、あなたの身体触らせてもらっていい?」
長身の娘はそういうと私のを握った。久しぶりに人のぬくもりを直接感じた。そのあと彼女は手を腕から肩か、そしてパットしか入っていないブラジャーの中にまで手を滑らしていった。
「突然ごめんなさい、急にこんなことして。やっぱりそうだ、あなたは胸がまだない。」
「どいうこと?」
「ううん、ちょっと考えさせて。あたしも頭の中を整理しないと。じゃあ、また明日ね。」
長身の娘は小走りに宿舎に駆け込んだ。
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