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しおりを挟むその後、私の不安はますます膨らんでいった。桜子が玲央の仕事に欠かせない存在になり、彼女が来るたびに家の中の空気がどこか重く感じられた。
玲央はどんなに笑顔で私に接していても、その目にはどこか焦点が合っていないような気がしていた。
ある夜、私は思い切って玲央に言ってみることにした。
「玲央、正直に言って、桜子さんと何かあったんじゃないの?」
私の声には震えがあった。
玲央は少し驚いたように私を見つめ、そしてため息をついた。
「そんなことないよ、凛花。ただ仕事のことを真剣に考えているだけだ。」
その言葉にはどこか無理があった。私はもう、玲央がどんなに言葉を並べても、その言葉の裏にあるものを感じ取ることができた。
「でも、私は感じるの。桜子さんがいることで、あなたが変わっていってる。」
私は言葉を続けた。
「あなたが私を遠ざけて、桜子さんに近づいていっているのが分かる。」
玲央は黙っていた。その沈黙の中で、私の心は崩れそうになった。もうこれ以上、何も聞きたくない。でも、答えを求めずにはいられなかった。
「凛花、俺は…」
玲央はようやく口を開いた。
「桜子のことを過去のこととして忘れたつもりだった。でも、彼女がまた目の前に現れて、気が付けば俺は…」
その言葉に、私は自分の体が固まるのを感じた。玲央は桜子に心を奪われていた。それは、私が最も恐れていたことだった。
その夜、私は眠れなかった。眠りにつこうと目を閉じるたびに、桜子の笑顔が頭の中に浮かび、玲央がその笑顔を見つめている光景が浮かんでは消える。
私の胸の中で、疑念と不安がぐるぐると渦巻いていた。
そして、翌朝。
玲央が仕事に出かける前、私は自分の気持ちを伝える決心をしていた。
「玲央、私、もうこれ以上一緒にいるのは無理だと思う。」
私は震える声で言った。
玲央は驚いた表情で私を見つめた。
「え?」
「あなたが桜子さんに心を奪われていることに気づいたの。」
私は冷静に言い切った。
「もう、このままじゃ私たちの関係は続けられない。」
その言葉を聞いた玲央は、言葉を失って立ち尽くしていた。
「ごめんなさい、凛花。」
玲央はついに言った。
「桜子とのことは、正直言って俺も分からない。でも、君には辛い思いをさせたくない。だから、もし君が別れたいなら、それを尊重する。」
その言葉を聞いて、私の心はもう動かないものになっていた。すべてが壊れたのだ。
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