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番外編【運動しましょう!(健全)】6継続していきましょう
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「ふう、こんなものか」
久しぶりに筆が乗って書き進めることが出来た。調子が悪いとパソコンの前に座ったまま、ただただ時間が過ぎて、一文字も執筆が進んでいない時がある。今回はかなり調子が良いほうだと思う。
「実際、散歩と家での運動の継続で身体が引き締まったわけだし、それをそのまま書けばいいわけだから、簡単に決まっているか」
基本的に、私が書く話は自分の実生活での体験をもとに書くことが多い。登場人物の心理描写については想像の域を出ないが、それでもそれ以外の行動についてはある程度、真実味を持たせることができる。
だから、今回が特別に書きやすいという訳ではないが、現在進行形で変わる自分自身の体型を実況するようなものは書きやすいのかもしれない。
改めて今回のプロットもどきを確認してみる。よくある王道の展開で、私独自の発想ではない。それでも書きたくなったのだから、自分自身の手で書くしかない。
「お前って、ほんと触り心地いいよな。柔らかくて気持ちいい」
ある日、いつのように夜の営みをしていて衝撃的な言葉を言われる
↓
恋人のために自分磨きをする。引き締まった身体にして見せる!
↓
相手にばれないように、朝のジョギングをしてスポーツジムに通うことを決意する
食事にも気を付けて、甘いものが好きだが我慢する
↓
恋人に「やらない宣言」をして、さらに「お触り厳禁」とも言ってしまう
↓
恋人は主人公の行動に不信を覚えるが、とりあえずそのまま様子を見る
↓
とはいえ、恋人は気の長いほうではなかったので、自分に秘密で何をしているのか問い詰めてしまう
↓
浮気を疑われていると思った主人公は、正直に朝のジョギングとジムに通いだして、自分磨きに勤しんでいたことを白状する
↓
自分のためにジムに通って自分磨きをしていたことに興奮する。恋人は襲いそうになるがぐっとこらえる
↓
主人公も恋人に触れられずに欲求不満を抱えていた。自分の身体を確認してもう大丈夫かと思い、恋人を襲ってしまう
↓
二人は一か月分我慢した欲求不満を爆発させるかのように抱き合った
↓
ようやく満足した二人は今回の件を振り返る
主人公の腰を触って、一か月の成果を確認する恋人。腰にくびれが出来て腹回りや腕が少し筋肉質になったと感じた
↓
「触り心地が悪くなったと思うか?柔らかいほうがよかったか?」
恋人が執拗に腰や尻をなでまわしてくるので、少し不安になる。それでも男のプライドとして柔らかいままでは許せなかった
↓
「今のほうが萌える」
何より、自分の一言で努力する恋人に歓びを感じる。
↓
こうして、やらない宣言は一か月で終了した
いつものラブラブな二人がそこにあった
「改めてみると、すごい内容だな」
プロットを再確認して、思わず自分自身が書いた内容なのに驚いてしまう。そもそも、BL(ボーイズラブ)は、総じて性欲が爆発している男が多い気がする。会えばやることしか考えていない攻めの思考(受けの場合もあり)。とはいえそれは、男女の話でもそんな気がする。
「想像だからこそ、面白いのかもしれない」
考えても見てほしい。創作の中では、会社でも学校でもテーマパークでも家でも、どこかしらで致している描写を見かける。そんなことが身近にあったらと思うと恐ろしい。
「トントン」
部屋をノックする音がして、慌てて部屋のドアを開ける。ドアをノックするのはひとりしかいない。隠す必要もないので、パソコンの画面はそのままに大鷹さんを招き入れる。
「すいません。帰宅時の紗々さんの顔が鬼気迫るものだったので気になって」
「すごい顔になってましたか?」
私の悪い癖かもしれない。河合さんとの仕事中に交わした会話で火が付いた私の妄想。直ぐにでもパソコンに起こさなければと思って、帰宅と同時に自分の部屋に飛び込んだ。こんな日に限って残業となってしまって急いでいた。大鷹さんがすでに帰宅していたにも関わらず、挨拶もしなかった気がする。
「何か、良いアイデアでも浮かんだんですか?」
私の言葉に肯定も否定もせずに、大鷹さんは私のパソコンの画面を見ようと近づいてくる。
「ま、まあそんなところです。と、投稿したら読んでください!」
大鷹さんに見られる前までは恥ずかしいと思わなかったのに、いざ見られると恥ずかしさがこみ上げる。慌ててパソコンの前に立ちふさがると、納得したように大鷹さんは頷いて私から離れる。
「そうそう、僕は妻がきれいになろうとする努力を素晴らしいと思いますし、誇りに思いますよ!何歳でもきれいに向けて頑張る人は美しいですから」
「い、いきなり何を」
「あと、余計なことですが僕の親せきは情報通でして、僕たちが休日に散歩を始めたことがばれてしまいました。いったい誰がばらしたんだか」
「ま、まさか!」
せっかく大鷹さんが感動的なことを言ってくれたのに、次の言葉で台無しだ。しかも、急に不穏な雰囲気となって私をじっと見つめてくる。
「わ、私を疑っているんですか?」
自分がダイエットしていることを他人にべらべらと話す人もいるが、私はそんなことはしない。そもそも、そんなプライベートなことを話せるほどの知り合いが近くにいない。大鷹さんの親せきは美男美女揃いでスタイルもいいので、私みたいな凡人の悩みを打ち明けるにはハードルが高すぎる。
「そうですか。では一体だれが」
大鷹さんがあごに手を当てて考え込んでいる。
(もしかして)
一人、大鷹さんの親せきに話しそうな相手が頭に思い浮かぶ。とはいえ、親切に大鷹さんに教えるのはどうかと思い、口をつぐむ。
ばれたということは、散歩中に彼らとでくわす機会が多くなるということか。二人きりの静かな時間が減るということだが、彼らに悪気があるわけではない。ただ興味本位で顔を出すだけだろう。
「私と大鷹さんのストーカーがいるのかもしれないです。まあ、害はなさそうなので放っておいても構わないと思いますよ」 とりあえず、仕事の後輩や目の前に立つ最愛の夫のためにも、私は今回の話を最高のものに仕上げなければならない。
「私は執筆作業に入りますので、よろしくお願いします」
「新作、楽しみにしています」
運動と散歩の効果は着実に身体と体重に現れている。このまま継続していったら、私の身体も引き締まって少しは人に見られても恥ずかしくない身体になれるかもしれない。
私の努力はまだまだ始まったばかりである。
久しぶりに筆が乗って書き進めることが出来た。調子が悪いとパソコンの前に座ったまま、ただただ時間が過ぎて、一文字も執筆が進んでいない時がある。今回はかなり調子が良いほうだと思う。
「実際、散歩と家での運動の継続で身体が引き締まったわけだし、それをそのまま書けばいいわけだから、簡単に決まっているか」
基本的に、私が書く話は自分の実生活での体験をもとに書くことが多い。登場人物の心理描写については想像の域を出ないが、それでもそれ以外の行動についてはある程度、真実味を持たせることができる。
だから、今回が特別に書きやすいという訳ではないが、現在進行形で変わる自分自身の体型を実況するようなものは書きやすいのかもしれない。
改めて今回のプロットもどきを確認してみる。よくある王道の展開で、私独自の発想ではない。それでも書きたくなったのだから、自分自身の手で書くしかない。
「お前って、ほんと触り心地いいよな。柔らかくて気持ちいい」
ある日、いつのように夜の営みをしていて衝撃的な言葉を言われる
↓
恋人のために自分磨きをする。引き締まった身体にして見せる!
↓
相手にばれないように、朝のジョギングをしてスポーツジムに通うことを決意する
食事にも気を付けて、甘いものが好きだが我慢する
↓
恋人に「やらない宣言」をして、さらに「お触り厳禁」とも言ってしまう
↓
恋人は主人公の行動に不信を覚えるが、とりあえずそのまま様子を見る
↓
とはいえ、恋人は気の長いほうではなかったので、自分に秘密で何をしているのか問い詰めてしまう
↓
浮気を疑われていると思った主人公は、正直に朝のジョギングとジムに通いだして、自分磨きに勤しんでいたことを白状する
↓
自分のためにジムに通って自分磨きをしていたことに興奮する。恋人は襲いそうになるがぐっとこらえる
↓
主人公も恋人に触れられずに欲求不満を抱えていた。自分の身体を確認してもう大丈夫かと思い、恋人を襲ってしまう
↓
二人は一か月分我慢した欲求不満を爆発させるかのように抱き合った
↓
ようやく満足した二人は今回の件を振り返る
主人公の腰を触って、一か月の成果を確認する恋人。腰にくびれが出来て腹回りや腕が少し筋肉質になったと感じた
↓
「触り心地が悪くなったと思うか?柔らかいほうがよかったか?」
恋人が執拗に腰や尻をなでまわしてくるので、少し不安になる。それでも男のプライドとして柔らかいままでは許せなかった
↓
「今のほうが萌える」
何より、自分の一言で努力する恋人に歓びを感じる。
↓
こうして、やらない宣言は一か月で終了した
いつものラブラブな二人がそこにあった
「改めてみると、すごい内容だな」
プロットを再確認して、思わず自分自身が書いた内容なのに驚いてしまう。そもそも、BL(ボーイズラブ)は、総じて性欲が爆発している男が多い気がする。会えばやることしか考えていない攻めの思考(受けの場合もあり)。とはいえそれは、男女の話でもそんな気がする。
「想像だからこそ、面白いのかもしれない」
考えても見てほしい。創作の中では、会社でも学校でもテーマパークでも家でも、どこかしらで致している描写を見かける。そんなことが身近にあったらと思うと恐ろしい。
「トントン」
部屋をノックする音がして、慌てて部屋のドアを開ける。ドアをノックするのはひとりしかいない。隠す必要もないので、パソコンの画面はそのままに大鷹さんを招き入れる。
「すいません。帰宅時の紗々さんの顔が鬼気迫るものだったので気になって」
「すごい顔になってましたか?」
私の悪い癖かもしれない。河合さんとの仕事中に交わした会話で火が付いた私の妄想。直ぐにでもパソコンに起こさなければと思って、帰宅と同時に自分の部屋に飛び込んだ。こんな日に限って残業となってしまって急いでいた。大鷹さんがすでに帰宅していたにも関わらず、挨拶もしなかった気がする。
「何か、良いアイデアでも浮かんだんですか?」
私の言葉に肯定も否定もせずに、大鷹さんは私のパソコンの画面を見ようと近づいてくる。
「ま、まあそんなところです。と、投稿したら読んでください!」
大鷹さんに見られる前までは恥ずかしいと思わなかったのに、いざ見られると恥ずかしさがこみ上げる。慌ててパソコンの前に立ちふさがると、納得したように大鷹さんは頷いて私から離れる。
「そうそう、僕は妻がきれいになろうとする努力を素晴らしいと思いますし、誇りに思いますよ!何歳でもきれいに向けて頑張る人は美しいですから」
「い、いきなり何を」
「あと、余計なことですが僕の親せきは情報通でして、僕たちが休日に散歩を始めたことがばれてしまいました。いったい誰がばらしたんだか」
「ま、まさか!」
せっかく大鷹さんが感動的なことを言ってくれたのに、次の言葉で台無しだ。しかも、急に不穏な雰囲気となって私をじっと見つめてくる。
「わ、私を疑っているんですか?」
自分がダイエットしていることを他人にべらべらと話す人もいるが、私はそんなことはしない。そもそも、そんなプライベートなことを話せるほどの知り合いが近くにいない。大鷹さんの親せきは美男美女揃いでスタイルもいいので、私みたいな凡人の悩みを打ち明けるにはハードルが高すぎる。
「そうですか。では一体だれが」
大鷹さんがあごに手を当てて考え込んでいる。
(もしかして)
一人、大鷹さんの親せきに話しそうな相手が頭に思い浮かぶ。とはいえ、親切に大鷹さんに教えるのはどうかと思い、口をつぐむ。
ばれたということは、散歩中に彼らとでくわす機会が多くなるということか。二人きりの静かな時間が減るということだが、彼らに悪気があるわけではない。ただ興味本位で顔を出すだけだろう。
「私と大鷹さんのストーカーがいるのかもしれないです。まあ、害はなさそうなので放っておいても構わないと思いますよ」 とりあえず、仕事の後輩や目の前に立つ最愛の夫のためにも、私は今回の話を最高のものに仕上げなければならない。
「私は執筆作業に入りますので、よろしくお願いします」
「新作、楽しみにしています」
運動と散歩の効果は着実に身体と体重に現れている。このまま継続していったら、私の身体も引き締まって少しは人に見られても恥ずかしくない身体になれるかもしれない。
私の努力はまだまだ始まったばかりである。
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