872 / 1,235
26章 魔国へ
闘技大会に向けて
しおりを挟む
オユキの割と本気での言葉に対し、やはり他の者たちは少々懐疑的。いったい、この差は何かと思えば。
「でも、異邦人つってもあんちゃんとか、オユキ、それとカリンだっけか、そっちのねーちゃんみたいなのばっかってわけじゃないんだろ」
「言われ見れば、その通りとも思いますが。ですが、例外の存在がわかっている以上は、前例とみるべきでしょう」
「えっと、でも、それだとサキちゃんとか」
「それは、また難しい問題ではありますが」
どうやら少年たちのほうは、年齢別に分けると言う事に積極的であるらしい。確かに、この世界において経験というのは絶対的な差になると、それを散々に思いしてているからというのもあるだろう。体格差というのが、覆すのが非常に困難だという認識もあるのだろう。トモエのほうはどうかと、オユキは少し様子をうかがうのだが、こちらもやはり思案顔。
「ですが、極端な話をすれば私が立ちはだかることになりますよ」
「いや、オユキは流石に予選には出てこねーだろ」
「それは、確かにそうなりますが」
まぁ、オユキが出張るとしてその時には本戦、それこそ当代の中で最も優れたものとして称えられたものに対して、容赦なく思い知らせる役を言いつかる事だろう。それが果たして健全かと言われれば、オユキは御免被るとそう応えるしかない。オユキが年を重ねれば、それこそ年齢の区分け次第によっては、こちらにいる間にもオユキの抜けた後を担当するものがいなくなるのだから。そのような話を、言葉をあまり選ばずに語っていればトモエのほうでも色々と心当たりがあるのだろう。ようやく決断をしたものであるらしい。
「諮るまでも無く、予選としての総合戦を言われるでしょう」
「えっと、総合戦って言うのは、こうみんな纏めてとかですか」
「いえ、年齢も何も関係なく、そういった意味合いですね。荒れた試合になるでしょうが、結果としては順当なものが得られるでしょう。皆さんとしては、ファルコ君や、新しい教会に勤めている子供たちを想っての事でしょうが」
だが、神がそのような甘さを認めるのかと言われれば、その様な事もない。
「一応、正式に以来として受けた以上は訪ねてみなければわかりませんが、皆さんも例によって参加を望むのであれば」
「今回は、流石に俺も予選があるならそっちから出たいしな。でも、日程、どうなるんだろうな」
「ね。お祭りがないなら私持って、そう思うけど」
「そのあたりは、正直急がなければならないとそう言った話もあるのですが、やはり今後を考えて形式を決めるのがとにかく難しいと、その様子ですよ。だからこそ、神意をとそうした落としどころにせざるを得なかったのでしょうが」
そう、オユキの体調の回復、それを待たねばならぬ案件となったのは、そうした事情もあっての事だろう。
「結論がわかっていながら、何故とその様にも思ってしまいますね」
「そのあたりは、会議と言いますか合意の形成にかかわるからというのが難しいところですね」
オユキとしては、何があったのかはよくわかる。オユキにしても度々そうした振る舞いをするのだが、己の望み、己にとって有利になる事柄というのを必ず会議の中に持ち込む。これがリース伯子女であるメイのように、全くもって慣れの無い相手であれば、実に簡単に通せるものではあるしマリーア公爵のように好意的な相手であればこれもまた色々と汲んでくれるものだ。だが、今回の参加者たちというのはまさにそうした魔窟のような中で毎日切磋琢磨をしてきた相手。そんな者たちが、早々各々が持ち込んでくる利点、それを許すはずもない。
「予想される範囲として、今回は年齢別に分けたい派閥、職業として切り分けたい派閥、全員をまとめてとしたい派閥、大手の物はその三つに分かれているでしょう」
「えっと」
「マリーア公爵は、ファルコ君の優位を確保したいでしょうから、年齢別、王家としては騎士団を抱えていることもあり神国の最強戦力は何たるかを示せとそうしたいと考えれば、全員でしょうね」
特にここ暫くの事で、マリーア公爵領は力をつけている。他の者たちに対して、それこそ上から出ることもできるだろう。ここで譲ってもよいのかと言えば、ただでそれをするのも面白くないとそうした考えの元なのだろうが。
「えっと、オユキちゃんはマリーア公爵様の家臣なんだよね」
「一応は、扱いとして寄子ですし、麾下であるのも事実ですが」
だからと言って、神々に対してマリーア公爵を優先するように頼むかと言われれば、それもまた違う。
「おそらく、というわけでもありませんが、戦と武技の神については私たちからの嘆願とすれば、叶えてくださるとは思いますが」
「えっと、オユキちゃんは、そうするのかなって」
「いえ、今回の事はどちらに転んでもマリーア公爵は損をしませんし」
そう、実際にマリーア公爵にとって不利益となるのであれば、オユキとしても少しは考えるのだが今回の事はそうでは無い。オユキが一体何を言っているのかと、少年たちのほうはそんな視線ではあるのだが。
「己の意見が通ればよし、しかして、通らなくとも損はない、ですか」
「はい。王家への忠誠、特に今回は戦と武技の考えにしても、トモエさんの想像を後押しする形の物でしょうから、王家は確かに神々の意見と同じ意見を持ち、それを正しいと私たちが保証すれば王家への忠誠をまた示せるわけです」
そのあたりは、間違いなく狙っての事だろう。だからこそ、オユキとトモエ宛にそうした書簡が届いているには違いない。当然、送り主は公爵その人ではないのだが、そうなる様に誘導したのは間違いなくマリーア公爵。王家としても、随分と仲がよさそうではあった王太子にしても間違いなくの買ったことだとは思うのだが。さて、裏でどのような取引があったのだろうかと、それを考えればまぁ、思いつくことも少ない。公爵としては、約束してしまったミズキリへの国土、一応は国境になるのだがだからこそ取り扱いの難しい場だ、割譲をと言う事になるのだろう。実際にはミズキリというよりも、彼の目的でもあるかつての世界へ繋がる門、それを設置するための場にはなるのだが。
「まぁ、なんか色々あるってのはわかった」
「ええ、色々とあるのです。正直、興味がなければこうした政治向きの話などは退屈でしょうが」
「えっと、オユキちゃんは、私たちがこれをメイ様に話すって」
アドリアーナの言葉に、オユキとしては、ただよくできましたとそう返すだけ。この少年たちは実際のところ派閥が違う。リース伯爵は確かにマリーア公爵の麾下ではあるのだが、言ってしまえば立場としてはオユキたちと同じ。メイというその伯爵家子女でもある、今はまだ始まりの町の代官でしかない少年たちと、戦と武技の巫女として、マリーア公爵の麾下に収まっているオユキとトモエ、そこには実に分かりやすい差がある。
「オユキ、結構ねーちゃんの事気に入ってるよな」
「ええ。よい気性をお持ちですし、責務を己に任じ、そうあろうと努めておられますし」
「えっとメイ様からは、色々と受け取ってるからたまにはお礼を返したいって、そんな話をよくされるんだけど」
「一応、今回皆さんからいただいたものもありますし、それではっきりとこうして助けになっていますから」
要は、部下の手柄として、それを誇ってほしいものだとオユキからは伝えるのだが、メイという少女の理解度の差だろうが。それを喜びはしないのだと、少年たちとしては難しい顔。
「オユキさん、今回既に色々と頂いたものもありますからね」
「そうですね。正直、衣装に装飾にと、今回の事である程度整ってしまいましたし」
では、メイに何を頼むかと言われれば、それもまた難しいのだ。
「一応は、来週くらいでしょうか、隣国に向かいますので、その際に色々と配慮を頼むことにはなるのですが」
「あー、ローレンツのじーさんも、なんかあんちゃんたちは色々やるだろうなつってたけど」
「正直、流石に月に数度は始まりの町に戻る心算ですから、隣国にいる間は、どうでしょうか」
正直、門の起動に必要な魔石をただただ集める日々になりそうな、そんな予感もある。一応はカナリアが同行すると、そういった話ではあるのだがそちらにしても色々とやることも多かろう。つまりは、隣国で、一応はアイリスの加護があるにはあるのだがそれを使いつぶすまでの時間を、神国の者として助けなければならない。
「あとは、出発までに、月と安息の教会に冬と眠りの神の神像をお持ちしてと、そうなるのでしょうが」
そう言いながらも、そっとオユキがアナを見れば、すぐに首を横に振られる。どうやら立て続けのお使いと言えばいいのか、流石に同じ神授の品であってもオユキが向かって問題がない範囲であれば、受ける気はないらしい。確かに、すっかり元気になってはいるのだが、問題としては。
「さて、領都にとするのか、ここにとするのか」
「二つ、頂いてなかったっけ」
「一組は、魔国にと言う事でしょう。流石に、私たちも向こうで活動するにあたって、連なる神ともいわれているわけですから」
オユキがこうして一応は武器をふるうことができるようになった要因、それは間違いなく水と癒しの神殿に預けた雷と輝きの神であったりと、そうした物があるのも想像に難くない。トモエのほうでは、一応翡翠のあしらわれた腕輪を身に着けてはいるのだが、今のところ特にこれと言って恩恵は感じられないという話でもある。一応は、繋ぐ者とそうした話もどうにか聞き取れはしたため、最初に創造神から与えられた功績それを純粋に強化する形で働いているのか。
「一先ず、そのあたりも含めて今日にでもお話をいただけそうですし」
「オユキちゃん、大変だね」
そう、神々に呼ばわれる立場というのは、確かに色々と自由が得られる反面難しいところが特に多いのだ。
「ええ、なかなかどうにもならぬことが、本当に多いのですよね」
さて、アナという少女にしても、今回の事で己の先がどのようになっていくものか、その予感を得たことだろう。貴女も、いずれはこうなるのですよと、そんなよく送る視線をそっと投げかけてみれば、なにやら嫌な予感をするとばかりに身震いをしているのだから。
「でも、異邦人つってもあんちゃんとか、オユキ、それとカリンだっけか、そっちのねーちゃんみたいなのばっかってわけじゃないんだろ」
「言われ見れば、その通りとも思いますが。ですが、例外の存在がわかっている以上は、前例とみるべきでしょう」
「えっと、でも、それだとサキちゃんとか」
「それは、また難しい問題ではありますが」
どうやら少年たちのほうは、年齢別に分けると言う事に積極的であるらしい。確かに、この世界において経験というのは絶対的な差になると、それを散々に思いしてているからというのもあるだろう。体格差というのが、覆すのが非常に困難だという認識もあるのだろう。トモエのほうはどうかと、オユキは少し様子をうかがうのだが、こちらもやはり思案顔。
「ですが、極端な話をすれば私が立ちはだかることになりますよ」
「いや、オユキは流石に予選には出てこねーだろ」
「それは、確かにそうなりますが」
まぁ、オユキが出張るとしてその時には本戦、それこそ当代の中で最も優れたものとして称えられたものに対して、容赦なく思い知らせる役を言いつかる事だろう。それが果たして健全かと言われれば、オユキは御免被るとそう応えるしかない。オユキが年を重ねれば、それこそ年齢の区分け次第によっては、こちらにいる間にもオユキの抜けた後を担当するものがいなくなるのだから。そのような話を、言葉をあまり選ばずに語っていればトモエのほうでも色々と心当たりがあるのだろう。ようやく決断をしたものであるらしい。
「諮るまでも無く、予選としての総合戦を言われるでしょう」
「えっと、総合戦って言うのは、こうみんな纏めてとかですか」
「いえ、年齢も何も関係なく、そういった意味合いですね。荒れた試合になるでしょうが、結果としては順当なものが得られるでしょう。皆さんとしては、ファルコ君や、新しい教会に勤めている子供たちを想っての事でしょうが」
だが、神がそのような甘さを認めるのかと言われれば、その様な事もない。
「一応、正式に以来として受けた以上は訪ねてみなければわかりませんが、皆さんも例によって参加を望むのであれば」
「今回は、流石に俺も予選があるならそっちから出たいしな。でも、日程、どうなるんだろうな」
「ね。お祭りがないなら私持って、そう思うけど」
「そのあたりは、正直急がなければならないとそう言った話もあるのですが、やはり今後を考えて形式を決めるのがとにかく難しいと、その様子ですよ。だからこそ、神意をとそうした落としどころにせざるを得なかったのでしょうが」
そう、オユキの体調の回復、それを待たねばならぬ案件となったのは、そうした事情もあっての事だろう。
「結論がわかっていながら、何故とその様にも思ってしまいますね」
「そのあたりは、会議と言いますか合意の形成にかかわるからというのが難しいところですね」
オユキとしては、何があったのかはよくわかる。オユキにしても度々そうした振る舞いをするのだが、己の望み、己にとって有利になる事柄というのを必ず会議の中に持ち込む。これがリース伯子女であるメイのように、全くもって慣れの無い相手であれば、実に簡単に通せるものではあるしマリーア公爵のように好意的な相手であればこれもまた色々と汲んでくれるものだ。だが、今回の参加者たちというのはまさにそうした魔窟のような中で毎日切磋琢磨をしてきた相手。そんな者たちが、早々各々が持ち込んでくる利点、それを許すはずもない。
「予想される範囲として、今回は年齢別に分けたい派閥、職業として切り分けたい派閥、全員をまとめてとしたい派閥、大手の物はその三つに分かれているでしょう」
「えっと」
「マリーア公爵は、ファルコ君の優位を確保したいでしょうから、年齢別、王家としては騎士団を抱えていることもあり神国の最強戦力は何たるかを示せとそうしたいと考えれば、全員でしょうね」
特にここ暫くの事で、マリーア公爵領は力をつけている。他の者たちに対して、それこそ上から出ることもできるだろう。ここで譲ってもよいのかと言えば、ただでそれをするのも面白くないとそうした考えの元なのだろうが。
「えっと、オユキちゃんはマリーア公爵様の家臣なんだよね」
「一応は、扱いとして寄子ですし、麾下であるのも事実ですが」
だからと言って、神々に対してマリーア公爵を優先するように頼むかと言われれば、それもまた違う。
「おそらく、というわけでもありませんが、戦と武技の神については私たちからの嘆願とすれば、叶えてくださるとは思いますが」
「えっと、オユキちゃんは、そうするのかなって」
「いえ、今回の事はどちらに転んでもマリーア公爵は損をしませんし」
そう、実際にマリーア公爵にとって不利益となるのであれば、オユキとしても少しは考えるのだが今回の事はそうでは無い。オユキが一体何を言っているのかと、少年たちのほうはそんな視線ではあるのだが。
「己の意見が通ればよし、しかして、通らなくとも損はない、ですか」
「はい。王家への忠誠、特に今回は戦と武技の考えにしても、トモエさんの想像を後押しする形の物でしょうから、王家は確かに神々の意見と同じ意見を持ち、それを正しいと私たちが保証すれば王家への忠誠をまた示せるわけです」
そのあたりは、間違いなく狙っての事だろう。だからこそ、オユキとトモエ宛にそうした書簡が届いているには違いない。当然、送り主は公爵その人ではないのだが、そうなる様に誘導したのは間違いなくマリーア公爵。王家としても、随分と仲がよさそうではあった王太子にしても間違いなくの買ったことだとは思うのだが。さて、裏でどのような取引があったのだろうかと、それを考えればまぁ、思いつくことも少ない。公爵としては、約束してしまったミズキリへの国土、一応は国境になるのだがだからこそ取り扱いの難しい場だ、割譲をと言う事になるのだろう。実際にはミズキリというよりも、彼の目的でもあるかつての世界へ繋がる門、それを設置するための場にはなるのだが。
「まぁ、なんか色々あるってのはわかった」
「ええ、色々とあるのです。正直、興味がなければこうした政治向きの話などは退屈でしょうが」
「えっと、オユキちゃんは、私たちがこれをメイ様に話すって」
アドリアーナの言葉に、オユキとしては、ただよくできましたとそう返すだけ。この少年たちは実際のところ派閥が違う。リース伯爵は確かにマリーア公爵の麾下ではあるのだが、言ってしまえば立場としてはオユキたちと同じ。メイというその伯爵家子女でもある、今はまだ始まりの町の代官でしかない少年たちと、戦と武技の巫女として、マリーア公爵の麾下に収まっているオユキとトモエ、そこには実に分かりやすい差がある。
「オユキ、結構ねーちゃんの事気に入ってるよな」
「ええ。よい気性をお持ちですし、責務を己に任じ、そうあろうと努めておられますし」
「えっとメイ様からは、色々と受け取ってるからたまにはお礼を返したいって、そんな話をよくされるんだけど」
「一応、今回皆さんからいただいたものもありますし、それではっきりとこうして助けになっていますから」
要は、部下の手柄として、それを誇ってほしいものだとオユキからは伝えるのだが、メイという少女の理解度の差だろうが。それを喜びはしないのだと、少年たちとしては難しい顔。
「オユキさん、今回既に色々と頂いたものもありますからね」
「そうですね。正直、衣装に装飾にと、今回の事である程度整ってしまいましたし」
では、メイに何を頼むかと言われれば、それもまた難しいのだ。
「一応は、来週くらいでしょうか、隣国に向かいますので、その際に色々と配慮を頼むことにはなるのですが」
「あー、ローレンツのじーさんも、なんかあんちゃんたちは色々やるだろうなつってたけど」
「正直、流石に月に数度は始まりの町に戻る心算ですから、隣国にいる間は、どうでしょうか」
正直、門の起動に必要な魔石をただただ集める日々になりそうな、そんな予感もある。一応はカナリアが同行すると、そういった話ではあるのだがそちらにしても色々とやることも多かろう。つまりは、隣国で、一応はアイリスの加護があるにはあるのだがそれを使いつぶすまでの時間を、神国の者として助けなければならない。
「あとは、出発までに、月と安息の教会に冬と眠りの神の神像をお持ちしてと、そうなるのでしょうが」
そう言いながらも、そっとオユキがアナを見れば、すぐに首を横に振られる。どうやら立て続けのお使いと言えばいいのか、流石に同じ神授の品であってもオユキが向かって問題がない範囲であれば、受ける気はないらしい。確かに、すっかり元気になってはいるのだが、問題としては。
「さて、領都にとするのか、ここにとするのか」
「二つ、頂いてなかったっけ」
「一組は、魔国にと言う事でしょう。流石に、私たちも向こうで活動するにあたって、連なる神ともいわれているわけですから」
オユキがこうして一応は武器をふるうことができるようになった要因、それは間違いなく水と癒しの神殿に預けた雷と輝きの神であったりと、そうした物があるのも想像に難くない。トモエのほうでは、一応翡翠のあしらわれた腕輪を身に着けてはいるのだが、今のところ特にこれと言って恩恵は感じられないという話でもある。一応は、繋ぐ者とそうした話もどうにか聞き取れはしたため、最初に創造神から与えられた功績それを純粋に強化する形で働いているのか。
「一先ず、そのあたりも含めて今日にでもお話をいただけそうですし」
「オユキちゃん、大変だね」
そう、神々に呼ばわれる立場というのは、確かに色々と自由が得られる反面難しいところが特に多いのだ。
「ええ、なかなかどうにもならぬことが、本当に多いのですよね」
さて、アナという少女にしても、今回の事で己の先がどのようになっていくものか、その予感を得たことだろう。貴女も、いずれはこうなるのですよと、そんなよく送る視線をそっと投げかけてみれば、なにやら嫌な予感をするとばかりに身震いをしているのだから。
0
お気に入りに追加
449
あなたにおすすめの小説
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
公爵家三男に転生しましたが・・・
キルア犬
ファンタジー
前世は27歳の社会人でそこそこ恋愛なども経験済みの水嶋海が主人公ですが…
色々と本当に色々とありまして・・・
転生しました。
前世は女性でしたが異世界では男!
記憶持ち葛藤をご覧下さい。
作者は初投稿で理系人間ですので誤字脱字には寛容頂きたいとお願いします。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
公爵家長男はゴミスキルだったので廃嫡後冒険者になる(美味しいモノが狩れるなら文句はない)
音爽(ネソウ)
ファンタジー
記憶持ち転生者は元定食屋の息子。
魔法ありファンタジー異世界に転生した。彼は将軍を父に持つエリートの公爵家の嫡男に生まれかわる。
だが授かった職業スキルが「パンツもぐもぐ」という謎ゴミスキルだった。そんな彼に聖騎士の弟以外家族は冷たい。
見習い騎士にさえなれそうもない長男レオニードは廃嫡後は冒険者として生き抜く決意をする。
「ゴミスキルでも美味しい物を狩れれば満足だ」そんな彼は前世の料理で敵味方の胃袋を掴んで魅了しまくるグルメギャグ。
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
余命半年のはずが?異世界生活始めます
ゆぃ♫
ファンタジー
静波杏花、本日病院で健康診断の結果を聞きに行き半年の余命と判明…
不運が重なり、途方に暮れていると…
確認はしていますが、拙い文章で誤字脱字もありますが読んでいただけると嬉しいです。
間違い転生!!〜神様の加護をたくさん貰っても それでものんびり自由に生きたい〜
舞桜
ファンタジー
初めまして!私の名前は 沙樹崎 咲子 35歳 自営業 独身です‼︎よろしくお願いします‼︎
って、何故こんなにハイテンションかと言うとただ今絶賛大パニック中だからです!
何故こうなった…
突然 神様の手違いにより死亡扱いになってしまったオタクアラサー女子、
手違いのお詫びにと色々な加護とチートスキルを貰って異世界に転生することに、
だが転生した先でまたもや神様の手違いが‼︎
転生したオタクアラサー女子は意外と物知りで有能?
そして死亡する原因には不可解な点が…
様々な思惑と神様達のやらかしで異世界ライフを楽しく過ごす主人公、
目指すは“のんびり自由な冒険者ライフ‼︎“
そんな主人公は無自覚に色々やらかすお茶目さん♪
*神様達は間違いをちょいちょいやらかします。これから咲子はどうなるのかのんびりできるといいね!(希望的観測っw)
*投稿周期は基本的には不定期です、3日に1度を目安にやりたいと思いますので生暖かく見守って下さい
*この作品は“小説家になろう“にも掲載しています
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる