114 / 194
六章 金の神殿
114. りーんりーんぷるぷるすーん
しおりを挟む
新年二日目のスラ競も、無事アンソニーの二連覇で終わり、ショウネシー領は穏やかな冬の日常に戻った。
マハラの孫娘のカレンは、その器量の良さだけでなく、素晴らしいコミュニケーション能力を発揮して、あっという間に領民達と親しくなっていた。
しかも人見知りなデボラと仲良くなり、積極的に魔法を習って練習している。
スラ競では見事に上位に食い込み、新製品の「コッコと仲良くなる魔法の巻物」をゲットして、早速コッコ(オス)を乗りこなして領内を移動している行動派だった。
◇◇◇
「おいしぃぃぃい! ニィありがとう。この桃ぉ、前に女神の森で食べたのより、とってもあまぁくて、美味しぃい」
「どう致しまして」
うまうまと、ニレルが剥いて切った桃を食べているヒラの横で、お口を開けてモモが待機している。ニレルは次の一切れを、モモの口に放り込む。
ピュィィ ピィルゥ ピルゥゥ !!!
モモも自分の名前になったその果実を初めて口にして、その美味しさに喜びの声を上げた。
その横でゼラがお口を開けて待ってるので、ニレルはそこにも放り込んだ。
『美味いのぉ、美味いのぉ! 精素がたっぷり詰まってなんとも美味じゃ。ここに来てからすっかり食の楽しみに目覚めてしまったではないかー』
他にもリンゴ、梨、マンゴーが並んでいる。
これらはエステラが苺のように品種改良したり、ハイエルフ化した事でやれる事が増えて作った果実達だった。
金の神殿の敷地の果樹園に試しに植えて、スラゴー達が世話していた。
ニレルは金の神殿に通って、少しずつ自分自身の力の一部と向き合い始めたが、そこでスラゴー達に果実を持たされて帰ってきたのだ。
とりあえず種の採取を兼ねて味見をする。
「美味すぎだぞ、これ。金の神殿は神域化してるようなもんだから、そこで育てるとこんな味も姿も美しく、透き通るような輝きの果実になるんだ。これで酒を作ろう! んははは」
「えー、そのまま食べてこんなに美味しいのに、わざわざお酒になんてしないよ、勿体無い……あ、でもお菓子作り用に少し……リンゴで蒸留酒とかなら……」
ルシンは梨が気に入ったらしく、和梨に似て水分たっぷりのさっぱりした甘味の梨と、エステラが洋梨のルレクチェを食べたくて創った、芳醇な香りと糖度の高い梨を真剣に食べ比べている。
「ショウネシーでも、美味しく出来るといいの」
ハラがマンゴーをもぐもぐしながら、言うと、ササミ(メス)ももぐもぐしながら頷く。
一息つくと早速これらの果実を、ショウネシー邸に持って行くことにした。
◇◇◇
「え?! 何? この果物の山、今冬よね? でも嬉しい!! 梨にマンゴーもある! どの果物も大好きよ」
マグダリーナは驚きと喜びで、エステラに抱きついた。寒いのでこのくらいのスキンシップは許される。
早速サロンに運び、自然と集まって雑談していたいつものメンバーと試食する事にする。
「ヒラとハラとモモでぇ、切ったりしてあげるぅ。マーとメーとケーとフェリも、お座りしててぇ」
ヒラ達は使用人達もソファに座らせ、ハラが果実の皮を剥いて切り分けると、モモが上手に器に盛り付け、テーブルに置いて行く。
「りーんりーんぷるぷるすーん りーんりーんぷるぷるすーん」
ヒラが楽しそうに歌いながら、皮を使って紅茶を淹れていく。
「りーんりーんぷるぷるすーん」
ハラも一緒に歌って、ティーカップを用意していた。
そういえば、ヒラとハラはよくこの不思議な呪文みたいな歌を歌っているのを見かける。マグダリーナは気になって、エステラに聞いてみた。
「あの呪文は、どんな意味があるの?」
「うーん、今は美味しくなーれ、かしら」
「今は?」
「意味のある言葉じゃないのよ。ランランランみたいに、一つの言葉を繰り返すだけじゃ物足りないから、適当な言葉を合わせて歌ってるだけよ。ヒラが小さい時に、まだ言葉が上手く云えなくて、上手くお歌が歌えないって落ち込んでたから、意味のある言葉じゃなくても、自分の中心から気持ちよく声が出せればそれで良いって云ったの。その時歌ったのがあの歌で……あんまり可愛かったから、私や母さんも一緒に歌うようになったら、ハラも歌うようになって、定着しちゃったのよ。あとお師匠も歌ってた。凄いのよ、帰りが遅れて暗くなった時とか、少し怖い感じにあの歌うたって、迎えに来てくれたわ」
想像すると、どれも可愛いくて、話しを聞いていた皆んなが微笑んでいた。
「これは……想像以上に美味だな!」
ハンフリーの呟きに、皆同意しかなかった。
「この紅茶も! 果物の香りがして美味しい……」
レベッカがうっとりと、紅茶から香るリンゴの香りに頬を緩める。
「これはぁ、生の皮を使って淹れたけど、皮を乾燥させてお茶っ葉と混ぜておいてもぉ美味しいよぉ!」
ハンフリーはヒラの解説を、真剣にメモしている。
『しかし、これらのどれも、我らの口に合う。となると、他にも好む魔獣達もいるだろうな。我はともかく、空中戦になると、メス任せになってしまうからな』
「そうなのか?!」
ハンフリーは心配そうに、コッコ(メス)達を見つめた。
コッコ(メス)達は、任せてとばかりに胸の羽毛を膨らませた。
「スライムも飛べるから、何体かスラゴーを警備に回すわ」
「いや、普通は飛行しないよな、スライム。スラゴーになったらそういう風に造るから飛べるんだろうけど」
冷静なヴェリタスの言葉に、エステラとアンソニーが、真剣に驚いた顔で、ヴェリタスを見た。
「え? なんで? 俺、間違ってないよな、ニレル」
二人の視線が、今度はニレルに注がれた。
「……すまない、エステラ。自分で気づくまで黙ってろって云うのが叔母上の遺言だったんだ。それから、君は叔母上の事は何でも信じてしまうから、少しは疑えって伝えろと」
「えっ?! 今云う? 今この時に云っちゃう? その後半の遺言!」
「先に云うと、何を疑うのか悩みすぎて、君が困ると思ったんだ」
ぷしゅ~と、エステラは机に突っ伏した。
「他は何もない……?」
「無いよ。安心して」
「はーずーかーしーぃー!!! 弟子に間違った知識を教えたぁぁぁぁ!!! トニーごめんねぇっ」
顔を真っ赤にして、半べそ状態のエステラに、アンソニーは優しく言った。
「普通のスライムは飛べなくても、僕が目指す先は普通じゃないスライムを育てる事なので、大した事じゃありません!!」
「トニー!!!」
二人を見たヴェリタスが、ポツリと言った。
「エステラでも、こんな常識みたいなことで勘違いしてるし、ブレアじいちゃんみたいなすごい人でも後継者選びに失敗する……何でも完璧にって、いかないもんなんだなぁ」
「そうよね、全部が全部上手くことばかりじゃないわよね……」
マグダリーナが同感を示すと、意外な所から指摘が来た。
「そうだな。マグダリーナ、気をつけていても仕方ないから、星だけ見失わないようにしていろ」
「星? エステラのこと? それとも別のもの? 一体何のことなの? ルシン」
「星は星。八条の創生の女神の輝きだ」
ルシンはそう言って、一瞬マグダリーナと視線を交わすと、それきり黙って紅茶を飲んでいる。
訳がわからなくて、マグダリーナとヴェリタスは顔を見合わせた。
「考え過ぎるなって事か?」
「そうかも……」
マグダリーナの名指しだったのが気になったが、内容が抽象的過ぎて、ヴェリタスの言う通り具体的な危機の警告ではないのかも知れない……
春に向けての果樹園計画について、何を決めて何を用意するか話し合って、その日は終わった。
その夜、なんとなくルシンの言葉が気になって、マグダリーナは窓から空を眺める。
今日は雪が降っておらず、綺麗な星々が瞬いていた。
「りーんりーんぷるぷるすーん」
星を眺めて、なんとなく歌って見る。
自分の中心から声を出すと、エステラは言ってたっけ。
「りーんりーんぷるぷるすーん」
囁くような、祈りのような歌声だったが、確かに自分の中のふるえと、世界のふるえが響き合うような気がした。その時。
マグダリーナは、自分の周りに新年の女神の奇跡の花が舞うのを見た気がした。
同じ日に一時触れ合い、離れた手のひらの感覚と共に――――
エリック王子とは、確かに何かしらの縁があるのかも知れない……りーんりーんぷるぷるすーんと、自分の中心が、何故かあの王子のイメージを伝えて来るのだ。
でも多分、甘い予感では決してないし、王太子相手にそれだけは困る。
困るのだけど……
マハラの孫娘のカレンは、その器量の良さだけでなく、素晴らしいコミュニケーション能力を発揮して、あっという間に領民達と親しくなっていた。
しかも人見知りなデボラと仲良くなり、積極的に魔法を習って練習している。
スラ競では見事に上位に食い込み、新製品の「コッコと仲良くなる魔法の巻物」をゲットして、早速コッコ(オス)を乗りこなして領内を移動している行動派だった。
◇◇◇
「おいしぃぃぃい! ニィありがとう。この桃ぉ、前に女神の森で食べたのより、とってもあまぁくて、美味しぃい」
「どう致しまして」
うまうまと、ニレルが剥いて切った桃を食べているヒラの横で、お口を開けてモモが待機している。ニレルは次の一切れを、モモの口に放り込む。
ピュィィ ピィルゥ ピルゥゥ !!!
モモも自分の名前になったその果実を初めて口にして、その美味しさに喜びの声を上げた。
その横でゼラがお口を開けて待ってるので、ニレルはそこにも放り込んだ。
『美味いのぉ、美味いのぉ! 精素がたっぷり詰まってなんとも美味じゃ。ここに来てからすっかり食の楽しみに目覚めてしまったではないかー』
他にもリンゴ、梨、マンゴーが並んでいる。
これらはエステラが苺のように品種改良したり、ハイエルフ化した事でやれる事が増えて作った果実達だった。
金の神殿の敷地の果樹園に試しに植えて、スラゴー達が世話していた。
ニレルは金の神殿に通って、少しずつ自分自身の力の一部と向き合い始めたが、そこでスラゴー達に果実を持たされて帰ってきたのだ。
とりあえず種の採取を兼ねて味見をする。
「美味すぎだぞ、これ。金の神殿は神域化してるようなもんだから、そこで育てるとこんな味も姿も美しく、透き通るような輝きの果実になるんだ。これで酒を作ろう! んははは」
「えー、そのまま食べてこんなに美味しいのに、わざわざお酒になんてしないよ、勿体無い……あ、でもお菓子作り用に少し……リンゴで蒸留酒とかなら……」
ルシンは梨が気に入ったらしく、和梨に似て水分たっぷりのさっぱりした甘味の梨と、エステラが洋梨のルレクチェを食べたくて創った、芳醇な香りと糖度の高い梨を真剣に食べ比べている。
「ショウネシーでも、美味しく出来るといいの」
ハラがマンゴーをもぐもぐしながら、言うと、ササミ(メス)ももぐもぐしながら頷く。
一息つくと早速これらの果実を、ショウネシー邸に持って行くことにした。
◇◇◇
「え?! 何? この果物の山、今冬よね? でも嬉しい!! 梨にマンゴーもある! どの果物も大好きよ」
マグダリーナは驚きと喜びで、エステラに抱きついた。寒いのでこのくらいのスキンシップは許される。
早速サロンに運び、自然と集まって雑談していたいつものメンバーと試食する事にする。
「ヒラとハラとモモでぇ、切ったりしてあげるぅ。マーとメーとケーとフェリも、お座りしててぇ」
ヒラ達は使用人達もソファに座らせ、ハラが果実の皮を剥いて切り分けると、モモが上手に器に盛り付け、テーブルに置いて行く。
「りーんりーんぷるぷるすーん りーんりーんぷるぷるすーん」
ヒラが楽しそうに歌いながら、皮を使って紅茶を淹れていく。
「りーんりーんぷるぷるすーん」
ハラも一緒に歌って、ティーカップを用意していた。
そういえば、ヒラとハラはよくこの不思議な呪文みたいな歌を歌っているのを見かける。マグダリーナは気になって、エステラに聞いてみた。
「あの呪文は、どんな意味があるの?」
「うーん、今は美味しくなーれ、かしら」
「今は?」
「意味のある言葉じゃないのよ。ランランランみたいに、一つの言葉を繰り返すだけじゃ物足りないから、適当な言葉を合わせて歌ってるだけよ。ヒラが小さい時に、まだ言葉が上手く云えなくて、上手くお歌が歌えないって落ち込んでたから、意味のある言葉じゃなくても、自分の中心から気持ちよく声が出せればそれで良いって云ったの。その時歌ったのがあの歌で……あんまり可愛かったから、私や母さんも一緒に歌うようになったら、ハラも歌うようになって、定着しちゃったのよ。あとお師匠も歌ってた。凄いのよ、帰りが遅れて暗くなった時とか、少し怖い感じにあの歌うたって、迎えに来てくれたわ」
想像すると、どれも可愛いくて、話しを聞いていた皆んなが微笑んでいた。
「これは……想像以上に美味だな!」
ハンフリーの呟きに、皆同意しかなかった。
「この紅茶も! 果物の香りがして美味しい……」
レベッカがうっとりと、紅茶から香るリンゴの香りに頬を緩める。
「これはぁ、生の皮を使って淹れたけど、皮を乾燥させてお茶っ葉と混ぜておいてもぉ美味しいよぉ!」
ハンフリーはヒラの解説を、真剣にメモしている。
『しかし、これらのどれも、我らの口に合う。となると、他にも好む魔獣達もいるだろうな。我はともかく、空中戦になると、メス任せになってしまうからな』
「そうなのか?!」
ハンフリーは心配そうに、コッコ(メス)達を見つめた。
コッコ(メス)達は、任せてとばかりに胸の羽毛を膨らませた。
「スライムも飛べるから、何体かスラゴーを警備に回すわ」
「いや、普通は飛行しないよな、スライム。スラゴーになったらそういう風に造るから飛べるんだろうけど」
冷静なヴェリタスの言葉に、エステラとアンソニーが、真剣に驚いた顔で、ヴェリタスを見た。
「え? なんで? 俺、間違ってないよな、ニレル」
二人の視線が、今度はニレルに注がれた。
「……すまない、エステラ。自分で気づくまで黙ってろって云うのが叔母上の遺言だったんだ。それから、君は叔母上の事は何でも信じてしまうから、少しは疑えって伝えろと」
「えっ?! 今云う? 今この時に云っちゃう? その後半の遺言!」
「先に云うと、何を疑うのか悩みすぎて、君が困ると思ったんだ」
ぷしゅ~と、エステラは机に突っ伏した。
「他は何もない……?」
「無いよ。安心して」
「はーずーかーしーぃー!!! 弟子に間違った知識を教えたぁぁぁぁ!!! トニーごめんねぇっ」
顔を真っ赤にして、半べそ状態のエステラに、アンソニーは優しく言った。
「普通のスライムは飛べなくても、僕が目指す先は普通じゃないスライムを育てる事なので、大した事じゃありません!!」
「トニー!!!」
二人を見たヴェリタスが、ポツリと言った。
「エステラでも、こんな常識みたいなことで勘違いしてるし、ブレアじいちゃんみたいなすごい人でも後継者選びに失敗する……何でも完璧にって、いかないもんなんだなぁ」
「そうよね、全部が全部上手くことばかりじゃないわよね……」
マグダリーナが同感を示すと、意外な所から指摘が来た。
「そうだな。マグダリーナ、気をつけていても仕方ないから、星だけ見失わないようにしていろ」
「星? エステラのこと? それとも別のもの? 一体何のことなの? ルシン」
「星は星。八条の創生の女神の輝きだ」
ルシンはそう言って、一瞬マグダリーナと視線を交わすと、それきり黙って紅茶を飲んでいる。
訳がわからなくて、マグダリーナとヴェリタスは顔を見合わせた。
「考え過ぎるなって事か?」
「そうかも……」
マグダリーナの名指しだったのが気になったが、内容が抽象的過ぎて、ヴェリタスの言う通り具体的な危機の警告ではないのかも知れない……
春に向けての果樹園計画について、何を決めて何を用意するか話し合って、その日は終わった。
その夜、なんとなくルシンの言葉が気になって、マグダリーナは窓から空を眺める。
今日は雪が降っておらず、綺麗な星々が瞬いていた。
「りーんりーんぷるぷるすーん」
星を眺めて、なんとなく歌って見る。
自分の中心から声を出すと、エステラは言ってたっけ。
「りーんりーんぷるぷるすーん」
囁くような、祈りのような歌声だったが、確かに自分の中のふるえと、世界のふるえが響き合うような気がした。その時。
マグダリーナは、自分の周りに新年の女神の奇跡の花が舞うのを見た気がした。
同じ日に一時触れ合い、離れた手のひらの感覚と共に――――
エリック王子とは、確かに何かしらの縁があるのかも知れない……りーんりーんぷるぷるすーんと、自分の中心が、何故かあの王子のイメージを伝えて来るのだ。
でも多分、甘い予感では決してないし、王太子相手にそれだけは困る。
困るのだけど……
60
お気に入りに追加
318
あなたにおすすめの小説
フェル 森で助けた女性騎士に一目惚れして、その後イチャイチャしながらずっと一緒に暮らす話
カトウ
ファンタジー
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
チートなんてない。
日本で生きてきたという曖昧な記憶を持って、少年は育った。
自分にも何かすごい力があるんじゃないか。そう思っていたけれど全くパッとしない。
魔法?生活魔法しか使えませんけど。
物作り?こんな田舎で何ができるんだ。
狩り?僕が狙えば獲物が逃げていくよ。
そんな僕も15歳。成人の年になる。
何もない田舎から都会に出て仕事を探そうと考えていた矢先、森で倒れている美しい女性騎士をみつける。
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
女性騎士に一目惚れしてしまった、少し人と変わった考えを方を持つ青年が、いろいろな人と関わりながら、ゆっくりと成長していく物語。
になればいいと思っています。
皆様の感想。いただけたら嬉しいです。
面白い。少しでも思っていただけたらお気に入りに登録をぜひお願いいたします。
よろしくお願いします!
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿しております。
続きが気になる!もしそう思っていただけたのならこちらでもお読みいただけます。
底辺おっさん異世界通販生活始めます!〜ついでに傾国を建て直す〜
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
学歴も、才能もない底辺人生を送ってきたアラフォーおっさん。
運悪く暴走車との事故に遭い、命を落とす。
憐れに思った神様から不思議な能力【通販】を授かり、異世界転生を果たす。
異世界で【通販】を用いて衰退した村を建て直す事に成功した僕は、国家の建て直しにも協力していく事になる。
魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡
サクラ近衛将監
ファンタジー
女神様のミスで事故死したOLの大滝留美は、地球世界での転生が難しいために、神々の伝手により異世界アスレオールに転生し、シルヴィ・デルトンとして生を受けるが、前世の記憶は11歳の成人の儀まで封印され、その儀式の最中に前世の記憶ととともに職業を神から告げられた。
シルヴィの与えられた職業は魔晶石採掘師と魔晶石加工師の二つだったが、シルヴィはその職業を知らなかった。
シルヴィの将来や如何に?
毎週木曜日午後10時に投稿予定です。
前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に二週目の人生を頑張ります
京衛武百十
ファンタジー
俺の名前は阿久津安斗仁王(あくつあんとにお)。いわゆるキラキラした名前のおかげで散々苦労もしたが、それでも人並みに幸せな家庭を築こうと仕事に精を出して精を出して精を出して頑張ってまあそんなに経済的に困るようなことはなかったはずだった。なのに、女房も娘も俺のことなんかちっとも敬ってくれなくて、俺が出張中に娘は結婚式を上げるわ、定年を迎えたら離婚を切り出されれるわで、一人寂しく老後を過ごし、2086年4月、俺は施設で職員だけに看取られながら人生を終えた。本当に空しい人生だった。
なのに俺は、気付いたら五歳の子供になっていた。いや、正確に言うと、五歳の時に危うく死に掛けて、その弾みで思い出したんだ。<前世の記憶>ってやつを。
今世の名前も<アントニオ>だったものの、幸い、そこは中世ヨーロッパ風の世界だったこともあって、アントニオという名もそんなに突拍子もないものじゃなかったことで、俺は今度こそ<普通の幸せ>を掴もうと心に決めたんだ。
しかし、二週目の人生も取り敢えず平穏無事に二十歳になるまで過ごせたものの、何の因果か俺の暮らしていた村が戦争に巻き込まれて家族とは離れ離れ。俺は難民として流浪の身に。しかも、俺と同じ難民として戦火を逃れてきた八歳の女の子<リーネ>と行動を共にすることに。
今世では結婚はまだだったものの、一応、前世では結婚もして子供もいたから何とかなるかと思ったら、俺は育児を女房に任せっきりでほとんど何も知らなかったことに愕然とする。
とは言え、前世で八十年。今世で二十年。合わせて百年分の人生経験を基に、何とかしようと思ったのだった。
幼少期に溜め込んだ魔力で、一生のんびり暮らしたいと思います。~こう見えて、迷宮育ちの村人です~
月並 瑠花
ファンタジー
※ファンタジー大賞に微力ながら参加させていただいております。応援のほど、よろしくお願いします。
「出て行けっ! この家にお前の居場所はない!」――父にそう告げられ、家を追い出された澪は、一人途方に暮れていた。
そんな時、幻聴が頭の中に聞こえてくる。
『秋篠澪。お前は人生をリセットしたいか?』。澪は迷いを一切見せることなく、答えてしまった――「やり直したい」と。
その瞬間、トラックに引かれた澪は異世界へと飛ばされることになった。
スキル『倉庫(アイテムボックス)』を与えられた澪は、一人でのんびり二度目の人生を過ごすことにした。だが転生直後、レイは騎士によって迷宮へ落とされる。
※2018.10.31 hotランキング一位をいただきました。(11/1と11/2、続けて一位でした。ありがとうございます。)
※2018.11.12 ブクマ3800達成。ありがとうございます。
自重をやめた転生者は、異世界を楽しむ
饕餮
ファンタジー
書籍発売中!
詳しくは近況ノートをご覧ください。
桐渕 有里沙ことアリサは16歳。天使のせいで異世界に転生した元日本人。
お詫びにとたくさんのスキルと、とても珍しい黒いにゃんこスライムをもらい、にゃんすらを相棒にしてその世界を旅することに。
途中で魔馬と魔鳥を助けて懐かれ、従魔契約をし、旅を続ける。
自重しないでものを作ったり、テンプレに出会ったり……。
旅を続けるうちにとある村にたどり着き、スキルを使って村の一番奥に家を建てた。
訳アリの住人たちが住む村と、そこでの暮らしはアリサに合っていたようで、人間嫌いのアリサは徐々に心を開いていく。
リュミエール世界をのんびりと冒険したり旅をしたりダンジョンに潜ったりする、スローライフ。かもしれないお話。
★最初は旅しかしていませんが、その道中でもいろいろ作ります。
★本人は自重しません。
★たまに残酷表現がありますので、苦手な方はご注意ください。
表紙は巴月のんさんに依頼し、有償で作っていただきました。
黒い猫耳の丸いものは作中に出てくる神獣・にゃんすらことにゃんこスライムです。
★カクヨムでも連載しています。カクヨム先行。
拾ったメイドゴーレムによって、いつの間にか色々されていた ~何このメイド、ちょっと怖い~
志位斗 茂家波
ファンタジー
ある日、ひょんなことで死亡した僕、シアンは異世界にいつの間にか転生していた。
とは言え、赤子からではなくある程度成長した肉体だったので、のんびり過ごすために自給自足の生活をしていたのだが、そんな生活の最中で、あるメイドゴーレムを拾った。
…‥‥でもね、なんだろうこのメイド、チートすぎるというか、スペックがヤヴァイ。
「これもご主人様のためなのデス」「いや、やり過ぎだからね!?」
これは、そんな大変な毎日を送る羽目になってしまった後悔の話でもある‥‥‥いやまぁ、別に良いんだけどね(諦め)
小説家になろう様でも投稿しています。感想・ご指摘も受け付けますので、どうぞお楽しみに。
憧れのスローライフを異世界で?
さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。
日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる