88 / 234
番外編 もしも違う形で出会っていたら①
しおりを挟む
「退屈だなあ」
私は暇を持て余していた。私の名前は倉敷紗々(くらしきさしゃ)、高校三年生。身長160cm、黒髪ショートの色気ゼロの残念系女子高生だ。女子高生という青春真っ盛りの時期になぜ、こんな言葉が出るかというと。
腐女子でコミュ障ボッチ、土日引きこもりのインドアだから。
退屈と言っても、今の生活に不満があるわけではない。進学校と呼ばれる高校に入学して、バイトをせず、お金を気にすることなく大学受験のための勉強ができる。恵まれた環境に置かれているのはわかっている。
「このままだとやばいかなあ」
部活は高校一年生の時に陸上部に入っていたが、二年生になる前に辞めてしまった。受験勉強に専念したいという理由だったが、実際は練習がきついのに大した成果を残せなかったからだ。それについては後悔していない。そこから私の腐女子への道が拓けたからだ。
まさか、自分がBL(ボーイズラブ)を好きになるとは思わなかった。もう、BLを知らなかった無垢な自分には戻れない。
「おはようございます」
「お、おはよう」
電車通学をしていると、思いがけない人物と一緒になることがある。夏休みが明けた9月。今日は朝補習がある日で、いつもより早い電車に乗っていた。
「今日は早いんですね」
「ま、まあ、今日は火曜日で朝補習がある日だからね」
私が電車で出会ったのは、私より二つ年下の後輩だ。大鷹攻(おおたかおさむ)という名前の高校一年生は、陸上部のエースとして学校内では有名だったらしい。身長172cm、サラサラの黒髪ショート。さぞかし女子からモテるだろうという、さわやか系イケメンだ。
私は部活を辞めてしまったが、短距離のエースとして一年生ながらに県大会に出場するほどの実力を持つらしい。さらには成績も優秀で、学年10位以内から落ちたことがないという、まさに才色兼備の男だった。
そんな彼と私がどうして知り合うことが出来たのか。そしてどうして付き合うことになったのか。
高校三年生のGW(ゴールデンウィーク)。世間は休みだが、私は補習のために学校に通っていた。進学校に入学した高校生の宿命という奴だ。受験勉強という名目で学校が教室を自習室として開放していた。家で勉強ができない生徒のために開かれた自習室に、私も面倒だが通っていた。
休日の学校だというのに、高校は賑わっていた。学校自体が休みでも、教室で勉強したい私たち三年生や部活動を行う生徒がたくさんいた。
自習室として設けられた教室には、私のほかに10人ほどの生徒が勉強をしていた。朝9時から夕方17時まで教室は開放されていて、ちょっとした休憩は各自取っていたが、昼休憩だけはしっかりと決められていた。その時間は教室を出ていく生徒も多かったが、私は母親が作ってくれたお弁当を机に広げて一人で食べていた。
お弁当を食べ終えた私は、息抜きもかねて校内を散歩することにした。昼の休憩時間はまだ15分ほどある。校内だけでなく体育館や校庭も回ることにした。
「位置について、よーい」
校内では吹奏楽部が練習を行っていた。音楽室は3階にあるが、上からトランペットなどの管楽器の音が聞こえた。玄関で靴を履き替えて校庭に出る。校庭では野球部や陸上部が汗を垂らしながら全力で走っていた。
体育館にも足を運ぶ。体育館からはバレー部やバスケ部のボールをたたく音が響いてくる。こちらも汗を流しながら必死にボールを追っていた。
歩いているうちに気分がリフレッシュされる。午後も頑張って勉強しようと意気込みながら玄関に戻る。
「すいません」
「はい」
こんなところで誰かに声をかけられるとは思わなかった。振り返ると、そこには顔色の悪い男子生徒が立っていた。その男子生徒は私に声をかけると、そのまま床に崩れ落ちる。慌ててそばに駆け寄る。目を閉じた男性生徒の身体に触れると熱をもっているようだ。熱中症かもしれない。仕方なく私は職員室に男子生徒を運ぶことにした。
「まったく、具合が悪いのならもっと早く言いなさい」
たまたま、保健教諭が学校に居たことが幸いだった。すぐに男子生徒は保健室に運ばれ、ベッドに寝かされ、身体に保冷剤を充てられる。
「先生、彼は」
「ああ、ありがとう。倉敷さん。軽い熱中症だから、少し休んだら大丈夫だよ。あとは僕が見ておくから、勉強に戻っていいよ」
保健教諭がそういうのなら、私が出る幕はない。男子生徒の無事を確認して私は教室に戻った。その後は男子生徒のことが気になりすぎて、勉強に集中できなかった。
受験生に休みはない。次の日も私は学校に足を運び、貴重な休みを受験勉強に費やした。昨日と同じように昼休憩にお弁当を食べ終わるが、昨日は男子生徒を職員室に運ぶというハプニングが起きた。昨日の今日でまた同じようなことがあるとは思えないが、今日はおとなしく教室で過ごすことにした。
「すいません」
昼休憩は貴重な時間だ。勉強だってずっと続けられるわけがない。机に臥せって休んで居たら、教室の外からクラスメイト以外の声が聞こえた。顔を上げると、昨日助けた男子生徒が立っていた。
「倉敷先輩は、いますか?」
「倉敷は私ですけど……」
教室には昼休憩ということもあり、私以外に2人の生徒しかいなかった。彼らは私に興味がないのか机に臥せって寝ているか、休憩時間にも関わらず参考書を読んでいた。
「昨日はありがとうございました」
「別にたいしたことじゃない」
私たちは教室の隣にある控え室で話していた。昼休憩はもうすぐ終わりで、生徒が教室に戻ってきてしまう。せっかくの自習室を私たちの会話でうるさくしたくはない。
「家に帰るまでは耐えられると思ったんですけど」
男子生徒は昨日の礼を言いに私のところまで来たらしい。律儀すぎるが、こんなところに来て友達などは大丈夫だろうか。そういえば、彼の名前を私は知らない。男子生徒はきっと、保健教諭に私の名前を聞いたのだろう。
「私は三年一組の倉敷紗々(くらしきさしゃ)。あなたは?」
スリッパの色から学年は判明した。私の高校では学年ごとにスリッパの色が違っている。男子生徒はえんじ色のスリッパをはいていた。えんじ色ということは私より二つ下の一年生だ。ちなみに二年生は緑。三年生は紺色となっている。
「僕の名前は」
「大鷹君、こんなところに居た!部活が終わってすぐにいなくなったから心配したんだよ」
男子生徒の名前を最後まで聞くことはできなかった。私たちの会話に割り込んでくる女子生徒が現れた。
「大鷹君、そちらの先輩は?」
「エエト」
「お前に関係ないだろ。すいません、僕はこれで帰ります」
「今日は駅に新しくできたパフェを一緒に食べる約束してたでしょ。私、楽しみにしていたんだよ」
突然現れた女子生徒は強引に男性生徒を立たせると、そのまま控え室を出ていった。申し訳なさそうな顔の男子生徒だったが、逆に私は彼がいなくなってほっとしていた。
(あのまま話していたら、どうなっていただろう)
高校に入ってから、男子と話す機会がぐんと減った。クラスメイトの男子とは事務的な話はするが、個人的な内容を話した記憶はない。ということは、今話していた男子生徒は高校で初めて個人的な話をした男子となる。控え室のドアは空いていたとはいえ二人きり。
急に胸がどきどきしてきて、顔が赤くなる。5月とはいえ、暑い日もあるのでこれはきっと外の気温のせいだ。決して、後輩の檀氏生徒と二人きりで話せたことが原因ではない。
今日もまた、私は午後の勉強時間に集中することが出来なかった。
私は暇を持て余していた。私の名前は倉敷紗々(くらしきさしゃ)、高校三年生。身長160cm、黒髪ショートの色気ゼロの残念系女子高生だ。女子高生という青春真っ盛りの時期になぜ、こんな言葉が出るかというと。
腐女子でコミュ障ボッチ、土日引きこもりのインドアだから。
退屈と言っても、今の生活に不満があるわけではない。進学校と呼ばれる高校に入学して、バイトをせず、お金を気にすることなく大学受験のための勉強ができる。恵まれた環境に置かれているのはわかっている。
「このままだとやばいかなあ」
部活は高校一年生の時に陸上部に入っていたが、二年生になる前に辞めてしまった。受験勉強に専念したいという理由だったが、実際は練習がきついのに大した成果を残せなかったからだ。それについては後悔していない。そこから私の腐女子への道が拓けたからだ。
まさか、自分がBL(ボーイズラブ)を好きになるとは思わなかった。もう、BLを知らなかった無垢な自分には戻れない。
「おはようございます」
「お、おはよう」
電車通学をしていると、思いがけない人物と一緒になることがある。夏休みが明けた9月。今日は朝補習がある日で、いつもより早い電車に乗っていた。
「今日は早いんですね」
「ま、まあ、今日は火曜日で朝補習がある日だからね」
私が電車で出会ったのは、私より二つ年下の後輩だ。大鷹攻(おおたかおさむ)という名前の高校一年生は、陸上部のエースとして学校内では有名だったらしい。身長172cm、サラサラの黒髪ショート。さぞかし女子からモテるだろうという、さわやか系イケメンだ。
私は部活を辞めてしまったが、短距離のエースとして一年生ながらに県大会に出場するほどの実力を持つらしい。さらには成績も優秀で、学年10位以内から落ちたことがないという、まさに才色兼備の男だった。
そんな彼と私がどうして知り合うことが出来たのか。そしてどうして付き合うことになったのか。
高校三年生のGW(ゴールデンウィーク)。世間は休みだが、私は補習のために学校に通っていた。進学校に入学した高校生の宿命という奴だ。受験勉強という名目で学校が教室を自習室として開放していた。家で勉強ができない生徒のために開かれた自習室に、私も面倒だが通っていた。
休日の学校だというのに、高校は賑わっていた。学校自体が休みでも、教室で勉強したい私たち三年生や部活動を行う生徒がたくさんいた。
自習室として設けられた教室には、私のほかに10人ほどの生徒が勉強をしていた。朝9時から夕方17時まで教室は開放されていて、ちょっとした休憩は各自取っていたが、昼休憩だけはしっかりと決められていた。その時間は教室を出ていく生徒も多かったが、私は母親が作ってくれたお弁当を机に広げて一人で食べていた。
お弁当を食べ終えた私は、息抜きもかねて校内を散歩することにした。昼の休憩時間はまだ15分ほどある。校内だけでなく体育館や校庭も回ることにした。
「位置について、よーい」
校内では吹奏楽部が練習を行っていた。音楽室は3階にあるが、上からトランペットなどの管楽器の音が聞こえた。玄関で靴を履き替えて校庭に出る。校庭では野球部や陸上部が汗を垂らしながら全力で走っていた。
体育館にも足を運ぶ。体育館からはバレー部やバスケ部のボールをたたく音が響いてくる。こちらも汗を流しながら必死にボールを追っていた。
歩いているうちに気分がリフレッシュされる。午後も頑張って勉強しようと意気込みながら玄関に戻る。
「すいません」
「はい」
こんなところで誰かに声をかけられるとは思わなかった。振り返ると、そこには顔色の悪い男子生徒が立っていた。その男子生徒は私に声をかけると、そのまま床に崩れ落ちる。慌ててそばに駆け寄る。目を閉じた男性生徒の身体に触れると熱をもっているようだ。熱中症かもしれない。仕方なく私は職員室に男子生徒を運ぶことにした。
「まったく、具合が悪いのならもっと早く言いなさい」
たまたま、保健教諭が学校に居たことが幸いだった。すぐに男子生徒は保健室に運ばれ、ベッドに寝かされ、身体に保冷剤を充てられる。
「先生、彼は」
「ああ、ありがとう。倉敷さん。軽い熱中症だから、少し休んだら大丈夫だよ。あとは僕が見ておくから、勉強に戻っていいよ」
保健教諭がそういうのなら、私が出る幕はない。男子生徒の無事を確認して私は教室に戻った。その後は男子生徒のことが気になりすぎて、勉強に集中できなかった。
受験生に休みはない。次の日も私は学校に足を運び、貴重な休みを受験勉強に費やした。昨日と同じように昼休憩にお弁当を食べ終わるが、昨日は男子生徒を職員室に運ぶというハプニングが起きた。昨日の今日でまた同じようなことがあるとは思えないが、今日はおとなしく教室で過ごすことにした。
「すいません」
昼休憩は貴重な時間だ。勉強だってずっと続けられるわけがない。机に臥せって休んで居たら、教室の外からクラスメイト以外の声が聞こえた。顔を上げると、昨日助けた男子生徒が立っていた。
「倉敷先輩は、いますか?」
「倉敷は私ですけど……」
教室には昼休憩ということもあり、私以外に2人の生徒しかいなかった。彼らは私に興味がないのか机に臥せって寝ているか、休憩時間にも関わらず参考書を読んでいた。
「昨日はありがとうございました」
「別にたいしたことじゃない」
私たちは教室の隣にある控え室で話していた。昼休憩はもうすぐ終わりで、生徒が教室に戻ってきてしまう。せっかくの自習室を私たちの会話でうるさくしたくはない。
「家に帰るまでは耐えられると思ったんですけど」
男子生徒は昨日の礼を言いに私のところまで来たらしい。律儀すぎるが、こんなところに来て友達などは大丈夫だろうか。そういえば、彼の名前を私は知らない。男子生徒はきっと、保健教諭に私の名前を聞いたのだろう。
「私は三年一組の倉敷紗々(くらしきさしゃ)。あなたは?」
スリッパの色から学年は判明した。私の高校では学年ごとにスリッパの色が違っている。男子生徒はえんじ色のスリッパをはいていた。えんじ色ということは私より二つ下の一年生だ。ちなみに二年生は緑。三年生は紺色となっている。
「僕の名前は」
「大鷹君、こんなところに居た!部活が終わってすぐにいなくなったから心配したんだよ」
男子生徒の名前を最後まで聞くことはできなかった。私たちの会話に割り込んでくる女子生徒が現れた。
「大鷹君、そちらの先輩は?」
「エエト」
「お前に関係ないだろ。すいません、僕はこれで帰ります」
「今日は駅に新しくできたパフェを一緒に食べる約束してたでしょ。私、楽しみにしていたんだよ」
突然現れた女子生徒は強引に男性生徒を立たせると、そのまま控え室を出ていった。申し訳なさそうな顔の男子生徒だったが、逆に私は彼がいなくなってほっとしていた。
(あのまま話していたら、どうなっていただろう)
高校に入ってから、男子と話す機会がぐんと減った。クラスメイトの男子とは事務的な話はするが、個人的な内容を話した記憶はない。ということは、今話していた男子生徒は高校で初めて個人的な話をした男子となる。控え室のドアは空いていたとはいえ二人きり。
急に胸がどきどきしてきて、顔が赤くなる。5月とはいえ、暑い日もあるのでこれはきっと外の気温のせいだ。決して、後輩の檀氏生徒と二人きりで話せたことが原因ではない。
今日もまた、私は午後の勉強時間に集中することが出来なかった。
0
あなたにおすすめの小説
学園の美人三姉妹に告白して断られたけど、わたしが義妹になったら溺愛してくるようになった
白藍まこと
恋愛
主人公の花野明莉は、学園のアイドル 月森三姉妹を崇拝していた。
クールな長女の月森千夜、おっとり系な二女の月森日和、ポジティブ三女の月森華凛。
明莉は遠くからその姿を見守ることが出来れば満足だった。
しかし、その情熱を恋愛感情と捉えられたクラスメイトによって、明莉は月森三姉妹に告白を強いられてしまう。結果フラれて、クラスの居場所すらも失うことに。
そんな絶望に拍車をかけるように、親の再婚により明莉は月森三姉妹と一つ屋根の下で暮らす事になってしまう。義妹としてスタートした新生活は最悪な展開になると思われたが、徐々に明莉は三姉妹との距離を縮めていく。
三姉妹に溺愛されていく共同生活が始まろうとしていた。
※他サイトでも掲載中です。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
身体だけの関係です‐三崎早月について‐
みのりすい
恋愛
「ボディタッチくらいするよね。女の子同士だもん」
三崎早月、15歳。小佐田未沙、14歳。
クラスメイトの二人は、お互いにタイプが違ったこともあり、ほとんど交流がなかった。
中学三年生の春、そんな二人の関係が、少しだけ、動き出す。
※百合作品として執筆しましたが、男性キャラクターも多数おり、BL要素、NL要素もございます。悪しからずご了承ください。また、軽度ですが性描写を含みます。
12/11 ”原田巴について”投稿開始。→12/13 別作品として投稿しました。ご迷惑をおかけします。
身体だけの関係です 原田巴について
https://www.alphapolis.co.jp/novel/711270795/734700789
作者ツイッター: twitter/minori_sui
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる