「RRR」はええぞ!~インド映画へのいざない~

つづれ しういち

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74 「カッティ 刃物と水道管」

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 はいこんにちは。
 いやあ……ようやく観られましたよ「カッティ!」

 関西在住のわたくし、この週末から公開のヴィジャイさん映画「カッティ 刃物と水道管」のことは前から存じ上げておりまして、今回の公開をたのしみに待っていたのですが……いかんせん、観に行くつもりだった日にえらい大雨に強風、警報まで出る始末で一日見送るしかなく……ッ(くやしさ満杯・笑)。
 なんとかパンフレットは買えましたけども、あるはずだったいろいろなヴィジャイさんグッズはすっかりきれいに売り切れていてちょっと悲しい(苦笑)。

 ともあれ、やっと今日観に行くことができまして、本当に感動しましたのでご紹介を。

 〇「カッティ 刃物と水道管」(原題:「Kaththi」)
 2014年製作
 監督・脚本:A・R・ムルガダース
 音楽:アニルド・ラヴィチャンダル
 出演:ヴィジャイ / サマンタ / ニール・ニティン・ムケーシュ / サティーシュ ほか
 インド タミル語 163分

 このころのヴィジャイさんは、現在の「大将(タラパティ)」ではなくまだ「若大将」として活躍なさっていたようですね。確かにお顔がちょっとお若い!
 これまで観てきた様々な映画にご出演の俳優さんがたくさん出ていらっしゃいまして、そこも個人的に嬉しかったです。
 たとえばヒロイン役のサマンタさんは「マッキー」「ブリンダーヴァナム 恋の輪舞」「ランガスタラム」にでていらした方。なんと今回は「カッティ」の中にドンピシャで「マッキー」のリスペクト(?)的なシーンもあって、ちょっとクスッときちゃいます。

 また、ラスボス役のニール・ニティン・ムケーシュさんも「プレーム兄貴、王になる」や「サーホー」にご出演されたかた。もう最初から「見たことある見たことある、この人!」ってなりました~。

 さらにA・R・ムルガダース監督は「サルカール 1票の革命」のかたですし、音楽監督のアニルド・ラヴィチャンダル氏は「マスター 先生が来る!」のご担当。
 こうしてたくさんの素晴らしい才能が結集して、しかも素晴らしい脚本で作られたのですから面白くないわけがない!

 ムルガダース監督は、エンターテインメントのなかに社会批判的なものを織り交ぜるのがお得意な方(そりゃ「サルカール」を見れば一目瞭然とも言えますよね)。パンフレットを見ると、ご自身の作品のなかにちょろっと無名の人として顔出しで出演することがしばしばある監督らしいです。今作でも、とあるシーンで出ておられました。

 ということで、ストーリーのさわりをちょっとご紹介。
 主人公は、泥棒で詐欺師の男・カディル。タミル人で、「刃物カッティ」の二つ名を持っています。
 コルカタの刑務所に収監されていたのですが、なんと10回以上も脱獄を測った経歴の持ち主。
 カディルにはとある特殊能力があります。それは、建物や都市の平面図(劇中では「ブループリント」と呼んでいます)を見れば、それが立体的な構造として認識できる……というもの。

 ある日、カディルはその能力を生かしてまたもや脱獄をはかります。が、友人の助けもあっていざ海外へ高飛びをしようとしていた矢先、空港で美しい女性アンキタ(サマンタさん)に心を奪われ、逃亡を断念。
 その後すぐに、暴漢に襲われて銃撃を受け重傷を負った見知らぬ男を見つけるのですが、それがなんと自分そっくりの男・ジーヴァ(ヴィジャイさんご本人による二役)でした。

 カディルは意識不明のジーヴァを病院に送り届け、所持品を交換して、「これ幸い」とばかりジーヴァになりすますことに……。
 ところがこのジーヴァ、実はタミルの農村にあるとある問題を解決するために、巨大な多国籍企業と法的に争っている最中の活動家だったのでした。襲われたのは、どうやらその問題と関係があるらしく。

 最初のうちこそ、大金をせしめてさっさと逃げようと画策していたカディルでしたが、やがてその活動の実態と、農村に生きる人々の悲哀多き真実を知るに至って、カディルの代わりに自分自身が体を張って、厚顔無恥な大企業と戦うことを決心するのでした……。

 この多国籍企業、地元のヤクザを使っていろいろとずるがしこく暴力的な圧力も加えてくるのですが、もとのジーヴァとは違ってカディルは悪知恵も働く上、なにより腕っぷしがピカ一! めっちゃケンカ強い! 
 このあたりはいずれも、スカッとしたアクションシーンとなっています。さすがヴィジャイさん!
 もちろん、ヒロインとの楽しくうっとりなダンスシーンも見どころ!

 後半はどんどんシリアスになっていき、特に農村からきている老人のおじいちゃんたちのことは心から応援したくなっちゃいますし、あっちこっち涙腺が崩壊することしばしばでした。
 特に、「農村のことなんて自分に関係ない」とばかりに身勝手な都会の人々のことや、「みんなの興味を引けないニュースなんて無意味」とばかりに困っている人を笑い飛ばすようなマスコミへの批判も、相当舌鋒鋭い感じ。こういうところに甘さがないのが、本当に見ごたえがありました。

 もう本当にオススメ。
 きっと、観て損しない映画だと思いますよ!
 私も個人的に、最低でももう一回は観たいなと思っております。

 まだ公開している映画館も多いと思いますので、よろしかったらどうぞ!
 ではでは、ドスティ!
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