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15章 祈り(後)
42話 縁(1)
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「グレンさん。レモネード持ってきました」
「ああ……ありがとう」
――日曜日の昼、砦の隊長室。
レイチェルがテーブルにカップとポットを置いて俺の隣に腰掛ける。
「……新聞読んでたの?」
「ああ」
「……教皇猊下、大丈夫なのかな……」
俺の手元にある新聞を見てレイチェルがそうつぶやき、腕にぎゅっとしがみつく。
新聞は昼に街で配られた号外。大見出しには、「教皇猊下、意識を失い倒れる」と書かれている。
聖女が目覚めたため、ロレーヌの魔物が強大化。
それならば、次の聖女をすぐに即位させればいいのでは……と思ったが、そう単純なものではないらしい。
夜空の月の"光"と"闇"のバランスが整った時、それも、闇から光が満ちていった状態――いわゆる"上弦の月"の夜でなければいけない。
聖女の封印が解かれたのは満月に近い夜だった。そこから上弦の月の日まで、およそ3週間。
その日まで強大化した魔物はそのままということになる。
しかも魔物は新月へと近づくにつれ、力や耐久力を増していく。闇の力が最高潮になる新月の日には、通常なら一撃で倒せるはずの魔物が、もう一撃、さらにもう一撃加えないと倒せないほど強くなったりする。魔物の絶対数を考えると、微細な変化であるとは言えないだろう。
教皇は万が一に備え、街を覆う光の結界に強化魔法を施した。
魔法の範囲はロレーヌ国のみならず、ミランダ教の信仰のある地域にまで及ぶという。
彼の年齢は77歳と高齢。その上、数週間前には禁呪を使っている。
身体が本調子ではないときにそんな強力な魔法を使えば、倒れるのは当然といえる。
高位司祭を招集して回復魔法を施しているが、意識も体調も回復しない。
新聞には「予断を許さない状態」と書かれている……。
「……今日は、また会議するの?」
「大体作戦は固まったから、全員で集まることはしない。作戦に参加する人間だけで話し合うから、レイチェル達は通常通り過ごしていてくれ」
「……うん」
◇
それから30分ほど後。
中庭に面する廊下を歩いていると、食堂から出てきたルカと鉢合わせた。
「ルカ、セルジュを見なかったか? 部屋にいないみたいなんだ」
「……そこ」
「え?」
ルカの指さす先――中庭にあるベンチに、セルジュが腰掛けていた。
その手には新聞を持っている。
(……新聞……)
「……セルジュ」
「! ああ、グレン。……アリシアさんも」
名前を呼ばれたルカが無言で小さくカーテシーをした。
それを見て、セルジュが微笑を浮かべる。
「夜8時からまた会議をするから、隊長室に来てほしい」
「……そうか、分かった」
作戦という言葉を聞き、セルジュは新聞を持つ手に力を込める。
「……教皇猊下、倒れたの」
「!」
ルカが新聞の大見出しを読み上げてしまった。
セルジュは瞠目したあとすぐに目を伏せ、新聞をぐしゃりと握る――。
「ルカ……!」
「いいんだ……彼女は事実を言っただけなのだから」
「でも」
「聖銀騎士の役目は、教皇猊下と聖女様をお守りすること。だが私は、そのどちらも果たすことができなかった。一体何をしているのか、……団長でありながら、私は――」
「守れなかったかもしれないが、2人とも死んだわけではない。『聖女様は元気にしている』とベルナデッタが言っていたし、教皇、……猊下も、意識が戻らないとは限らないだろう」
「…………」
セルジュは何も言わない。
――彼は侯爵家の長男だ。跡取りとして潤沢な教育を受けて何不自由なく育ち、栄光の道をまっすぐに歩んできたことだろう。
おそらく今回のことで、彼は挫折というものを初めて味わった。
王太子の書いたシナリオでは、セルジュは全てが終わったあとに聖女を連れ帰り、「邪悪な者から聖女を守り抜いた」として賞賛を受けることになっている。
それで体面は一応守られるが、中身のない賞賛は彼の自尊心を大いに傷つけることになる。
さらに……。
「……弱者は強者の失敗に無意味に厳しい。この先、何も知らない人間の誹りを受けることがあると思う。だが、そんなものに耳を傾けてやる必要はない。そいつらは相手の功績には目を向けないし讃えもしない。相手を意志のある人間だとも思っていない。喉元を過ぎれば、『彼はやる奴だと昔から思っていた』なんて言い出す。……君に何ももたらさない、無価値な奴らだ」
「グレン……。いや、しかし」
「誰が何を言おうと、俺達は君がやったことを知っている。君がいなければカイルもこの世界も失われ、二度と戻らなかった。ここは君が守り抜いた世界だ。……感謝する」
「……グレン……」
セルジュが驚愕の表情でこちらを見上げてくる。
(…………)
――言ってから気づいたが、前半の言葉はセルジュに向けた言葉とは言えない。
それは過去の自分に向けたものだ。ディオール騎士時代、何をやっても誹謗中傷を受けて精神をすり減らした自分への、慰めの言葉……。
「……すまない、少し私情を挟んでしまった。弱者がどうのこうのと、君には関係ない話だった。後半の言葉だけ覚えておいてほしい」
「いや……ありがとう。君も、苦労をしたのだろうな……」
そう言ってセルジュは笑顔を作ってみせ、新聞についたシワを伸ばしながら綺麗に折りたたむ。
続いて、膝に置いていた小さな紙を手に取った。それは……。
「……写真?」
「ああ……フランツが持ってきてくれた。妻と子の写真だ」
話題を変えようとしたが、余計に彼の顔を曇らせることになってしまった。
どうしたものかと思っていると、後ろにいたルカがひょこっと出てきてその写真をのぞき込んだ。
「……かわいい。奥様も、とても綺麗」
「ありがとう。幼い頃の妻に似ていて、とてもかわいいんだ。…………」
「セルジュ様?」
「ああ……すまない。2人と離れて、もう1ヶ月近く経つのだなと思って……」
「…………」
「妻とは長年の信頼関係がある。幼い頃から次期侯爵の妻としての教育を受けているし、こういう事態に備え心構えはしてきたと思う。だが、娘は……」
そこで言葉を句切り、セルジュは写真の中の娘を指でそっと撫でる。
「突然姿を消してしまって……長い間顔も合わせず、抱いてやってもいない。私のことを忘れているかもしれない……」
「セルジュ様は、だいじょうぶ」
「!」
俺がセルジュの言葉に対し思考を巡らせるよりも先に、ルカが口を開いた。
驚いたセルジュが目を丸くしている。意外な人物から答えが返ってきたからか、それとも、ただ不安を吐露したかっただけのところにリアクションがあったからなのか――。
「わたしは……わたしのお父さんは、お金と引き換えに、家族も思い出も全部捨てたの。わたし達家族はお父さんを覚えているけど、もう何も元に戻らない。お父さんはわたし達を愛していないし、わたし達も……。でも、セルジュ様はそうじゃない。たとえお嬢様がセルジュ様のことを忘れていたって、すぐに大事な人だって――お父様だって、気付くわ。それで、また家族として思い出をたくさん作っていける」
「……アリシア……」
ルカの言葉にセルジュは目を潤ませながら「ありがとう」と微笑んだ。
(…………)
出会ってから1年――ルカは大きく成長した。
心を開くきっかけはレイチェルだったが、今はその影響だけではない。
自分で考え自分の足で進もうとしている――。
「グレン。君も……ありがとう」
「いや……俺は別に、大したことは」
「感謝しているんだ。……不祥事を起こしたロレーヌ貴族など、厄介者でしかないはず。それなのにここに私を受け入れ、仲間として接してくれている。それにどれだけ救われていることか……。もしここではなく、シルベストル邸や王宮に隠れることになっていたら……独りであれこれと考え込み、しかし何をすればいいか分からず……そのうちに、押し潰されていたかもしれない」
「……セルジュ」
「だから」と言いながらセルジュは写真を胸ポケットにしまい込み、ゆっくりと立ち上がる。
「ありがとう、グレン。……君さえよければ、全てが終わったあとも友人として付き合いを続けてくれると嬉しいのだが……」
遠慮がちに、右手がこちらへ差し出される。その手を取って握ると、セルジュははにかむような表情でふっと笑い、手を握り返してくる。
「もちろん。これからも、よろしく」
俺のその言葉にセルジュは破顔し、握った手に少し力を込めた。
「ありがとう……嬉しいよ」
「ああ……ありがとう」
――日曜日の昼、砦の隊長室。
レイチェルがテーブルにカップとポットを置いて俺の隣に腰掛ける。
「……新聞読んでたの?」
「ああ」
「……教皇猊下、大丈夫なのかな……」
俺の手元にある新聞を見てレイチェルがそうつぶやき、腕にぎゅっとしがみつく。
新聞は昼に街で配られた号外。大見出しには、「教皇猊下、意識を失い倒れる」と書かれている。
聖女が目覚めたため、ロレーヌの魔物が強大化。
それならば、次の聖女をすぐに即位させればいいのでは……と思ったが、そう単純なものではないらしい。
夜空の月の"光"と"闇"のバランスが整った時、それも、闇から光が満ちていった状態――いわゆる"上弦の月"の夜でなければいけない。
聖女の封印が解かれたのは満月に近い夜だった。そこから上弦の月の日まで、およそ3週間。
その日まで強大化した魔物はそのままということになる。
しかも魔物は新月へと近づくにつれ、力や耐久力を増していく。闇の力が最高潮になる新月の日には、通常なら一撃で倒せるはずの魔物が、もう一撃、さらにもう一撃加えないと倒せないほど強くなったりする。魔物の絶対数を考えると、微細な変化であるとは言えないだろう。
教皇は万が一に備え、街を覆う光の結界に強化魔法を施した。
魔法の範囲はロレーヌ国のみならず、ミランダ教の信仰のある地域にまで及ぶという。
彼の年齢は77歳と高齢。その上、数週間前には禁呪を使っている。
身体が本調子ではないときにそんな強力な魔法を使えば、倒れるのは当然といえる。
高位司祭を招集して回復魔法を施しているが、意識も体調も回復しない。
新聞には「予断を許さない状態」と書かれている……。
「……今日は、また会議するの?」
「大体作戦は固まったから、全員で集まることはしない。作戦に参加する人間だけで話し合うから、レイチェル達は通常通り過ごしていてくれ」
「……うん」
◇
それから30分ほど後。
中庭に面する廊下を歩いていると、食堂から出てきたルカと鉢合わせた。
「ルカ、セルジュを見なかったか? 部屋にいないみたいなんだ」
「……そこ」
「え?」
ルカの指さす先――中庭にあるベンチに、セルジュが腰掛けていた。
その手には新聞を持っている。
(……新聞……)
「……セルジュ」
「! ああ、グレン。……アリシアさんも」
名前を呼ばれたルカが無言で小さくカーテシーをした。
それを見て、セルジュが微笑を浮かべる。
「夜8時からまた会議をするから、隊長室に来てほしい」
「……そうか、分かった」
作戦という言葉を聞き、セルジュは新聞を持つ手に力を込める。
「……教皇猊下、倒れたの」
「!」
ルカが新聞の大見出しを読み上げてしまった。
セルジュは瞠目したあとすぐに目を伏せ、新聞をぐしゃりと握る――。
「ルカ……!」
「いいんだ……彼女は事実を言っただけなのだから」
「でも」
「聖銀騎士の役目は、教皇猊下と聖女様をお守りすること。だが私は、そのどちらも果たすことができなかった。一体何をしているのか、……団長でありながら、私は――」
「守れなかったかもしれないが、2人とも死んだわけではない。『聖女様は元気にしている』とベルナデッタが言っていたし、教皇、……猊下も、意識が戻らないとは限らないだろう」
「…………」
セルジュは何も言わない。
――彼は侯爵家の長男だ。跡取りとして潤沢な教育を受けて何不自由なく育ち、栄光の道をまっすぐに歩んできたことだろう。
おそらく今回のことで、彼は挫折というものを初めて味わった。
王太子の書いたシナリオでは、セルジュは全てが終わったあとに聖女を連れ帰り、「邪悪な者から聖女を守り抜いた」として賞賛を受けることになっている。
それで体面は一応守られるが、中身のない賞賛は彼の自尊心を大いに傷つけることになる。
さらに……。
「……弱者は強者の失敗に無意味に厳しい。この先、何も知らない人間の誹りを受けることがあると思う。だが、そんなものに耳を傾けてやる必要はない。そいつらは相手の功績には目を向けないし讃えもしない。相手を意志のある人間だとも思っていない。喉元を過ぎれば、『彼はやる奴だと昔から思っていた』なんて言い出す。……君に何ももたらさない、無価値な奴らだ」
「グレン……。いや、しかし」
「誰が何を言おうと、俺達は君がやったことを知っている。君がいなければカイルもこの世界も失われ、二度と戻らなかった。ここは君が守り抜いた世界だ。……感謝する」
「……グレン……」
セルジュが驚愕の表情でこちらを見上げてくる。
(…………)
――言ってから気づいたが、前半の言葉はセルジュに向けた言葉とは言えない。
それは過去の自分に向けたものだ。ディオール騎士時代、何をやっても誹謗中傷を受けて精神をすり減らした自分への、慰めの言葉……。
「……すまない、少し私情を挟んでしまった。弱者がどうのこうのと、君には関係ない話だった。後半の言葉だけ覚えておいてほしい」
「いや……ありがとう。君も、苦労をしたのだろうな……」
そう言ってセルジュは笑顔を作ってみせ、新聞についたシワを伸ばしながら綺麗に折りたたむ。
続いて、膝に置いていた小さな紙を手に取った。それは……。
「……写真?」
「ああ……フランツが持ってきてくれた。妻と子の写真だ」
話題を変えようとしたが、余計に彼の顔を曇らせることになってしまった。
どうしたものかと思っていると、後ろにいたルカがひょこっと出てきてその写真をのぞき込んだ。
「……かわいい。奥様も、とても綺麗」
「ありがとう。幼い頃の妻に似ていて、とてもかわいいんだ。…………」
「セルジュ様?」
「ああ……すまない。2人と離れて、もう1ヶ月近く経つのだなと思って……」
「…………」
「妻とは長年の信頼関係がある。幼い頃から次期侯爵の妻としての教育を受けているし、こういう事態に備え心構えはしてきたと思う。だが、娘は……」
そこで言葉を句切り、セルジュは写真の中の娘を指でそっと撫でる。
「突然姿を消してしまって……長い間顔も合わせず、抱いてやってもいない。私のことを忘れているかもしれない……」
「セルジュ様は、だいじょうぶ」
「!」
俺がセルジュの言葉に対し思考を巡らせるよりも先に、ルカが口を開いた。
驚いたセルジュが目を丸くしている。意外な人物から答えが返ってきたからか、それとも、ただ不安を吐露したかっただけのところにリアクションがあったからなのか――。
「わたしは……わたしのお父さんは、お金と引き換えに、家族も思い出も全部捨てたの。わたし達家族はお父さんを覚えているけど、もう何も元に戻らない。お父さんはわたし達を愛していないし、わたし達も……。でも、セルジュ様はそうじゃない。たとえお嬢様がセルジュ様のことを忘れていたって、すぐに大事な人だって――お父様だって、気付くわ。それで、また家族として思い出をたくさん作っていける」
「……アリシア……」
ルカの言葉にセルジュは目を潤ませながら「ありがとう」と微笑んだ。
(…………)
出会ってから1年――ルカは大きく成長した。
心を開くきっかけはレイチェルだったが、今はその影響だけではない。
自分で考え自分の足で進もうとしている――。
「グレン。君も……ありがとう」
「いや……俺は別に、大したことは」
「感謝しているんだ。……不祥事を起こしたロレーヌ貴族など、厄介者でしかないはず。それなのにここに私を受け入れ、仲間として接してくれている。それにどれだけ救われていることか……。もしここではなく、シルベストル邸や王宮に隠れることになっていたら……独りであれこれと考え込み、しかし何をすればいいか分からず……そのうちに、押し潰されていたかもしれない」
「……セルジュ」
「だから」と言いながらセルジュは写真を胸ポケットにしまい込み、ゆっくりと立ち上がる。
「ありがとう、グレン。……君さえよければ、全てが終わったあとも友人として付き合いを続けてくれると嬉しいのだが……」
遠慮がちに、右手がこちらへ差し出される。その手を取って握ると、セルジュははにかむような表情でふっと笑い、手を握り返してくる。
「もちろん。これからも、よろしく」
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