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27章 雨乞いを
ミリアムを待ちながら
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加えて、オユキはこちらで実験をしようなどと言い出しているのだ。その話の流れによっては、結果によってはどうなるかなどいよいよわかったものではない。先代アルゼオ公爵、マリーア公爵。その二人に対しても、これから魔国の王妃がしっかりと働きかけを行っていくには違いない。勿論、オユキのほうからも先ほどの集まりでは口にしなかったこと、それを先に伝えておくつもりではある。しかし、為政者として、オユキよりも遥かにパワーゲームに馴染んだ相手からどういった反応が返ってくるか。
「まぁ、恐らくはお認め頂けることでしょう」
オユキが、殊更気軽にそんな事を口にする。勿論、努めてそうしていると言う事もあるのだが、カナリアからの期待に応えるというのもあるのだ。
「だと、良いのですが。」
「と、言いますかフスカ様がとはされないのですね」
そして、トモエは狩猟に行かなければと出かけて行ったため、今はカナリアがオユキ用にと始まりの町でも施した環境の調整、それをこちらの部屋でも行っている。借り物の屋敷に勝手に、そうは考えはするのだが解除しようと思えば簡単にできるとカナリアの保証もあり遠慮なく。オユキとしては、シェリアにしても。まずは、何より体調を戻さねばならないと考えている。近々行われる闘技大会、そこにオユキが体調不良で参加できぬとあっては、また色々と面倒を引き寄せる事にもなるのだから。
夏の気配が強い魔国、乾いた大地では得られるものも限られている。冬の気配と言うのも、当然持ち込まれるには近いのだが、それにしてもまだ季節が遠い。新年祭まではまだ日もあり、今近い祭りにしても収穫祭。こちらで同様の物が行われるのかは、甚だ疑問ではある。それを是正するためにも、今日もアイリスがアベルとセラフィーナを伴って出かけているのだろう。
「氷柱も数を増やしてみましょうか」
「それも良いかとは思うのですが、恐らく今は」
雑談と言うほどでもなく、雨乞いについて、それを司る種族と話しながらも部屋を整える、それも着々と。最も、そちらに応えるのは、オユキではなく専らシェリアになる。
「ええと、族長様は、行ってしまうと色々と規模が大きくなりすぎるからと」
「確かに、それも想像に容易いですね。おや」
シェリアの後にオユキの疑問に応えたカナリア。そうしながらも、相も変わらずどうやってかはわからないのだが、突然に氷の柱を部屋の四隅に配置する。しかし、これまでよりも、明らかに。これまでは、削れていくさまなど見てもわからなかったのだが、今は実に容易く削れていく。そんな様子に、カナリアの視線がマナの流れを追いかけてだろう、オユキに。シェリアのほうは、先ほどの話で想像がついていたと言わんばかりに。
「オユキさん」
「あの、そのように呼ばわれましても」
生憎と、オユキには全くもって自覚がない。削れる氷を、カナリアが一度消してしまったのだろう。改めてオユキに近づき、手を伸ばしたところで横から伸びたシェリアの手がそれを掴む。
「先に、何をする心算かお伺いさせていただけますか」
護衛として、そうある以上は接近にしてもある程度までしか許す気はないぞと、実に分かりやすく迫力のある声音で。
「治療、ともまた違うのですが、やはり簪と首飾り、この二つの作用が異なっていますから」
「それは、確か、聞いた範囲であれば」
オユキに見つかない要因、そうカナリアが断じたはずのもの。それを、オユキから今は取り上げておこうと、そう考えて動いた結果ともとれる。確かに、己が行った治療に必要な行為、それを神々の功績が無に帰するというのであれば、思う所もあるだろう。
「ですが、この後ミリアムさんとの話し合いの席もあるのですよね」
「ええと、そちらは昨日私も少し聞いていましたが、いえ、それにしてもシェリアさんに頼めばよいのでは」
「生憎と、戻ってくるときには代表者を連れて戻ってくるでしょう」
そして、そこであまりにも弱弱しい姿を見せてしまえば、不安も募る事だろう。昨日の様子を見れば、彼らはまず間違いなく風翼の門を知らない。知りようがないともいうのだが、それでも知識にないには変わりない。神国から来た者たち、それに同道することであの国に戻ろうと、そう考えているに違いない。間違いなく、ついてこれないものは、既に足を失った物もいる以上、おいていくつもりもあるのだろう。どの程度の覚悟があるのか、流石にその程度はオユキとしても確かめる事を考えてはいる。それで、ミリアムの不興を買うのだとしても。
「えっと、それで何がと言う事も無いと思うのですが」
「いえ、ミリアムさんと」
オユキの試し、それをミリアムが認めるかどうかが分からない。
少し迷っているのだとシェリアに視線を送れば、オユキが何を考えているのかも分かるのだろう。昨夜、彼女では間に合わなかったことが多いため、こちらもやはり思案顔。
「あの、まさかとは思いますけど」
「ええ。話の流れによっては」
「昨夜、力を振るう様子を見ましたが、木精を相手に人種ではどうにもなりませんよ」
其処には、絶望的な差があるのだと翼人種から語られる。
オユキにしても、正直、理解が有る。この世界における人、それがどういった区分かはわからないのだが、間違いなく最下層。数が多い、それ以上に誇れるものなどない種族。マナの扱い、圧倒的な保有量を持つ翼人種からは、はっきりと魔術師に向いていないと断言され。身体能力と言う意味では、祖霊から獣としての特徴を与えられた者たちに及ぶはずもない。内向きを整える事、これは当然また得意とする種族がいる。しいて言えば、人としての得意を上げるとすれば小器用なことくらい。知識の集積とオユキもそう言ってみたいものではあるのだが他の長命な種族に比べてしまえば、やはりたかが知れている。
「それでも、ただただ施しを、そうするわけにもいかないのです」
「オユキさんは、巫女の立場ですから」
「だからこそ、です」
そう、戦と武技の巫女、だからこそ示さねばならぬものがある。それを違えてしまえば、一度や二度は許されるだろう。だが、そのような大事にするべきものを、ここで使うつもりなどない。以前に、こちらに来た時にははっきりと労をかけた分をと、そう直接話をされたこともある。今回、そうでは無いというのであれば、やはり尋ねなければならないことがある。今となっては、ファンタズマ子爵家、これを示すための物でもある。オユキが、今後行われるトモエとの式で、こちらの政治に配慮を示すことを良しとしたことも併せて。
「目と耳として、それを私は行いましょう。今回も」
「その者たちが、確かなものを持っているというならば、そういう事ですか」
「数も多いでしょう、風翼の門を知れば、ここまでの移動についてこられぬからと、置いてきた者たちもと考える事でしょう」
それだけの数の人員を、流石に理由もなしに移動させようとはオユキも考えていない。
「えっと、門の事でしたら」
「カナリアさん」
カナリアが、自分が負担しても良いと、そう言いだす前にそれを止める。
「優しいのは、良いでしょう。しかし、それを行ってしまえば、尚の事カナリアさんは離れますよ」
フスカがカナリアを今になって連れまわしているのは、少し彼女のほうでも色々と考えることがあり。結果として、変わったからだろう。種族として、いい方に。翼人種の中でも保有量は多いのだと、そう語る彼女に、フスカもいよいよ後を任せるつもりがあって仕込んでいるのか、そうでないのかは流石に聞かねばわからない。
「風を、受けられるようになった。近々、カナリアさんにしても空を自由に行くことが出来るかもしれません」
飛べないからと、それを悲しく思う彼女。
「ですが、ここでそのような振る舞いをしてしまえば」
「祖霊様は、確かにそのような物はお認め下さりませんね」
カナリアも、どうやら自覚はあるらしい。こうしてオユキが話して、そこでようやくというあたり祖霊から随分と遠い、そういった物であるらしい。確かに、比較すれば声をきちんと聴くことも多く、間違いなく祖霊本人から直々に手ほどきを受けたであろうアイリス、その差は明白であるには違いないのだ。
「それにしても、異邦からの方と言うのは」
「ああ、それで思い出しました」
カナリアの祖霊について、こうして話していて思い出したことがある。
「クレリー家のご令嬢なのですが」
「えっと、族長様から言われているのですが、普通に呼ぶには構わないのですが」
「想像をせずにと言うのは、流石に今しばらくは難しいですね」
こうしてカナリアと交わしている言葉、オユキが思い出したからと口にしてみたものは、どうやらシェリアには届いていない。
「あやかりと言う訳でもなく、名前としてというのは良くあるそうですし」
「私たちがそう呼ばなければ、何かあると示すようなことにもなります。一応、気を付けてはみますが」
「その、万が一にでも、そうなるのであれば控えて頂きたいのですけど」
「どちらかと言えば、炎そのもの、そうした認識を私は持っているのですが」
それにしても、トモエに言われて気が付いただけの物でしかない。
「トモエさんがよもやと、そのように話していましたから」
「一応、私からもお話しておきましょうか」
カナリアが、本当に困ったものだとばかりに息をつく。
「あの、それよりも、そろそろ離していただいても」
「カナリア様も、そろそろ諦めて頂ければ」
そして、話しながらも未だにシェリアはしっかりとカナリアの手首をつかんでいる。カナリアにしても、諦める気がないようで、じりじりとオユキのほうに手を伸ばそうとしている様子。オユキとしても、それに気が付いてはいるのだが、相も変わらず寝台の上に座っている以上は、逃げ道と言うのはそれこそカナリアをどかした先にしかない。
一応、オユキの客人扱いでもあるため、シェリアにしてもけがをさせるわけにはいかないと、そう考えてはいるのだろうが。
「翼人種の方は、骨が弱いと伺ったような」
「えっと、基本はそうなんですけど」
「つまり、応用は存在すると」
シェリアに掴まれて、骨が軋むのではないかとそうした心配をしてみれば、カナリア本人からこの程度であれば問題が無いと、そのように返ってくる。さて、そろそろミリアムも戻ってくる頃だろうから、それまではこうしてじゃれあっているのもいいだろう。
「まぁ、恐らくはお認め頂けることでしょう」
オユキが、殊更気軽にそんな事を口にする。勿論、努めてそうしていると言う事もあるのだが、カナリアからの期待に応えるというのもあるのだ。
「だと、良いのですが。」
「と、言いますかフスカ様がとはされないのですね」
そして、トモエは狩猟に行かなければと出かけて行ったため、今はカナリアがオユキ用にと始まりの町でも施した環境の調整、それをこちらの部屋でも行っている。借り物の屋敷に勝手に、そうは考えはするのだが解除しようと思えば簡単にできるとカナリアの保証もあり遠慮なく。オユキとしては、シェリアにしても。まずは、何より体調を戻さねばならないと考えている。近々行われる闘技大会、そこにオユキが体調不良で参加できぬとあっては、また色々と面倒を引き寄せる事にもなるのだから。
夏の気配が強い魔国、乾いた大地では得られるものも限られている。冬の気配と言うのも、当然持ち込まれるには近いのだが、それにしてもまだ季節が遠い。新年祭まではまだ日もあり、今近い祭りにしても収穫祭。こちらで同様の物が行われるのかは、甚だ疑問ではある。それを是正するためにも、今日もアイリスがアベルとセラフィーナを伴って出かけているのだろう。
「氷柱も数を増やしてみましょうか」
「それも良いかとは思うのですが、恐らく今は」
雑談と言うほどでもなく、雨乞いについて、それを司る種族と話しながらも部屋を整える、それも着々と。最も、そちらに応えるのは、オユキではなく専らシェリアになる。
「ええと、族長様は、行ってしまうと色々と規模が大きくなりすぎるからと」
「確かに、それも想像に容易いですね。おや」
シェリアの後にオユキの疑問に応えたカナリア。そうしながらも、相も変わらずどうやってかはわからないのだが、突然に氷の柱を部屋の四隅に配置する。しかし、これまでよりも、明らかに。これまでは、削れていくさまなど見てもわからなかったのだが、今は実に容易く削れていく。そんな様子に、カナリアの視線がマナの流れを追いかけてだろう、オユキに。シェリアのほうは、先ほどの話で想像がついていたと言わんばかりに。
「オユキさん」
「あの、そのように呼ばわれましても」
生憎と、オユキには全くもって自覚がない。削れる氷を、カナリアが一度消してしまったのだろう。改めてオユキに近づき、手を伸ばしたところで横から伸びたシェリアの手がそれを掴む。
「先に、何をする心算かお伺いさせていただけますか」
護衛として、そうある以上は接近にしてもある程度までしか許す気はないぞと、実に分かりやすく迫力のある声音で。
「治療、ともまた違うのですが、やはり簪と首飾り、この二つの作用が異なっていますから」
「それは、確か、聞いた範囲であれば」
オユキに見つかない要因、そうカナリアが断じたはずのもの。それを、オユキから今は取り上げておこうと、そう考えて動いた結果ともとれる。確かに、己が行った治療に必要な行為、それを神々の功績が無に帰するというのであれば、思う所もあるだろう。
「ですが、この後ミリアムさんとの話し合いの席もあるのですよね」
「ええと、そちらは昨日私も少し聞いていましたが、いえ、それにしてもシェリアさんに頼めばよいのでは」
「生憎と、戻ってくるときには代表者を連れて戻ってくるでしょう」
そして、そこであまりにも弱弱しい姿を見せてしまえば、不安も募る事だろう。昨日の様子を見れば、彼らはまず間違いなく風翼の門を知らない。知りようがないともいうのだが、それでも知識にないには変わりない。神国から来た者たち、それに同道することであの国に戻ろうと、そう考えているに違いない。間違いなく、ついてこれないものは、既に足を失った物もいる以上、おいていくつもりもあるのだろう。どの程度の覚悟があるのか、流石にその程度はオユキとしても確かめる事を考えてはいる。それで、ミリアムの不興を買うのだとしても。
「えっと、それで何がと言う事も無いと思うのですが」
「いえ、ミリアムさんと」
オユキの試し、それをミリアムが認めるかどうかが分からない。
少し迷っているのだとシェリアに視線を送れば、オユキが何を考えているのかも分かるのだろう。昨夜、彼女では間に合わなかったことが多いため、こちらもやはり思案顔。
「あの、まさかとは思いますけど」
「ええ。話の流れによっては」
「昨夜、力を振るう様子を見ましたが、木精を相手に人種ではどうにもなりませんよ」
其処には、絶望的な差があるのだと翼人種から語られる。
オユキにしても、正直、理解が有る。この世界における人、それがどういった区分かはわからないのだが、間違いなく最下層。数が多い、それ以上に誇れるものなどない種族。マナの扱い、圧倒的な保有量を持つ翼人種からは、はっきりと魔術師に向いていないと断言され。身体能力と言う意味では、祖霊から獣としての特徴を与えられた者たちに及ぶはずもない。内向きを整える事、これは当然また得意とする種族がいる。しいて言えば、人としての得意を上げるとすれば小器用なことくらい。知識の集積とオユキもそう言ってみたいものではあるのだが他の長命な種族に比べてしまえば、やはりたかが知れている。
「それでも、ただただ施しを、そうするわけにもいかないのです」
「オユキさんは、巫女の立場ですから」
「だからこそ、です」
そう、戦と武技の巫女、だからこそ示さねばならぬものがある。それを違えてしまえば、一度や二度は許されるだろう。だが、そのような大事にするべきものを、ここで使うつもりなどない。以前に、こちらに来た時にははっきりと労をかけた分をと、そう直接話をされたこともある。今回、そうでは無いというのであれば、やはり尋ねなければならないことがある。今となっては、ファンタズマ子爵家、これを示すための物でもある。オユキが、今後行われるトモエとの式で、こちらの政治に配慮を示すことを良しとしたことも併せて。
「目と耳として、それを私は行いましょう。今回も」
「その者たちが、確かなものを持っているというならば、そういう事ですか」
「数も多いでしょう、風翼の門を知れば、ここまでの移動についてこられぬからと、置いてきた者たちもと考える事でしょう」
それだけの数の人員を、流石に理由もなしに移動させようとはオユキも考えていない。
「えっと、門の事でしたら」
「カナリアさん」
カナリアが、自分が負担しても良いと、そう言いだす前にそれを止める。
「優しいのは、良いでしょう。しかし、それを行ってしまえば、尚の事カナリアさんは離れますよ」
フスカがカナリアを今になって連れまわしているのは、少し彼女のほうでも色々と考えることがあり。結果として、変わったからだろう。種族として、いい方に。翼人種の中でも保有量は多いのだと、そう語る彼女に、フスカもいよいよ後を任せるつもりがあって仕込んでいるのか、そうでないのかは流石に聞かねばわからない。
「風を、受けられるようになった。近々、カナリアさんにしても空を自由に行くことが出来るかもしれません」
飛べないからと、それを悲しく思う彼女。
「ですが、ここでそのような振る舞いをしてしまえば」
「祖霊様は、確かにそのような物はお認め下さりませんね」
カナリアも、どうやら自覚はあるらしい。こうしてオユキが話して、そこでようやくというあたり祖霊から随分と遠い、そういった物であるらしい。確かに、比較すれば声をきちんと聴くことも多く、間違いなく祖霊本人から直々に手ほどきを受けたであろうアイリス、その差は明白であるには違いないのだ。
「それにしても、異邦からの方と言うのは」
「ああ、それで思い出しました」
カナリアの祖霊について、こうして話していて思い出したことがある。
「クレリー家のご令嬢なのですが」
「えっと、族長様から言われているのですが、普通に呼ぶには構わないのですが」
「想像をせずにと言うのは、流石に今しばらくは難しいですね」
こうしてカナリアと交わしている言葉、オユキが思い出したからと口にしてみたものは、どうやらシェリアには届いていない。
「あやかりと言う訳でもなく、名前としてというのは良くあるそうですし」
「私たちがそう呼ばなければ、何かあると示すようなことにもなります。一応、気を付けてはみますが」
「その、万が一にでも、そうなるのであれば控えて頂きたいのですけど」
「どちらかと言えば、炎そのもの、そうした認識を私は持っているのですが」
それにしても、トモエに言われて気が付いただけの物でしかない。
「トモエさんがよもやと、そのように話していましたから」
「一応、私からもお話しておきましょうか」
カナリアが、本当に困ったものだとばかりに息をつく。
「あの、それよりも、そろそろ離していただいても」
「カナリア様も、そろそろ諦めて頂ければ」
そして、話しながらも未だにシェリアはしっかりとカナリアの手首をつかんでいる。カナリアにしても、諦める気がないようで、じりじりとオユキのほうに手を伸ばそうとしている様子。オユキとしても、それに気が付いてはいるのだが、相も変わらず寝台の上に座っている以上は、逃げ道と言うのはそれこそカナリアをどかした先にしかない。
一応、オユキの客人扱いでもあるため、シェリアにしてもけがをさせるわけにはいかないと、そう考えてはいるのだろうが。
「翼人種の方は、骨が弱いと伺ったような」
「えっと、基本はそうなんですけど」
「つまり、応用は存在すると」
シェリアに掴まれて、骨が軋むのではないかとそうした心配をしてみれば、カナリア本人からこの程度であれば問題が無いと、そのように返ってくる。さて、そろそろミリアムも戻ってくる頃だろうから、それまではこうしてじゃれあっているのもいいだろう。
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