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番外編【恒例行事になりそうです】5こんなところで会うなんて
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「それで、四人で集まることになったのはいいですけど、どこでお菓子を作るんですか?私の家は実家なので無理ですよ」
ああでも、河合さんなら、いつでもウェルカムです!
食事を終えて、ドリンクバーで各々好きな飲み物をもらってきて、食後の一息をついていたら、今日の本題について梨々花さんから提案があった。さて、どこの家で集まろうか。
「そうだよねえ。私の家でもいいけどね。紗々先輩は来たことありますよね?あれから、模様替えとかして、結構雰囲気が変わったので、ぜひ、来てくれたらうれしいです」
「えええええ!それはぜひ、江子先輩の家にお邪魔したいです!でも、四人も伺って大丈夫ですか?」
「構わないよ。ちょっと狭いかもしれないけど」
二人が自分の家を提案しているが、私は黙って彼女たちの話を聞いていた。そもそも、家には大鷹さんがいるので、まずは彼の意見を聞かなくてはならない。勝手に他人を家に呼ぶのは大鷹さんじゃなくてもダメである。それに、他人に家を見られるのはなんだか恥ずかしい。
「いっそのこと、倉敷先輩の家にします?」
「わ、私は何も言ってな」
「それもアリだと思いますけどね。でもなあ、おおたかっちがさすがにそれを許してくれるかどうか。ああ、今から電話してみます?おおたかっちって、家にいますよね?」
なんでも電話で解決するのはやめて欲しい。最近、なにかあれば相手に電話するのが多いので、この光景も見慣れてきた。とはいえ、河合さんから大鷹さんに電話をかけるのはマズイ。家に帰ってからの大鷹さんの反応が怖すぎる。
「いえ、私から電話しますから。河合さんはスマホをいったん、テーブルに置いてください」
スマホを手に電話をかけようとした河合さんを止めて、私が代わりに電話しようとして、スマホを手に取った時。
「マジ最悪。なんで当間がこんなところにいるんだよ」
「梨々花ちゃん?あらあら、タイミング悪いねえ」
梨々花さんがぼそりと何かを呟いた。視線の方向に目を向けると、そこにいたのは彼女の言う通り、最悪な相手だった。河合さんも相手を確認して、苦笑している。
「江子先輩、大変申し訳ないですけど、今日はこの辺でお開きにしましょう」
「梨々花ちゃん、それに河合さんに……。紗々ちゃ」
「こんばんは、当間さん。会社外で会うなんて珍しいですね。私たちは食事を終えたので、これで失礼します。行こう、梨々花ちゃん、先輩」
当間は私たちに気が付くと、すぐに私たちの元へやってきた。梨々花さんがすぐに席を立ったが、間に合わなかった。しかし、河合さんが当間に軽く会釈して、私たちの腕を取って、ファミレスの会計のある出口に足を進める。
「会社外だとしても、私の事をちゃん付で呼ぶのはやめてください。私たちはただの会社の同僚ですから」
河合さんに腕を取られながらも、後ろを振り返り、私も当間に言葉をかける。
「冷たいねえ。彼女達が例の会社の同僚?ずいぶんと嫌われているみたいだけど」
どうやら、当間は知り合いと一緒に食事に来ていたらしい。当間の隣にいたのはガッチリ体型の浅黒い肌の男だった。ひょろ長の当間と並ぶとちぐはぐな組み合わせだ。
「あの、梨々花ちゃん。俺、別れても君とは仲良くして」
当間は私と河合さんの言葉を無視して、梨々花ちゃんに話しかける。どうやら、まだまだ彼女に未練タラタラらしい。しかし、彼女は未練などみじんもなく、当間の言葉を一蹴する。
「ムリです。この前も言ったように、私には当間さん以外に好きな人ができました。当間さんも私以外に気になる人がいるのでしょう?まあ、その人はあなたのことは眼中にないようですが」
ちらりと梨々花さんが私の方を見た気がする。しかし、すぐに河合さんの方に向き直り、ファミレス出口に足を進める。私も慌てて後を追う。
残された当間ともう一人の男は、私たちを追ってくることなく、ただ黙って私たちを見ているだけだった。
ああでも、河合さんなら、いつでもウェルカムです!
食事を終えて、ドリンクバーで各々好きな飲み物をもらってきて、食後の一息をついていたら、今日の本題について梨々花さんから提案があった。さて、どこの家で集まろうか。
「そうだよねえ。私の家でもいいけどね。紗々先輩は来たことありますよね?あれから、模様替えとかして、結構雰囲気が変わったので、ぜひ、来てくれたらうれしいです」
「えええええ!それはぜひ、江子先輩の家にお邪魔したいです!でも、四人も伺って大丈夫ですか?」
「構わないよ。ちょっと狭いかもしれないけど」
二人が自分の家を提案しているが、私は黙って彼女たちの話を聞いていた。そもそも、家には大鷹さんがいるので、まずは彼の意見を聞かなくてはならない。勝手に他人を家に呼ぶのは大鷹さんじゃなくてもダメである。それに、他人に家を見られるのはなんだか恥ずかしい。
「いっそのこと、倉敷先輩の家にします?」
「わ、私は何も言ってな」
「それもアリだと思いますけどね。でもなあ、おおたかっちがさすがにそれを許してくれるかどうか。ああ、今から電話してみます?おおたかっちって、家にいますよね?」
なんでも電話で解決するのはやめて欲しい。最近、なにかあれば相手に電話するのが多いので、この光景も見慣れてきた。とはいえ、河合さんから大鷹さんに電話をかけるのはマズイ。家に帰ってからの大鷹さんの反応が怖すぎる。
「いえ、私から電話しますから。河合さんはスマホをいったん、テーブルに置いてください」
スマホを手に電話をかけようとした河合さんを止めて、私が代わりに電話しようとして、スマホを手に取った時。
「マジ最悪。なんで当間がこんなところにいるんだよ」
「梨々花ちゃん?あらあら、タイミング悪いねえ」
梨々花さんがぼそりと何かを呟いた。視線の方向に目を向けると、そこにいたのは彼女の言う通り、最悪な相手だった。河合さんも相手を確認して、苦笑している。
「江子先輩、大変申し訳ないですけど、今日はこの辺でお開きにしましょう」
「梨々花ちゃん、それに河合さんに……。紗々ちゃ」
「こんばんは、当間さん。会社外で会うなんて珍しいですね。私たちは食事を終えたので、これで失礼します。行こう、梨々花ちゃん、先輩」
当間は私たちに気が付くと、すぐに私たちの元へやってきた。梨々花さんがすぐに席を立ったが、間に合わなかった。しかし、河合さんが当間に軽く会釈して、私たちの腕を取って、ファミレスの会計のある出口に足を進める。
「会社外だとしても、私の事をちゃん付で呼ぶのはやめてください。私たちはただの会社の同僚ですから」
河合さんに腕を取られながらも、後ろを振り返り、私も当間に言葉をかける。
「冷たいねえ。彼女達が例の会社の同僚?ずいぶんと嫌われているみたいだけど」
どうやら、当間は知り合いと一緒に食事に来ていたらしい。当間の隣にいたのはガッチリ体型の浅黒い肌の男だった。ひょろ長の当間と並ぶとちぐはぐな組み合わせだ。
「あの、梨々花ちゃん。俺、別れても君とは仲良くして」
当間は私と河合さんの言葉を無視して、梨々花ちゃんに話しかける。どうやら、まだまだ彼女に未練タラタラらしい。しかし、彼女は未練などみじんもなく、当間の言葉を一蹴する。
「ムリです。この前も言ったように、私には当間さん以外に好きな人ができました。当間さんも私以外に気になる人がいるのでしょう?まあ、その人はあなたのことは眼中にないようですが」
ちらりと梨々花さんが私の方を見た気がする。しかし、すぐに河合さんの方に向き直り、ファミレス出口に足を進める。私も慌てて後を追う。
残された当間ともう一人の男は、私たちを追ってくることなく、ただ黙って私たちを見ているだけだった。
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