百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ

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本編

004 初出勤

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 授業のない土曜日、私はいよいよシルキストでの初仕事に挑んでいた。
 店舗奥のロッカールームで着ていた服を脱ぐ。面接日に採用のお祝いということで、シンディ先輩が下着を一組買ってくれた。青のバラが刺繍されたブラジャーとショーツのセット、ショーツは横に紐があって驚かされたが、どうやらフェイクというかただの飾りで、ここを引っ張っても脱げないようだ。

「頑張るぞー!!」
「おはよう藍ちゃん、早いね」
「おはようございます。マカさん、どういうメニューがあるか見ておきたくて」

 ロッカールームに入ってきたマカさんは白いブラウスに淡いグリーンのスカートと、とても上品な服装をしていた。

「今日は下着もグリーンなんだぁ」

 そう言ってマカさんがスカートを捲し上げる。下着姿を見るのと、下着を見せられるのはまたちょっと違うな。普通に恥ずかしい……。
 ひとしきり見せ終わったマカさんが何事もなかったかのように服を脱ぐ。

「もうじきモエちゃんも来るんじゃないかな」
「おはよ~」

 ロッカールームの扉が開いてあくび交じりの声が聞こえてくる。

「わぁ4Mのモエちゃんだぁ」

 モエちゃんは4Mの中で一番背が低く、一番胸が大きい。
 栗色に染めた髪はゆるーくウェーブしていて、フリルのあしらわれた甘ロリチックな服装がとっても似合っている。ハイウェストスカートの上におっぱいがどーんと迫り出しているのがえっちだ。

「モエちゃんはキッチンリーダーなんだよ」
「し、知ってます。4Mの料理動画もけっこう見てます」
「新人さ~ん? そっか、4Mのファンなんだね。嬉しいよ~」

 既に服を脱ぎ終えたモエちゃんが私をぎゅっと抱きしめてくれる。私いま推しとハグしてるぅ~~~!

「モエ、抱き着き癖があってね。駅前でフリーハグとか始めちゃうから危なっかしいんだよね。たまーにホールに出してあげるとハグ祭になっちゃんだよ」

 服を着ていても分かる大きさのおっぱい、いったい何カップなんだろう。マカちゃんがFだって言っていたから……Hくらいあるのかな。えっちだ。

「ランちゃん、しゃがんで」

 ハグを解いたモエちゃんに促されてしゃがむ。おっぱいが目の前に来て大変だ。白いピュアな下着に包まれたおっぱい、色白だから血管が何本も見える。
 そんなモエちゃんが私の耳元に顔を寄せる。

「ランちゃんは、女の子同士でどこまでシたことある?」
「え……?」
「こらこらモエ、新人をいきなり誘惑すんな。ごめんね藍ちゃん。この子この見た目でバリタチだから……」
「わーお……意外性の塊か……。でも、好き」
「えへへ~」

 まぁ、高校時代でも後輩にえっちなことなんて何も知りませんよみたいな幼い見た目してるのに、実は夜の猛者なんてやついたからなぁ。にしてもモエちゃんが責める姿は想像つかないな。……責められてみたいかも?

「で、藍ちゃんは女の子同士の経験は?」
「いや、マカさんも気になるんですか。そりゃ、女子校で六年過ごしてたんでそれなりに経験はありますけど……」

 なんで初出勤のロッカールームでこんな話してるんだろう……。
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